2009年08月03日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 8/2

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

8月2日

森  崇


ブル材料
1.6月の新築一戸建て住宅販売は前月比11%増の38万4000戸と、昨年11月以降で最高を記録した。伸び率は過去8年で最大。予想では前月比3%増が見込まれていた。

2.バンク・オブ・アメリカ(BAC)
モルガン・スタンレーは、大手銀行の中でも米銀バンク・オブ・アメリカを「厳選銘柄」に指定した。資本レベルの改善と株価の割安感を理由に挙げた。

3.ニューヨーク・タイムズ(NYT)
ベンチマークが、ニューヨーク・タイムズ紙の利益が好転するとの見方を示した。

4.NBTY(NTY)
サプリメント(栄養補助食品)メーカー、NBTYが発表した4−6月(第3四半期)決算は、一部項目を除いた利益が1株当たり90セントと、予想を75%上回った。

5.著名投資家のジム・ロジャーズ氏は27日、中国株が急落する公算が大きいと述べた。 上海総合指数が11月4日以降2倍に上昇し、2008年6月以来の高値水準に達したことから、過熱感が出ているとしている。同氏は株式の代わりに、中国が経済成長を維持するために購入が必要になる一次産品に投資していることも明らかにした。

6.フォード(F)
米格付け会社が格付け見通しを引き上げたフォード・モーターが急反発し、52週高値を更新した。

7.スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラーが発表した5月の住宅価格指数は前月から上昇した。

   (主要20都市圏の価格指数)
主要20都市圏の価格指数は前月比0.5%上昇(4月は0.6%の低下)と、予想(0.5%低下)に反しての上昇だった。前年比では17.1%低下したが、低下幅は4カ月連続で縮小した。20都市圏中17地域で前年比の数字が改善した。上昇は約3年ぶりで、価格安定化の可能性を示した。

   (主要10都市圏の価格指数)
主要10都市圏の価格指数は前月比0.4%上昇(4月は0.7%低下)となった。前年比では16.8%低下した。

8.サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁が28日、以下の通り発言。フェデラルファンド(FF)金利の具体的な引き上げ時期は示唆せず、長期にわたりゼロ近辺となる公算が大きいとのFRBの現在の見解をあらためて示した。

  (発言要旨)
★景気回復が軌道に乗った段階で金融政策を引き締める必要があることを連邦準備理事会(FRB)は認識している。
★ただ、回復は初期段階では非常に緩やかなペースとなり、インフレは当面、低水準に抑えられる見通しだ。また、雇用の完全な回復には数年かかる可能性がある。
★軟調な労働市場が引き続き現時点での懸念材料だ。商業用不動産市場の低迷も下方リスクを有する。
★当面消費支出は抑制されると予想する。
★金融政策がインフレを助長するのは、財・サービスへの過剰な需要を生み出すまで政策スタンスを緩めた場合だ。現在、われわれはまったくその対極にある。米国に必要なのは労働・商品市場の緩みを相殺する需要拡大であって縮小ではない。
★食品・エネルギー価格を除くコアインフレ率は、あと数年間2%を下回る水準で推移する可能性が高い。
★巨額の財政赤字自体は自動的にインフレを高進させるものではない。
★米国は依然、深刻な景気後退期にあり、現在の財政政策は完全に適切だ。

9.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ(GM)は、存続のための道筋にめどをつけたとして、米エネルギー省から追加融資を受ける見通し。同社のウォルター・ボースト財務部長が27日明らかにした。既に米エネルギー省の基金に最大100億ドルの融資を申し込んでおり、現在は同省の承認を待っているところ。

10.アムジェン(AMGN)
バイオ製薬大手のアムジェンが27日引け後に決算発表。4〜6月期決算で純利益は前年同期比40%増の12億6900万ドル、売上高は1.4%減の37億1300万ドルだった。営業費用の削減や税金に絡む一時的な収入が利益を押し上げた。特別項目を除く1株利益は1.29ドルとなった。予想は、売上高が35億7553万ドル、同EPSが1.16ドルだった。併せて2009年12月期通期の1株利益見通しは4.80〜4.95ドルと、従来予想の4.55〜4.75ドルから上方修正した。市場予想は4.57ドル。同期間の売上高は従来の予想レンジ(144億〜148億ドル)の上限になりそうだという。

