2009年04月06日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 04/05

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

4月5日

森  崇

ブル材料
1.米議会から厳しい批判を受けた米財務会計基準審議会(FASB)が今月提示した時価会計ルールの見直し案により、シティグループなどの銀行の利益は2割強改善する可能性があると言う。FASBが16日示した時価会計ルールの見直し案では、企業は資産評価でかなりの裁量権が認められるとともに、住宅ローン担保証券などの不良資産で計上を義務付けられた評価損を縮小することができる。見直し案は1−3月(第1四半期)の財務諸表から適用される見通しで、これに関する最終的な採決は4月2日に予定されている。

2.アルコア(AA)
アルミ生産のアルコアが上昇。英豪系BHPビリトンによる買収観測が手掛かりだった。

3.米供給管理協会(ISM)が1日 発表した3月の製造業景況指数は36.3(前月は35.8)と、予想(36.0)を若干上回ったが、50を14カ月連続で下回った。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注指数・・・41.2(前月33.1)
★輸出指数・・・39(前月37.5)
★雇用指数・・・28.1(前月26.1)
★在庫指数・・・32.2(前月37)
★仕入れ価格指数・・・31(前月29)

4.全米不動産業者協会(NAR)が1日に発表した2月の中古住宅販売成約指数は前月比2.1%上昇の82.1(前月は7.7%低下の80.4)と、予想(前月比変わらず)を上回った。地域別でみると、成約指数は全米3地域で上昇した。特に中西部では前月比14.5%上昇。北東部は同10.6%、南部は4.4%上昇した。一方で西部は13.5%低下した。

5.自動車メーカーが1日発表した3月の米自動車販売によると、ゼネラル・モーターズ(GM)などが前年同月から大幅減少したものの、市場予想ほどは悪化しなかった。販売奨励策が下支えとなった。底が見え始めており、改善の兆候が幾つかあるとのアナリストコメントも聞かれた。GMの3月販売台数は前年同月比45%減(予想は48%減)、フォードは41%減(予想45%減)、クライスラーは39%減少(同46%減)した。

6.ガイトナー米財務長官は1日、金融市場には改善の心強い兆候がみられるとし、経済危機への国際的な取り組みを評価した。

7.2月の建設支出は前月比0.9%減(1月は3.5%減)と、予想(1.9%減)より落ち込みが小さかった。昨年10月以来で最小の減少率となった。2月の民間の非住居用建設は前月比0.3%増加(前月4.3%減)した。プラスは5カ月ぶり。

  (内訳)
民間と公共部門を合わせた非住居用建設は前月比0.5%増加した。公共部門の建設は前月比で0.8%増加した。特に州や地方自治体の公共施設への支出が伸びた。

8.2月の製造業受注額は前月比1.8%増(1月は3.5%減)と、予想(1.5%増)を上回る伸びだった。前月比で上昇したのは7カ月ぶり。2月の輸送機器を除く受注は1.6%増加した。

  (内訳)
耐久財受注額は3.5%増加(前月7.8%減)、非耐久財の受注額は0.3%増(前月0.5%の増加)。航空機を除く非国防資本財受注は7.1%増加(前月は12.3%の減少)

9.3月28日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週比1万2000件増の66万9000件と、1982年以降で最高を記録。予想は65万件だった。新規失業保険申請件数の週間の振れを均した4週移動平均は65万6750件と、前週の65万250件から増加した。

10.バンカメ(BAC)
バンカメのケネス・ルイスCEOは2日、数四半期が経過し、景気に改善がみられれば、政府から受けた公的資金の一部を返済できる見込みだと語った。
景気は 今年下半期に底を打つ兆候があり、来年の早い段階に回復する可能性があると語った。

11.欧州中央銀行(ECB)は2日、短期金利の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の最低応札金利を0.25ポイント引き下げ1.25%とすることを決定した。ほとんどのエコノミストが0.5ポイントの利下げを予想していた。下限政策金利である中銀預金金利は0.25%(従来は0.5%)に引き下げられた。上限政策金利の限界貸出金利は2.25%(同2.5%)。
ECB当局者の間ではFRBやイングランド銀行にならって資産購入による量的緩和に踏み切るべきかどうかの議論が高まっている。主要な政策金利である最低応札金利の1.25%は1999年のECB誕生以来で最低。ECBは最長6カ月の資金を無制限に供給するとともに、預金金利が事実上、短期金利の調節手段となることを容認している。

12.ロンドンで開催された20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)は2日、規制の強化と、1兆ドル超の緊急支援策を盛り込んだ宣言を採択して閉幕した。ヘッジファンドや幹部報酬、信用格付け会社、銀行のリスク許容に対する制限を厳しくすることを表明。国際通貨基金(IMF)への拠出を拡大。ただ、各国が一段の景気刺激策を実施するかどうかについては言及を避けた。各国政府は国内の市場と企業を引き続き監督するものの、G20は「金融安定化ボード」を創設し、IMFと協調してリスクに対する早期警戒に努める。

13.中国物流購買連合会が2日発表した3月の製造業購買担当者指数は52.4と、前月の49から上昇した。50を超えたのは6カ月ぶり。政府の4兆元に上る景気刺激策が影響した。

14.フレディマック(FRE)
米住宅金融大手フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)は2日、米住宅ローンの30年物固定金利の平均が今週低下し、同社統計上の最低を更新したと発表した。今週の30年物固定金利は平均で4.78%と、前週の4.85%から下げた。これは同統計が始まった1971年以来の最低水準。

15.欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は3日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★非常に慎重なやり方で現行水準からさらに金利を引き下げる可能性を排除しない。
★非伝統的な別の手段については5月7日の次回政策委員会で決定する公算だ。
★下限政策金利である中銀預金金利はこれ以上引き下げない。0.25%の預金金利は極度に低い。政策委員会がこれを変更するとは考えていない。

16.国際通貨基金(IMF)が再び脚光を浴びている。ロンドンで開催された20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の合意に伴い、合計で1兆ドル(約100兆円)を超える緊急支援枠を確保することになった。金融サミットは2日、IMFの緊急融資枠を3倍に拡大し、7500億ドルにすることで一致。IMFの準備資産である特別引き出し権(SDR)2500億ドルも加盟国に追加配分する。

17.ギリアド・サイエンシーズ(GILD)
  同社の実験新薬に降圧作用があることが臨床試験で確認されたと言う。

18.バーナンキ議長が3日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★住宅ローン担保証券(MBS)の買い取りにより、住宅ローン金利が低下している。低下は住宅市場の回復に役立つ。

19.リサーチ・イン・モーション(RIMM)
多機能携帯端末(スマートフォン)「ブラックベリー」を製造・販売するカナダのRIMMが2日引け後に示した2009年3−5月(第1四半期)の一部項目を除いた1株利益の下限は88セントと、予想(82セント)を上回った。


ベア材料
1.ゼネラル・モーターズ(GM)
(1)GMのリック・ワゴナーCEOが退任することになった。オバマ米大統領の作業部会は、同氏では、GMを救うことができないと判断した。フリッツ・ヘンダーソン最高業務責任者(COO)が後任CEOとなり、会長職はケント・クレサ取締役が引き継ぐ。

(2)オバマ米大統領は30日、ゼネラル・モーターズとクライスラーに対し、存続への最後のチャンスを与えた。同大統領は両社に対し、国家に依存することなく、根本的な経営再建策を策定するよう指示。

   (発言要旨)
★米自動車産業を単純になくすことはできないし、させるわけにもいかない。しかし、誤った判断を許し続けることもできない。税金を際限なく使用して自動車産業を存続させることもできない。
★債権団や株主、従業員、ディーラー、部品企業には一段の犠牲が予想される。
★GMのリック・ワゴナーCEOに辞任を迫る。クライスラーにはフィアットとの提携を模索するよう求める。
★両社の計画が失敗した場合に備え、政府は事前合意型の破産法適用に向けて用意を進めている。その方が債務を処理し、小規模な事業体系で再出発するのが容易になる。ただし、破産法を会社分割のためには使用しない。破産法は政府の支持の下、債務を処理するためになら使用する。
★自動車業界に依存した労働者や社会、地域の支援に向け、連邦政府の力をフル活用し、官僚的な形式主義を打破する為、エドワード・モンゴメリー元労働次官を起用した。
★7870億ドルの景気対策費用を用いて公用車の購入を加速し、消費者や自動車ディーラーへの信用供与を拡大するため金融会社に協力する。

