2009年06月17日

3月9日以来の上昇相場はいったん終了

3月9日以来の上昇相場はいったん終了(ただし深押しはないだろう)
=物色対象は薬品、バイオ中心のディフェンシーブに移りそう=

6月16日

森  崇


3月9日以来の上昇相場は終了し、ダウ指数は8300ドル・レベルを下値にした往来相場に入りそうである。具体的にはテクニカルに以下の通り弱気サインが出ている。相場の物色対象は薬品、バイオを中心としたディフェンシーブ・セクターに移るだろう。

(テクニカルな弱気サイン)
下の矢印は上から以下の通りとなる。
★RSIが48.66と50を割り込んだ。
★遅行スパンが26日前の株価を下回り始めた。
★本日のダウ指数は基準線を下回って引けた。
★本日のダウ指数は25日移動平均線を下回って引けた。
★マックDは既にデッド・クロスを示現している。
★日足が2日間のつたい足になっている。

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昨日、上海市場で銅相場が値幅制限いっぱいまで下落したことを嫌気し、原油や金属相場が下落し、商品関連株に売りが出た。銅の最大消費国である中国で供給が需要を上回るとの思惑が銅売りの背景。ここでこれまで商品相場を支えていた投機的資金が流出を始めていると考えられる。以下は、銅大手のフリー・ポートマクモランの株価チャートである。ダウ指数同様弱気指標が複数出ている。

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そもそも5日(金)発表になった5月雇用統計により、今年年末から来年初にかけての利上げを織り込んで、10年金利が4%をザラ場でつけたことから、当面債券相場のネガティブ・キャンペーンが終了したと言っていい。

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物色対象は、代わってアムジェン(AMGN)やギリアド(GILD)、ファイザー(PFE)と言った、本日プラスで引けている銘柄群となりそう。以下はアムジェンのチャート、及びテクニカル指標である。ダウ指数とほぼ逆の強気サインが複数見える。実際アムジェンは本日サンフォード・バーンスティンが投資判断を引き上げている。


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=以上=
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2009年06月08日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 6/7

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

6月7日

森  崇


ブル材料
1.ゼネラル・モーターズ(GM)
★ゼネラル・モーターズは1日午前、ニューヨーク市の破産裁判所に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。GMの資産規模(08年末)は910億ドル(約8兆6500億円)で、米メディアによると負債総額は1728億ドル(約16兆4000億円)。米企業では過去4番目、製造業では過去最大の破綻となった。不採算事業を分離した新生GMは優良資産を引き継ぎ、米・カナダ両政府が計396億ドル(約3兆8000億円)の追加支援を実施する。代わりに米政府が60%、カナダ政府が12%の株式を取得し、GMを一時国有化。6−18カ月で再上場を目指す。
★ゼネラル・モーターズのフリッツ・ヘンダーソンCEOは1日、今後60−90日間以内にGMはまったく新しい会社として生まれ変わると宣言した。純粋かつ厳正な速度での再建がGMの成功にとって必要不可欠であると言明。品質の高い新車の投入計画を進めていると述べ、消費者に納得してもらう唯一の道は、良い自動車を提供していくという約束を果たすことだと述べた。
★オバマ大統領は1日、ゼネラル・モーターズが連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請したのは、同社の存続かつ成功にとって必要だったとの見解を述べた。GMと同社の株主による再建計画は実行可能かつ達成可能であり、この象徴的な米国企業に再生のチャンスを与えるものだ。今回は困難な決断だったが、公平な結果だと発言。
★ニューヨーク証券取引所は1日、連邦破産法を申請したゼネラル・モーターズ株式の上場廃止を決めたと発表した。2日の通常取引開始前にGM株の取引を打ち切る。本日GMの4本値は以下の通り。

 (寄り付き)0.99(高値)1.01(安値)0.27(引け値)0.75(±0)
 (出来高)3億4,007万2,671株

2.フォード(F)
米自動車メーカーのフォード・モーターは、第3四半期の北米生産計画を約10%上方修正し、トラックと乗用車の生産台数を46万台とした。

3.米供給管理協会(ISM)が発表した5月の製造業景況指数は42.8(前月40.1)と、予想(42.3)を上回った。50は下回ったものの、縮小幅は過去8カ月で最小となった。