11.エトナ(AET)
カウエンは医療保険で米3位のエトナの株式投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げた。

12.IBM(IBM)
IBMが12億ドルで買収すると発表した統計分析ソフト大手SPSSは急伸している。IBMは小幅安。

13.元モルガン・スタンレーでチーフ・グローバル・ストラテジストだったバートン・ビッグス氏が以下の通り発言した。

 (発言要旨)
★S&P500指数は現水準から22%上昇して1200に達するだろう。
★米企業のコスト削減が奏功し、個人消費と住宅市場の回復に伴い利益を押し上げるだろう。

14.ムーディーズ(MCO)
格付け会社のムーディーズが29日寄り前決算発表。4−6月(第2四半期)の売上高は4億5070万ドル、一部項目を除いたベースの1株当たり利益は43セントとなった。予想は売上高が4億2900万ドル、同EPSは40セントだった。世界的な景気低迷を受けた債務格付け需要の減退が響いた。ムーディーズは09年通期の利益見通しを引き上げ1株当たり1.45から1.55ドルとした。予想は同1.56ドルだった。

15.ニューヨーク連銀のダドリー総裁は29日以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★当局者は金融政策がインフレを引き起こすとの懸念を取り除く必要がある。
★利上げ時期についての議論は時期尚早だ。金融政策当局者は米連邦準備制度理事会(FRB)の行動がインフレ問題を引き起こしかねないとの懸念を真剣に受け止める必要がある。
★経済成長が緩慢なペースで推移し、失業率がしばらく高水準を維持した場合、物価上昇は休止する可能性が高い。

16.債券ファンド運用最大手、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の戦略アドバイザー、リチャード・クラリダ氏は29日、米経済が7-9月期(第3四半期)にプラス成長に戻る公算が大きいが、リセッションが終わったと判断するのは時期尚早だとコメントした。

17.資産運用会社テンプルトン・アセット・マネジメントのマーク・モビアス氏は29日、投資ポートフォリオにおける新興市場資産を2年以内に倍増し、500億ドル相当にする計画だと述べた。モビアス氏は、500億ドルのうち理論上はロシアが20%を占める可能性があるとした。

18.米連邦準備制度理事会(FRB)が29日、地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表した。全12地区連銀の大半が6−7月の景気減速のペース鈍化を報告しており、リセッションの最悪期は終わりが近いことを示唆。


  (要旨)
★6−7月は経済活動が引き続き軟調だったものの、サンフランシスコ連銀を含む4連銀は安定化の兆しを指摘。またシカゴとセントルイスでは景気後退の ペース減速がみられた。
★ただ、完全なプラス成長を示す内容はほとんどなかった。大半の地区は小売り販売が停滞。 自動車販売は一部でやや増加したものの、多くの地区で低迷した。非金融サービス事業はわずかに明るい要素がみられものの、総じて低迷した。製造業部門は不振だが、前回のベージュブックよりは若干明るい結果だった。
★銀行融資は大半の地区で安定的もしくは一段の落ち込みとなった。7地区では、銀行が融資基準を引き上げた。

19.ゼネラル・エレクトリック(GE)
ゴールドマン・サックスは、ゼネラル・エレクトリック(GE)の投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に引き上げた。金融部門GEキャピタルのスピンオフの可能性が後退したことを理由に挙げた。目標株価についても従来の13ドルから15ドルに引き上げた。米下院金融委員会のフランク委員長が、GEやハーレー・ダビッドソンといった企業の金融部門について、金融規制を改革した上でこれら金融部門の維持を容認すべきと発言したことを受け、GEキャピタル分離の可能性は低下したとの見方を示した。

20.新規失業保険週間申請件数(7月25日終了週)は、前週比2万5000件増の58万4000件と、市場予想の57万件を若干上回った。ただ、4週間移動平均ベースの申請件数は前週から8250件減少し55万9000件と、1月下旬以降の水準となった。減少は5週連続。7月18日終了週の受給総数は5万4000件減の619万7000件と3週連続で減少。4月上旬以来の水準となった。受給者比率は4.7%で変わらずだった。