  (3)ゼネラル・モーターズのフリッツ・ヘンダーソン新CEOは30日、政府と
の事前合意に基づく破産法申請について、可能性は以前より高まったものの好ましい選択肢ではないことに変わりはないと述べた。

2.クライスラーと親会社のサーベラス・キャピタルは、イタリアのフィアットとの提携に向けた枠組みで合意。提携に向けた枠組み確立は60億ドルの追加支援を政府から受けるための前提条件となっている。当初の合意では、フィアットが小型車の技術を共有する見返りに、クライスラーの株式35%を取得することになっている。

3.スタンダード・アンド・プアーズは30日、ハンガリーの外貨建て長期債務格付けを従来の「BBB」から1段階引き下げ、投資適格級最低の「BBB−」に設定した。ハンガリーが予想されたよりも深刻なリセッションに陥ったことを受け、政局が混乱したことが背景。格付け見通しは「ネガティブ(弱含み)」となっている。

4.欧州中央銀行(ECB)のビニ・スマギ理事は30日、各国政府が世界的なリセッションの終息を目指した短期的な救済策だけでなく、経済の構造改革にも力を入れる必要があるとの認識を示した。

5.ゴールドマン・ザックスは米国株の投資家は景気に左右されにくい「ディフェンシブ」銘柄から景気敏感株に乗り換えるのをもうしばらく待った方が良いとの見解を示した。景気循環株がほかより勝るのは景気の谷が過ぎてから4−12カ月後になることが多いため、経験則から判断すると、物色対象を
変更するのは早い時期よりも遅い方が良いと指摘した。ゴールドマンはヘルスケア株や生活必需品株について、ベンチマークよりも多く保有するオーバーウエートを推奨している。一方、公益事業、一般消費財・サービス、金融、資本財・サービスの各セクターについてはアンダーウエートを提言。

6.経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長は、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米国と欧州連合(EU)の今年の失業率が10%に達するだろう。世界的な景気の落ち込みによりOECD加盟30カ国のGDPがマイナス成長になるのが背景。
★OECDは3月31日に発表する最新の経済見通しで、今年の加盟国の成長率見通しをマイナス4.2−4.3%と、昨年11月時点の見通し(マイナス0.3%)から下方修正する方針。

★世界的なリセッションが深刻化していることは、OECD加盟国が景気不振から脱却するために追加的な措置が必要なことを意味している。
★米国など一部の国はとても懸命に努力をしている。中国もそうだ。他国にも同様の措置が必要だ。

7.UBS(UBS)
UBSの株価が急落した。スイス紙ゾンタークが29日、同行が巨額評価損と8000人の削減を発表する可能性があると報じたことに反応した。UBSが人員を削減するとともにクレジット契約の履行・買い戻しに絡み約「20億」、クレジット関連の義務で「数十億の額」の評価損を計上する可能性があると報じた。これらは4月1日に発表される可能性があるという。

8.モルガン・スタンレーのストラテジスト、ジェイソン・トッド氏が、米国株の売りも推奨。引き続き業績見通しは悪いと言う。

9.シカゴ購買部協会が31日に発表した3月のシカゴ地区の製造業景況指数は31.4(前月は34.2)と、予想(34.3)を下回った。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注指数…30.9(前月30.6)
★生産指数…32.7(前月34.7)
★雇用指数…28.1(前月25.2)
★仕入れ価格指数…34.1(前月37.8)

10.3月の米消費者信頼感指数は26(前月は25.3)と、予想(28)を下回った。雇用が十分にあるとする回答は4.6%で前月から変わらず。今後6カ月の期待指数は28.9と、2月の27.3から上昇した。所得が今後6カ月に増加するとの回答は7.5%と7.9%から減少した。現況指数は21.5(前月22.3)に悪化した。

11.全米20都市を対象にした1月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で19%低下(前月は18.6%低下)と、予想(18.6%低下)より落ち込みが大きかった。これは01年の集計開始以来で最大の落ち込み。同指数は2007年1月から連続で低下している。
調査対象となった20都市すべてで住宅価格指数が前年同月比で低下。特にフェニックスとラスベガスはそれぞれ35%と32.5%の大幅な低下を記録した。また前月比でも20都市すべてで低下した。

12.JPモルガン・チェースは31日、投資銀行が今年、保有する仕組み金融商品について合計でさらに170億ドルの評価損を計上するとの予想を示した。
ドイツ銀行が年末までにさらに49億ドル、英銀バークレイズが30億ドルの評価損を計上する可能性あると試算した。また、仏銀BNPパリバとスイスのクレディ・スイス・グループの評価損は、それぞれ11億ドルと12億ドルと予想。特に、ドイツ銀はレバレッジが高いことや評価損が見込まれることから増資が必要な可能性があると指摘した。また、ゴールドマン・ザックスなど米国の投資銀行は欧州勢に比べ資本水準が高く負債が少ないため有望だとしている。

13.ゼネラル・モーターズ(GM)
★ゼネラル・モーターズのヘンダーソンCEOが31日、法廷外での再建が好ましいと述べて、あらためて破産法の適用回避を目指す方針を強調した。
★ドイツ銀行のアナリスト、ロッ ド・レーチェ氏は、米政府が自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーを破たんさせた後、直ちに両社の優良資産を売却して新会社を設立する案を検討している可能性がある
と述べた。米連邦破産法の363条に基づく「363条式資産売却」を採用すれば、両社の破産手続きが長引く中で自動車販売がさらに悪化する心配もないと指摘。新会社はあらゆる想定に備えて、ブランド数や市場シェア、債務などを抑えて、適切な規模にまとめることができると指摘した。
★同社は米国内のディーラーに対して、3月の販売実績は目標値の3分の2も達成していないことを明らかにした。
★GMの社債保有者は、債務の交換が破たん回避につながるか懐疑的だと見ていると言う。政府が提示した猶予期間は十分ではないもよう。

14.経済協力開発機構(OECD)は31日、最新の経済見通しを発表。

  (要旨)
★2009年の加盟国全体の成長率予想をマイナス4.3%に下方修正。
★10年の加盟国成長率をマイナス0.1%と予想。09年の予想は昨年11月時点のマイナス0.3%から下方修正。
★下方修正の背景は、信用逼迫、住宅価格・株式相場下落による資産目減り、全体的な信頼感の低下が、全世界で民間部門の需要に大きな悪影響を与えていることだ。総需要減退の影響を和らげるには、金融市場を修復することに加えて、マクロ的な景気刺激策が必須だ。
★加盟30カ国すべてが年末までにリセッション入りしていると予想。これは前例のないことだ。
★回復は最初は弱々しいが2010年の終わりにかけて勢いを増すだろう。
★米国とユーロ圏の失業率は10%を超えるだろう。主要7カ国の失業者数は来年遅くに、07年半ばに比べほぼ2倍の3600万人に達する見込みだ。
★加盟国中では日本経済が最悪の6.6%マイナス成長となる見込み。10年はマイナス0.5%と予想される。ユーロ圏は09年がマイナス4.1%、10年がマイナス0.3%、米国は09年がマイナス4%、10年は横ばいと予想。
★必要ならば銀行を国有化して不良資産処理と資本再強化を進めることが必要だ。保護主義的政策を避け、余力のある国は金融緩和と財政出動を続けるべきだ。中銀は金利をゼロ付近に維持し与信の流れを回復させる必要がある。ドイツやカナダなどにはまだ支出拡大の余地がある。
★米国の政策金利は10年末まで0.25%にとどまり、ユーロ圏は今年6月末までに現在の1.5%からゼロに近づくだろう。日本の短期金利は0.1%にとどまる見込み。
★信用市場の機能回復には低金利だけでは十分でない。米連邦準備制度理事会(FRB)の例に倣い金利以外の方法で融資促進を図ることが推奨される。金融当局は信用創造と流動性拡大、デフレ圧力緩和に向けた直接的な措置を導入または拡大するべきだ。
★債券買い上げなどの措置をまだ導入していない欧州中央銀行(ECB)については、需要喚起に向けて量的緩和の措置を導入するべきだ。
★既に米国債購入を開始したFRBについては、回復が始まり金融環境が正常化し次第、利上げを開始する必要があるだろう。デフレについては多くの加盟国において、10年には大きなリスクがありそうだ。
★ロンドンで4月2日に開催される20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)で指導者らが協調的な景気刺激策で合意できる可能性は低いとし、既存の各国の対策が最終的に不十分に終わることが、10年の景気回復に対する最大のリスクだ。