   (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…51.1(前月47.2)
★生産…46(前月40.4)
★雇用…34.3(前月34.4)
★輸出…48(前月44)
★仕入れ価格…43.5(前月32)
★入荷遅延…49.8(前月44.9)
★在庫…32.9(前月33.6)

4.4月の個人消費支出(PCE)は前月比0.1%減少(前月は0.3%減)と、予想(0.2%減)ほど落ち込まなかった。一方、4月の個人所得は前月比0.5%増加した。この結果、貯蓄率は5.7%(前月4.5%)に上昇。過去14年で最高水準に達した。

5.4月建設支出は0.8%(前月0.4%)と、予想(‐1.5%)を上回った。

6.中国物流購買連合会が1日発表した5月の製造業購買担当者指数(PMI、季節調整後)は53.1と、前月の53.5から低下したものの、3カ月連続で製造業の拡大・縮小の分かれ目となる50を上回った。融資の伸びや固定資産投資の加速、さらに小売売上高の増加は、同国の温家宝首相による4兆元(約55兆円)規模の景気刺激策が効果を表していることを示している。

   (主要コンポーネント内訳)
★生産…56.9(前月57.4)
★新規受注…56.2(同56.6)
★輸出受注…50.1(同49.1)

7.ダウ・ジョーンズ(DJ)は1日、米国の代表的な株価指数であるダウ工業株30種平均から米自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)と米銀シティグループを除外。替わりにネットワーク機器大手のシスコシステムズ(CSCO)と保険のトラベラーズ(TRV)を追加すると発表した。

GMは1日、連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請。ニューヨーク証券取引所(NYSE)はGM株の取引を1日中に打ち切る。シティは政府から450億ドルの公的資金を受け取っている。前回、ダウ平均の構成銘柄から除外されたのは昨年9月のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)。シスコを追加した理由について、コンピューターが経済の中心的存在になっていると指摘。自動車は前世紀にそうだったと説明している。昨年まで資産額で世界最大の銀行だったシティは2002年にスピンオフ(事業の分離・独立)したトラベラーズに替わられる。シティはサンフォード・ワイル会長時代にトラベラーズを買収した。

8.4月に米連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請したクライスラーは、フィアット主導のグループへ大半の資産を売却することについて、ニューヨークの米連邦破産裁判所の承認を得た。クライスラーはフィアットが率いる新会社と労組基金、米財務省、カナダ政府に売却される。クライスラーは69億ドル(約6560億円)相当の債権を持つ有担保債権者向けに、資産売却によって20億ドル余りを手にする見通し。6月15日まで資産売却が完了しない場合、フィアットは売却を撤回する権利がある。この資産売却は反トラスト法(独占禁止法)の承認手続きのため1カ月間延期できる。クライスラーは資産売却に関してこれ以外の入札は受けていない。

9.自動車部品メーカーのデルファイが連邦破産法11条に基づく会社再建を完了する計画がまとまった。

10.4月の中古住宅販売成約指数は前月比6.7%上昇(前月は3.2%上昇)と、予想(0.5%上昇)を大幅に上回った。過去7年で最大の伸びを記録。成約指数は全米3地域で上昇した。特に北東部は前月比で33%の大幅上昇を記録した。中西部は9.8%上昇。西部は1.8%の上昇だった。一方、南部は0.2%低下。

11.5月の米国内販売統計によると、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、クライスラーの米国勢はアナリスト予想ほど減少しなかった。GMの販売台数は前年同月比30%減、クライスラーは47%減少、フォードは24%減少した。

12.バンカメ(BAC)
バンカメは2日、米連邦準備制度理事会(FRB)が設定した基準に基づく緩衝資本339億ドルのうち、大半の約330億ドルをすでに調達し、調達額は目標を容易に上回る見通しだと表明した。同行は民間投資家が保有する永久優先株と普通株式約7億400万株を交換、これにより95億ドルが調達額に加算された。米当局はストレステスト(健全性審査)の結果、バンカメに審査対象の金融機関の中で最大の339億ドルの追加調達を求めた。

