2009年07月27日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 7/26

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

7月26日

森  崇


ブル材料
1.6月の米景気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.7%上昇(5月は1.3%上昇)と、予想(0.5%上昇)を上回った。これで3カ月連続プラス。3カ月以上連続上昇したのは2004年以来初めて。5月分は1.3%上昇と、速報値の1.2%上昇から上方修正された。

2.パーム(PALM)
カウフマン・ブラザーズは、携帯電話メーカー最大手、フィンランドのノキアが米携帯情報端末(PDA)メーカー、パームを買収することはあり得ると指摘した。買収は戦略的に理にかなうとの見方を示した。

3.モルガン・スタンレー(MS)
モルガン・スタンレーが、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の再編でニューヨーク連銀から巨額の助言料を獲得する立場にあることが分かった。ニューヨーク連銀が17日にウェブサイト上に掲載した資料によると、モルガン・スタンレーはAIGのいかなる傘下部門の新規株式公開(IPO)において、世界の調整役としての役割が保証されている。モルガン・スタンレーはAIGの11の傘下部門いずれのIPOでも手数料を得るほか、当初支払い分400万ドルと四半期ごとに250万ドルを受け取る。AIGのアジア生命保険部門アメリカン・インターナショナル・アシュアランス(AIA)のIPOが香港で実施された場合、モルガン・スタンレーは約7200万ドルを獲得する可能性がある。

4.CITグループ(CIT)
米商業金融CITグループは、債券保有者が示した30億ドルのつなぎ融資の受け入れで合意した。融資期間は2年半。CITは3カ月物LOBORに10ポイント上乗せした利子を支払う。LIBORは0.51ポイント。CITの取締役会は前日に融資受け入れに合意。また別の関係者はつなぎ融資によってCITは破たんを回避し、債務を整理することができると述べ、CITは資本増強の一環として8月に現金による社債の公開買い付けを実施する計画であることを明らかにした。

CITは過去8四半期で計30億ドルの損失を計上。同社は公的資金注入を受けるため銀行持ち株会社に業態転換、昨年12月に財務省から23億3000万ドルの資金支援を受けた。その後追加支援を要請したが、政府はこれを拒否した。つなぎ融資は英バークレイズ・キャピタルが取りまとめている。

5.レッドハット(RHT)
リナックス関連ソフトウェア会社である同社株が急伸。CITグループに代わって、7月24日の引け後からS&P500指数に採用される。

6.ウォルト・ディズニー(DIS)
モルガン・スタンレーが同社株の投資判断を“オーバー・ウェイト”に引き上げた。ケーブルTVネットワークで、同社は優良資産を有しているとしている。

7.ピーボディー・エナジー(BTU)
石炭大手株の投資判断が“マーケット・パフォーム”から“アウトパフォーム”に引き上げられた。FBRキャピタルが引き上げた。

8.ラスベガス・サンズ(LVS)
香港のマカオ・カジノズのIPO上場申請を来月始めにすると言う。

9.ハリー・バートン(HAL)
油井サービス大手が第2四半期決算発表。一部項目を除くEPSが30セントと、予想を13%上回った。

10.ダウケミカル(DOW)
ゴールドマン・サックスの“コンビクション・バイ・リスト”に掲載された。コスト削減、及び配送のシナジー効果により、景気回復の際のメリットは大きいと言う。

11.シスコ・システムズ(CSCO)
CSFBが同社株を“中立”から“アウトパフォーム”に引き上げた。事業環境好転が背景。

12.CBSコープ(CBS)
TV放送今局株の投資判断が“オーバー・ウェイト”に引き上げられた。モルガン・スタンレーが引き上げた。2010年には、同社のローカル広告事業が魅力的存在になるだろうと言う。

13.キャタピラー(CAT)
バンカメが同社株の投資判断を“中立”から“買い”に引き上げた。市況は底打ちと言う。

14.アトランタ連銀のロックハート総裁は20日、景気下支えのため実施している事実上のゼロ金利政策について確かに今は政策金利が低いとしながらも、しばらくはそうした状態が続くと思うと述べた。また約26年ぶりの高水準に達した失業率について、これから改善に向かう前に現在よりもさらに悪化する可能性があると指摘した。また、財務省やFRBの政策当局者は金融危機に対処する上で総じて正しい対応を取ったと評価。

15.キャタピラー(CAT)
建機最大手のキャタピラーが発表した4−6月(第2四半期)決算は、一部項目を除く1株当たり利益がアナリスト予想を大きく上回った。同社はまた、政府の景気対策が世界的な需要の改善に寄与し始めているとして、通期の利益予想を上方修正した。

16.メルク(MRK)
米製薬大手メルクが発表した4−6月(第2四半期)決算は、前年同期から減益となったものの、一部項目を除いた1株当たり利益は83セントと、予想(77セント)を上回った。

17.ユナイテッド航空(UAUA)
米航空大手ユナイテッド航空の持ち株会社UALが21日発表した2009年4−6月期決算は、1株当たり利益は0.19ドル。ただ、航空燃料調達に絡むヘッジ契約による利益を除いた1株当たり損益は2.23ドルの赤字だった。1株当たり2.61ドル程度の赤字を見込んでいた市場予想は上回った。ただし、世界的な景気低迷に伴う旅客・貨物需要の低迷が収益を圧迫しており、同社は年末にかけて一層の売り上げ減少を見込んでいる。

18.バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は21日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★景気は安定化への暫定的な兆候がみられる。しかし、この先も長期間にわたり相当緩和的な金融政策を継続する。
★景気下降ペースは著しく減速したようだ。その一方で現実的な景気後退や抑制されたインフレ圧力を考慮し、金融政策の中心は引き続き景気回復の促進になる。
★労働市場が改善し、景気回復が軌道に乗り、さらにインフレを抑制している圧力が消えた場合には金融政策を引き締める。
★財政安定化に向けた力強い取り組みを実施しない限り、金融安定化も永続的な経済成長も達成できない恐れがある。

19.TDアメリトレード・ホールディング(AMTD)
オンライン証券のTDアメリトレード・ホールディングが発表した4−6月(第3四半期)決算は、一部項目を除いた1株当たり利益が33セントと、アナリスト予想平均を大幅に上回った。

20.全米抵当貸付銀行協会(MBA)が22日発表した17日まで1週間の住宅ローン申請指数は528.9と、前週の514.4から2.8%上昇した。借り換えと購入がともに伸びたことを受け、同指数は3週連続のプラスとなった。 住宅ローン30年物固定金利は平均で5.31%と、前週の5.05%から上昇した。


  (その他主要指数動向)
★購入指数…262.1(前週258.8)
★借り換え指数…2089.7(前週2009.4)

21.アップル(AAPL)
コンピューター・電子機器大手のアップルが21日引け後発表した4−6月(第3四半期)決算は、売上高と利益がアナリスト予想を上回った。パソコン(PC)「マッキントッシュ(マック)」の低価格版の投入で新規顧客獲得を図ったのが奏功。

22.リニア・テクノロジー(LLTC)
携帯電話やコンピューター向けの半導体メーカー、リニア・テクノロジーが発表した4−6月(第4四半期)決算は、1株当たり利益が25セントと、予想を12%上回った。

23.ファイザー(PFE)
医薬品最大手のファイザーは通期の利益見通しを上方修正。同社が発表した4−6月(第2四半期)決算は減益となったものの、利益は市場予想を上回った。同社は人員削減によるコスト削減効果が、コレステロール降下剤「リピトール」」と高血圧治療薬「ノルバスク」の販売落ち込みによる影響を補った。

24.スターバックス(SBUX)
世界最大のコーヒー店チェーン、スターバックスが21日引け後発表した4−6月(第3四半期)決算は、利益がアナリスト予想を上回った。同社はまた、通期のコスト削減目標を引き上げた。

25.VF(VFC):2.2%高の61.92ドル。衣料メーカー最大手のVFが発表した4−6月(第2四半期)決算は利益が予想を上回った。在庫圧縮と一般管理費の削減が寄与した。

26.6月の中古住宅販売件数は前月比3.6%増の489万戸となった。これで3カ月連続プラス。水準は昨年10月以来の最高。予想(484万戸)も上回った。一方、前月は472万戸(速報値477万戸)に下方修正された。6月の中古住宅販売は前年同月比では0.2%減少と、前月の4.6%減からマイナス幅が大きく縮小した。6月の住宅在庫は前月比0.7%減の382万戸。販売に対する在庫比率は9.4カ月分と、前月の9.8カ月分から低下した。

27.18日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は55万4000件(前週は52万4000件)と、予想(55万7000件)を下回った。今年は特に、ゼネラル・ モーターズやクライスラーが経営難から、工場閉鎖を早めたため、季節調整が困難になっている。新規失業保険申請件数の4週移動平均は56万6000件と、前週の58万5000件から減少し、1月以来の低水準。

28.CMEグループ(CME)
先物取引所最大手のCMEグループが23日発表した4−6月(第2四半期)の売上高は15%増の6億4800万ドル、昨年買収したニューヨーク商業取引所(NYMEX)の利益を含めると、1株当たり利益は3.37ドルとなった。予想EPSは3.23ドルだった。経費削減や取引手数料の引き上げが寄与した。

29.ブリストル・マイヤーズ(BMY)
医薬品大手ブリストル・マイヤーズ・スクイブが23日決算発表。4−6月(第2四半期)の売上高は3.5%増の53億8000万ドル、一時項目を除く1株当たり利益は56セントとなった。予想EPSは48セントだった。人員削減のほか、統合失調症治療薬「アビリファイ」や抗血栓薬「プラビックス」の販売増が増益に寄与した。