15.グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は31日、ワシントンでスピーチした。

  (発言要旨)
★金融当局は大手米銀に対し、支払準備の最低基準を引き上げるべきだ。金融機関に対して何かしらの負担を与えるべきだ。規模が大きく金融システム安定化のために重要だと認識されている大手金融機関が暗黙的に優位にある状況を是正する必要がある。
★最低支払準備率を金融機関の規模に応じて引き上げるのも一案だ。

16.給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが1日発表した集計調査によると、3月の米民間部門の雇用者数は前月比74万2000人減少(2月は70万6000人減)し、予想(66万3000人減)を上回る落ち込みだった。

  (業種別内訳)
製造業と建設業を含む財生産部門が32万7000人減少。製造業では20万6000人減少した。サービス部門は41万5000人減少した。

17.ゼネラル・モーターズ(GM)
★オバマ米大統領は、ゼネラル・モーターズ(GM)の事業を再編し、競争力のある自動車メーカーとして立て直すためには、事前調整型の破産法適用が最も有力な手段になるとの判断を固めたもよう。クライスラーについても、イタリアのフィアットとの提携がまとまらない場合、破産法を適用した上で、事業を切り売りする用意があるという。オバマ大統領はGMが債券保有者や全米自動車労組(UAW)との交渉を通じて破産法の適用回避に向けて努力し、クライスラーもフィアットとの協議を継続することを期待しているが、政権当局者らは事態を楽観していないという。

★米政府は6月1日に期限を迎える自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の転換社債10億ドルの償還を肩代わりしない方針をGMに伝えた。
これにより、政府から事業継続への最後のチャンスとしてGMに与えられた60日の猶予期間は、延長されないことがほぼ確実となった。GMの転換社債(表面利率1.5%)10億ドルは6月1日に償還期限を迎える。ニューヨーク時間午後1時56分現在、同転換社債(25ドル単位で発行)は前日比2.05ドル下げて7.20ドルで取引されている。

18.クリーブランド連銀のピアナルト総裁は1日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★新規制は大手金融機関が金融システムに与えたリスクが軽減されるように設定すべきである。こうした規制を導入することで一部金融機関は規模が縮小する可能性がある。

19.JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、破たん企業の処理
方法を統一することによって、破たん時の市場大混乱を回避するよう規制当局に呼び掛けた。

  (呼びかけ要旨)
★第一歩は金融機関が破たんしないように、十分に規制することだ。もしも破たんした場合は、正しい取り決めがあれば素早く適切に、一貫した方法で対応できる。
★連邦預金保険公社(FDIC)が監督下の銀行を接収できることや、連邦政府の規制当局に銀行以外の金融機関を接収し清算する権限を与えることが必要だ。
★システム全体を規制する当局が、資本市場で発生し得る新たなリスクを監視することで問題を早期に発見する必要がある。
★会計規則が頻繁に変更され過ぎる上に、解釈や操作の余地があり過ぎる。時価会計規則については、プライベートエクイティ(未公開株)や不動産など長期にわたって保有される流動性の低い資産には適用されるべきではない。

20.クライスラーの株式のすべてを、親会社の米投資会社サーベラスが手放すことで米政府と合意したと、ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。サーベラスは2007年夏にダイムラーからクライスラー株80.1%を取得したが、クライスラーの株式の価値はほとんどなくなっているとみられる。

21.モルガン・スタンレー(MS)
バークレイズ・キャピタルは、モルガン・スタンレーの2008年12月−09年2月(第1四半期)決算が前期に続いて赤字になるとの見通しを示した。12−2月期の1株当たり損益を1.30ドルの赤字と予想。3月9日に示した25セントの黒字から下方修正。仕組み債の損失が9億5000万ドル、不動産の評価損が26億ドルと予想した。コンセンサス予想は、12−2月期には黒字(20セント)となっている。

22.モンサント(MON)
遺伝子組み換え(GM)穀物開発最大手のモンサントが2日発表した2008年12月−09年2月(第2四半期)決算は、継続事業からの1株当たり利益が2.16ドルと、予想の2.07ドルを上回った。

23.3月の雇用統計が発表された。
  
★非農業部門雇用者数は前月比66万3000人減少(2月は65万1000人減)と、予想(66万人)を若干上回った。4カ月連続で65万人以上のマイナス。
★失業率は8.5%(前月は8.1%)と、予想値に一致した。
★週平均労働時間は33.2時間(前月33.3時間)→記録上の最低値。
★製造業部門の週平均労働時間は39.3時間(前月39.5)
★超過勤務は前月と同じ2.7時間。
★週平均賃金は614.20ドル(前月615.05ドル)。
★平均時給は前月比3セント(0.2%)増加し18.50ドルとなった。前年比では3.4%増加した。

(項目別動向)
製造業部門は16万1000人減(前月は16万9000人減)、自動車・同部品部門は1万7500人減少。銀行や保険会社、レストランや小売業者を含む広義のサービス業は35万8000人減少(前月は36万6000人減)。金融機関は4万3000人減少(前月4万4000人減),小売りは4万7800人減(前月5万800人減)。建設部門は12万6000人減(前月10万7000人減)だった。政府機関は5000人減(前月3000人増)となった。

24.米供給管理協会(ISM)が3日発表した3月の非製造業総合景況指数は40.8(2月は41.6)と、予想(42)を下回った。
  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…38.8(前月40.7)
★雇用…32.3(前月37.3)
★仕入れ価格…39.1(前月48.1)

25.米通貨監督局(OCC)と貯蓄機関監督局(OTS)が3日発表したリポートによると、リスクの低い借り手を対象にしたプライム住宅ローンの返済延滞率は昨年、2倍に上昇した。返済が遅延している住宅ローン件数は昨年第4四半期に30%増加し、住宅ローン全体の4.6%を占めた。全米の住宅ローン3500万件のうち、プライムローンは3分の2を占めるが、返済が60日以上遅れているのは第4四半期で55万3736件に上った。

26.債券ファンド大手、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の共同投資責任者、ビル・グロス氏は3日、米国の失業率が10%に上昇するとの予想。その後は8%に低下する見通しという。グロス氏はまた、景気が底を打った後、米経済は1−2%の成長率に戻るが、3−4%成長とはならないとの見方を示した。

27.米半導体工業会(SIA)が3日発表した2月の世界半導体売上高は、前年同月比30%減の142億ドルとなった。携帯電話などの機器に使われる半導体需要の減退が響き、5カ月連続の減少となった。

28.コーン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長は3日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★我々は、物価安定に加え、高水準の生産と雇用を伴った持続的な景気回復という究極の目的を常に留意する必要がある。FRBは金融政策が景気回復に貢献できるような方策を引き続き模索していく。
★我々は森をまだ抜け出していない。多くの金融市場ではかなりの緊張状態が続いており、流動性不足から資産価格は抑制されており、信用スプレッドと信用の供給量は非常に高いリスク回避傾向をなお反映している。

29.自動車大手クライスラーの債務と権益を交換する債権銀行団との交渉に、米財務省が乗り出した。財務省が交渉に参加することで現状打開への期待が高まった。破たんの際の弁済順位が一番高い有担保の債権銀行団との債務交
換交渉はこれまで進展がなく行き詰っていた。

30.ニューヨーク大学スターン経営大学院のヌリエル・ルービニ教授は3日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★欧州中央銀行(ECB)は前日の政策委員会で、リセッションの深刻化に歯止めをかけるために少なくとも0.5ポイント利下げすべきだった。
★ECBの控えめな金融政策により、ユーロ圏は米経済よりも深刻な景気縮小に見舞われるというパラドックスに陥るかもしれない。
★状況が悪化すればECBがギリシャやアイルランドの国債買い取りに踏み切る公算もある。ただ、ユーロを採用する16カ国の景気悪化が単一通貨の存続を脅かすことはない。通貨連合は成功し、生き残る。

31.ブリストル・マイヤーズ(BMY)
  サンフォード・バーンスティンが同社投資判断を“アウトパフォーム”から“マーケットパフォーム”に引き下げた。同社は利益に対し、株価が高過ぎる為、買収ターゲットにはならないだろうと言う。