21.アフラック(AFL)
補完医療保険販売最大手のアフラックが29日引け後発表した2009年4−6月(第2四半期)決算は、前年同期比で35%減益となった。米商業金融大手CITグループなどへの投資損失が響いた。 純利益は3億1400万ドル(1株当たり67セント)となり、前年同期の4億8300万ドル(同1ドル)から減少した。同社は実現投資損失として2億4900万ドルを計上。その約40%はCIT債に関連した損失だった。 営業利益は一部の投資損益を除いたベースで1株当たり1.20ドルとなり、予想(1.14ドル)を上回った。日本での新規保険販売は301億円と、前年同期比で5%増加した。新しい学資保険商品が好調だった。円高・ドル安の影響で保険料収入は11%増の29億ドルとなった。 米国での新規保険販売は11%減の3億4100万ドル。同社は極めて弱い経済環境が要因だと説明した。

22.モトローラ(MOT)
米通信機器メーカー大手モトローラが30日寄り前決算発表。4〜6月期の売上高は55億ドル、1株利益は0.01ドルとなった。予想は、売上高が56億ドル、EPSが4セントの赤字だった。製造コストや営業費用、研究開発費などの大幅経費削減が増益に貢献した。

23.インテル(INTC)
インテルは29日、次世代送電網(スマートグリッド)など有望な環境関連技術を持つベンチャー5社に計1000万ドルを出資したと発表。将来の株式売却益の獲得を狙うほか、環境新市場への自社技術普及などにもつなげる。社内ベンチャーキャピタル(VC)部門のインテル・キャピタルが出資した。投資先は、スマートグリッド向けソフト開発などのグリッド・ネット社や、家庭向け電力管理システムなどのiコントロール・ネットワークス社(同)など。成長資金を提供して環境市場の拡大を後押し。同市場でのIT(情報技術)活用を促し、自社半導体技術の普及などにつなげる。

24.マスターカード(MA)
マスターカード(MA)が30日発表した第2四半期決算は手数料引き上げやコスト削減が奏功し、黒字に転換した。特別項目を除くベースでの損益は1株当たり2.67ドルの利益。予想は2.43ドルだった。純収入は2.7%増の13億ドル。手数料収入引き上げのほか、クレジットカード利用増加に押し上げられた。ただ、ドル高が一部圧迫した。特別項目を除くベースで費用は13%減の7億2200万ドル。人事・総務関連費用のほか、広告・マーケティング費を36%削減した。

25.ケーブルビジョン・システムズ(CVC)
ケーブルテレビ(CATV)事業者のケーブルビジョン・システムズは、傘下の「マディソン・スクエア・ガーデン」部門をスピンオフ(分離・独立)することを決めた。これにより、採算性の高いニューヨーク地域のCATV事業に注力することが可能になる。

26.ダウ・ケミカル(DOW)
米化学最大手のダウ・ケミカルの4−6月(第2四半期)決算は、前年同期に比べて需要が改善したことから、利益は予想を上回った。シティグループは投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。

27.第2四半期(4−6月)の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率1%減少し、予想(1.5%減)より落ち込みは少なかった。第1四半期(1−3月)は前月発表された5.5%減から6.4%減に下方修正された。これは過去27年で最大のマイナス。第2四半期は前年同期比では3.9%減と、1947年の四半期統計開始以降で最大の減少率となった。前期比でのマイナスは4四半期連続で、記録上最長の景気後退局面となった。食品とエネルギーを除くコアの個人消費支出(PCE)物価指数は前期比年率2%上昇。第1四半期の1.1%上昇から加速した。

  (主要項目動向)
★個人消費…今年第2四半期に前期比年率1.2%減少、第1四半期0.6%増から再度マイナスに落ち込んだ。うち自動車や家電など耐久財が7.1%、衣料など非耐久財も2.5%とそれぞれ減少した。
★民間設備投資…8.9%減と前期(同39.2%減)からマイナス幅が縮小。うちソフトウエア・機器は9.0%減だった。
★在庫投資…同1411億ドル減少と、前期(1139億ドル減)から削減幅が拡大した。マイナス幅は統計開始以来の最大。
在庫の取り崩しは1560億ドルと前期(1274億ドル)から拡大した。
★住宅投資…29.3%減も前期(38.2%減)から小幅ながら改善。
★輸出…7.0%減と前期(29.9%減)までの落ち込みが鈍化。輸入は15.1%減だった。貿易赤字は年率換算で3393億ドルと、前四半期(3865億ドル)から縮小し、GDPに寄与した。
★政府支出は5.6%増と、2003年以来で最大となった。オバマ政権の7870億ドルの景気対策は2月に施行され、来年いっぱい景気支援を図る。
    