30.AT&T(T)
米電話通信最大手のAT&Tが23日に発表した2009年4−6月(第2四半期)決算は、売上高が307億ドル、1株当たり利益は54セントとなった。予想は、売上高が307億ドル、EPSが51セントだった。同社が米国で独占契約しているアップルの「iPhone」のユーザーは、データ利用額が他の機種に比べて平均60%高い。

31.ゼロックス(XRX)
高速カラープリンターで最大手、ゼロックスが23日発表した2009年4−6月(第2四半期)の売上高は、前年同期比18%減の37億3000万ドル、1株当たりの利益は16セントとなった。予想は、売上高が37億3000万ドル、EPSは11セントだった。ゼロックスはこの1年で従業員を約3000人削減。利益を下支えするため、今年は3億ドル以上のコスト削減を進めている。

32.フォード(F)
経営再建中のフォード・モーターが23日に発表した4−6月期決算は、22億6100万ドルの純利益となった。黒字転換は5四半期ぶり。自動車事業は赤字が続いたが、債務削減に伴う一時的な利益が黒字化に貢献した。しかし主力の米市場の販売不振は続いており、一時的な特殊要因である債務削減などの利益を除くと、6億3800万ドルの損失だった。ただし、赤字幅がアナリスト予想より小幅となった。経費削減や国内市場のシェア拡大が奏功した。 金融危機や景気後退による欧米などでの販売低迷を背景に、自動車事業関連で約10億ドルの手元資金が流出。売却した英高級車ブランド「ジャガー」などを除く売上高は、前年同期比約29%減の272億ドル。北米のほか、欧州などで販売が低迷し、世界販売台数は約25%減の約117万2千台だった。

33.3M(MMM)
米化学大手3Mが23日発表した4−6月(第2四半期)決算は、一部コストを除く1株当たり利益が1.20ドルと予想(同94セント)を上回った。豚インフルエンザの影響でマスクなどへの需要が高まり、ヘルスケア製品の売上高は2.2%増加したが、全体の売上高は15%減の57億2000万ドルだった。

34.ハーシー(HSY)
米チョコレート菓子最大手のハーシーは、通期の調整後1株当たり利益の増加幅が長期目標である6−8%をやや上回ると見込んでいることを発表した。

35.バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、金融危機対策として講じてきた緊急融資プログラムを巻き戻しつつあると述べたことから、最悪局面が終了したとみなされた。

36.コン・ウェイ(CNW)
米トラック輸送2位のコン・ウェイが発表した4−6月(第2四半期)決算は、1株当たり利益が64セントと、予想の4倍以上となった。J.P.モルガン・チェースは同社の株式投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。

37.ラジオシャック(RSH)
RBCキャピタル・マーケッツは米家電量販2位ラジオシャックの投資判断を「セクターパフォーム」からアウトパフォーム」に引き上げた。FBRキャピタル・マーケッツは「マーケットパフォーム」から「アウトパフォームに引き上げた。


ベア材料
1.バンカメ(BAC)
★FBRキャピタル・マーケッツは20日、今年下期の米銀バンク・オブ・アメリカ利益見通しを引き下げた。雇用市場の悪化に伴い貸倒引当金の積み増しが予想されるという。今年のバンカメの1株利益見通しを45セントと、40%下方修正した。バンカメは利払いが滞っているローンはほとんどないとしているものの、特に労働市場が引き続き悪化することを考慮すれば、その傾向は反転するとしている。
★フォックス・ピット・ケルトンが、同社株の投資判断を“アウトパフォーム”から“イン・ライン”に引き下げた。

2.パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のビル・グロス共同最高投資責任者(CIO)は6月に、運用する債券ファンドで住宅ローン関連証券の保有割合を減少させたほか、現金保有に対する消極姿勢を後退させた。トータル・リターン・ファンド」(運用資産1610億ドル)に占める住宅ローン証券の割合は54%と、5月の61%から低下し、ほぼ2年で最低の水準となった。現金比率はマイナス6%で、前月のマイナス14%を上回り、今年に入って最高となっている。グロス氏は7月の投資見通しで、債券や配当支払いのある株式への投資を推奨していた。

3.ハーマン
米オーディオ機器メーカーのハーマンは20日、同社買収を目指した株式公開買い付けが行われているとの認識はないと表明した。当社はそのような買収案を受けておらず、買収案を提示したとされる当事者についても認識はないとコメントした。アラブ首長国連邦(UAE)のインターネット・ニュースサービスのAMEインフォはウェブサイトで、アラビアン・ペニンシュラ・グループが株式公開買い付けによるハーマン買収を目指していると報じた。

4.タイソン・フーズ(TSN)
食肉加工大手株が、ドイチェバンクによって投資判断引き下げとなった。“買い”から“保有”に。また、BMOキャピタルが“アウトパフォーム”から“マーケット・パフォーム”に引き下げた。

5.シティ・グループ(C)
同行株が、UBSの“短期買い”推奨から外された。信用コスト上昇と、信用損失増大観測が背景。

6.ロッキード・マーチン(LMT)
防衛最大手のロッキード・マーチンが発表した4−6月(第2四半期)決算は純利益が前年同期から17%減少。2四半期連続の前年比減益となった。

7.モンサント(MON)
遺伝子組み換え穀物開発最大手のモンサントはダウ・ケミカルと共同開発したトウモロコシの新種子「スマートスタック」を米国とカナダで販売する許可を獲得した。ダウ・ケミカル株も上昇した。

8.CITグループ(CIT)
商業金融CITグループは21日、4−6月(第2四半期)の決算が15億ドルを超える赤字になったもようだとして、来月の社債買い戻しの結果次第では破産法に基づく会社更生手続きの適用を申請する可能性があるとの見解を示した。同社は前日、債券保有者が30億ドルのつなぎ融資の提供に合意したと発表。同社は先週、8月償還債の保有者に対し額面1ドル当たり82.5セントでの買い戻しに応じるよう求めた。
9.ミシュキン元米連邦準備制度理事会(FRB)理事は21日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★経済には依然として商業不動産分野などに一部ぜい弱さがみられる。政府は慎重に対応する必要がある。
★経済危機で議会やオバマ政権の行動に拍車がかかる。

10.バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)
カストディ(証券管理)業務で世界最大手の銀行、バンク・オブ・ニューヨーク・メロンが22日発表した2009年4−6月(第2四半期)決算では、一部項目を除いた1株当たり利益は52セントとなり予想値と一致した。 投資損失が前年同期比で68%増加した。住宅価格の下落が影響した。 投資評価損と前年同期の会計方法の変更に伴う影響を除く当期の収入は18%減の32億1000万ドルだった。当期の評価損は2億5600万ドル、前年同期の1億5200万ドルから増加した。住宅ローンをパッケージ化した証券の評価損が目立った。第1四半期の2億9500万ドルからは減少した。

11.マクドナルド(MCD)
マクドナルドが23日発表した4−6月(第2四半期)の売上高が7%減の56億5000万ドルと、予想(56億9000万ドル)を下回った。純利益は10億9000万ドル(1株当たり98セント)。前年同期は資産売却益(同10セント)を含むベースで11億9000万ドル(同1.04ドル)だった。前年同期比8.1%の減益となった。米国外の売り上げが為替変動の影響を受けた。

12.ニューモント・マイニング(NEM)
産金で米最大手のニューモント・マイニングが23日発表した2009年4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比6.6%増の16億ドル、一部項目を除く1株当たり利益は43セントとなった。予想は、売上高が16億6700万ドル、同EPSは48セントだった。前年同期比で40%減益となった。買収費用が影響した。ニューモントは先月、南アフリカ共和国のアングロゴールド・アシャンティと共有していたオーストラリアのボッディングトン・プロジェクトの未保有分の買収を完了した。

13.ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)
小荷物輸送最大手のユナイテッド・パーセル・サービスが23日発表した、7−9月(第3四半期)の1株利益は45−55セントになると言う。コンセンサス予想は60セントだった。また、4−6月期の一部項目を除いたベースの1株利益は49セントとなり、予想と一致した。売上高は17%減の108億ドルだった。リセッションで企業が輸送の発注を減らしたことを背景に米国内の輸送量は6四半期連続で落ち込んだ。カート・クーエンCFOは「需要も事業活動も、著しく回復するとの自信は全くない」と述べた。

14.ムーディーズ(MCO)
米資産家ウォーレン・バフェット氏率いる米保険・投資会社バークシャー・ハサウェイは、米格付け会社ムーディーズの決算が7四半期連続で減益となったことを受け、株式持ち分を17%引き下げた。

15.マイクロソフト(MSFT)
今年1月以来で最大の下げだった。同社が23日引け後発表した4−6月(第4四半期)の売上高がアナリスト予想を下回った。経費節減がパソコン(PC)用ソフトウェアの売り上げ減少を埋め合わせるには十分でなかったことが示された。一部項目を除いたベースの1株利益は36セントで、アナリスト予想を2.4%下回った。

16.アマゾン・ドット・コム(AMZN)
同社が23日引け後発表した4−6月(第2四半期)売上高は46億5000万ドルと、予想を1%下回った。他社との競争で同社が価格引き下げや無料配送サービスを実施しているが、それが利益を圧迫することになったもよう。

17.ブロードコム(BRCM)
半導体メーカーのブロードコムが発表した4−6月(第2四半期)決算は、純利益が前年同期から90%減少した。リセッションによる需要低迷が影響した。

18.ノースロップ・グラマン(NOC)
バンク・オブ・アメリカは、米防衛大手ノースロップ・グラマンの株式投資判断を「買い」から「アンダーパフォーム」に引き下げた。同社の黒字化計画に対する投資家の信頼が低下し、株価が同業他社に出遅れるとの見方を示した。

19.メルク(MRK)
製薬大手メルクはシェリング・プラウ買収への障壁となっていた訴訟について、和解案を提示したと発表した。同案が裁判所で承認された場合、メルク、シェリング・プラウのいずれも損害賠償は支払わない。