32.ヒューマナ(HUM)  
  マネージド・ヘルスケアー会社に悪材料。ワコービアが、政府によるメディケアー・アドバンテージ・プログラムの変更によって、同社予想利益が20%も減少するかもしれないという。

33.アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)
  シティ・グループが同社株の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。ライバルであるライムライト・ネットワークスとの競争激化により、同社のリスクになると言う。

34.マイクロン・テクノロジー(MU)
2日引け後に発表した2008年12月−09年2月(第2四半期)決算は、9四半期連続の赤字となった。業界全体の供給過剰や需要鈍化のあおりで、半導体価格が製造コストを下回ったことが響いた。第2四半期の純損失は1株当たり97セントと、予想(1株当たり62セントの赤字)より悪化していた。売上高は前年同期比27%減の9億9300万ドル。予想は11億4800万ドルだった。

=以上=
posted by mori at 08:45 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月07日

ISM非製造業景況指数

ISM非製造業景況指数


米供給管理協会(ISM)が6日発表した2008年12月の非製造業総合景況指数は40.6(11月は37.3)と、予想(36.5)より落ち込みは少なかったが、過去2番目の低水準となった。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…39.9(前月35.4)
★雇用…34.7(前月31.3)
★仕入れ価格…36(前月36.6)

clip_20090107_03.JPG
posted by mori at 10:22 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月27日

GMACが銀行持ち株会社に転換することで、GMにどのようなメリットが?

GMACが銀行持ち株会社に転換することで、GMにどのようなメリットが?

GMの金融関連会社GMACファイナンシャル・サービシズに好材料が出た。米連邦準備制度理事会(FRB)は24 日、GMAC ファイナンシャル・サービシズに対し、銀行持ち株会社への転換を承認。GMACがデフォルトに陥り、GMの販売業者向け信用供与枠が枯渇する危険性が緩和した。GM株が急騰したほか、フォード株もしっかり。


(銀行持ち株会社への転換のメリット)
@同社は、総額7000 億ドル(約63 兆2500 億円)の米金融安定化法に基づく支援資金や、FRB の窓口貸出を利用できるようになる。ニューヨーク・タイムズ紙によると、GMAC は最大で60 億ドルを得る可能性があると言う。

A銀行持ち株会社に転換することで、GM が生産した自動車の購入に対してGMACがローンを提供する力が強まり、自動車ローン市場の正常化に役立つ。

B米連邦預金保険公社(FDIC)による預金保証上限が25 万ドルとなることも、銀行持ち株会社化のメリット。FDIC には、銀行が発行する債券を最長3 年間保証する制度もある。

posted by mori at 11:06 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月15日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 12/14

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

12月14日

森   崇


ブル材料
1.ビッグ3救済問題
ブッシュ米政権は、米自動車メーカーの救済策をめぐり、議会との間で基本方針で合意が成立しているとの確信を持っていると、ホワイトハウスのダナ・ペリーノ報道官が8日発言。

2.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ、フォード株がしっかり。自動車業界救済のため議会が最大170億ドルの緊急融資を近く承認するとの見方が高まっている。シティグループは、150億―170億ドルの融資のうち、GMは少なくとも80億ドルを受け取り、2009年初めまで最低水準の流動性を維持するとみている指摘。バークレイズ・キャピタルは、救済は低燃費車生産に向けた工場設備更新に向けて議会が既に承認している250億ドルの融資枠を利用する形になるとの見方を示した。

3.フォード・モーター(F)
フォード・モーター傘下のスウェーデンのボルボ・カーズは、社員の14%に相当する3401人を削減し、契約社員も1000人以上削減する方針を発表。同社はスウェーデン国内の従業員2721人を削減する。このうち、ブルーカラー従業員が2367人を占める。またスウェーデン国外でも680人を削減する。このほか1215人の契約社員が契約を打ち切られると言う。

4.米資産運用会社ビリニー・アソシエーツのラズロー・ビリニー社長は8日、以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★S&P500種株価指数は2週間余り前に底を打った。米国株買いをすべき好機だ。
★ただし、非常に強気になっているわけではない。向こう3−6ヶ月は大幅には上がらないだろう。

5.ダウ・ケミカル(DOW)
化学大手のダウ・ケミカルは8日、大規模なリストラ計画を発表。約5000人の人員削減、20施設の閉鎖、一部事業の売却計画が含まれる。同社は約180工場で生産を一時的に停止し、契約社員を世界で約6000人削減する方針も明らかにした。

6.ボストン連銀のローゼングレン総裁は8日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★信用市場の緊張は続いている。金融市場の環境が改善するには住宅価格が安定することが必要だ。住宅価格の安定と差し押さえの減少は景気全体と銀行部門の回復に寄与するだろう。
★金融当局は短期金利をゼロ未満に引き下げることはできないため、政策余地が限られる。従って、財政政策が景気回復の重要な要素となると指摘する声が多い。
★規制改革について、システムにとって重要な企業の定義を明確化することが必要。納税者に大きなリスクを強いる恐れのある信用リスク引き受けの判断は、財務省が議会の監視の下で行なうことが望ましい。

7.コーン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長は8日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★景気悪化や金融市場の混乱が続く中で、金融監督当局は銀行融資の拡大を奨励するという課題に取り組むべきだ。

8.全米不動産業者協会(NAR)が9日に発表した10月の中古住宅販売成約指数は前月比0.7%低下の88.9(前月は4.3%低下の89.5)と、予想(3%低下)より落ち込みは小さかった。

  (地域別動向)
南部が7.8%上昇、北東部が0.6%上昇、西部では8.7%低下し、中西部も4.3%低下した。フロリダ州やカリフォルニア州、ラスベガス地域の一部では前年同月に比べ健全な増加が見られた。

9.ビニ・スマギ欧州中央銀行(ECB)理事は9日、ドイツの欧州経済研究所センター(ZEW)が同日発表した12月の独景況感指数(期待指数)が予想に反して上昇したことについて、歓迎する意向を明らかにした。景況感指数はマイナス45.2と、前月のマイナス53.5から市場予想に反して2ヶ月連続で改善した。

10.5日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比7.1%低下の796.8となった。申請指数は112%増加し、8ヶ月ぶり高水準だった前週の857.7を下回った。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.45%と、前週の5.47%から低下し、2004年3月以来の低水準となった。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…3767.3(前週3802.8)
★購入指数…298.1(前週361.1)

11.ヤフー(YHOO)
インターネットサービス大手ヤフーの株主、アイボリー・インベストメント・マネジメントは10日、ヤフーがマイクロソフトに検索事業を売却するべきだとの見解を示した。ヤフーが同事業を売却すれば、マイクロソフトから前金として150億ドル以上が支払われる可能性があると言う。

12.フォード(F)
フォード・モーターが傘下のスウェーデンのボルボを、中国の自動車大手、長安汽車に売却する検討に入った。英紙タイムズが報じた。フォードは、傘下の英高級車ブランド「ジャガー」と「ランド・ローバー」をインドのタタ自動車に売却しており、ボルボを売却すれば、傘下に欧州ブランドはなくなる。

13.アメリカン・エレクトリック・パワー(AEP)
電力大手が10日、2008年通期ベースEPSガイダンスを3.15ドル〜3.25ドル、2009年通期ベース分も3.00ドル〜3.40ドルで再確認。コンセンサス予想は2008年分が3.18ドル、2009年分が3.28ドル。

14.アナダルコ・ペトロリアム(APC)
独立系油田開発大手に好材料。ガーナ沖のジュビリー油田掘削に成功したと言う。

15.欧州中央銀行(ECB)は11日発表した12月の月報で、ユーロ圏の景気が2009年後半に回復し始める可能性があるとの見方を示した。

  (発言要旨)
★世界経済の弱さと域内需要の低迷は向こう数四半期にわたり続くと予想される。その後、外的環境が改善し金融市場の緊張が和らげば、商品相場の下落に支えられて緩やかな回復が始まると見込まれる。
★追加利下げの余地は非常に限られ、小幅な利下げしかできない可能性がある。

16.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
英紙フィナンシャル・タイムズは11日、米政府の公的管理下にある保険会社同社が政府融資の返済資金を調達するため、150億ドルを上回る規模の事業売却を年末までに発表する計画だと報じた。

17.パーム(PALM)
携帯情報端末(PDA)メーカーのパームは、ラスベガスの家電見本市コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)で来年1月8日に行われるイベントに報道関係者やアナリストを招待すると言う。新機種が披露される可能性を示唆。

