2009年02月07日

サン・パワー(SPWRA)に好材料

サン・パワー(SPWRA)に好材料

2月4日

森  崇


バロンズ電子版が2月4日、以下の通り報じた。
   (要旨)
★太陽光発電関連企業の中には、しっかり根ざしたものが現れ始めた。サンパワーは、世界中で最も高性能のソラー・パネルを製造しているが、夜明けを迎えつつあるようだ。
★先週、サンパワーは、予想を上回る好決算を発表したが、この環境下、同社が生き残り組に属し、尚且つ今後成長企業になりうるとの証拠を示した。
★更に、同社は、2009年度通期ベースのEPSガイダンスとして2.20ドル‐2.80ドルを提示したが、これは達成可能と見られる。


第4四半期(10‐12月期)実績
○売上高…4億100万ドル(コンセンサス予想は3億9,746万ドル)
○1株当たり利益(一部項目を除いたベース)…0.70ドル(コンセンサス予想は0.60ドル)


2009年度通期予想
○売上高…16億-20億ドル(コンセンサス予想は18億7400万ドル)
○1株当たり利益(一部項目を除いたベース)…2.20ドル‐2.80ドル(コンセンサス予想は2.63ドル)
○設備投資額…3億5000万ドル〜4億ドル

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=以上=
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2009年01月06日

アップル株とりあえずの安心買いから上昇

アップル株とりあえずの安心買いから上昇


アップルのスティーブ・ジョブズCEOは5日、栄養障害を患っていいることを明らかにした。その上で、治療の間もCEO職にはとどまる意向を示した。ジョッブス氏は、原因はホルモンバランスの崩れで、それが体の必要とするタンパク質を奪っていたと説明した。この数カ月間、健康不安からCEO職をティム・クック最高業務責任者(COO)に譲らざるを得ないとの観測が浮上していた。

また、アップルは5日、スティーブ・ジョブズCEOが会社を運営できなくなった場合に備えた後継者プランを準備していることを明らかにした。アップルの広報担当者のスティーブ・ダウリング氏は、「後継者プランは整っているが、明白な理由で機密事項となっている。後継者プランは数年前から存在する」と述べた。

また、今週号バロンズ紙に、シスコ、マイクソフトとともに、キャッシュリッチ、割安株として紹介されている。

これを受け、アップル株は本日3.83ドル上昇し、94.58ドルで引けた。

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2008年12月31日

気になるアップル(AAPL)、ジョッブスCEOの健康状態

気になるアップル(AAPL)、ジョッブスCEOの健康状態

12月30日、ウェブサイト“Gizmodo”が、CEOジョッブス氏の健康状態が急速に悪化していると報じた。ダウ指数が184ドルも上昇したのに、これを受け、アップル株は32セント安の86.29で引けた。アップル側は、これに対し、ノーコメントだった。


アップルのジョッブスCEO健康不安説は今年6月12日に取り上げられた。

12日のCBSマーケット・ウォッチに、ジョッブスCEOの健康不安説が掲載された。2004年にすい臓がんを克服した同氏であるが、ここに来て、ガン再発等、健康不安が出始めている。と言うのも、9日のコンファレンスでの同氏のスピーチ時間が短かったことや、顔のやつれが誰にも見て取れたからである。左下は、去年のジョッブスCEO、右は今年。

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以下のチャートを見てもわかるが、6月からアップル株は下落トレンドに入っている。

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2008年12月18日

アップル株の上値が重い背景

アップル株の上値が重い背景

12月17日

森 崇


アップルは16 日、引け後、 “マックワールド・エキスポ”(毎年恒例の同社関連製品の大型見本市)に関して、2009 年1 月にサンフランシスコで開かれるのを最後に、出展をやめると発表。また、2009 年はフィリップ・シラー上級副社長が講演すると言う。

   (会社側による背景説明)
直営店やウェブサイトなど顧客と接する手段が増え、見本市の役割は非常に小さくなったため。

   (本日引け後アップル株が急落している背景)
スティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)の基調講演も無いと言っているが、彼の講演は、見本市の目玉である。景気の悪い今こそ、販促活動が必要なはずであるのに、タイミング的にも不自然だ。ジョブズ氏の健康が優れないためだろうとの見方が台頭してきた。


その他の悪材料
★小売り販売調査会社NPD グループによると、11 月の米国内店舗でのアップルのパソコン“マッキントッシュ”の販売は前年同月比1%減少したと言う。反面、業界全体のパソコン販売は同2%増加した。デスクトップ型マックの販売が35%減少したことが主因と言う。ただし、ノートパソコンの販売は依然として他社を上回っているもよう。
★ゴールドマン・サックスは、アップルの2009 年の利益予想を引き下げた。来年1-3 月期と4-6 月期に、消費者需要が更に減退するとの見通しが背景。
★“iPhone”販促のため、ウォルマート・ストアーズの店舗でのiPhone 販売を始め、同時に値引き販売に踏み切るだろうとの見方も出ている。


私見
ジョブズCEO に万が一のことが起きた場合、アップル株は25%下落すると見られている。彼の健康問題はこれまでも度々クローズ・アップされてきた。確かに、痩せてきており、今日のこの発表はタイミングが悪い。年末商戦も予断を許さない状況であり、しばらく様子見スタンスが良いと思う。