20.ゴールドマン・サックス(GS)
24日付のニューヨーク・タイムズ紙は、金融大手ゴールドマン・サックスや一部のヘッジファンドが、株式市場の手口情報を他の市場参加者より先に入手し、自己勘定で売買して利益を上げていると報じた。市場では「公平なやり方ではない」と批判が高まっているという。米株式市場の多くは、大量の取引を行う市場参加者を優遇、手口情報などを他の参加者よりも100分の3秒ほど早く伝えている。ゴールドマンなどは、こうした情報を一瞬で分析できる高速コンピューターを取引所内部に設置し、自己勘定で有利な取引を行い巨額の利益を上げているという。 

21.チャブ(CB)
保険持ち株会社のチャブは2009年業績見通しの引き上げが好感されて上昇。ほかの保険株も値上がりした。


=以上=
posted by mori at 14:23| マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月13日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 7/12

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

7月12日

森  崇


ブル材料
1.米供給管理協会(ISM)が6日発表した6月の非製造業総合景況指数は47(前月44)と、予想(46)を上回った。

  (主要コンポーネント内訳)
★雇用…43.4(前月39)
★新規受注…48.6(前月44.4)
★仕入れ価格…53.7(前月46.9)
★新規輸出受注…54.5(前月47)

2.ゼネラル・モーターズ(GMGMQ)
米連邦破産裁判所は5日、会社更生手続きを進めている自動車大手ゼネラル・モーターズが、資産の大半を米財務省出資の受け皿会社へ売却することを承認。これにより、オバマ政権の米自動車産業再編に向けた努力に弾みがつくこととなった。残る資産については、リストラ専門家が数年間かけて清算することになる。この裁定は、クライスラーの案件を担当し、資産の大半の売却を承認した連邦破産裁のアーサー・ゴンザレス判事の裁定にほぼ沿った内容。売却の条件は、政府が500億ドルの救済ローンと引き換えに新生GMの60%株式を取得。医療保険給付金の縮小を受け入れた従業員のファンドが17.5%、カナダ政府が11.7%を保有する。債券保有者と、担保を持たない債権者は、新生GMの株式10%と、74億ドル相当のワラントを得る。新生GMの資本合計は380億ドル余りとなる見込み。

3.クライスラー
クライスラーは5日、未定だった5人の取締役を選任したと発表。これで取締役9人全員が決まり、新経営陣が整った。 9人の取締役は、伊フィアットが3人、米政府が4人、カナダ政府と全米自動車労働組合(UAW)がそれぞれ1人を任命した。CEOはフィアットのセルジオ・マルキオンネCEOが兼務する。

4.中国関連
★中国の胡錦濤国家主席は6日、国内経済は安定したとの認識を示した。
★バンク・オブ・アメリカのメリルリンチ部門は、中国の2010年経済成長率見通しを9.6%とし、従来予想の8.3%から上方修正した。輸出の回復と投資の加速が背景。

5.シュタインブリュック独財務相はブリュッセルで6日開催される欧州連合(EU)財務相会合を前に、ドルは主導的な地位を維持するだろうとの見解を示した。

6.データ・ドメイン(DDUP)
ストレージ最大手、EMCは6日、データソリューション会社データ・ドメインに対する買収提示額を1株当たり現金33.50ドルに引き上げた。新たな買収額は同業ネットアップの提示額を上回った。新たな買収案は総額で約21億ドル。EMCは、少ないディスク容量でデータを保存できる技術を獲得できる。EMCは規制当局からデータ・ドメイン買収案への承認を得たことから、両社合併が独占禁止法に抵触する可能性が低下した。ネットアップは6月3日に提示額を株式と現金を合わせて1株当たり約30ドルに引き上げていた。

7.欧州中央銀行(ECB)のカバードボンド購入計画は、実施前から既に、同市場を再活性化させるという中銀の目標を達しているもよう。ECBは6日に初回の購入を実施する。カバードボンドと同年限の国債の利回り格差(スプレッド)はECBが最大600億ユーロ(約8兆円)相当を購入する計画を示して以来の2カ月で急激に縮小した。ECBは発行規模が1億ユーロ以上で年限3−10年のカバードボンドを購入する。カバードボンドは不動産向けや公的部門向けの融資を裏付けとした金融債。

8.欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、オーストリア中銀のノボトニー総裁は6日、資産買い取りプログラムの検証を秋季に行うことを明らかにした。

9.アメックス(AXP)
スティーフェル・ニコラウスが、同社株の投資判断を“売り”から“保有”に引き上げた。

10.スプリント・ネクステル(S)
携帯電話サービス会社株の投資判断が“保有”から“買い”に引き上げられた。オーリガUSAが引き上げた。また、目標価格を7ドルに設定した。

11.マイクロソフト(MSFT)
ソフトウエア最大手マイクロソフトは、欧州連合(EU)から競争上の問題を指摘され調査を受けている2つの案件で、EUと和解に向けた予備交渉に入っている。和解が成立した場合、インターネット閲覧ソフトと、ワードプロセッシング・ソフトおよびスプレッドシート・ソフトウエアに関する問題が決着することになる。

12.ドイツ経済技術省が7日発表した5月の独製造業新規受注指数は前月比4.4%上昇と、2007年6月以来で最大の伸びとなった。景気下げ止まりの兆候が強まった。同指数は前年同月比では29.4%低下。

13.ヘルスケア株
ヘルスケア株が上昇。ホワイトハウスと上院金融委員会が8日に病院産業との合意事項を公表する意向だと言う。健康保険大手エトナ(AET)、シグナ(CI)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が上昇した。

14.ジェンコープ(GY)
航空宇宙関連部品メーカーの同社が発表した3−5月(第2四半期)決算は、1株当たり利益が18セントと、前年同期の12セントから増加した。

15.キーコープ(KEY)
キーフ・ブリュイエット・アンド・ウッズは、オハイオ州の銀行2位のキーコープの投資判断を「マーケットパフォーム」から「アウトパフォーム」に引き上げた。同社の資本水準の高さが商業不動産や建設関連の損失拡大に対する緩衝材になることを理由に挙げた。

16.メトロPCSコミュニケーションズ(PCS)
UBSは携帯電話サービス会社、メトロPCSコミュニケーションズの株価下落は「行き過ぎだった」とし、同社株の投資判断を「買い」で据え置いた。

17.スター・サイエンティフィック(STSI)
毒性の低いたばこを開発する同社は、たばこに含まれるニコチンを低減するスターの特許は無効とする評決の棄却を裁判官に求めた。

18.半導体株
バンカメがインテル(INTC)、マーブル・テクノロジー(MRVL)、LSIコープ(LSI)、ナショナル・セミコンダクター(NSM)の投資判断を引き上げた。製品需要回復と、在庫整理進捗が背景。また、同業界は来年21%成長するだろうとの見通しを公表。当初見通しは14%だった。

19.国際通貨基金(IMF)は8日、世界経済見通しの改定値を発表。

  (内訳)
★来年の世界経済成長率を2.5%と4月時点の1.9%から上方修正。金融システムの安定化に加え、米国から日本に至るまで景気減速のペースが鈍化しているのが背景。
★先進国の経済成長率は今年については3.8%のマイナスが見込まれているが、来年は0.6%のプラス成長に転じる見通し。今年4月時点での予想は来年の経済成長率はゼロだった。
★今年の世界経済は1.4%のマイナス成長が見込まれており、4月時点のマイナス1.3%から下方修正された。
★世界経済はなおリセッション下にあるが、少しずつ回復に向かっている。財政や金融、信用供与政策を引き続き実行する必要がある。
★一方で、インフレ懸念を抑制し、国家財政の均衡を図るためにも経済・金融支援策の出口戦略の策定に着手するべきだ。
★今年の米GDP見通しは2.6%のマイナス成長。来年は0.8%成長が見込まれている。
★日本経済は来年の成長率予想が1.7%と、4月時点の0.5%から大幅に上方修正された。今年は6%のマイナス成長が予想されている。4月時点では同6.2%のマイナス成長が見込まれていた。日本の積極的な財政政策やアジア諸国からの需要増がマイナス成長率見通しの上方修正につながった。

20.グーグル(GOOG)
インターネット検索エンジン最大手のグーグルはパソコン用の基本ソフト(OS)を開発中と発表。マイクロソフトに挑戦する姿勢。同OS搭載の新製品は2010年下期にも発売の見通し。当初はネットブックと呼ばれる低価格の小型ノートパソコン向けに無償提供して普及を目指す。新OSは同社のウェブ閲覧ソフト「クローム」を標準搭載し、無償OS「Linux」をベースに開発するという。同社は来年のネットブックへのOS搭載に向けて複数のパソコンメーカーと協議している。

21.全米産業審議会(CB)が8日発表した米企業経営者の四半期信頼感調査によると、今年4-6月期の信頼感指数は55となり、前回調査(1-3月期)の30から大幅に改善した。信頼感指数を構成する項目をみると、景気の現状判断に関する指数は47(前回5)、向こう半年の景気見通し指数は61(前回40)と、ともに上昇した。

22.3日まで1週間の住宅ローン申請指数は493.1と、前週の444.8から11%上昇し、3月以来で最大の伸びとなった。購入指数は3カ月ぶり高水準に上昇した。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.34%と、前週から変わらず。
 
 (その他主要指数動向)
★借り換え指数…1707.7(前週1482.2)
★購入指数…285.6(前週267.7)

23.シカゴ連邦準備銀行のエバンス総裁は8日、以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★足元の米経済情勢について、データは一律ではないが、最近の指標は収縮ペースの鈍化と、活動の底打ちを示していると解釈している。
★今年下半期の米経済はわずかな拡大を予想、2010年は成長の基調が若干強まる。
★事実上のゼロ金利政策や国債・住宅ローン担保証券(MBS)などの購入措置について、予期せぬ衝撃や変化が生じない限り、大きく変える必要性はないとみている。