18.12月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数は59.1(前月55.3)と、予想(54.5)を上回った。ガソリン価格の下落が消費者の不安心理を緩和したもよう。今後6ヶ月間の先行き景況感を示す指数は52.4と、前月の53.9から低下。一方、現在の景況感を示す指数は69.4(前月57.5)に上昇した。

19.11月の小売売上高は前月比1.8%減少(前月は2.9%減少)し、予想(2%減少)を下回る減少幅だった。5ヶ月連続のマイナスは1992年の統計開始以来で最長。11月の変動の大きい自動車を除いたベースは1.6%減。1.8%減が見込まれていた。ガソリンスタンドの売上高は15%減と調査開始以来で最大の落ち込み。一方、値下げ効果で百貨店の売上高は前月比2.1%増と、過去3年で最大の伸びだった。


ベア材料
1.マクドナルド(MCD)
ファストフード最大手のマクドナルドが8日発表した11月の既存店売上高は、前年同月比7.7%増と一部アナリスト予想を上回った。米国市場の既存店売上高は4.5%増。欧州は同7.8%伸びた。ただし、オッペンハイマーでは、ドル高で悪影響を受けたこと、予想(米市場の売上高の伸び率が4.6%。欧州も同4.6%増を見込んでいた)を下回ったことから、第4四半期のマクドナルド売上高予想を56億9000万ドルから56億5000万ドルに引き下げた。

2.欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、ノボトニー・オーストリア中銀総裁が8日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★ECBは様子見モードだ。来年1月に追加利下げをするとは限らない。

3.米新聞発行大手トリビューンは8日、デラウウェア州の連邦破産裁判所に連邦破産法11条による資産保全を申請した。広告収入の減少で経営が行き詰った。

4.ハーバード大学のマーティン・フェルドシュタイン教授は9日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★バブル前の水準に戻るにはさらに10−15%の下落が必要だが、それよりもさらに下落する恐れがある。
★取引先のバランスシート上の資産価値が分からないことから、金融機関は互いへの融資を尻込みしている。
★金融危機に緩和の兆候はほとんど見られない。リセッションが2009年で終われば幸運だろう。
★米自動車メーカーの救済は好ましくない。

5.フェデックス(FDX)
米小荷物輸送大手フェデックスは8日引け後、2009年5月通期の希薄化後の1株当たり利益見通しについて、従来予想の4.75−5.25ドルから3.50−4.75ドルに引き下げた。経営環境が悪化しており、燃料価格下落の恩恵が相殺されるとしている。また、08年9−11月(第2四半期)の希薄化後1株当たり利益については1.58ドルの見通しとした。従来予想は1.40−1.60ドルだった。

6.ノベラス・システムズ(NOVL)
半導体製造装置メーカーのノベラス・システムズは9日、全従業員の10%を削減する計画を発表。更に、2008年10−12月(第4四半期)の受注ならびに出荷高、売上高、1株当たり利益のすべてが従来予測を下回るとの見通しを示した。


7.テキサス・インスツルメンツ(TXN)
半導体大手テキサス・インスツルメンツは8 日引け後、10-12 月期中間業績見通しアップデートで、1 株利益と売上高の見通しを下方修正した。

10-12 月期ガイダンス
 ★売上高…23億-25億ドル(テキサスは10 月の7-9 月期決算発表時に、売上高が28億30
  00 万-30億7000 万ドルになると発表していた。コンセンサス予想は29 億1000 万ドル)
 ★1株利益…10−16 セント(テキサスは10 月の7-9 月期決算発表時に、1 株利益が30-36
  セントになると発表していた。コンセンサス予想は31 セント)
 ★ちなみに、テキサスの2007 年10-12 月期実績は、売上高が35 億6000 万ドル、1株利益
  が54 セントだった。

8.ゼネラル・モーターズ(GM)
バンク・オブ・アメリカは、ゼネラル・モーターズへの政府融資は、同社の破産申請を遅らせるだけだとの見方を示した。

9.世銀によると、来年の世界全体の成長率は今年に比べ0.9%と、1970年以降で過去最低になりそう。先進国の景気後退や貿易金融の 逼迫で、来年の世界貿易で輸出が今年と比べて2.1%減少し、今年の6.2%増から急激に縮小すると予測。これが世界経済の成長を抑制するとしている。

  (国別成長率見通し)
★日本…マイナス0.1%
★アメリカ…マイナス0.5%
★ユーロ圏…マイナス0.6%
★先進国全体…マイナス0.1%
★途上国全体…プラス4.5%

10.米自動車メーカーへの金融支援で議会と政府が合意した場合、米政府は最終的に同国のビッグスリーの株式を保有することになる可能性がある。協議中の救済案によれば、米財務省は政府融資額の20%に相当するワラントを得る。下院民主党指導部によれば、法案は早ければ10日にも下院で採決される見込み。詳細はまだ詰まっておらず、政権幹部も法案に全面的に賛成しているわけではない。

11.オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏は10日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★金融機関は今後36ヶ月でなくとも、最低18ヶ月は生命維持装置を付けたままの状態が続くだろう。米国で最大の問題は消費者の体力が弱っていることだ。

12.米連邦公開市場委員会(FOMC)が来週利下げを実施した場合、マネー・マーケット・ファンド(MMF)の運用利回りはファンド運営コストを下回り、投資リターンが初のマイナスになる見込み。金利収入を上回る手数料をファンドに払うという状況が到来する。

13.GMAC
自動車・消費者ローンの米金融会社、GMACは10日、銀行持ち株会社に転向するための基準を満たせていないことを明らかにした。債務交換に応じた債券保有者の数は不十分で、米連邦準備制度理事会(FRB)が認める自己資本300億ドルの基準を満たすことができなかった。当局は基準が満たされなければ転向を承認することはできない。同社は債務交換への応募期間を3日間延長すると発表。12月31日までに債務交換が完了せず銀行持ち株会社転向の承認が得られない場合は、財務に深刻な悪影響が生じるだろうとしている。

14.イーストマン・コダック(EK)
写真用品大手のイーストマン・コダックは10日、2008年下期と通期の収益見通しを下方修正。下方修正後の具体的な数値は明らかにしていない。幹部の2009年昇給は法的範囲においてゼロとし、米国内では確定拠出型年金(401k)で従業員拠出額への雇用者同額上乗せ拠出制度(マッチング)を一時停止する。また、2008年の業績を基に算出する幹部への株式報酬の支払いも2009年は見送る見通し。世界的なリセッション悪化とドル相場の変動が影響。

15.ニューヨーク・タイムズ
米3位の新聞発行会社ニューヨーク・タイムズは9日、来年5月に期限切れとなる4億ドルの融資枠を完全に更新せず、本社屋の一部を売却して現金を調達する方針を示した。財務面の柔軟性強化を図っており、先月には減配を実施。新たな資産売却のほか、リボルビング融資や公募増資、私募増資なども検討している。

16.10月の卸売在庫は前月比1.1%減少(前月は0.4%減少)と、予想(0.2%減少)を上回る落ち込みだった。過去7年で最大のマイナスだった。10月の卸売売上高は前月比4.1%減と、1992年の統計開始以来で最大の落ち込みを記録。需要の弱さを考慮して企業が在庫を減らそうとしている姿が浮き彫りとなった。ただし、対売上高在庫比率は1.16ヶ月と、2007年2月以来の高水準であり、年末商戦を前にした過剰な在庫から、更に値引きを強いられる可能性を示唆。

17.クライスラー
米コンサルティング会社CSMワールドワイドは10日、クライスラーについて、米自動車業界の金融危機を乗り切ることができない公算が大きいとの見方を示した。秩序あるクライスラーの規模縮小が万人の利益にかなう。同社の事業は分割される可能性が高く、一部資産は売却されるだろうとの見通しを示した。

18.ノーテル・ネットワーク(NT)
カナダの通信機器メーカー、ノーテル・ネットワークが、事業再編計画が失敗した場合に備えて、破産法適用申請の可能性を検討する複数のアドバイザーを採用したとWSJ紙が報じた。同社はカナダ政府から支援を受ける可能性も探っているという。

19.エレクトロニック・アーツ(ERTS)
ビデオ・ゲーム大手の同社が、2009年の売上高と利益が、当初の予想を下回ると警告。北米、ヨーロッパでのホリデー売上げが不振であると言う。