  (エコノミストの評価)
★在庫水準が非常に低いので、景気回復につれ、企業は在庫を積み増し始めるだろう。
★設備投資は減少ペースが鈍化している。これはハイテク企業にとって有利。

(オバマ大統領発言)
★慎重ながらも楽観視している。
★今回の数値は、米経済が正しい方向に向かっており、過去数カ月間落ち込んでいた民間設備投資が安定化の兆しを見せ始めていることを示す重要な兆候だ。
★第2四半期GDPの減速ペース鈍化は景気刺激策と直結している。
★来週発表される米雇用統計では引き続き一段と多くの失業が示されるだろう。

28.シカゴ購買部協会が31日に発表した7月のシカゴ地区の製造業景況指数は43.4(前月は39.9)と、予想(43.0)を上回った。昨年9月以来の高水準に改善した。生産活動の縮小ペースが緩やかになり、今年後半に入り経済見通しが改善しつつあることが示された。


  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…48.0(前月41.6)
★生産…43.4(前月39.3)
★雇用…35.3(前月28.9)
★仕入れ価格…35.0(前月36.3)
★入荷遅延…49.6(前月43.1)

29.中国物流購買連合会が1日発表した7月の製造業購買担当者指数(PMI)は53.3(前月は53.2)と、製造業の拡大・縮小の分かれ目となる50を5カ月連続で上回った。過去最高の貸し出しや4兆元(約55兆5000億円)の景気刺激策が中国経済の回復をけん引した。

30.オフィスマックス(OMX)
シティグループは米事務用品小売り3位、オフィスマックスの株式投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。

31.ワシントン・ポスト(WPO)
米新聞発行のワシントン・ポストが発表した4−6月(第2四半期)決算は黒字を確保。出版部門の売り上げが減少したものの、学習塾・受験対策サービス部門の13%増収が寄与した。前年同期は赤字だった。

32.フィフス・サード・バンコープ(FITB)
オハイオ州最大の銀行、フィフス・サード・バンコープは、ジョン・F・バレット氏が21年務めた取締役会メンバーを退任したと発表。理由は明らかにしていない。後任探しに直ちに着手すると言う。

33.自動車、自動車部品株
米下院は7月31日、燃費の良い新車への買い替えに最大4500ドルを補助する制度について、予算を当初の10億ドルから30億ドルに増やすことを賛成多数で決めた。7月下旬にスタートした買い替え補助は、申し込みが殺到し、6日間で約25万台が売れたとされる。財源が枯渇する懸念が強まったため予算額を上積みする。

34.米連邦預金保険公社(FDIC)は31日、不良債権買い取りに向けた官民投資プログラムの一環として策定したレガシーローン・プログラムを試験的に開始したと発表。今回の売却で対象となる不良債権の保有者については明らかにされていない。対象となる住宅ローンポートフォリオは有限責任会社(LLC)に移される。プログラムへの参加を希望する投資家は秘密保持契約を結んだ上で、9月までに入札を行わなければならないとしている。レバレッジ規模の制限や住宅ローン担保などによりFDICは損失から保護されるとしている。

35.国際通貨基金(IMF)は31日、声明を発表。

  (声明内容)
★米経済の回復はゆっくりしたペースになる可能性が高い。回復腰折れとなりそうであれば米政府は金融と財政出動の両面によるさらなる刺激策を準備すべきだ。
★当面は現在の財政政策を実施し、その効果を見極めることに注力すべきだが、追加の財政出動も実施し得る。
★米当局が講じた強力かつ包括的な政策が景気縮小ペースの緩和に役立った。
★リスクは下振れの方向に傾いている。潜在成長率はかなり長期間にわたりトレンド水準を大幅に下回る状態が続く可能性がある。


ベア材料
1.キャルメイン・フーズ(CALM)
鶏卵生産で米最大手のキャルメイン・フーズが発表した3−5月(第4四半期)決算は、1株当たり利益が43セントと、予想を57%下回った。