24.主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)の共同宣言草案によると、主要8カ国(G8)首脳らは、景気回復が確実になるまで景気刺激策の巻き戻しを見送り、出口戦略については各国独自の判断に委ねるとの方針を表明する。
景気回復が確実になれば、金融危機対策として特別に講じた政策の適切な出口戦略を準備する必要があるとの見解で一致した。

25.アムジェン(AMGN)
★開発中の骨粗しょう症治療薬の試験で、競合品を上回る効果が示されたと発表した。アナリストらはこれを受けて、同医薬品のピーク時の年間売上高と株価の見通しを引き上げた。
★ジェフリーズが、アムジェンの投資判断を、“買い”で据え置いた。また、株価の目標価格を、これまでの59ドルから65ドルへ上方修正した。
★オッペンハイマーが、アムジェンの投資判断を、“アウトパフォーム”で据え置いた。また、株価の目標価格を、これまでの60ドルから66ドルへ上方修正した。

26.米財務省は8日、官民合同で拠出して金融機関の不良資産を購入する措置に関し、最大300億ドルの投資を行うと発表。今年3月時点では同省は拠出規模を750億ドルから1000億ドルとしており、当初の見込みを大きく下回った。
また、投資対象資産の運用管理を担当する資産管理会社(ファンドマネジャー)の候補として名乗り出た100社以上を審査。その結果、ブラックロック、インベスコなど9社を選定した。各社は今後12週以内に最低5億ドルの資金を確保する必要がある。

27.データ・ドメイン(DDUP)
データソリューション会社データ・ドメインは8日、ストレージサービス最大手、EMCによる1株33.50ドルでの買収に合意した。

28.ファミリー・ダラー・ストアーズ(FDO)
ディスカウント・ストア・チェーンの同社は、通期の調整後1株当たり利益見通しを従来の1.90−2.00ドルから、2.03ドル−2.07ドルに引き上げたと発表した。

29.アメックス(AXP)
アメックスのCEO、ケネス・シュノー氏が、「当社は、連邦クレジット・カード業界規制法による最も影響の少ない企業である。当社の収入の8割は、カード手数料から得ており、改革の対象となる金利からの収入は少ない」と8日、CNBCで発言した。また、同氏は、米国に景気回復の芽生えが見られるとコメントした。

30.4日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は56万5000件(前週は61万7000件)と、予想(60万3000件)を下回った。今年1月以来初めて60万台を下回った。 7月は例年自動車会社が新型車生産に向けて設備刷新のための工場閉鎖を行うことにより、失業者が増加する。今年はゼネラル・モーターズやクライスラーが経営難から、工場閉鎖を早めたため、通常なら7月以降に一時解雇される労働者が前倒しで解雇された可能性も指摘されている。

31.ゴールドマン・サックス(GS)
バンカメは9日付のリポートで、ゴールドマン・サックスの株式投資判断を「買い」とし、従来の「ニュートラル」から引き上げた。2009年4−6月(第2四半期)利益はアナリスト予想を上回るとの見通しを示した。ゴールドマンの4−6月期の利益予想を1株当たり3.90ドルと、従来の2.92ドルから上方修正。更に、ゴールドマンの09、10年の通期利益予想を引き上げるとともに、株価見通しを175ドル(従来予想は144ドル)に上方修正した。
債券と株式の引き受け、トレーディング、固定利付き商品関連業務が第2四半期利益を押し上げた。ゴールドマンは収入の大きな割合をトレーディングや値付け業務から得ている。第2四半期は株式引き受け業務が過去最高を記録することもあり得るとしている。

32.5月の卸売在庫は前月比0.8%減少(前月は1.3%減)と、予想(1.0%減)より落ち込みが少なかった。ただし、前月比マイナスは9カ月連続。5月の卸売売上高は前月比0.2%増加した。対売上高在庫比率は1.29カ月と前月の1.31カ月から低下。昨年11月以来の低水準となった。耐久財在庫は1.5%減、自動車在庫は1.1%減。非耐久財在庫は0.3%増と、増加幅は昨年7月以来の最大だった。


33.世界銀行のゼーリック総裁は9日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
ドルは準備通貨として首位の座にとどまるだろう。ただ、米国はこれを当然のものと思ってはならず、優れた財政・金融政策を運営しなければならない。

34.米連邦準備制度理事会(FRB)のデューク理事は9日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米景気は底入れしつつあるようだが、金融システムはなお弱く、公的資金援助を受けた金融機関は資金返済の適切な時期を慎重に検討する必要がある。
★経済環境は安定化しつつある、あるいは悪化の度合いがいくらか鈍化しつつあるように見受けられる。しかし経済活動は依然として低調だ。
★TARPを通じて資金援助を受けたのであれば、少なくとも景気が一段と改善するまでは、もう少しTARP資金の保有を検討したほうが良い。一度返済すると、再びTARPを利用できる可能性は低いだろう。

35.シティグループ(C)
シティグループは9日、エドワード・ケリー最高財務責任者(CFO)を副会長に指名した。ケリー氏は今後、企業戦略やM&Aについてより広範な責任を担う。シティはまた、ジョン・ガースパッチ最高会計責任者をCFOに指名した。

36.フォード・モーター(F)
フォード・モーターは急成長中の中国自動車市場で業界全体のペースを上回る販売を目指すと表明。新型「フィエスタ」の需要が強みだと述べた。

37.スターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイド(HOT)
FBRキャピタル・マーケッツが、米ホテル3位のスターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイドの株式投資判断を「アンダーパフォーム」から「マーケットパフォーム」へ引き上げた。

38.カジノ関連
BMOキャピタルが、5月のラスベガスでのギャンブル売上は、そこそこしっかりしていたとコメント。これを受け、ウィンリゾーツ(WYNN)、ボイド・ゲーミング(BYD)、ラスベガス・サンズ(LVS)等が買われた。

39.KBホーム(KBH)
住宅建設大手株の投資判断がCSFBによって引き上げられた。“中立”から“アウト・パフォーム”に。今年下半期は堅調な受注トレンドが見込まれると言う。

40.ウェスタン・ユニオン(WU)
送金事業を手掛ける世界最大手企業株の投資判断がCSFBによって引き上げられた。“中立”から“アウト・パフォーム”に。

41.ゼネラル・モーターズ(GM)
米政府が過半数株式を保有する新生ゼネラル・モーターズは10日、破たんした旧GMから優良資産を受け継ぎ、操業を開始した。連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用申請後から39日間の更正期間はクライスラー・グループよりも3日短かった。米政府のほか、労組年金基金やカナダ連邦政府、同国オンタリオ州政府、旧GMが株主となっている。ホワイトカラー従業員は20%、経営陣は35%削減されると言う。新生GMは「シボレー」と「キャデラック」、「ビュイック」、「GMC」のブランドのみで操業。自動車販売ディーラー数を3600に縮小する。「ポンティアック」ブランドは廃止し、「ハマー」と「サターン」は売却。スウェーデンの「サーブ」も売却を進めている。

42.グーグル(GOOG)
グーグルのエリック・シュミットCEOは、同社が開発中のパソコン(PC)用の基本ソフト(OS)「クローム」が数百万台のPCに搭載されるとの見通しを示した。マイクロソフトのOS「ウィンドウズ」からの乗り換えが予想される
という。ただし、OS市場に参入しユーザーを獲得するのは容易ではないとするアナリストの指摘もあった。

43.ヤフー(YHOO)
トーマス・ワイゼルが、ヤフー株の投資判断を“アンダー・ウェイト”から“マーケット・ウェイト”に引き上げた。

44.5月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支は前月比9.8%減の260億ドルの赤字と、1999年11月以来の低水準にとどまった。原油や自動車部品の輸入が減少する一方で、輸出が拡大したのが寄与した。予想は300億ドルの赤字だった。前月は288億ドルの赤字(速報値は292億ドルの赤字)に修正された。

45.債券ファンド大手のパシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エルエリアンCEOは、信用市場の復活を目指すガイトナー米財務長官とバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の努力に「A」の判定を与えた。成果についての成績は「B」。現在については、金融システムはあるべき姿に戻ってはいないものの、正常化したとした上で、経済危機はまだしばらく続くだろうとの見解を示した。

46.デル(DELL)
ゴールドマン・サックスのアナリスト、デービッド・ベイリー氏が、ハイテク株に強気コメント。景気悪化、企業によるIT投資抑制等の悪材料が蔓延しているが、最悪期は脱した。季節的に強い下半期に入っており、このトレンドは来年初めまで継続しよう。更に需要増加が、過去12ヶ月間のコスト削減により好業績につながろう。2010年から企業によるPCアップグレード・サイクルが始まるだろう。そのきっかけは、刷新投資とウィンドウズ7の市場導入であるとしている。
この中でも、デル(DELL)株を“中立”から“コンビクション・バイ”に引き上げるとともに、株価目標を14ドルから17ドルに引き上げた。企業のアップグレード・サイクルに遭遇することや、同社の営業費用削減効果を背景にしている。株価が昨年以来48%も下落して値ごろ感も出ていると言う。

47.シーゲート・テクノロジー(STX)
ゴールドマン・サックスが、シーゲート・テクノロジー株の投資判断を“中立”から“買い”に引き上げた。ハードディスク・ドライブ市場では、同社の強さが生きてくると言う。一方、ライバル、ウェスタン・デジタル(WDC)社の投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。


ベア材料
1.バンカメ(BAC)
クレディ・スイス・グループは6日、バンカメの2009年4−6月(第2四半期)の不良債権が前期比で10%増え76億ドルに達する可能性があるとの見方を示した。ホーム・エクイティ・ローン関連の不良債権が19億ドルとなり、クレジットカード・ローンの約10.4%が焦げ付くとの試算を提示した。第2四半期利益が1株当たり32セントになると予想。CSFBは、バンカメの投資判断を「ニュートラル」とし、期間1年の株価目標を12ドルとしている。