13.シティ・グループ(C)とバンカメ(BAC)
シティ・グループとバンカメがヘッジファンド関連サービス事業の拡大を目指しており、ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーへの攻勢を強化しているとWSJ紙が報じた。

14.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズは、スポーツ型多目的車(SUV)ブランド「ハマー」の売却で、中国の重機メーカー、腾中重工との間で合意に達した。GMは2日、ハマー売却で合意が成立しており、第3四半期末までに手続きが完了するとの見通しを示した文書を発表したが、相手名や売却条件は明らかにしなかった。

15.サントラスト・バンクス(STI)
地銀大手株がモルガン・キーガンによって投資判断が引き上げられた。“マーケット・パフォーム”から“アウトパフォーム”に。

16.コンチネンタル・エアーラインズ(CAL)
J.P.モルガン・チェースが“中立”から“オーバー・ウェイト”に投資判断を引き上げた。最近の株価下落は行き過ぎであると言う。

17.米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日、下院予算委員会で証言し、以下の通り発言した。

   (発言要旨)
★米景気は底打ちし、今年後半に上向きに転じる。戦後最長となった景気後退期が年内に終わるだろう。
★金融市場が安定して今年に入り個人消費が改善、住宅市場も底入れの兆しがある。
★雇用情勢については、雇用減少と失業率上昇が今後数カ月間続く公算が大きい。
★財政赤字の拡大で連邦政府の累積債務残高が2011年に実質国内総生産(GDP)比70%に達し、第2次世界大戦後の1950年代以来の高水準に達するだろう。国は財政均衡の回復に向けた計画策定に着手する必要がある。

18.ゴールドマン・サックス、UBSなどウォール街の金融機関は、信用リスクを取引するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、顧客であるヘッジファンドも清算機関の利用を通じて保護される仕組みを12月15日までに整える方針を示した。金融各社は2日付でニューヨーク連銀に連名で書簡を送り、この計画を明らかにした。

19.2009年第1四半期の非農業部門労働生産性指数(確定値)は前期比年率1.6%上昇と、速報値の0.8%上昇から2倍に上方修正され、予想(1.2%上昇)を大幅に上回った。第1四半期の単位労働コスト指数は前期比年率3%上昇(速報値3.3%上昇)と、昨年第4四半期の5.1%上昇から伸びが縮小した。

20.ニューヨーク連銀のダドリー総 裁は4日、米連邦準備制度理事会(FRB)がターム物資産担保証券ローン制度(TALF)を利用できる投資家の範囲拡大を検討していることを明らかにした。TALFは資金提供を通じ、クレジットカード債権や学資ローン、自動車ローン、中小企業向けローンを担保とした証券市場の活性化を図っている。これら資産担保証券(ABS)の米国債に対する利回りの上乗せ幅(スプレッド)が縮小していると指摘。これにより潜在的な投資収益率が減少し、投資家の参加意欲が減退するため、投資家のすそ野を広げることが必要だ。年金基金や保険会社が新たな候補と考えられている。

21.ゼネラル・モーターズ(GMGMQ)
ゼネラル・モーターズのレイ・ヤングCFOは4日、破産法の下で大半の資産を新たに設立される新生GMに売却する計画は順調に進んでいるとして、会社更生手続きが60日前後で終了する公算だとの認識を示した。

22.欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は4日、現在の政策金利水準は適正との認識を示した。ECBはこの日、政策金利を1%で据え置いた。ユーロ圏の今年末にかけての経済成長率は、マイナス幅が大きく縮小するとの見通しを示した。

23.5月の雇用統計が発表になった。

   (内訳)
★非農業部門雇用者数…前月比34万5000人減少(予想は52万人減少)で、マイナス幅が過去8カ月間で最小。
★4月非農業部門雇用者数…50万4000人(速報値は53万9000人)
★5月の失業率…9.4%(前月8.9%)と、予想(9.2%)を上回った。1983年以来の高水準に達した。
★平均時給…前月比2セント(0.1%)上昇して18.54ドル。前年同月比では3.1%増と、2005年11月以来で最小の伸び。