2.ラジオシャック(RSH US)
家電販売大手ラジオシャックが発表した4−6月(第2四半期)決算は、売上高が9億6570万ドルと、予想を1.1%下回った。

3.マイクロソフト(MSFT)
マイクロソフトは、欧州連合(EU)の欧州委員会からの強い要請を受け、欧州で基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」のユーザーにインターネット閲覧ソフト(ブラウザー)の選択肢を与えることに同意した。欧州委が24日明らかにした。

4.ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
法人部門の売上高の減少が嫌気された。

5.エトナ保険(AET)
四半期決算が市場予想を下回った。

6.7月の消費者信頼感指数は46.6(前月49.3)と、予想(49.0)を下回った。2カ月連続で低下した。雇用について就職困難と回答した人の割合は48.1%と、前月の44.8%から上昇し、今年3月以来の高水準となった。近年の景気が個人消費に大きく依存していることを踏まえると、雇用に関する今回内容は経済にとって短期的に好ましくない材料。消費者信頼感指数が2カ月連続で低下したことも脆弱さを示す手がかりだ。現況指数は23.4で6月の25.0(修正値)から低下し、今年3月以来の水準となった。期待指数は62.0で4月以来の低水準。前月は65.5だった。

7.コーチ(COH)
米高級皮革コーチが28日寄り前決算発表。4〜6月期の売上高は前年同期比1%減の7億7800万ドル、一株当たり利益(一部項目を除く希薄化後ベース)は43セントだった。予想は、売上高が7億8300万ドル、同EPSが43セントだった。景気低迷による消費支出の冷え込みを受け、前年同期比で減収減益となった。北米地区での既存店売上高は前年同期比6.1%減少。日本での売り上げは円ベースで横ばい、ドルベースでは11%増となった。会長兼CEOルー・フランクフォート氏は北米地区での客足は7月に入り改善がみられ、底打ち感が出てきたとコメントした。

8.オフィス・デポ(ODP)
オフィス用品量販店オフィス・デポが28日寄り前決算発表。4〜6月期売上高が前年同期比22%減の28億2400万ドルとなり、赤字幅は前年の200万ドルから8200万ドルに拡大した。一株あたり利益(一部項目を除くベース)は22セントの赤字となった。予想は、売上高が28億8000万ドル、同EPSは12セントだった。人員削減、店舗や物流センターの閉鎖などコスト削減に努めたが、効果が薄かった。北米地区での既存店売上高は18%減少。同期中に同社は5店舗を閉鎖する一方、新たに3店舗を出店、1店舗を改装オープンした。

9.バイアコム(VIA)
米娯楽大手バイアコムが28日寄り前決算発表。4〜6月期の売上高は32億9900万ドル、純利益は2億7700万ドルにとどまった。希薄化後調整済みEPSは49セントとなった。予想は、売上高が35億ドル、同EPSが48セントだった。広告収入が落ち込み、ゲームソフト販売や映画興行収入もさえなかった。同社の広告収入、ビデオゲームソフトの販売が低調で、メディア・ネットワーク部門の売り上げは同8%落ち込んだ。パラマウント・ピクチャーズを持つ映画部門も、同スタジオ制作で今年公開された「スター・トレック」や「トランスフォーマー」がいずれも事前予測の興行収入を下回り、同22%減少した。

10.アムバック・フィナンシャル・グループ(ABK)
米金融保証会社(モノライン)のアムバック・フィナンシャル・グループは27日引け後、4〜6月期決算が13億ドルの最終赤字になりそうだと発表。債券保証部門アムバック・アシュアランスの信用デリバティブに関連した評価損が4−6月(第2四半期)に約16億ドル増加し約49億ドルになる見込みだと言う。同グループのアムバック・アシュアランス・コープで、クレジット・デリバティブ関連の評価損が増えるとみていることが要因。決算発表は8月5日に予定している。