2.ばら積み船会社株
鉄鉱石、石炭を運搬するばら積み船の運賃が4日続落したことから、Genco Shipping & Trading Ltd. (GNK) 、DryShips Inc. (DRYS)、 Eagle Bulk Shipping Inc. (EGLE) 等の株が軒並み下落した。

3.原油、金属等商品関連株
商品市況が下落したことから、アルコア(AA)、フリーポート・マクモラン(FCX)等株式価格が急落。

4.米銀行協会(ABA)の7日の発表によると、ホームエクイティローン(住宅評価額から住宅ローン残債を差し引いた含み益を担保とした融資)の返済遅延率は2009年1−3月(第1四半期)に過去最高に上昇。ホームエクイティローンに占める遅延の割合は3.52%と、昨年10−12月(第4四半期)の3.03%から上昇した。ホームエクイティ信用枠からの借り入れの返済遅延率も1.89%と過去最高だった。返済遅延の主因は失業。

5.米調査会社レッドブック・リサーチが7日発表した週間小売りまとめによると、6月第5週(7月4日までの週)までの主要小売りチェーン売上高は、季節調整済みの既存店比較ベースで前月比4.3%減(6月第4週4.4%減)となり、業界目標の4.1%減を下回った。前年同週比は4.2%減(前週4.3%減)。百貨店は7.6%減(7.2%減)、ディスカウント店は2.4%減(2.6%減)だった。

6.ドイツ銀行は、米銀は信用損失が膨らむことに加え、規制当局が自己資本比率の要件を引き上げることによって、最大で3000億ドルの追加資本調達が必要になる可能性があるとの見方を示した。

  (要旨)
★米銀は中核的自己資本(Tier1)比率を現行の規則で十分な水準に回復させるために少なくとも1000億ドルが必要。さらに、将来的にはTier1比率の要件は総資産の10%近くまで引き上げられる可能性があるとして、この場合はさらに1000億−2000億ドルが必要になるだろう。
★2009年4−6月(第2四半期)は信用市場での圧力が続き銀行業績は引き続き弱いと予想する。
★16行の中では、ウェルズ・ファーゴの第2四半期業績が最強だろう。住宅ローン事業とトレーディングの業績が堅調とみられることに加え、バランスシートの健全性や利ざやの傾向などから同行が有利。
★一部の米銀の業績は今年7−12月(下期)と2010年の大半も赤字になろう。消費者関連の損失が予想よりも長く高水準にとどまるとみられるためだ。また、商工関連の損失も09−11年にかけて10−11%に達する可能性がある。

7.米大統領経済顧問のローラ・タイソン氏は7日、以下の通り発言。

  (要旨)
★米国はインフラ投資に焦点を絞った景気刺激策第2弾の取りまとめを検討するべきだ。2月に承認された7870億ドル規模の刺激策はやや小さ過ぎる。
★米経済の状態は、現在の刺激策策定のベースになったCEAの景気予測に比べ悪い。雇用喪失は恐らく既に、当初予測を250万人余り上回っている。
★米政府は今年度の財政赤字が国内総生産の12%相当、来年度に8−9%になると予測しているが、この予測よりも悪化する公算が大きい。
★米国がインフレ加速とドル下落によって財政赤字を切り抜けるのではないかとの懸念が出ているが、米金融当局がそのような政策を容認することはない。景気が回復した際には財政赤字を縮小させる決意を米国が伝えていく必要がある。
★米国は消費依存から脱却して投資や輸出を通じた景気拡大を促進すべきだ。輸出主導の成長を促すためには、ドルが長期的には下落する必要がある。

8.債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のファンドマネジャー、ポール・マカリー氏は7日、米経済が抱える主な問題はインフレというよりも、むしろデフレだと述べた。

9.有力投資家のマーク・ファーバー氏は7日、米ドルの価値が金や銀、プラチナなど貴金属に対して長期的には下落するとの見方を示した。政府が紙幣を増発するにつれ、ドルは下落すると述べた。

10.AIG(AIG)
米保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が43億ドル相当の株式を横領されたとして元最高経営責任者モーリス・グリーンバーグ氏の会社、スター・インタナショナル(SICO)を訴えていた裁判で、ニューヨークの連邦裁判所の陪審は7日、背任の罪にはあたらないとして、AIGの請求を棄却した。

11.サバイバル・スキルズと題した会合が、米国の超優良企業の財務担当者らを集めて5月の最終週にフィラデルフィアのパークハイアット・ホテルで開催された。IBMなど数十社の幹部らが議論したのは、2007年から08年にかけてのサブプライム住宅ローン問題の広がりと昨年9月のリーマン・ブラザーズ・ホールディングスの経営破たんによる信用市場の急激な干上がりを受け、企業の関心は手元資金の蓄積と、投資適格級債券の発行を通じた債務償還期間の延長に集中している。今年1−6月(上期)の投資適格級債の発行は過去最高の3010億ドルに達した。

12.ディスカバー・フィナンシャル・サービシズ(DFS)
クレジットカード会社ディスカバー・フィナンシャル・サービシズが急落。5億ドルの新株発行計画が嫌気された。

13.バレロ・エナジー(VLO)
全米最大の製油業者バレロ・エナジーは、ガソリン価格の大幅安を材料に急落した。

14.国際通貨基金(IMF)は8日金融安定報告を発表。

  (要旨)
★世界の金融市場の環境と景気回復への自信は4月時点に比べ改善したものの、依然としてリスクがある。
★レバレッジ解消は引き続き進行中で、銀行のバランスシートは依然、今後に予想される評価損からの圧力にさらされている。信用リスクが高止まりしており、民間部門への銀行融資は減速している。
★幅広い銀行危機のリスクは後退し、想定される証券関連評価損の額は低下する公算が大きい。ただし、不良資産の問題について完全な対応策を効果的に実施するのは困難であることが大西洋の両岸で明らかになっている。銀行のバランスシート修復が景気回復の前提条件である。
★米銀については、一段の評価損の可能性は高いものの、予想よりも良好な収益と、健全性審査とそれに伴う増資の成功により、米銀への信頼は高まった。しかし、融資に対する貸し倒れ率は上昇が続くと予想される。
★欧州の銀行についても、損失の比率は高まるもの、当局による健全性審査が市場の信頼回復につながるだろう。存続可能な銀行については、適切な条件での政府からの一時的な資本注入を支持する。存続困難の銀行については、実践が可能な範囲で出来る限り迅速に解体するべきだ。

15.バンカメ(BAC)
バンカメが買収した証券大手メリルリンチについて、身売りが決まった昨年9月以降、投資銀行事業に携わる経験豊富なバンカーが少なくとも18人退職し、人材が最も価値ある資産とされる事業だけに命取りになりかねないとWSJ紙が報じた。事業統合後のバンカメ全体の利益から見ると、メリルの投資銀行部門の収入はわずかなものにすぎず、人材流出が長期的に見て大きく影響する公算は小さいと指摘。ただ、メリルが数十年かけて築き上げたウォール街有数の投資銀行の地位は、わずか数カ月で消え去ることになったとしている。

16.1998年に事実上破たんした資産運用会社ロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の創業者ジョン・メリウェザー氏が、その後設立したヘッジファンドを閉鎖する計画であることが判明。メリウェザー氏が率いるJWMパートナーズの経営はここ数カ月で悪化。旗艦ファンド「レラティブ・バリュー・オポチュニティ・U」の資産は2007年9月−09年2月に44%目減りした。同ファンドが取引を開始した1999年11月30日以降の平均リターンは年1.46%だった。

17.ゴールドマン・サックス(GS)とモルガン・スタンレー(MS)
サンフォード・C・バーンスティンが、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの4−6月(第2四半期)業績見通しを下方修正した。ゴールドマンの4−6月期1株当たり利益見通しは2.92ドルと、従来予想の3ドルから引き下げられた。モルガン・スタンレーは同47セントの赤字と、これまでの13セントの赤字から修正された。先月、政府から受けた100億ドルの公的資金を返済したことから配当コストが発生したほか、信用力改善で負債の評価額引き上げにつながる為。

18.AIG(AIG)
米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はAIGの投資判断を「売り」に引き下げた。20株を1株とする株式併合が承認されたため、投資家は同社株の下落を織り込むと予想されることが理由。

19.インターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)
米先物市場2位のインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)は下落。商品先物取引委員会(IFTC)は原油、ガスなどエネルギー商品の投機的な取引に政府規制を設ける必要性について、公聴会で討議することを明らかにした。

20.ウェブセンス(WBSN)
従業員のインターネット閲覧を監視する企業向けソフトウエアを手掛けるウェブセンスは、4−6月(第2四半期)の一部項目を除いた売上高が8420万ドルを超えないとの見通しを発表。予想(8460万ドル)を下回った。

21.ベライゾン(VZ)とAT&T(T)
サンフォード・バーンスティンが両社の2009年度通期利益予想を引き下げた。ベライゾンを2.41ドルから2.37ドル(アナリストの予想は2.50ドル)へ、AT&Tを2ドルから1.97ドル(アナリストの予想は2.06ドル)に。米国業務について、法人顧客がリセッション対策として、支出を削減するだろうとしている。信用収縮の影響で、特に米国中小企業のダメージが大きいとしている。両社ともに法人顧客からの収入は、主として固定電話から上がっている。ベライゾンの場合、固定電話収入の33%を、AT&Tは同36%を法人顧客が占める。また、本日両社株は配当落ち。ベライゾンが46セント、AT&Tが41セント。