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=以上=
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2008年12月09日

スリーエム(MMM)が利益予想を下方修正

スリーエム(MMM)が利益予想を下方修正

12月8日

森  崇


スリーエムが、10〜12月中に、約1800人の人員削減を行うことが明らかになった。これは、WSJが報じたもので、日米と西欧を中心に人員削減を開始しているという。また、同時に12月後半の2週間で有給休暇や無給休暇を取るように、一部従業員に促しているという。また、2008年と2009年の通期EPS見通しを、下方修正した。

2008年通期予想
 ○1株当たり利益…5.10ドル〜5.15ドル(これまでの5.40ドル〜5.48ドルから
 下方週セした。コンセンサス予想は5.43ドル)

2009年通期予想
 ○1株当たり利益…4.50ドル〜4.95ドル(コンセンサス予想は5.39ドル)


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マクドナルド(MCD)株はなぜ売られたか 12/8

マクドナルド(MCD)株はなぜ売られたか

12月8日

森  崇


マクドナルドが、11月の既存店売上高を発表した。
★米国:4.5%増
★ヨーロッパ:7.8%増
★アジア/パシィフィック、中東、アフリカ:13.2%増

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(マクドナルド株下落の背景)
ファストフード最大手のマクドナルドが8日発表した11月の既存店売上高は、前年同月比7.7%増と一部アナリスト予想を上回った。米国市場の既存店売上高は4.5%増。欧州は同7.8%伸びた。ただし、オッペンハイマーでは、ドル高で悪影響を受けたこと、予想(米市場の売上高の伸び率が4.6%。欧州も同4.6%増を見込んでいた)を下回ったことから、第4四半期のマクドナルド売上高予想を56億9000万ドルから56億5000万ドルに引き下げた。
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2008年12月06日

ウォールマートの一人勝ち(11月既存店売上高)

ウォールマートの一人勝ち(11月既存店売上高)

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2008年12月04日

サイバーマンデーの売上げ好調

サイバーマンデーの売上げ好調

12月3日

森  崇


コムスコア(ComScore)が、ホリデーシーズン(12月1日のサイバーマンデーまで)のオンラインでの売上高を発表した。サンクスギビングまでは前年比で、若干減少となったが、その後は増加していることが明らかになった。以下が、その詳細である。

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2008年12月03日

GMの事業再建計画の骨子と、ペロシ下院議長の初期反応

GMの事業再建計画の骨子と、ペロシ下院議長の初期反応

12月2日

森  崇


GMは2日、議会に事業再建計画を提出。政府支援なければ、今後短期間でデフォルトするだろうとし、議会に120億ドルの融資を要請するとともに、60億ドルの信用枠も求めた。

   (事業再建計画の骨子)
★4つの中核ブランドに集中する。
★CEOの給与は年間1ドル、首脳の賃金、手当てを一段とカットする。
★現行の労働協約の更なる変更を求める。
★貸し手との協議を通じてバランスシートの再建を求める。

これに対し、ペロシ下院議長は以下の通りコメントした。
   (発言要旨)
★自動車産業の破綻は選択肢ではない。
★ブッシュ政権は金融安定化策で業界への融資は可能である。
★再建計画を検討してから議会審議に関する決定を下す。
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2008年12月02日

注目されるGM動向

注目されるGM動向

12月1日

森  崇


経営危機に直面するビッグスリーが2日、米議会に再建策を提出する。これを受けて、4−5日に米下院金融委員会が自動車業界救済について公聴会を予定している。上下院の公聴会を経て8日の週に結論が出る見通し。

ゼネラル・モーターズの経営陣は30日、米議会に提出する、同社存続のための事業計画のとりまとめを急いだ。


ワゴナーCEOと取締役会とは異なるスタンスを取っている
(ワゴナーCEOの主張)
消費者は破産申請した企業の自動車を購入しないだろう。企業が実際に破産してしまったら、アフター・ケアなどのサービスが受けられなくなるからだ。従って破産法11条の適用申請はありえない。

(取締役会の主張)
政府による救済が実現しない場合は連邦破産法11条の適用を含むあらゆる選択肢を検討する。

(再建策を議会に提出するに際しGMが実施している事項)
@一部の債券保有者に債券から株式への転換を要請(バランスシートの改善)
A複数ブランドの廃止や売却を検討。
B北米の生産能力の更なる削減。


私見
今週号のバロンズ紙には、GMの選択肢として、パッケージ化された破たん方法が紹介されている。実際この方法が議論されていると言う。予め政府から特定期間(例えば1年間)つなぎ融資の確約を得て、連邦破綻法11条を申請する方法である。債権者に邪魔されず、破産裁判所のガードのもと、再生を図ると言うものだ。これだと長期スパンでの再生可能性が高まるが、問題は、自動車の買い手を十分に説得できるかどうかだと言う。普通買い手は、アフター・ケアーが受けられないリスクが存在するために、破たん企業から自動車を買いたがらない。これは自動車会社からの反発を受けている点でもある。従って、破たん法と言う命名でなく、“ファイナンスト・リオルガニゼーション”(資金調達下の企業再編)とでもするべきだろうとしているが、こうなると、AIGの連想から株価は急落するだろう。また、実際に連邦破産法11条適用申請した場合はワゴナーCEOは交替を余儀なくされるだろう。