11.ドイツ銀行
独銀行最大手のドイツ銀行が28日発表した2009年4〜6月期決算は、純利益が10億9200万ユーロ(約1500億円)と前年同期に比べて68%増えた。投資銀行業務が利益を押し上げ、2四半期連続の黒字となった。融資の焦げ付きに備えた引当金は膨らんだものの、中核的自己資本比率は11.0%と3月末の10.2%から上昇した。しかし、商業銀行部門の環境は厳しさを増している。企業倒産に備えてドイツ銀行は4〜6月期の貸倒引当金を10億ユーロと前年同期の7倍以上に増やしたことが嫌気されて株価は下落。アッカーマン頭取は、融資業務は引き続き利益の圧迫要因になるとしている。

12.BP(BP)
欧州2位の石油会社、英BPが発表した4−6月(第2四半期)決算は、前年同期比53%減益となった。リセッション(景気後退)に伴うエネルギー価格下落や燃料需要の後退が響いた。

13.USスチール(X)
朝方発表の四半期決算で1株損失は市場予想ほど悪化しなかったが、業績見通しが慎重と受け止められた鉄鋼大手のUSスチール株が下落。

14.29日の中国株式市場では、同国政府がバブル阻止に向け投資を制限するとの観測を背景に上海総合指数が8カ月で最大の下落を演じ、新興市場株相場の下げにつながった。原油や銅など商品も安くなった。 中国中銀が流動性縮小の措置を取るとの観測が出、投資家による利益確定化の動きが出ている。

15.24日までの1週間の住宅ローン申請指数は495.4(前週は528.9)と、前週比で低下した。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.36%と、前週の5.31%から上昇した。

   (その他主要指数動向)
★借り換え指数…1862.1(前週は2089.7)
★購入指数…262.0(前週は262.1)

16.6月の米製造業耐久財受注額は前月比で2.5%減少(5月は1.3%増加)し、予想(0.6%減少)を大幅に上回る落ち込みとなった。一方、変動の大きい輸送用機器を除く受注は6月に1.1%増加(前月は0.8%増)し、過去4カ月では最大の伸びを示した。市場予想では横ばいが見込まれていた。輸送機器の受注は12.8%減少(前月は2.7%増)。民間航空機 が39%減少(前月は60%増)したことが響いた。自動車・同部品は1%減少(前月は8.7%減)した。製造業は引き続き弱いが、弱さの程度は軽減している内容。

17.コノコフィリップス(COP)
米石油3位のコノコフィリップスが29日寄り前決算発表。4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比50%減の354億ドル、一株当たり利益は87セントとなった。予想EPSは85セントだった。純利益は13億ドル(1株当たり87セント)と、前年同期の54億4000万ドル(同3.50ドル)から減少した。 同社は今年の設備投資を37%縮小し、1月には4%の人員削減計画を発表した。

18.モルガン・スタンレー(MS)
ゴールドマン・サックスは29日、モルガン・スタンレーの株式投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。投資銀行とトレーディング部門の収入が落ち込むとの見方が背景。 モルガン・スタンレーの09年通期の純損益は1株当たり45セントの赤字になる見通し。10年は同3ドルの黒字、11年は同3.40ドルの黒字になると言う。従来予想はそれぞれ6セント、3.35ドル、3.70ドルの黒字だった。

19.ウェルズ・ファーゴ(WFC)
ウェルズ・ファーゴが127億ドルを投じたワコビア買収は、預金と住宅ローン事業の強化が目的だったが、投資銀行事業の拡大という結果をもたらした。

20.ヤフー(YHOO)
ヤフーが前日比で12%急落した。ソフトウエア最大手マイクロソフトとのインターネット検索事業での提携条件がアナリスト予想ほどヤフーに有利でなかったことで失望売りが出た。


   (提携内容)
★ライバルのグーグルの追撃を狙う。
★10年間の提携。
★ヤフーはマイクロソフトの検索エンジン「ビング」を自社のウェブサイトに使用する。ヤフーは代わりに、検索結果とともに表示される広告の販売を行う。
★ヤフーがマイクロソフトから前払い金を受け取らないことになっている。一部のアナリストは最大30億ドルの前払い金を予想していた。
★ヤフーにとっての経費削減効果とネット広告収入の取り分も一部の予想を下回った。

21.ヴァーレ(VALE)
鉄鉱石生産最大手、ブラジルのヴァーレが29日発表した2009年4−6月(第2四半期)決算は、純利益が7億9000万ドル(1株当たり15セント)となった。前年同期は過去最高の50億1000万ドル(同1.04ドル)だった。