22.調査会社レッドブック・リサーチは9日、同社の集計で6月の米主要小売りチェーン売上高が前年同月比5.1%減少(前月4.6%減少)したと発表。

  (業種別動向)
★ドラッグストア…2.2%増(同0.9%増)
★ディスカウント店…6.0%減(前月5.9%減)
★衣料店…5.8%減(同2.2%減)
★百貨店…9.1%減(同9.4%減)
★会員制量販店…6.2%減(同7.0%減)

23.スリーコム(COMS)
ネットワーク機器メーカーのスリーコムが9日寄り前発表した2009年3−5月(第4四半期)決算は株式ベースの報酬などを除いた1株当たり利益が10セントとなり、予想(5セント)を上回った。ただし、続く第1四半期の同1株当たり利益がせいぜい5セントになると言う。予想は7セントだった。世界的なリセッションのなかで法人顧客が情報技術(IT)関連支出を抑えたことが背景となった。

24.アバクロンビー・アンド・フィッチ(ANF)
若者向け衣料のアバクロンビー・アンド・フィッチが発表した6月の既存店売上高は前年同月比32%減少し、リテール・メトリックスがまとめたアナリスト予想よりも大きな落ち込みとなった。

25.メルク(MRK)
ナティクシス・ブライシュローダーのアナリスト、ジョン・ルクロワ氏は、製薬大手メルクの株式投資判断を「買い」から「ホールド」に引き下げた。

26.AIG(AIG)
資金を政府に返還したら、同社株で投資家分の価値は残っていないだろうとシティグループがコメントした。

27.エミュレックス(ELX)
ブロードコムの敵対買収のターゲットになっているが、直近の買収提示価格は安過ぎると一蹴した。

28.ファイザー(PFE)
カナダ連邦裁判所にて不利な判決が下された。血圧降下剤“Norvasc”の特許はもはやカナダでは維持できないと言う。ドイツのRatiopharm GmbHにゾロ薬販売を認可した。

29.7月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は64.6(前月70.8)と、予想(70.0)を下回った。失業率悪化と、ガソリン価格上昇を反映し、3月以来の低水準となった。今後6カ月間の先行き景況感を示す指数は60.9と、前月の69.2から低下した。低下幅は昨年10月以降で最大。現在の景況感を示す指数は70.4と、前月の73.2を下回った。この先1年間のインフレ期待値は3.0%と前月の3.1%から低下した。一方、5年先の同数値は3.1%と、前月(3.0%)から上昇した。

30.オバマ米大統領は10日、世界的な景気回復はまだ先との認識を示し、景気刺激策を巻き戻すのは時期尚早だと述べた。オバマ大統領はサミットで各国首脳に対し、さらなる景気対策の導入に柔軟な体制で臨むよう求めた。

31.ガイトナー米財務長官は10日、想定元本ベースで592兆ドル規模のデリバティブ(金融派生商品)市場を回避困難な新たな法律で規制するよう議会に求めた。長官は、各取引所や規制された取引機関に標準化された取引を強いるほか、すべてのディーラーへの規制を求めるオバマ米大統領の訴えを再度強調した。その上で、取引は新たな開示規則の対象となるとし、すべての市場参加者は比較的多めの資本準備や証拠金率の確保を求められるほか、取引の標準化も要求されると述べた。

32.シェブロン(CVX)
国際石油資本のシェブロン(CVX)は9日引け後、4-6月期の中間アップデートを発表し、石油・ガスの売り上げの伸びが非常に不利な為替相場の影響で大きく打ち消されたほか、精製部門の業績が1-3月期を大幅に下回ったとみられると発表。

33.6月の輸入物価指数は前月比で3.2%上昇。4カ月連続で上昇し、ペースも加速した。予想は2.0%の上昇だった。5月は1.4%の上昇(速報値1.3%上昇)に上方修正された。6月の石油を除く輸入物価指数は前月比0.2%上昇。一方、前年同月比では6.5%低下と記録的なマイナスとなった。

34.CITグループ(CIT)
10日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、米商業金融のCITグループの社債保証コストが昨年10月以来の高水準となった。同行の顧客は95万社。FDICが、同社の債券保証に消極的とのニュースが流れたため。

35.AIG(AIG)
AIGが、数十人の幹部に対し総額数百万ドルに上る賞与の追加支給を計画しているとワシントン・ポスト紙(電子版)が報じた。

36.IBM(IBM)
ゴールドマン・サックスがIBM株を“買い”から“中立”に引き下げた。今後はハイテクセクター内では、業界並みのパフォーマンスが予想されると言う。同社は市場全体が調整期にある時に業績の安定性が評価されるが、反発期には、むしろ高成長性にアナリストの焦点が移るため不利になるとしている。


=以上=
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2009年07月06日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 7/5

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

7月5日

森  崇


ブル材料
1.ゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフリー・イメルトCEOは29日、以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★世界的なリセッションに伴う経営危機の時期は過去のものになった。来年にはある程度の景気回復が見込まれる。
★資本市場はほぼ完全に機能していると言えるだろう。ある形で2010年以降に景気は回復する。どれだけの成長となるかは現時点では不明だ。
★今後2年間でこれまでにない数多くの製品を投入し、価格帯を広げ製品数を増す。景気低迷の継続にもかかわらず、昨年を上回るR&D計画を実施する。
★私の生涯で金融サービス業界が依然のような形態に戻ることはなく、規制が強化されるだろう。

2.イラク駐留米軍は28日、期限の30日を前に都市部からの撤収を完了させた。2年半後のイラク完全撤退を目指すオバマ政権にとって、大きな里程標になる。
 
3.テプコ・パートナーズ(TPP)
エネルギーパイプラインなどを保有するエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズは29日、同業のテプコ・パートナーズを約33億ドルで買収することで合意。両社を合わせると全長約7万7000キロのパイプラインを持つ全米最大規模のエネルギー関連マスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)となる。テプコの株主は同社ユニット株1株につきエンタープライズのユニット株1.24株を受け取る。26日の終値ベースで31.36ドルとなり、テプコの同日終値に9.3%上乗せとなる。

4.欧州連合(EU)欧州委員会は29日、ユーロ圏の四半期報告を発表。

  (要旨)
★ユーロ圏の景気後退は依然として深刻だが、域内経済は最悪期を脱したとみられる。
★経済状況は引き続き脆弱だが、ほとんどの金融市場では安定化の明るい兆候がみられる。
★昨年秋から域内で実施している銀行救済策により、金融界の崩壊は回避したが、状況は弱いままだ。金融危機による雇用減少や生産性の低下で、今後数年間は域内の経済成長が下振れしそうだ。

5.中国国営アルミ生産大手チャイナルコは、世界3位の鉱山会社、リオ・ティントが実施する株主割当増資を通して、同社株式8億8000億ポンド(約1390億円)相当を購入する計画だ。今回の株主割当増資により、チャイナルコはリオ・ティント株の9%を保持することになる。リオはチャイナルコによる195億ドルの出資提案を拒否していた。リオは一方で、鉱山会社最大手オーストラリアのBHPビリトンと、株式売却に加え、鉄鉱石の合弁設立で合意している。

6.アップル(AAPL)
アップルは29日、スティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)が職場に復帰したことを明らかにした。ジョブズCEOは1月から病気療養のため休職していた。1週間のうち数日は出社で、残りは自宅で勤務すると説明。ジョブズCEOは休職中に肝臓移植手術を受けている。

7.マイクロソフト(MSFT)
同社株に強気材料が出た。

ドイチェバンク
★投資判断:“買い”
★目標価格:これまでの22ドルから30ドルへ上方修正。
★ウィンドウズ7のリリースで、株価は上昇するだろう。過去5度のOSリリースを見ても、株価は上昇している。
★ウィンドウズ7のリリースの要因は、まだ株価に織り込まれていない。
★ウィンドウズ7の販売のみで、5億ドルの収益が見込める。

コリンズ・スチュワート
★投資判断:“買い”
★目標価格:これまでの26ドルから30ドルへ上方修正。
★市場のEPS見通しは、低すぎる。
★コスト削減と、BINGのシェア拡大で、好業績となるだろう。
★ウィンドウズ7のリリースで、株価は上昇するだろう。
★2009年度と2010年度の利益予想は引き下げる。保守的PC出荷を見込んでいることや、新製品開発用のR&Dコストがかさむことを背景にしている。

8.フォード(F)
フォード・モーターは29日、同社が7−9月の生産台数を約2万5000台引き上げる計画であることを明らかにした。フォードは7−9月に48万5000台を生産する計画で、前年同期比で16%の増加となる。

9.シカゴ購買部協会が30日に発表した6月のシカゴ地区の製造業景況指数は39.9(前月34.9)と、予想(39.0)を上回った。

10.全米20都市を対象にした4月 のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で18.1%低下(3月は18.7%のマイナス)し、予想(18.6%低下)を下回る下落率だった。住宅価格指数は前月比では0.6%低下と、2008年6月以降で最小の低下幅だった。20都市のうち8都市で前月比プラスを記録した。特にダラスでは1.7%上昇した。

11.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズは、クライスラーと同じように、30日に始まる裁判所審理で資産の大半の売却について承認を得られる見通し。実現すれば、オバマ政権は米自動車産業の再建計画を予定より約1カ月早く進めることができる。GMは、米財務省が出資する受け皿会社ビークル・アクイジション・ホールディングスへの資産売却について承認を求める。ビークル・アクイジションは同社資産の唯一の買い手候補。

12.クライスラー・グループは30日、米国ではフィアットブランドで自動車は販売しないが、フィアットのサブコンパクトカー「500」や高級車「アルファロメオ」は米国で販売することを明らかにした。クライスラーを通じて販売されるフィアット車は500とアルファロメオに限定するとした。マルキオーネCEOは、500は2010年に米国で発売される可能性があると指摘している。