20.石油輸出国機構(OPEC)のヘリル議長は11日、来週の総会ではサウジアラビアも追加減産を支持する意向であることを明らかにした。減産に向けたコンセンサスがあると発言した。ただし、減産規模には言及しなかった。同議長はまた、OPECに加盟していない産油国としては最大のロシアも減産を支持しているとし、同国の副首相と石油担当相が総会に出席することを明らかにした。

21.プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
消費財最大手のプロクター・アンド・ギャンブルは11日、業績予想を下方修正。買収や売却、外国為替の影響を除く10−12月(第2四半期)の売上高が前年同期比4%未満の伸びになると言う。従来は4−6%増を予想。1株当たり利益については10−12月期、2009年6月通期ともに見通しを維持した。10−12月期の予想は1.58−1.63ドル。同社は11月にコーヒー部門「フォルジャーズ」の売却益と一時費用を含むベースで、通期の1株当たり利益が4.28−4.38ドルになるとの見通しを発表していた。景気悪化により、小売店や卸売業者が在庫圧縮に動いていることが理由。

22.イーライリリー(LLY)
米医薬品大手イーライリリーが11日発表した2009年利益見通しはアナリスト予想を下回った。一時項目を除く2009年の純利益予想は1株当たり4−4.25ドル。予想では4.27ドルだった。イーライリリーはイムクローン・システムズを65億ドルで買収、これにより1株当たり利益予想は30−35セント押し下げられた。同社はまた、新薬の市場投入コストを現在の12億ドルから今後2年間で3分の1削減し、8億ドルに圧縮する計画を明らかにした。

23.シエナ(CIEN)
ネットワーク機器のシエナが11日発表した8−10月(第4四半期)決算は、純損失が2540万ドルだった。電話会社からの受注減が影響した。1株当たりの純損失は28セント。前年同期は3040万ドル(1株当たり30セント)の黒字だった。売上高は17%減の1億7970万ドルだった。

24.11月の輸入物価指数は前月比で6.7%低下(前月は5.4%低下)と、予想(4.9%)を上回る落ち込みだった。同統計集計を開始した1988年以降で最大の落ち込みを記録。輸入石油と食品、自動車の価格低下が影響した。11月の石油を除く輸入物価指数は前月比1.8%の低下だった。石油の輸入価格は前月比で25.8%低下した。11月の輸入物価は前年同月比では4.4%の低下。石油を除いた輸入物価は同2.4%の上昇だった。石油以外の構成品目では食品が前月比で統計上最大の5%低下。

25.10月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支は572億ドルの赤字(前月の貿易赤字は566億ドル)と、赤字額は前月比で1.1%拡大した。海外の需要が後退し、輸出が3ヶ月連続で減少したことが響いた。10月の輸出は2.2%減の1517億ドルと、7ヶ月ぶりの低水準。輸入は1.3%減の2089億ドルと、3月以来の低水準。

26.ゴールドマン・サックス(GS)
同社は、従業員が満額の退職給付を受け取るための条件を厳しくする。制度変更が来年1月に適用されるため、年内の退職を促す可能性があると指摘した。ゴールドマンの従来の規則では年齢と勤続年数の合計が55年を超えた従業員は退職時に同社株式による退職給付を満額受け取ることができる。ゴールドマンはこの条件を60年に変更する見込み。

27.マイクロソフト(MSFT)
モルガン・スタンレーがマイクロソフトの第2四半期予想EPSを従来の51セントから46セントに、2009年通期予想EPSを2.02ドルから1.84ドルに引き下げた。テキサス・インスツルメンツからナショナル・セミコンダクターに至る半導体メーカーの業績下方修正を背景にしている。また、マイクロソフト株目標株価を26.50ドルから24ドルに引き下げた。

28.USバンコープ(USB)
本日ゴールドマン・サックスのコンファレンスにて、今四半期の純貸倒損失が6億ドル〜6億5000万ドル、減損分が2億ドル〜3億ドルにのぼると公表した。

29.6日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週比5万8000件増の57万3000件と、1982年11月以来の高水準を記録した。週間の振れを均した4週移動平均は54万500件(前週52万6250件)に増加、1982年12月以来の最高を記録した。

30.11月の生産者物価指数(PPI)全完成品は前月比2.2%低下(前月は2.8%低下)し、予想(2%低下)を上回る落ち込みだった。11月の食品とエネルギー価格を除いたコア指数は0.1%上昇と、前月の0.4%上昇から伸びが鈍化した。エコノミスト予想は0.1%上昇だった。

31.10月の企業在庫は前月比0.6%減少(前月0.4%減少)と、予想(0.2%減少)を上回る落ち込みだった。2003年8月以来の大幅減。10月の企業売上高は前月比3.5%減少と、1992年の調査開始以来で最大の落ち込みだった。

32.バンク・オブ・アメリカ(BAC)
バンク・オブ・アメリカは11日、今後3年間で3万−3万5000人を削減する計画を発表した。メリルリンチ買収と景気悪化が背景。

33.レッグ・メイソン(LM)
米資産運用大手レッグ・メイソンは、アクソン・ファイナンシャル・ファンディングが発行した債券の売却に絡んで5億1700万ドルの損失を計上した。


=以上=
posted by mori at 09:00 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月12日

本日の米国株下落の背景 12/11

本日の米国株下落の背景


1.アメリカ下院の本会議がビッグ3(自動車大手3社)の救済法案を可決したことを受け、ブッシュ政権は11日、法案に反対する共和党保守派への説得工作を続けた。しかし、上院の共和党内では、救済は延命に過ぎないと、批判が強まっていて、上院の通過は予断を許さない状況。これを受け、GMやフォード株が下落した。

2.6日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週比5万8000件増の57万3000件と、1982年11月以来の高水準を記録した。週間の振れを均した4週移動平均は54万500件(前週52万6250件)に増加、1982年12月以来の最高を記録した。

3.主要企業に悪材料が複数出た。
@プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
消費財最大手のプロクター・アンド・ギャンブルは11日、業績予想を下方修正。買収や売却、外国為替の影響を除く10−12月(第2四半期)の売上高が前年同期比4%未満の伸びになると言う。従来は4−6%増を予想。

Aイーライリリー(LLY)
米医薬品大手イーライリリーが11日発表した2009年利益見通しはアナリスト予想を下回った。一時項目を除く2009年の純利益予想は1株当たり4−4.25ドル。予想では4.27ドルだった。

Bマイクロソフト(MSFT)
モルガン・スタンレーがマイクロソフトの第2四半期予想EPSを従来の51セントから46セントに、2009年通期予想EPSを2.02ドルから1.84ドルに引き下げた。テキサス・インスツルメンツからナショナル・セミコンダクターに至る半導体メーカーの業績下方修正を背景にしている。また、マイクロソフト株目標株価を26.50ドルから24ドルに引き下げた。

CUSバンコープ(USB)
本日ゴールドマン・サックスのコンファレンスにて、今四半期の純貸倒損失が6億ドル〜6億5000万ドル、減損分が2億ドル〜3億ドルにのぼると公表した。

Dシエナ(CIEN)
ネットワーク機器のシエナが11日発表した8−10月(第4四半期)決算は、純損失が2540万ドルだった。電話会社からの受注減が影響した。1株当たりの純損失は28セント。前年同期は3040万ドル(1株当たり30セント)の黒字だった。売上高は17%減の1億7970万ドルだった。



posted by mori at 10:09 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月06日

住宅ローン延滞率と差し押さえ手続き

住宅ローン延滞率と差し押さえ手続き


全米抵当貸付銀行協会(MBA)が、7-9月の住宅ローン延滞率を発表した。発表によると、30日以上返済が遅れているローンの割合は全体の6.99%だったという。また、既に差し押さえになっているローンの割合は2.97%となった。この結果、約10件に1件が、返済が遅れているか、あるいは差し押さえの手続きが始まっているという計算になる。

clip_20081206_04.JPG

clip_20081206_05.JPG
posted by mori at 11:35 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月03日

ゴールドマン・サックス(GS)の気になる決算

ゴールドマン・サックス(GS)の気になる決算


ゴールドマン・サックスの第4四半期の純損益は、最大で20億ドル損失になる可能性があるとWSJ紙が報じた。これは、業界関係者の情報として報じられたもので、この額は、現在のアナリスト予想の5倍以上になる計算となる。

clip_20081203_03.JPG
posted by mori at 11:02 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月10日