22.CIT(CIT)
商業金融のCITグループは30日、債券保有者らから獲得した30億ドルの緊急融資枠の残り10億ドルが利用可能になったことを明らかにした。 英銀バークレイズは先に、CITの破たんを回避するための30億ドルの協調融資を取りまとめた。CITは融資枠から既に20億ドルを引き出している。

23.ヤフー(YHOO)
売上高の約半分を生み出す検索ビジネスの、マイクロソフトへの委託に合意したのは、バーツCEOにとって就任後で最悪との見解がアナリストの間に広がった。グーグルがますます占有率を伸ばすとの見方も高まった。

24.イーストマン・コダック(EK)
写真用品大手のイーストマン・コダックが30日寄り前決算発表。4−6月(第2四半期)の決算は赤字となった。損失は3四半期連続。また、2009年通期の赤字額は同社予想の下限になるとの見通しを示した。事業再建費用や税コストなど一部項目を除いた1株損益は43セント赤字と、予想(37セント赤字)よりも悪かった。09年通期については売り上げ減少を見込んでおり、実際に減収になれば4期連続となる。継続事業ベースの赤字額は同社予想の2億−4億ドル赤字の下限になるとの予想を示した。09年下期の売上高は4−6%減少の見通し。一方、デジタル部門の売上高は1%から3%増加するもようだ。

25.エクソン・モービル(XOM)
エネルギー会社最大手のエクソンモービルが30日寄り前決算発表。4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比46%減の745億ドル、訴訟費用を除くベースの1株利益は84セントとなった。予想は、売上高が727億ドル、同EPSは99セントだった。ブラジルでの掘削調査の失敗やカナダでの税率引き上げも影響。さらに精製事業の利益率が縮小した。ニューヨーク原油相場は4−6月期の平均が1バレル=60ドルを下回り、前年同期から52%下落。4−6月期としては最大の下落率を記録した。 同社の石油・天然ガス生産は3.3%減少。米国での精製事業は1500万ドルの赤字だった。

26.アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)
インターネット関連ソフトのアカマイ・テクノロジーズの4−6月(第2四半期)決算は、一部項目を除いた1株利益が40セントとなり、予想を1.5%下回った。

27.2009年第2四半期(4−6月期)の雇用コスト指数(ECI)は前期比0.4%上昇(第1四半期は同0.3%の上昇)し、予想(0.3%上昇)を上回った。前年同期比では第2四半期のECIは1.8%上昇と、同統計史上での最低の上昇率となった。前四半期は同2.1%の上昇だった。 賃金・給与の第2四半期の伸び率は0.4%。前年同期比では1.8%上昇した。 一部賞与や退職手当、健康保険や有給休暇を含む諸手当は前期比0.3%上昇と、07年第1四半期以降で最小の伸びとなった。前年同期比は1.8%の上昇だった。

28.バンカメ(BAC)
米政府支援を受けた銀行大手バンク・オブ・アメリカは、取締役3人が今週退社したことを明らかにした。4月以降に退社した取締役会メンバーはこれで10人となった。3人の退社は経営陣との対立が原因ではないと同行は説明している。

29.USEC(USU)
原子力発電所向け濃縮ウランを米国で唯一生産するUSECは、プロジェクトの解消を理由に、収益見通しを撤回した。

30.ラスベガス・サンズ(LVS)
★資産家シェルドン・アデルソン氏が経営するカジノ会社、ラスベガス・サンズの4−6月(第2四半期)決算では、1株当たり損失が7セントと、損失額がアナリストの予想平均より1セント大きかった。
★ラスベガス・サンズが4億ドルの短期資金調達を目指していると、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが伝えた。資金繰りの改善に加え、マカオでリゾート建設を再開する可能性があるためという。

31.ファースト・ソーラー(FSLR)
クレディ・スイス・グループは世界最大の薄膜太陽電池メーカー、ファースト・ソーラーの株式投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に引き下げた。

32.ウォルト・ディズニー(DIS)
メディア最大手のウォルト・ディズニーが30日に発表した4−6月(第3四半期)決算では、売上高が予想に届かなかった。リセッションのあおりで広告収入が減少したほか、テーマパークの客足が遠のいた。


=以上=
posted by mori at 09:08| マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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