13.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
米保険アメリカン・インターナショナル・グループのエドワード・リディCEOは30日、同社の年次総会に出席し、米政府から受けた支援資金を返済できる確率は十分にあると述べた。同社は先週、海外の生命保険2部門の優先株をニューヨーク連銀に譲渡し、同連銀に対する債務を250億ドル圧縮すると発表した。NY連銀から供与された融資枠での債務残高は400億ドル。同社は4度にわたり計1825億ドルの政府融資を受けた。

14.欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が30日発表した6月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.1%低下となり、予想(0.2%低下)を下回る落ち込みだった。インフレ率は1996年の統計開始以来で初めてマイナスとなった。ユーロ圏では、欧州一の経済大国であるドイツでインフレ率がゼロに落ち込んだほか、スペインとアイルランドでもインフレ率は3月以来、低下が続いている。また、欧州中央銀行(ECB)が同日発表した5月のユーロ圏マネーサプライ(通貨供給量)統計によると、家計と企業向け融資は統計開始以来の低い伸び率となった。

15.昨年11月に行われた米上院議員のミネソタ州選挙で、共和党のコールマン氏は30日、民主党のフランケン氏への敗北を認めた。コールマン氏は選挙結果について裁判で争っていたが、州最高裁が訴えを退けた。フランケン氏の当選確定により、上院での民主党の議席数は60議席となり、共和党のフィリバスター(議事妨 害)を阻止できる。

16.アポロ・グループ(APOL)
大学経営アポロ・グループが発表した2009年3−5月(第3四半期)決算は、1株当たり利益が市場予想を上回った。同社はまた、自社株買いの規模を5億ドルに引き上げた。

17.エレクトロニック・アーツ(ERTS)
バンク・オブ・アメリカは、ゲームソフトメーカー2位の エレクトロニック・アーツの投資判断を「ニュートラル」から「買い」に引き上げた。同社業績予想が上方修正される見込みであることを理由に挙げた。

18.エクスコ・リソーシズ(XCO)
米原油・天然ガス生産会社エクスコ・リソーシズは、資産の一部を英天然ガス生産3位のBGグループに売却した。

19.バイカル(VICL)
ワクチン開発会社のバイカルは、開発中の豚インフルエンザ(H1N1型)用ワクチンがネズミとウサギを使った実験で強い免疫反応を引き出したことを発表した。

20.米供給管理協会(ISM)が1日発表した6月の製造業景況指数は44.8(前月42.8)と、予想(44.9)を若干下回った。しかし縮小ペースは過去10カ月で最も緩やかだった。

  (主要コンポーネント内訳)
★生産…52.5(前月46)
★雇用…40.7(前月34.3)
★輸出…49.5(前月48)
★新規受注…49.2(前月51.1)
★仕入れ価格…50(前月43.5)
★入荷遅延…50.6(前月49.8)
★受注残…47.5(前月48)

21.全米不動産業者協会(NAR)が1日に発表した5月の中古住宅販売成約指数は前月比0.1%上昇(前月は7.1%上昇)し、予想(前月比変わらず)を上回った。上昇は4カ月連続。前年同月比では5月は4.6%の上昇だった。

(地域別状況)
北東部は前月比3.1%上昇。西部は2.2%上昇だった。一方、南部は1.7%低下した。中西部は1.3%低下。

22.投信調査会社モーニングスターのまとめたデータによると、4−6月期の米株式投信のリターンは平均で19%。四半期ベースでのリターンとしては、過去約10年で最大だった。また過去1年間では初めてリターンがプラスとなった。S&P500種株価指数の四半期ベースでの上昇率は1998年末以来で最大だった。特に大型株の伸びは17%上昇を記録した。米株式投資信託のうち、第2四半期(4−6月)のリターンが最も高かったのはビル・ミラー氏が運用する投資信託「レッグ・メイソン・オポチュニティー・トラスト」の48%だった。

23.米連邦住宅金融局(FHFA)は1日、政府系住宅金融大手、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の両社が手掛ける住宅ローンについて、住宅価格に対する融資額の比率の上限を拡大すると発表。住宅価格が大幅に下落した物件を所有する借り手に低金利ローンへの借り換えを促し、債務不履行に至る事態を阻止する狙い。両社の住宅ローンでは、実際の住宅価格に対する未払い元本の比率の上限が、これまで
105%に設定されていたが、125%に引き上げる。

24.ヤム・ブランズ(YUM)
タコベル、KFC等のチェーンを営む同社株に好材料。ゴールドマン・サックスが同社株の投資判断を“保有”から“買い”に引き上げた。中国と米国の事業部門の好調により、今年下半期の成長が加速すると言う。

25.ゼネラル・ミルズ(GIS)
食品大手が、1日寄り前に決算発表。売上高がやや弱かったが、利益は予想を上回った。また、2010年度通期利益見通しが予想を大幅に上回った。原料価格の上昇が緩やかなことが強材料になっていると言う。

第4四半期(3−5月期)実績
○売上高…36億5,000万ドル(コンセンサスは36億8,200万ドル)
○1株当たり利益(一部項目を除く)…0.86ドル(コンセンサス予想は0.81ドル)
○為替差損により、増収率が2%減少した。

(会社側のコメント内容)
○6月29日に増配した。9.3%増配し、47セントとした。
○自社株買戻しから、負債返済にシフトする。

2010年度通期ベース予想
○1株当たり利益(一部項目を控除)…4.20ドル〜4.25ドル(6月17日のガイダンスは4.15ドルだった。コンセンサス予想は4.18ドル)

26.クラフト・フーズ(KFT)
食品大手に好材料。ロシアで工場を拡大すると言う。

27.27日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は61万4000件(前週63万件)と、予想(61万5000件)を下回った。新規失業保険申請件数の週間の振れを均した4週移動平均は61万5250件と、前週の61万8000件から減少。20日に終わった1週間の失業保険継続受給者数は670万2000人と、前週の675万5000人から5万3000人減った。失業保険受給者比率は5.0%(前週5.1%)に低下した。

28.ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
医薬品メーカー大手の同社は2日、アイルランドの製薬最大手エランのアルツハイマー治療薬を開発することで合意。エラン株式18.4%を10億ドルで取得する。同社はエランと同業のワイスが共同で開発しているアルツハイマー治療薬を受け入れる新会社を創設する計画だ。

29.欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は2日、同中銀が今後数カ月、政策金利を現行の過去最低水準に据え置くことを示唆。

  (その他主要発言内容)
★現在の政策金利水準は適正だ。
★経済活動は引き続き弱いと見込まれるものの、今年1−3月(第1四半期)に比べれば縮小のペースは鈍化するだろう。来年について見ると、安定化の時期を経て2010年半ばごろに回復の時期が訪れるだろう。
★ECBは期間1年の流動性供給オペの初回結果に満足している。
★成長が回復した際には金融・財政両面の景気刺激を迅速に引き揚げることの必要性を認識している。
★当面、インフレ圧力が弱い状態が続くだろう。

30.フレディマック(米連邦住宅貸付抵 当公社)が2日発表した住宅ローン報告によると、今週の30年物固定金利は前週から低下。ローン金利低下に向けた米連邦準備制度理事会(FRB)の取り組みが効果を上げていないとの懸念が緩和された。30年物固定金利は平均5.32%と、 前週の5.42%から低下した。15年物固定金利は4.77%だった。

31.コンチネンタル航空(CAL)
モルガン・スタンレーが同社株の投資判断を“イコール・ウェイト”から“オーバー・ウェイト”に引き上げた。流動性が恩沢であることを背景にしている。一方、サウスウェスト航空株を“イコール・ウェイト”から“アンダー・ウェイト”に引き下げた。

32.エバーグリーン・ソラー(ESLR)
太陽光発電用ウェーハー・メーカー同社株の投資判断がJ.P.モルガン・チェースによって“アンダー・ウェイト”から“オーバー・ウェイト”に引き上げられた。

33.ポタッシュ(POT)
ロシア第2位の肥料メーカー、OAOウラルカリが肥料価格を20%引き上げたことが背景で、同業ポタッシュに買い物が入った。


ベア材料
1.ニューヨーク市マンハッタンの連邦地裁は29日、650億ドル規模と言われる史上最悪のねずみ講事件で逮捕・起訴されたバーナード・マドフ被告に禁固150年の判決を言い渡した。同被告は、証券詐欺や郵便詐欺、3件のマネーロンダリング、偽証、SECへの虚偽報告を含む11の罪で有罪となっている。

2.J.P.モルガン・チェース(JPM)
ロッチデール・セキュリティーズのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は、以下の通りコメントした。

   (コメント要旨)
★J.P.モルガン・チェースの3−6月(第2四半期)は、金融安定化法に基づく公的資金の返済に関連した優先株の買い戻し費用と、米連邦預金公社(FDIC)に支払う査定費用により、赤字決算となる可能性がある。J.P.モルガンの第2四半期決算は1株当たり10セントの赤字となる可能性がある。予想では、1株当たり24セントの黒字が見込まれている。
★通期の利益見通しを24%引き下げ、1株当たり1.23ドルとしたが、2010年と2011年の見通しは引き上げる。

3.損害保険会社
業界団体が29日発表した文書で、AIGやオールステートなど、米損害保険会社の今年1−3月期の業績は過去最大の赤字だったことが判明。投資が落ち込む一方で、毎月の保険料を上回る請求があったのが背景。リセッションの影響で保険証書を裏付ける債券価値が下落したほか、資金繰りの厳しい顧客に対して保険料を引き下げたのが業績を圧迫した。保険売り上げは1−3月期に過去最大の落ち込みとなる3.6%減の1064億ドルだった。また投資の含み損は164億ドル拡大した。