こうなった場合、米国内もさることながら、GMの下請けや、小会社のある新興国へのダメージが懸念される。インドや、タイにはカントリーリスクがクローズ・アップしている折でもありからだ。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは11月27日、インドのソブリン格付けについて、ムンバイで発生した同時攻撃の影響はない、としながらも「短期的には為替や株式への悪影響を想定しているほか、観光客数は減少する見通し」と述べている。タイに関してスタンダード・アンド・プアーズは既に、政局混迷が深刻化した場合、ソブリン格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げる可能性がある」と警告している。



=以上=
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2008年09月18日

モルガン・スタンレー、ゴールドマン株急落の経緯

モルガン・スタンレー、ゴールドマン株急落の経緯

9月17日

森  崇

モルガン・スタンレーが6-8月期(第3四半期)決算を16日引け後に実施。投資銀行業務と債券取引での減収が響き減益となったが、EPSは1.32ドルと、予想(78セント)を上回った。これを受け、同社株は、発表直後のOTC取引では、引け値比で10%程度上がった。


(モルガン・スタンレー株急落の背景)
16日の出来事
1.米経済専門局CNBC(オンライン版)は16日、モルガン・スタンレーが最近の同社株価の
乱高下を受け、独立を維持するのか、それとも銀行と合併するかを検討していると報じた。16日の時点で合併協議には入っていないが、同社の株価の動揺が一段と強まれば、恐らく自己資本が十分なパートナーを探すことになるだろうというもの。

2.16日のクレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場では、米金融機関の社債保証コストが上昇。アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の破たん観測から、AIGのカウンター・パーティー・リスク(取引相手のミスや倒産などにより取引執行ができなくなる場合のリスク)から、信用逼迫(ひっぱく)が一段と進んだ。モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックス・グループ、大手銀ワコビアやシティグループの社債に関連したCDSスプレッドはすべて過去最高水準となった。

17日の出来事
1.オッペンハイマーのアナリスト、メリディス・ホイットニー氏が、モルガン・スタンレー株の利益予想を引き下げた。第4四半期のEPS予想を、0.69ドル(当初1.00ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、4.05ドル(当初4.15ドル)に引き下げた。

また、メリル・リンチのアナリスト、ガイ・モツコウスキ氏が、第4四半期のEPS予想を引き下げた。1.04ドル(当初1.06ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、5.15ドル(当初5.93ドル)に引き下げた。第3四半期に比べ、レバレッジ(投資において信用取引や金融派生商品などを用いることにより、手持ちの資金よりも多い金額を動かすこと)が低下しており、収益も下がろう。また、信用逼迫状態が続く中、資金調達コストが割高となり、これも収益を圧迫するだろうとしている。

また、メリディス・ホイットニー氏は、ゴールドマン・サックスの利益予想も引き下げている。第4四半期のEPS予想を、2.60ドル(当初3.45ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、12.23ドル(当初12.82ドル)に引き下げた。利益は、四半期ごと、年ごとに低下傾向を見せているとしている。

2.ドル調達金利が上昇。LIBOR(3ヶ月もの)が、昨日より0.19%も上昇し、3.06%レベルで推移している。モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスの社債保証コストも過去最高に跳ね上がった。

3.ペリノ大統領報道官は17日、AIGのような救済が最後かどうかはわからない。ケース・バイ・ケースだと述べ、更なる救済を否定しなかった。

4.コネチカットに本拠のあるヘッジファンド、メンドン・キャピタル・アドバイザーズのアントン・シュッツ社長が以下の通りコメントしている。

  (コメント要旨)
★モルガン・スタンレーと、ゴールドマン・サックスは、見売り先も見つけるしかない。投資家の信頼を失っているからだ。買い手としては、J.P.モルガン・チェースが有力候補だ。

5.バンカメが、証券メリルを買収したことから、モルガン・スタンレーや、ゴールドマンと言った証券会社大手の買い手として、大手銀行の名前が取りざたされている。ちなみに、ヨーロッパ最大の銀行HSBC、西海岸最大のウェルス・ファーゴ、米銀2位のJ.P.モルガン・チェースの名前があがっている。

6.NYタイムズ紙に、モルガン・スタンレーがワコビアとの合併を検討中との記事が掲載された。これは予備段階であり、まだダン・ディールではないと但し書きしている。


(海外でも懸念すべき動き)
1.イギリス住宅金融最大手HBOSの株価が下げ止まらない。英銀ロイズTSBグループは、HBOSの買収で合意したが、国有化されたノーザン・ロックに次いで資金繰り難で苦境に立つのは同社だとの観測が背景にあった。英政府はこの日、次の破たんを防ぐために銀行市場に介入する用意があると表明した。

2.ヨーロッパ主要銀行であるドイチェ・バンク、UBS、クレディスイスなどの株価も急落している。

3.ロシア金融市場局は17日、モスクワの株式市場などに対し、午後の取引停止を命じた。リーマン・ブラザーズの経営破たんの影響による株価の急落に対処するための措置。17日午前のモスクワ市場は金融株を中心に下落。ロシアのクドリン財務相は同日、ロシアの銀行大手3行に対する財政支援を決めた。