9 月既存店売上げ(倉庫型大型店舗やディスカウントストアのみ堅調)

9 月既存店売上げ(倉庫型大型店舗やディスカウントストアのみ堅調)

10 月9 日

森 崇


好業績はディスカウントストアのみ。倉庫型の大型店舗やディスカウントチェーンが盛況。その他の業態は不振。


(おおむね不振の背景)
景気悪化で、消費者が選択品目の購入を控えている。ハリケーンの影響でチェーン店の一部が営業中断に追い込まれた。世界的株価下落で、消費者信頼感が一段と悪化している。

(ディスカウントストアしっかり)
★ウォルマート(WMT)が堅調。9 月の既存店売上高は、燃料を除いたベースで前年同月比2.4%増加。同社による見通しは2-3%増だった。部門別では、ウォルマート・ストアーズが2.0%増、会員制倉庫型店舗のサムズクラブは4.6%増となった。8-10 月期の継続事業による1 株利益は73-76 セントとの見通しを再確認し、10 月の既存店売上高については1-2%増との見通しを示した。9 月はハリケーンの影響で、米国店舗のうち341 店で営業を一時停止した。

(倉庫型チェーン店も堅調な伸び)
★ビージェーズ・ホールセール・クラブ(BJ)…9 月の既存店売上高は10.4%の大幅増となった(増収率のうちの4.8%はガソリン売り上げによる)。
★コストコ・ホールセール(COST)…米国内既存店売上高は8%増、燃料を除いたベースでは6%増となった。

(デパート等は不振)
★JC ペニー…9月の既存店売上高は前年同月比12.4%減少した。8−10 月期利益が1株当たり50−60 セントに減少すると予想している。同社の従来予想では同70−75 セントだった。予想は72 セントだった。
★コールズ…9月の既存店売上高が5.5%減少。8−10 月期の利益は同社予想(1株当たり51−56 セント)の下限にとどまるとしている。予想では1株当たり54 セントの利益が見込まれていた。
★ノードストロム…9月の既存店売上高は9.6%減。アナリスト予想では7.3%減だった。同社の8−10 月期利益見通しは1株当たり32−37 セントと、従来予想の49−54 セントから下方修正された。
★サックス(SKS)…高級百貨店チェーン、サックスは下半期(2008 年7月−09 年1月)の既存店売上高が従来予想を下回るとの見通しを示した。9月の既存店売上高は前年同月比10.9%減少した。



=以上=
posted by mori at 08:58 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月09日

モンサント(MON)決算速報

モンサント(MON)決算速報

                                     10月8日
                                     森  崇

第4四半期(6‐8月期)実績
○売上高…20億5,100万ドル(コンセンサス予想19億5,512万ドル)
○1株当たり損失…0.03ドル(コンセンサス予想0.10ドル)

種子別対前年同期比売上高比較
0801009_3.jpg

0801009_4.jpg

(2009年通期見通し)
0801009_5.jpg
(出所:Monsanto)


2009年通期予想
○1株当たり利益…4.20ドル〜4.40(コンセンサス予想4.61ドル)

(会社側コメント)
●ほとんど全ての部門で売上増となった。
●穀物の需要は今後も拡大すると見ている。


私見
EPSが予想を下回ったこと、及び2009年度通期ベースEPSガイダンスが予想を下回ったことから、寄り着きは安かったが切り返す。同社は2012年粗利益の予想レンジを95億ドル〜97億5000万ドルと、従来の86億ドル〜91億ドルから引き上げたことも評価された。先週ガイダンスを引き上げ、アナリストの予想も上がっていたこともあるが、基調として同社の製品の強さは際立っており、押し目の打診買いも入った。



=以上=
posted by mori at 09:12 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月08日

アルコア(AA)決算速報

アルコア(AA)決算速報

10 月7 日

森 崇


第3 四半期(7−9 月期)実績
 ○売上高・・・72億3400万ドル(コンセンサス予想は72億3000万ドル)
 ○1株あたり利益・・・37セント(コンセンサス予想は50セント)


(会社側発表事項)
★需要減退を反映し、テキサス州ロックデールの精錬所でレイオフを実施する。年末までに660 人削減し、同精錬所のアルミ生産部門を実質的に閉鎖する。これにかかわる費用は1 株当たり4 セントを今回計上済み。
★金属価格の急落と、主要市場での需要軟化を背景に、重要でない設備投資計画をすべて中断し、市場実勢に合わせ、生産能力を調整する。
★自社株買いも停止する。
★7-9 月期のアルミ製品出荷量は前年同期比1.1%増の134 万トンだった。1 トン当たりの実勢価格は2945 ドルと7.7%上昇した。
★中国、インドなどの新興市場国で消費が減っていることから、アルミ価格はここ数ヶ月で下落している。
★2008 年の世界アルミ需要の伸び率見通しを約6%と、これまでの8%から引き下げる。
★今年の世界アルミ消費量を約4040 万トンと予想。昨年の3800 万トンから約6%の増加を見込む。


私見
米国景気鈍悪化に伴う自動車業界の逆風をもろに受けた形となった。鉄鋼世界最大手のミタル社のミタルCEO が、世界的需要減少を指摘していたが、同社もこれに符合する内容となった。重要でない設備投資計画をすべて中断し、市場実勢に合わせ、生産能力を調整するとコメントしているが、業況の厳しさを物語るものだ。引け後のOTC 取引で、15 ドル台で取り引きされているが、これは直近10 年間での最安値だ。決算発表で、大手トップ・バッターとして注目度が高いが、業績の悪さを暗示するものだ。

clip_20081008_03.JPG



=以上=
posted by mori at 16:53 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月06日

本日のFOMC声明文のどこを株式市場は好感したか 8/5

本日のFOMC声明文のどこを株式市場は好感したか

8月5日

森   崇

FOMCは5日、FF金利誘導目標を2%で据え置いた。


  (声明文要旨)
★労働市場は一段と軟化し、金融市場は依然としてかなりの圧迫を受けている。
★与信条件厳格化、住宅収縮の継続、エネルギー価格の上昇がこの先数四半期にわたって経済成長を圧迫する可能性が高い。大幅な金融緩和と合わせ、市場の流動性促進を目指した現在実施中の措置は、景気が時間をかけて緩やかに成長するのを助けるだろう。
先に見られたエネルギーやその他商品価格の上昇が作用し、インフレは高い状況が続いている。今年と来年にかけて減速すると予想しているが、インフレ見通しに対する不透明感は依然として高い。
★経済成長の下振れリスクは残るものの、インフレの上振れリスクも重大な懸念だと受け止めている。持続可能な経済成長と物価安定を促進するために必要とあれば行動をとる意向だ。


この声明文のどこを株式市場は好感したか
@据え置き予想が圧倒的だったが、一部で利上げ観測もあった。しかし、声明にも示されたように、現行の政策金利水準で景気浮揚が可能との認識をFOMCが示した。また、前回声明に盛り込まれていた「景気下振れリスクは幾分か縮小した」を削除し、景気改善見通しを後退させたことから、年内の利上げはないとの観測が高まった。

Aインフレは高い状況が続いているが、今年と来年にかけて減速すると予想しているとした。

B“先に見られた”エネルギーやその他商品価格の上昇と、商品価格の上昇を過去形にしている。これによって、価格上昇が頭打ちになってきたとの認識を示した。



=以上=
posted by mori at 09:03 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月18日

J.P.モルガン・チェース(JPM)決算速報

J.P.モルガン・チェース(JPM)決算速報

7月17日

森  崇


第2四半期(4−6月期)実績
 ○総収入…184億ドル(コンセンサス予想は165億5,000万ドル)
 ○1株当り利益…54セント(コンセンサス予想は44セント)
 ○ベアー・スターンズの吸収合併に伴う損失が約5億4000万ドル発生。
 ○信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)に関連し有価証券の評価損など
 32億ドルを計上(損失は1―3月期に比べ半減)
 ○企業買収ファンド向け高リスク融資の市場価値が低下したことによる
 評価損が6億9,600万ドル発生。
 ○住宅ローンを裏付けとする有価証券の値下がりで4億500万ドルの損失も計上。

clip_20080718_11.JPG

clip_20080718_12.JPG


私見
総収入、一株当たり利益ともに市場予想を上回ったし、サブプライム問題に絡む、評価損などは前の期に比べて半減、評価損、引当金ともに1―3月期から減少しいる。問題処理が着実に進んでいる内容だった。住宅ローンを裏付けとする有価証券の値下がり損失額のアナリスト予想が8億ドル程度にまで達していたが(シティ・グループのキース・ホロウィッツ氏)、実際は半分の4億ドル強だった。株価は底値から30%程度反発しており、米銀の中で最も好ファンダメンタルズな銀行の一つだ。

clip_20080718_13.JPG



=以上=
posted by mori at 10:04 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コカ・コーラ(KO)決算速報