   (部門別動向)
★建設部門は5万9000人減(前月10万8000人減)、金融機関は3万人減(前月4万5000人減)、広義のサービス業は12万人減少(前23万人減)、小売りは1万7500人減(前月3万6500人減)、政府部門の雇用者数は7000人減少(前月9万2000人増加)

24.ゴールドマン・サックス(GS)
英バークレイズは、ゴールドマン・サックスの利益見通しを大幅上方修正した。2四半期連続で並外れたトレーディング収入を計上したとし、4−6月(第2四半期)のゴールドマンの1株当たり利益予想を5.20ドルと従来の2.20ドルから大幅に引き上げた。同氏は今年と来年の通期利益予想についても、それぞれ15.88ドルと14.55ドルに上方修正した。従来予想は9.71ドルと11ドルだった。

25.ウォルマート(WMT)
小売り最大手、ウォルマート・ストアーズは5日、同社取締役会が150億ドル相当の自社株買いプログラムを承認したと発表した。これより先に実施されていた150億ドルの自社株買いプログラムは、今回発表されたプログラムに置き換えられる。前回のプログラムでは、約34億ドル相当の買い取りが残っていた。

26.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
米政府の管理下にある保険会社、アメリカン・インターナショナル・グループは航空機リース部門の売却に向け、カナダの投資会社オネックスと米グリーンブライアー・エクイティ・グループを中心とした企業連合を優先交渉相手に選定。

27.ゼネラル・モーターズ(GM)
★米自動車販売会社ペンスキー・オートモーティブ・グループは5日、ゼネラル・モーターズから、ブランド「サターン」部門を取得することで合意した。買収手続きは第3四半期に完了する予定だ。金額や買収条件は明らかにされていないが、価格は1億―2億ドルだと言われている。事業再建を目指すGMは、8ブランドのうち4ブランドを手放す計画。
★GMのインド部門は、同国でエンジン工場建設を完成させるのに必要な追加資金2億ドルを調達できるめどが付いたと言う。

28.リオ・ティント
英豪資源大手リオ・ティントは5日、中国の非鉄最大手、中国アルミニウム によるリオへの195億ドルの出資計画が白紙になったと発表した。リオは代わりに、株主割当増資により152億ドルを調達するとしている。同社はまた、英豪資源大手BHPビリトンとオーストラリア国内での鉄鉱石事業を統合し、合弁会社を立ち上げることで合意したと発表。リオと中国アルミは2月、提携計画で合意。株主の反対などで合意内容の変更が話し合われたが、難航していた。オーストラリア国内では、中国アルミに代表される中国国有企業による資源会社への買収攻勢に警戒感が広がっている。

29.クアンタ・サービシズ(PWR)
送電線製造最大手の同社がS&P500指数に採用される。機械大手インガソル・ランド(IR)に替わる措置。

30.モンスター・ワールドワイド(MWW)
オンライン求人会社最大手株が買われた。5月雇用統計の非農業雇用増加数の落ち込みが予想を大幅に下回ったことが背景。この他、人材派遣会社ロバート・ハーフ・インターナショナル(RHI)株も急伸。

31.インターパブリック・グループ(IPG)
全米2位の広告会社である同社は、GMに最高でも5000万ドルのローン債権があったと公表。


ベア材料
1.米連邦準備制度理事会(FRB)は1日、米大手銀行19行が公的資金返済の承認を受けるためには、新株発行によって資金調達が可能だと証明することが条件になると指摘。各社はまた「米連邦預金保険公社(FDIC)の暫定流動性保証プログラム(TLGP)に頼らずに、長期債市場で資金を調達できることも示す必要があると付け加えた。ゴールドマン・サックス・グループとJPモルガン・チェース、モルガン・スタンレーの3社は先に、計450億ドルの公的資金返済を申請した。FRBは、返済承認の第1弾を6月8日の週に発表するとしている。