4.ラテンアメリカ新興国市場の株式下落率が大きい。ブラジル・ボベスパ指数7%弱、アルゼンチン・メルバル指数5%強下げた。


私見
モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスは、ベアスターンズやリーマン・ブラザーズに比べて、レバレッジが少なく、ヘッジもしていたために、今回のサブプライム問題に端を発した金融危機での損害は少なかった。

しかし、AIGのカウンター・パーティー・リスクが高まり、信用逼迫が一段と高じた中で、著名アナリストによる利益予想引き下げがあるとダメージは大きい。モルガン・スタンレーのジョン・マックCEOは、「今日の米国株の下げは、空売り筋によりもたらされた」と発言している。

ただし、本日の米国株相場では、2社株急落の影響が大きい。明日から、新空売り規制が実施されるし、NYタイムズ紙に、モルガン・スタンレーがワコビアとの合併を検討中との記事が掲載されているが、相場のネガティブ・センチメントが改善するかどうか注目される。


=以上=
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2008年09月17日

AIG株の動き 9/16

本日AIG株の動き

9月16日

森  崇


世界130ヶ国以上で、個人から企業を対象に幅広い保険関連業務を行うAIGが破たんすれば、世界の金融市場をさらに揺るがす。

リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破たんを受けて、銀行の資金出し渋りが悪化している。この最中、格下げがあった。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスはAIGの格付けを、2段階引き下げて「A2」に、スタンダード&プアーズも3段階引き下げて「Aマイナス」にした。 格下げで、AIGは担保の積み増しや保険契約の取り消しを迫られる公算が大きく、145億ドルの資金調達が必要だとの見方が高まる。

今日は、FOMCで金利据え置きが決まり、相場は一旦下落したが、FRBが方針転換してAIGに融資するとの観測が高まり、米国株は反発した。実際、融資を受けることで、AIGは保有資産の一部を売却し、A以上の投資適格級格付けを維持する時間的余裕が生ずるわけだ。

引け後、財務省が公的管理を選択肢の一つとして検討中とのニュースが流れ、2大住宅公社救済連想から、AIG株は1.70ドル程度まで売られた。しかし、CNBCが、公的管理は未だ法的効力を有しないとのニュースが流れ、再度株価は2ドル以上となった。

AIG、財務省、FRB、銀行当局者がNY連銀で協議を継続中であり、今夜何らかの結論が出るだろう。
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2008年09月16日

AIG本日の動き 9/15

AIG本日の動き

9月15日

森  崇

15日、米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の株価が急落。格下げ回避に向けた増資計画を発表できなかったことで売りを浴びた。


(本日のAIGを巡る動き)
1.AIGは投資会社のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とTPG、JCフラワーズからの出資提案を拒否し、連邦準備制度理事会(FRB)に400億ドルのつなぎ融資を求めたと、NYタイムズ紙が報じた。

2.パターソン・ニューヨーク州知事は15日、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)には流動性の制約を解消するために、同グループ子会社が保有する200億ドルの資本へのアクセスが特別に認められていると表明した。

3.英保険業界誌インシュアランス・インサイダーは、ウォーレン・バフェット氏が率いる米保険・投資会社バークシャー・ハサウェイがAIGに出資する可能性をめぐり、同社と交渉していると考えられると伝えた。しかし、CNBCは、交渉は決裂したと報じた。

4.政府は、J.P.モルガン・チェースや、ゴールドマン・サックスに700億ドルから750億ドルの融資を要請。

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2008年09月12日

リーマンの受け入れ先はまもなく決まろう。

リーマンの受け入れ先はまもなく決まろう。

9月11日

森  崇


リーマンは事実上破たん状態に陥っている。財務省、FRBともに見売り先探しで躍起になっているところであろう。本日もバンカメの名前が買収側候補として出たが、今日明日中に受け皿が決まるのではないか。

以下がバンカメの3ヶ月チャートである。様変わりの上げ方だ。
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S&L(貯蓄・貸付組合)のダウニー・ファイナンシャルに取り付け騒ぎが起きるなか、バンカメは、シティー・ナショナルとともに急速に預金を増やしている。

バンカメのカリフォルニア州での7月の新規預金額が前年同月比300%急増したそうだ。日本で言えば、東京三菱銀行に預金が逃避してきたのと同じ現象である。貴重なエネルギー源である預金を漁夫の利で集めているのだ。従って、今回リーマンの受け皿になる可能性が高いのではないか。


一方、ゼネラル・モーターズ(GM)株のチャートを見ていただきたい。
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これも綺麗ななべ底切り上げ型のチャートである。背景は、公的融資を確保できる公算が高まったからである。デトロイト周辺の自動車産業ベルトは、大票田であり、大統領選を控え、両陣営ともに押さえておきたい場所である。

自動車会社が大丈夫なら、材料を供給する鉄鋼会社も安泰だ。この論理により鉄鋼会社株も買われ始めた。金融不安はリーマンの受け入れ先決定で、徐々に沈静化に向かおう。AIGもWMも方向性が出てくるだろう。