コカ・コーラ(KO)決算速報

7月17日

森 崇


第2四半期(4−6月期)実績
 ○売上高・・・90億 5,000万ドル(コンセンサ88億3,440万ドル)
 ○1株当たり利益・・・1.01ドル(コンセンサス0.96ドル)

clip_20080718_09.JPG



(会社側コメント)
●各地域で好調な売上があった。ただし、北米での伸びは若干軟調であった。
●2008年後半は、米国内での売上増加を目指したい。
●傘下のコカ・コーラ・エンタープライズが北米資産に対する評価損を計上したことが、減益の背景となった。



私見
業績は予想を上回ったものの、傘下最大のボトラーが北米資産に対する評価損を計上したことが響いている。清涼飲料などの売り上げ減少が背景だが、本業の不振が圧迫要因となっている。株価は依然底値模索か。

clip_20080718_10.JPG



=以上=
posted by mori at 09:28 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

グーグル(GOOG)決算速報

グーグル(GOOG)決算速報

7月17日

森  崇


第2四半期(4−6月期)決算
 ○売上高…38億7,198ドル(コンセンサス予想は38億6,411万ドル)
 ○1株当たり利益…4.63ドル(ンセンサス予想は4.72ドル)

clip_20080718_07.JPG
clip_20080718_08.JPG



(会社側コメント)
●好調な業績だった。
●米国外での堅調な伸びが見られらた。




=以上=

posted by mori at 09:23 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マイクロソフト(MSFT)決算速報

マイクロソフト(MSFT)決算速報

7月17日

森  崇


第4四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…158億4,000万ドル(コンセンサス予想は156億4,478万ドル)
 ○1株当たり利益…0.46ドル(コンセンサス予想は0.47ドル)

第1四半期(7‐9月期)予想
 ○売上高…147億ドル〜149億ドル(コンセンサス予想は150億8,950万ドル)
 ○1株当たり利益…0.47ドル〜0.48ドル(コンセンサス予想は0.49ドル)

clip_20080718_06.JPG


2009年通期ベースの会社側が提示したガインダンス
 ○売上高…673億ドル〜681億ドル(コンセンサス予想は673億5,472万ドル)
 ○1株当たり利益…2.12ドル〜2.18ドル(コンセンサス予想は2.16ドル)



(会社側コメント)
●好調な業績だった。
●各部門とも堅調な売上があった。




=以上=
posted by mori at 09:20 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ギリアド・サイエンシス(GILD)決算結果

ギリアド・サイエンシス(GILD)決算結果

7月17日

森  崇


第2四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…12億1,721万ドル(コンセンサス予想は14億4,829万ドル)
 ○1株当たり利益…0.48ドル(コンセンサス予想は0.51ドル)

clip_20080718_04.JPG

  (主力薬売上)
★トルバダ(Truvada)…5億1,610万ドル
★ヴィレアド(Viread)…1億5,070万ドル
★アトリプラ(Atripla)…3億5,510万ドル


clip_20080718_05.JPG



(会社側コメント)
●エイズ治療薬の売上が好調だった。
●ヴィレアドの売上高が軟調だったが、他の主力薬がそれを補った。




=以上=
posted by mori at 09:16 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

メリル・リンチ(MER)決算速報

メリル・リンチ(MER)決算速報

7月17日

森  崇


第4四半期(10−12月期)実績
 ○総収入…46億ドルの赤字(コンセンサスは36億5,675万ドル)
 ○1株あたり損失・・・4.95ドル(コンセンサスは1.90ドルの損失)
 ○評価損・・・97億ドル(予想は60億ドル)
 ○営業損失・・・46億ドル


clip_20080718_03.JPG



(会社側コメント)
●ブルーンバーグ株の20%を44.25億ドルで売却した。
●上半期に当初予定4,000人を上回る4,200人を削減した。



=以上=
posted by mori at 09:13 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月17日

Eベイ(EBAY)決算速報

Eベイ(EBAY)決算速報

7月16日

森  崇


第2四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…22億ドル(コンセンサス予想は 21億6,000万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…0.43ドル(コンセンサス予想は0.41ドル)
   (主要部門売上高)
 ★スカイプ…1億3,600万ドル
 ★ペイパル…6億200万ドル

第3四半期(7‐9月期)ガイダンス
 ○売上高…21億ドル−21.5億ドル(コンセンサス予想は 21億7,000万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…0.39ドル−0.41ドル(コンセンサス予想は0.41ドル)

2008年度通期ベース・ガイダンス
 ○売上高…88億ドル−90.5億ドル(コンセンサス予想は 89億8,000万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…1.72ドル −1.77ドル(コンセンサス予想は1.74ドル)


私見
第2四半期は好調な決算だったが、続く第3四半期が、売上高、EPSともに予想を下回った。これを受け、決算発表後のOTC取引で、Eベイ株は引け値(28.10ドル)に対し、26.12ドル・レベルで取引されている(NY時間午後5時30分現在)。スカイプ部門は予想を上回る売上げを記録、マーケット・プレイ部門も、初期の強気な兆候が出ている。会社側が、消費者は、安価な商品への購買意欲を示しているとコメントしており、ここもとの景気悪化の影響が出ている。株価は当面下値模索の動きか。

clip_20080717_03.JPG


posted by mori at 09:01 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月15日

ジェネンテック(DNA)決算速報

ジェネンテック(DNA)決算速報

7月14日

森 崇


第2 四半期(4−6月期)実績
 ○売上高・・・32億 3,600万ドル(コンセンサス32億2,589万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.82ドル(コンセンサス0.86ドル)

  (主力薬売上高推移)
 同社Big 4薬品の売上高(前年同期比)
 ●アバスチン…6億5,000万ドル(15%増)
 ●リツキサン…6億5,100万ドル(12%増)
 ●ハーセプチン…3億3,800万ドル(3%増)
 ●ルーセンティス…2億1,600万ドル(3%増)

clip_20080715_03.JPG


2008年通期間見通し
○1株当たり利益・・・3.40ドル〜3.50ドル(コンセンサス3.43ドル)


(会社側コメント)
●主力薬の売上が好調だった。
●米国内での売上が好調だった。
●アバスチンの売上が好調だったことで、いくつかの軟調な製品の業績をおぎなった。



私見
一株当たり利益が予想を下回ったものの、がん治療薬「アバスチン」の販売が好調だったことや、2008年度通期ベースEPSガイダンスが予想を上回ったことから、引け後のOTC取引で、同社株は上伸している。アバスチンは、新たに乳がん治療に利用されたことで売り上げを伸ばした。チャート的には、76ドル台で値固めし、上値を追いそうは気配である。

clip_20080715_04.JPG




=以上=
posted by mori at 10:26 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月21日

ホーム・デポ(HD)決算速報

ホーム・デポ(HD)決算速報

5月20日

森  崇


第1四半期(2‐4月期)実績
 ○売上高…179億1,000ドル(コンセンサス予想は176億4,164万ドル)
 ○1株当たり利益…0.41ドル(コンセンサス予想は0.37ドル)
 〇第1四半期末現在店舗数:2,258店

clip_20080521_06.JPG



(会社側コメント)
●住宅不況により消費者が、住宅のリフォームなどを控えたことが減益の要因となった。
●住宅市場は、多くの地域で悪化した。
●2008年は機会よりもリスクの多い年になる見込みだ。
●既存店売上高は軟調になるだろう。



私見
2008年2−4月(第1四半期)決算は、予想を上回ったが、先行き懸念を表明したことから株は下落。「2008年は機会よりもリスクの多い年になる見込みだ。既存店売上高は軟調になるだろう」が失望させた。株価は100日移動平均線も下回り、しばらく26ドル近辺で落ち着きどころを探すことになろう。

clip_20080521_07.JPG 




=以上=


posted by mori at 13:13 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。