4.ボストン連銀のローゼングレン総裁が29日、以下の通り発言。

   (発言要旨)
★オバマ大統領が提案する金融システム監督機関は、金融機関が良好な状況にある時でも、より高いリスクを取る可能性が見込まれる場合には資本の増額などを求める権限を持つべきだと述べた。
★システミックリスクを監視する機関は破綻しそうな銀行や非銀行金融機関の業務縮小を命じる権限は必要ないが、大手金融機関や相互に関連したすべての金融機関に対し、支払い能力と流動性を監視する権限を持つべきだ。
★オバマ政権が打ち出した包括的金融規制改革で金融制度全体のリスクを一元的に監視する当局は、バブル再発を防止するための監視も必要だ。

5.国際決済銀行(BIS)は29日公表した年次報告で、以下の通り指摘した。

   (主要指摘内容)
★大手銀行はシステミックリスクに対し比例配分以上の影響力を持つ。このことは、規模が大きいか、他社との相互依存が強い銀行ほど資本増強とレバレッジの縮小が必要なことを示している。
★規制は金融機関や金融商品、市場によってもたらされるシステミックリスクも考慮に入れて策定されるべきだ。
★各国中央銀行はインフレに焦点を絞るのではなく、信用や資産価格の急上昇にも対応すべきだ。

6.全米産業審議会(CB)の6月の新規のオンライン求人広告数は194万9400件で、前月の196万100件(改定値)から減少した。

7.6月の消費者信頼感指数は49.3(前月 54.8)と、予想(55.3)を下回った。

   (項目別動向)
現況指数は24.8と前月の29.7から低下。今後6カ月の期待指数は65.5となり、前月の71.5から落ち込んだ。今後6カ月間で雇用が増加するとの回答の割合は17.4%(前月は19.3%)に減少。今後6カ月間で所得が増加するとの回答も9.8%(前月10.8%)に減った。

8.米通貨監督庁(OCC)と貯蓄機関監督局(OTS)が30日発表した四半期報告によると、リスクの低い米住宅ローンの返済延滞率が1−3月(第1四半期)に前年同期の2倍以上に膨らんだ。プライム住宅ローンの60日以上の延滞率は2.9%に拡大した。前年同期は1.1%だった。同住宅ローンに対する差し押さえの初回届出件数は前期比22%増加した。米住宅ローンの3分の2を占めるプライムローンの深刻な返済延滞件数は1−3月に66万1914件と、前年同期の25万986件から増加。住宅ローン全体でみても、60日以上の延滞率は1年前から88%増えた。

9.セントルイス連銀のブラード総裁は30日、以下の通り発言。

   (発言要旨)
★金融政策当局者はインフレリスク抑制や景気回復の後押しを目指して実施してきた大規模な資産購入の出口戦略を策定する必要がある。
★戦略がなければ、インフレ高進期待が生じる可能性がある。インフレ期待が長期利回りに影響を及ぼせば、今日にでも利回りは上昇するだろう。

10.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は、欧州の金融機関に販売したクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の価値低下が、同社の業績に重大な悪影響を与える可能性があることを明らかにした。
                           
11.サザン・カンパニー(SO)
電力大手株がシティ・グループによって“買い”から“保有”に投資判断が引き下げられた。

12.ディア(DE)
農機具メーカー大手株に悪材料。800人の人員削減により税前費用が1億ドルに達するとの見通しを発表した。これは会社側の当初見通しの倍に相当する額である。

13.給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが1日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、6月の米民間部門の雇用者数は前月比47万3000人減少した。39万4000人の減少が見込まれていた。また、5月は48万5000人減(速報値53万2000人減)に修正された。

   (業種別雇用動向)
製造業では14万6000人減少、サービス部門は22万3000人減少した。

14.全米企業エコノミスト協会(NABE)は1日、6月の雇用統計で非農業部門の就業者数が、季節調整済みで前月比34万4,000人減少するとの見通しを発表した。また就業者数が30万人以上の減少となる確率を56%とした。6月雇用統計は労働省が2日発表する。

15.5月の建設支出は前月比0.9%減少(4月は0.6%増)し、予想(0.6%減)より大きな落ち込みとなった。民間と公共を合わせた住宅建設は3.5%減(前月は横ばい)。非居住建設は0.1%増(前月0.8%増)にとどまった。

16.ハーバード大学のマーティン・フェルドシュタイン教授は1日、以下の通り発言した。

   (発言要旨)
★米経済は数四半期の間プラス成長となった後、再びマイナス成長に転じるだろう。
★景気は一時的にかなりの改善を示すだろう。4−6月(第2四半期)には「ゼロ付近」または「若干のプラス」になると見ている。

17.サンフランシスコ連銀のイエレン総裁が、以下の通り発言。

   (発言要旨)
★米金融当局が政策金利を向こう数年にわたってゼロ付近に維持することは可能性の範囲の外ではない。
★米国は非常に深刻なリセッションにある。インフレ率が今後に恐らく米金融当局が望ましいと考える水準を下回ると予想。リセッションの深刻さを踏まえ、当局がより多くの対策を取ろうと考えるのは妥当だ。
★インフレについては、向こう数年についての主要なリスクは、高過ぎることではなく低過ぎることだ。
★今回の金融危機は百年に1度の洪水であり、継続的な緊急態勢を我々に強いてきている。必要な時期が来れば、米金融当局が今までに景気に対して供給してきた記録的な量の刺激を引き揚げることをためらわない。どちらかといえば、早過ぎる政策引き締めに傾き、回復の芽を摘むことの方を懸念している。
★完全なメルトダウンを回避することには成功した。しかし、商業用不動産の価格下落などが金融市場に次の衝撃を引き起こす可能性はある。
★リセッションは年内に終了するだろう。しかし、通常の状態にすぐに戻るとの楽観的な見方は抱いていない。失業率は今後、数年間にわたって、痛みをもたらす高水準にとどまるだろう。
★住宅ローン金利の上昇が依然として非常に病んでいる住宅市場の足かせになりかねない。原油価格上昇も回復に悪影響を与える恐れがある。

18.自動車メーカー各社が1日発表した6月の米国販売統計によると、フォードの販売台数は前年同月比で11%減、クライスラー・グループは42%の減少となった。

19.AIG(AIG)
1対20の逆株式分割を実施したAIG株が急落。欧州の金融機関に販売したクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の価値低下が、同社の業績に重大な悪影響を与える可能性があることを明らかにしたことが引き続き悪材料となっている。

20.マリオット・インターナショナル(MAR)
ホテル大手に悪材料。バークレイズが同社株の投資判断を“イコール・ウェイト”から“アンダー・ウェイト”に引き下げた。ホテル株の回復は、相場の回復に少なくとも6ヶ月遅れると言う。バークレイズは、更に同業スターウッド・ホテル(HOT)も同様に投資判断を引き下げた。

21.6月の雇用統計が発表になった。
★非農業部門雇用者数は前月比46万7000人減少した。予想は36万7000人減少だった。5月は32万2000人減と、速報値の34万5000人減から修正された。就業者数の減少は18か月連続で、第2次オイルショック後の長期停滞に陥った81〜82年を超える戦後最長となった。
★失業率は9.5%と、予想(9.6%)を下回った。しかし、1983年8月以来の高水準に上昇した。
★週平均労働時間は33時間(前月33.1時間)
★製造業での週平均労働時間は39.5時間(前月39.4時間)
★平均週給は611.49ドル(前月613.34ドル)
★平均時給は18.53ドル(前月18.53ドル)

  (部門別雇用動向)
★製造業部門では、13万6000人の雇用が減少。予想では15万人減が見込まれていた。製造部門のうち、自動車・同部品部門では2万6500人が減少した。ゼネラル・モーターズとクライスラーが破産を申請したことで関連する部品メーカーや自動車ディーラーが打撃を受け、さらに人員解雇が増えた。
★建設部門は7万9000人減、前月の4万8000人減から削減幅が拡大した。

銀行や保険会社、レストランや小売業者を含む広義のサービス業は24万4000人減少と、前月の10万7000人減から人員削減が加速。小売りは2万1000人減(前月1万7600人減)。金融機関での人員削減は2万7000人減と、前月の3万人減から削減幅が縮小した。

22.ボーイング(BA)
航空機メーカー大手のボーイングは2日、新型機「787ドリームライナー」15機の受注をこの1週間で失ったと発表した。

23.オラクル(ORCL)
ソフトウエアメーカー世界2位のオラクルは欧州で最大1000人を削減する計画。

24.エクセロン(EXC)
原子力発電所運営で米最大手のエクセロンは2日、同業の米NRGエナジーに対する買収提示額を12.4%引き上げた。

25.格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは2日、アイルランド国債の格付けを「Aa1」とし、従来の最高格付け「Aaa」から1段階引き下げた。膨らみつつある同国債務を理由に挙げた。格付け見通しは一段の引き下げの可能性を示す「ネガティブ(弱含み)」。アイルランドは1998年に取得した最高格付けを失い、ベルギーと同水準となった。

26.モルガン・スタンレー(MS)
モルガン・スタンレーの2009年4−6月(第2四半期)は赤字のもようだと、ニューヨーク・タイムスが1日、アナリストらの見方を基に報じた。金融危機を受け、トレーディングリスクを控えるとの昨年の決断が短期的に影響するという。一方で、こうした決断を取らなかった同業のゴールドマン・サックス・グループやJPモルガン・チェースの収益はリスクテークを受けて回復しているという。モルガン・スタンレーが今月発表する第2四半期決算の赤字は4億ドルの見込みとし、一部では10億ドルとの指摘もあると伝えている。

27.ニューヨーク証券取引所(NYSE)の運営会社、NYSEユーロネクストは2日、NYSEの同日の取引終了時間を午後4時15分とし、取引時間を通常より15分間延長した。コンピューターの障害が理由。

=以上=
posted by mori at 09:53| マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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