底が近づいてきたのではないか。


=以上=
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2008年09月11日

本日のリーマン・ブラザーズについて 9/10

本日のリーマン・ブラザーズについて

9月10日

森  崇


9日、株価が45%も下がったため、本来18日(木)に行うはずだった決算発表を前倒しで、本日寄り前に実施するとともに、各種計画も公表した。

@リーマン・ブラザーズの決算、及びその他計画の内容。
  (要旨)
★2008年6−8月(第3四半期)決算は、39億ドルの赤字となり、予想(22億ドル赤字)を上回る赤字幅だった。また、評価損56億ドルを計上した。
★運用会社ニューバーガー・バーマンを含む資産運用部門の持ち分、約55%を競売によって売却する方針だ。
★商業用不動産関連資産250億−300億ドルを09年度第1四半期に新会社に移管する計画。新会社の名称は「リアル・エステート・インベストメンツ・グローバル」となり、株式を公開する。
★普通株の配当を1株当たり5セントと従来の68セントから引き下げる方針。
★英国の住宅ローン関連資産約40億ドルについて米資産運用会社ブラックロックと正式に交渉中であり、この売却により、住宅ローン資産は47%減り132億ドル相当になる。

A10日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、リーマン・ブラザーズの社債保証コストが過去最高を記録。6−8月(第3四半期)決算が39億ドルの赤字になったことが背景。リーマン株は9日に株価が45%下げ、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスが格下げの可能性を示唆。格下げを受けた場合、デリバティブ契約で追加の担保差し入れを要求される恐れがある。

B債券ファンド最大手、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の投資責任者ビル・グロス氏は10日、リーマン・ブラザーズを相手方とした取引を今も行なっていると述べた。また、同社の資本状況は依然としてプラスの領域にあり、さらに連銀窓口貸し出しも利用できると指摘。

C格付け機関が以下の通りコメントした。
S&Pが以下の通りコメント
 ★リーマンの損失額が、6月2日時点のS&Pによる予想をはるかに超えていた。
 また、リーマンの資本が適正水準にあるいかどうか精査する。
 引き続きウォッチ・ネガティブに指定する。
 新株発行はもはや魅力的な選択肢ではない。

ムーディーズが以下の通りコメント
 ★流動性はなお許容できる水準だが、状況は未だ流動的だ。
 強力な相手と提携すれば格付けを支援するが、提携合意なければ
 “BAA”に格下げする可能性あり。

10日付けWSJ紙(コラム“ハード・オン・ザ・ストリート”)には以下のような記事が掲載されている。

リーマンブラザーズの破たんを許してはいけない、というのがこれまでのウォールストリートでは常識のようになっていた。しかし今はそうではない。昨日、リーマンの株価は約45%下落し、時価総額は54億ドルとなった。また、同社債券保有者は、大きな損害を被ることが懸念されている。とはいえ、破格で資産売却を行えば、ほとんどの資産が消滅することを恐れてか、リーマンは、行動を起こしていない。メリルリンチはバランスシートのクリアにするため、資産処分を発表したのは記憶に新しい。

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(10日付けWSJ紙より)


しかし、リーマンの場合、株価がかなり下落していることから、関心を示す金融機関が少ないと予想される。第2のJPモルガンを探すのは困難だとも言える。FRBは、リーマンが10日に発表する6-8月期(2008年11月期の第3四半期)決算がそれほど悪くなく、大量の資産を売却できれば、同社に猶予を与える可能性がある。だが市場は、間もなくリーマンを見限ろうとしている。


私見
損失が予想をはるかに超えていた。また、市場が最も期待していた不良資産売却計画が、期間を限定してはいるものの、依然として予定で終わっている。これらは、既に観測記事として英紙が報じていたことであり、新鮮味が無い。ベアスターンズと言い、ファニー、フレディと言い、結局のところ最後まで株を保有した株主が大損を被ったのだ。株主の忍耐力は大幅に低下している。フィフス・サード・アセット・マネージメントのファンドマネージャーであるジョン・フィッシャー氏(運用資産総額15億ドル)は、「投資家はリーマンの蘇生計画を疑っている」とコメントしている。

FRBは、ベアー・スターンズの事実上破たん時に新設した特別の融資枠を通じ、リーマンに緊急融資を提供できる。しかし、リーマンがこの融資枠を利用した段階で、株式価値はほぼゼロとなるだろう。

このままだと更に売り圧力に晒されるだろう。ホワイトナイトならぬ提携先を探すとか、早急な対応が必要だ。
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=以上=

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2008年09月09日

ファニーメイとフレディマックについて

ファニーメイとフレディマックについて

9月8日

森  崇


1.ファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の株と債券の動き。

  (株の動き)
株価は急落。ポールソン財務長官は7日、ファニーメイとフレディマックを公的管理下に置くと発表。政府の救済策では5兆ドル相当以上の両社債券と住宅ローン担保証券が保護される一方、普通株、優先株を無配にする等、両社の株式は損失を被る可能性が高いとの見方が高まった。

ファニーメイ株の引け値は前日比6.31ドル安の0.73ドル、フレディマックは、同4.22ドル安の0.88ドルだった。

  (債券の動き)
両社の債券が大幅高。5年物のファニーメイ債と米国債の利回り差は前週末比40ベーシスポイント近く縮小した。両公社を公的管理下に置き、最高経営責任者(CEO)を解任し、配当を停止した。財務省は両社の純資産がマイナスにならないよう、必要に応じて上位優先株を合わせて最大2000億ドル買い入れることになっている。

2.今回の措置に関する反応

  (ポールソン長官コメント)
★2大住宅公社に絡むコスト総額は不明。
★2大住宅公社の資本が十分だったとは言っていない。実際資本の層は薄かった。
★住宅ローンが利用できることが安定の鍵。そして公的管理は市場を安定させる。市場が安定すれば、納税者の損失は生じない。
★政府の介入を認めることは、望んでいたことではなかったが、ほかの選択肢に比べれば良い道であることは明らかだ。
★海外の中銀が両社について懸念したのはその発行債券規模が大きいからだ。また米国の投資家は両社がどうなるのかを知りたがっていた。
★今回の措置は小休止に過ぎず、長期的な両社の構造については選挙後の新しい議会と次期政権が議論する問題だ。

  (上院の動き)
上院銀行委員会のドッド委員長(民主)は8日、ファニーメイとフレディマックを政府の管理下に置くまでに至った経緯を検証するため、公聴会を開くことを明らかにした。この問題に取り組むまでの約1年間、何も目立った措置を取らず、なぜ待っていたのか。過去8年間の政府対応について多くの疑問があると語った。

  (各方面の意見)
プール前セントルイス連銀総裁
 ★米財務省が住宅ローン担保証券を直接買い取るが、買い取りの規模や種類について議論
 される。今後何年にもわたり、この問題に関する泥沼の論争にはまり込むことが予想される。
 ★全体的なコストについては分からない。米国が被る損失が両公社の債務の約5%だとすれ
 ば、それほど巨額には見えないが、それはほんの始まりに過ぎない。


シティグループのアナリスト
 ★両社の債券は流動性が低い上、政府が両公社を将来も引き続き支援するかどうかについ
 て不透明感が残るため、両社債券の利回りは上昇傾向をたどるだろう。


資産家ウォーレン・バフェット氏
 ★米住宅金融のファニーメイとフレディマックを公的管理下に置くとの決断については、
 まさに正しい決断だった。両社の機能を維持させるという点で、今回の決断に匹敵するような
 代替案はないだろう。


ムーディーズ
 ★住宅公社救済でも、米国債のAAA格付けに影響なし。
 ★住宅公社の公的管理下で、住宅ローンは低下するだろう。


元スタンフォード・ビジネス・スクール学長で、2001年にノーベル経済学賞を受賞したマイケル・スペンス氏
 ★米政府によるファニーメイとフレディマックの救済は良いことだ。
 ★米住宅市場はまだ危機を脱してはいない。住宅価格は更に下落するだろう。


ECB、中国中銀
 ★今回の措置は正しい。



=以上=
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2008年07月30日

28日夜、メリル・リンチが以下の発表を行った。

メリルリンチの資産売却や資金調達計画発表で金融株が全面高!

7月29日

森  崇


28日夜、メリル・リンチが以下の発表を行った。
1.問題を抱えた300億ドル超の住宅ローン関連資産を売却する。
★住宅ローン関連資産をローンスターファンドの関連会社に売却。売却価格は67億ドルである(額面総額はもともと306億ドルだった。しかし6月末時点の簿価は111億ドルまで減少していた)。

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この売却で、メリルのこの種の資産の保有規模は199億ドルから88億ドルに減少した。

★金融保証会社セキュリティ・キャピタル・アシュアランス(SCA)は、メリルとの37億4000万ドルの債券保証契約を解消し、その代わりに5億ドルをメリルに支払うことで合意に達した。メリルはこれにより、7-9月期に5億ドルの評価損を計上する見通し。ただし、ニューヨーク州保険局のディナロ局長が、この交渉を取りまとめるための仲介役となった。

2.普通株の発行で約85億ドルを調達する。(新株は22.50ドルで値決めされた)
★シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスは29日、メリルリンチによる公募増資に34億ドルを出資すると発表。ただ34億ドルにはメリルがテマセクに支払う補償金25億ドルを含んでいるとし、実際の追加資金は9億ドルになると言う。

  (補償金とは)
昨年12月と今年3月に増資を実施した際、1株当たり48ドルでの増資に応じたシンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングスなど一部の投資家を対象にしたのがこの補償金で、12ヶ月以内に48ドルより低い価格で新株を発行する場合には、48ドルで引き受けた投資家に補償するというもの。28日のメリル株の引け値24.33ドルに基づくと、価格プロテクションでのメリルの負担は25億ドルとなる。


格付機関の反応
ムーディーズ・インベスターズ・サービスはこの日、メリルの資産売却発表を受け、「A2」格付けを据え置くと表明。メリルリンチの財務リスク縮小に向けた前向きの措置であり、最も問題となっているエクスポージャーの大幅削減につながると判断していると評価した。


アナリストの評価
★ドイチェバンクのマイク・マヨ氏・・・メリルが他社に先駆けて、モノラインとの交渉により、資金を手に出来たことは朗報だ。ただし、メリル株の目標価格を31ドルから28ドルに引き下げる。
★シティグループ・・・住宅ローン関連資産をローンスターファンドの関連会社に売却したが、破綻価格ではなかった。これだけ大規模のCDOを処理できた最初のケースだ。ただし、メリル株の目標価格を65ドルから45ドルに引き下げる。
★オッペンハイマーのメレディス・ホイットニー氏・・・メリル株は、未だに純資産価値に対してプレミアム付で取引されており、まだ割高だが、大口資産の整理が進み、徐々に妥当株価に近づいている。投資判断は“アウト・パフォーマンス”で据え置いた上で、2008年通期予想1株あたり損失を当初の8.37ドルから10.50ドルに下方修正する。


最近のメリルの動き
同社はこれまでに、普通株や優先株などの発行で150億ドル以上を調達した。また、金融情報サービス会社ブルームバーグ(非公開)株20%を約45億ドルで売り戻すなど、さまざまな重要資産を売却した。


メリルの一連の行動が示唆すること
1.住宅ローン市場の回復には依然時間がかかると見ており、出来るだけ早くバランスシートを増強する必要があると考えていることがわかる。

2.財務省は28日、バンク・オブ・アメリカ(BAC)、シティグループ(C)、JPモルガン・チェース(JPM)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)等金融大手4社が、“カバードボンド”と呼ばれる債券の発行で合意したと発表した。しかし、これはメリルにとっては、あまりインパクトがない。現在有する債権を元に発行し、新たに資金調達するのがカバードボンドだが、メリルが抱える問題の大部分は、既に発行された債務担保証券(CDO)等から来る。これは信用収縮の間に価値が急減したからだ。

3.金融保証会社セキュリティ・キャピタル・アシュアランス(SCA)との合意のように、ニューヨーク州保険局のディナロ局長が積極的に仲介しており、大口の債権保証契約問題が解決した。メリルは、これによりかなりの評価損を計上することになったが、部分的に資金回収ができた。またこの動きはモノラインに有利だ。モノライン(金融保証会社)は数千億ドルの地方債の保証もしており、今回のように、住宅ローン関連問題の解決により、地方債に関わる不透明感の払しょくにつながるからだ。

4.メリルは額面にして306億ドル相当の住宅ローン関連証券を投資会社ロー ンスター・ファンズに67億ドルで売却する。メリルはこの際、ローンスターに代金の約75%を融資する。CDO売却に際して買い手に融資まですると言うのは、いかに売却希望が強いかを物語っている。この手法は、他の金融機関も応用可能だ。しかし、これは証券会社や銀行の信用スプレッド縮小化に資するところとなろう。




=以上=
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2008年04月25日

上値追いのアップル(AAPL)

上値追いのアップル(AAPL)
=株価上昇モメンタムに弾みがついた=

4月24日

森  崇


第2四半期(1‐3月期)実績
 ○売上高…75億1,200万ドル(コンセンサス予想は69億6,144万ドル)
 ○1株当たり利益…1.16ドル(コンセンサス予想は1.06ドル)

第3四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…72億ドル(コンセンサス予想は71億9,842万ドル)
 ○1株当たり利益…1.00ドル(コンセンサス予想は1.11ドル)

主力製品売上動向(実績と予想)
 Mac…Mac出荷台数は前年同期比で51%増加して、230万台となった。Macの売り上げは 54%増となった。超薄型「マックブック・エア」などノートPCの需要に支えられた。(予想は 200万台
 
 iPod…出荷台数は同1%の伸びとなり、売り上げは8%増だった。
 1060万台が出荷された。(予想は1000万台

 iPhone170万台のiPhoneを販売(クリスマス商戦で好調だった前期より26%減)(予想は
 170万台


アナリストの指摘するネガティブ・ポイント
@続く第3四半期のEPSが予想を下回ったこと。
A粗利益率が第2四半期に32.9%に低下し、予想(35.8%)を下回った。
 (粗利率低下の背景)
★iPodシャッフル」を49ドルと、従来価格の 79ドルから値下げしたこと。
★基本ソフト(OS)「レパード」関連のソフトウエア収入減少。(以上アップル側の説明による)
B第2四半期は、170万台のiPhoneを販売し、これはアナリストの予想に一致した。消費者が新製品発売まで音楽プレーヤー付き携帯電話iPhoneの購入を控えていることもさることながら、景気そのものの悪化の影響を指摘するアナリストもいる。


見通し
iPodや、iPhoneは、季節的に軟調な時期に差し掛かっている為、この程度の数字になるのはやむをえないところ。ただし、何と言ってもマッキントッシュの出荷台数が前年同期比で51%増加、売上げが同54%増となったことは力強い。これはアップル社史20年間で最高の数字である。超薄型「マックブック・エア」などノートPCの需要に支えられた。以下の通り、デスクトップ・ポータル部分がマッキントッシュに相当し、ここがアップルの稼ぎ頭であるからだ。

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スティーブ・ジョブズCEOは、好調な業績に「これからの数四半期に、素晴らしい新製品を投入するための力強い勢いを得た」とコメントしているが、市場が最も注目しているのが3G版iPhoneの発売である。

バンカメは3G版iPhoneについて以下の通り予想する。
(要約)
★3G版iPhoneは高速通信対応バージョンのiPhoneで、5月に少量が生産された後、6月から相当数の生産が開始されるだろう。
★5月に300万台以上、第3四半期には800万台以上生産するだろう。

(多くのアナリストが6月発売説を支持している背景)
アップルが6月にデベロッパーカンファレンスを開催する。ここで、iPhoneソフトウェアのアップグレードが発表される。従って、ここで3G版iPhoneが発売されることは、タイミング的に可能性が高いと言える。


結論
アップルは、2008年末までに1000万台のiPhone販売を見込んでいる。1月時点で、6月の発売以来の累計販売台数が400万台を突破したと発表した。3G版iPhoneの投入で、1000万台の目標は簡単に達成されよう。大黒柱“マッキントッシュ”の健全な成長性が確認され、新製品投入も得て、高成長ハイテク株としてのイメージは復活した。

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=以上=
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2008年04月10日

グーグル株について 4/9

グーグル株について

4月9日

森  崇


(グーグル株下落の背景)
@グーグルの2月のスポンサーリンク(検索結果とともに表示される4行の文字広告)のクリック件数は前年同月比3%増の5億1500万件だった。調査会社コムスコアが3月26日発表した。昨年10−12月期は25%増だったが、横ばいだった1月に続き小幅な伸びにとどまった。これは景気悪化の影響を示唆するものとしてアナリストの業績下方修正が相次いだ。
Aマイクロソフトがヤフー買収に成功すればグーグルにとっては不利な材料になる。
Bグーグル社員が株を売っていること。

以下のグラフの通り、グーグルはその高い成長性が株高の原動力だった。


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確かにネット広告市場は伸びが減速している。IABが発表した10〜12月期のネット広告は前年比24%増の59億ドルと過去最高になったが、伸びは前年の同33%増から落ち込んだ。広告との連動性が見られる景気は雇用統計が3ヶ月連続で減少したことで、リセッション入りが懸念されている。
ここで、直近リセッション時を振り返って見る。米国は01年3月に景気後退入りした。当時のネット広告市場はやはり減速したが、GDPの落ち込みほど大きくない。


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(強材料も)
1.景気悪化への耐性は、度業他社より強い。
ヤフーやAOLの方がバナー広告への依存度が高い。バナー広告の広告料は定額制なのに対し、グーグルのペイドサーチは、クリック数に応じて課金される。景気悪化では、企業は定額制の方を敬遠する為、グーグルには有利になる。グーグルの金融サービス広告部長ジョン・カプラン氏は「企業は予算を削減しているが、ウェブ検索が対象となるのは最後だ」と発言している。

2.海外部門に注力しており、堅調な新興国経済からのメリットを享受。グーグルの売上高全体に占める米国外からの割合は40%を上回っている。

3.3月11日にはEUからネット広告会社ダブルクリック買収の承認が下りた。この買収で、ヤフーが強みとするバナー広告(ブランド認知度を高める広告)を強化することが出来る。グーグルはネット検索では不動の地位を築いており、バナー広告でもヤフーの牙城を崩せる武器が手に入った。

4.グーグルは動画投稿サイトのユーチューブ買収により、ネット動画市場では最大の規模であり、シナジー効果も顕著に表れている。


(今後の注目点)
広告市場は、景気の先行指標とも言われ、景気の浮沈の影響を受けやすい。加えて、グーグルに関しては、高成長シナリオが崩壊しつつあるのではないかとの疑心暗鬼が常につきまとっている。グーグルは決算発表時に先行きガイダンスを提示しない方針を貫いており、必然的に業績予想分析材料が少ない傾向にある。従って、現在のような景気悪化時期にあっては、アナリストの見通し等に振り回され、株価の下げが増幅する結果となる。ただし、ネット広告市場の成長性は依然高い。マイクロソフトはヤフーへの買収提案発表声明の中で、ネット広告は2010年までに約800億ドル(07年は約400億ドル)に拡大するとの見通しを示しており、中長期の市場拡大トレンドは続く見通しである。

当面注目すべきは、@調査会社が発表する検索クリック数動向A4月の決算発表である。利下げ継続、5月からの税還付等から判断して、悪材料はかなり織り込まれていると言えよう。


(グーグル決算の注目点)
第1四半期(1‐3月期)予想
○売上高(TAC費用を除く)…コンセンサス予想は35億9,000万ドル
○1株当たり利益(非GAAPベース)…コンセンサス予想は4.52ドル



=以上=
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2008年03月12日

米国株急騰をもたらしたターム物証券貸与ファシリティー(TSLF)について

米国株急騰をもたらしたターム物証券貸与ファシリティー(TSLF)について

3月11日

森  崇


新措置の内容
1.ターム物証券貸与ファシリティー(TSLF)はプライマリーディラー(政府証券公認ディラー)に最大2000億ドルの米国債を入札方式により貸与する。

2.国債貸与の担保として、連邦機関債、連邦政府支援機関の保証付き住宅ローン証券(MBS)、その他AAA/Aaa格付けのMBSを受け入れる。

3.国債の貸与期間は現行の1日から28日に延長される。

4.金融市場の混乱に伴う資金調達圧力に対するG10中央銀行の協調行動の一環で、同時に、欧州中央銀行(ECB)、スイス国立銀行とのスワップ枠拡大を承認。

5.米国同様資金繰り難が広がる欧州にドル供給量を増やすため、各国中央銀行へFRBが緊急時に交換するドル総額を増やす。欧州中銀は100億ドル増の300億ドル、スイス国立銀行は20億ドル増の60億ドルにした。イングランド銀行とカナダ銀行とも協力体制を強化する。


目的
深刻化しているサブプライム(低所得者向け)住宅ローン問題による金融不安を抑え、信用市場を緩和する為。欧米の中央銀行が協調して資金供給をするのは昨年12月以来。先週発表の追加策も含め、過去最大級といわれる総額4000億ドル(約40兆円)の資金供給態勢を敷いた。




=以上=
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