2.モルガン・スタンレー(MS)
モルガン・スタンレーは2日、公募による普通株発行で22億ドルを資本増強すると発表。100億ドルの公的資金を6月中に返済するためだ。提携先の三菱UFJフィナンシャル・グループが出資比率20%超を維持するため4億4000万ドルを引き受けるほか、中国の政府系投資ファンド「中国投資」も引き受ける。

3.J.P.モルガン・チェース(JPM)
J.P.モルガン・チェースは1日、公募による普通株発行で50億ドルの資金調達を行うと発表。 昨年秋に注入された250億ドルの公的資金を返済する狙いだ。

4.アメックス(AXP)
クレジットカード会社アメリカン・エキスプレスは1日、公的資金の受け入れと引き換えに発行した優先株の買い戻しに向け、普通株5億ドル相当を発行する計画を明らかにした。需要が旺盛であれば、発行額は5億7500万ドルまで増やすと言う。調達した資金は、米政府の金融安定化資金の受け入れに伴って発行した優先株34億ドル相当の買い戻しの一部に回るもよう。

5.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズは、米財務省を中心とした買い手を対象に資産を競売する許可を裁判所から得た。7月に売却を完了し新会社として生まれ変わることを目指す。

6.ジュニパー・ネットワークス(JNPR)
ネットワーク機器メーカー大手株の投資判断が“買い”から“中立”に引き下げられた。UBSが引き下げた。株価のバリュエーションが適正なレベルに至ったと言う。

7.給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが3日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、5月の米民間部門の雇用者数は前月比53万2000人減少し、予想(52万5000人減)より悪化した。また4月分も54万5000人減(速報値49万1000人減)に修正された。

   (業種別雇用動向)
製造業と建設業を含む財生産部門が26万7000人減少。製造業では14万9000人減少した。サービス部門は26万5000人減少した。

8.米供給管理協会(ISM)が3日発表した5月の非製造業総合景況指数は44.0(前月43.7)と、予想(45.0)を下回った。

   (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…44.4(前月47.0)
★受注残…40.0と前月(同44.0)
★雇用…39.0(同37.0)
★仕入れ価格…46.9(同40.0)
★新規輸出受注…47.0(同48.5)

9.4月の製造業受注額は前月比0.7%増(3月は1.9%減)と、予想(0.9%増)より大きな落ち込みとなった。4月の輸送機器を除く受注は0.1%増加した。製造業の半分強を占める耐久財受注額は1.7%増加、前月は2.2%減だった。民間航空機の受注額は6.9%減少(前月は7.5%増)。自動車および同部品は2.2%増。前月は0.4%減だった。

10.J.P.モルガン・チェース(JPM)
同行は、同行の資金をヘッジファンドやレバレッジド・バイアウト(LBO)に振り向ける部門を閉鎖し、不動産投資部門は他事業と統合する。

11.債券ファンド大手、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の創業者ビル・グロス氏が以下の通り発言。

   (発言要旨)
★中央銀行や政府系投資ファンド(SWF)もいずれは米国の増大する赤字を懸念し、ドル資産から投資先を分散するだろう。その前にドル資産保有投資家は投資先を分散すべきだ。

12.グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は2日、オバマ政権が推進する金融規制改革は米国の国際的競争力を弱めるものであってはならないとの見解を示した。世界市場で勝ち抜くには、米国市場そのものに強い競争力がなければならない。厳しい規制を課し、創造的破壊を阻止するのは、そうした競争力を弱めてしまうと述べた。

13.5月29日まで1週間の住宅ローン申請指数は658.7と、前週の786.0から16%低下した。住宅ローン金利がここ7カ月で最大の上げとなったことを受け、借り換えが落ち込んだ。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.25%と、前週の4.81%から上昇し、1月以来の高水準を記録。

   (その他主要指数動向)
★借り換え指数…2953.6(前週3890.4)と、2月以来の低水準に落ち込んだ。
★購入指数…267.7(前週256.6)と、2カ月ぶり高水準となった。

14.カンザスシティー連邦準備銀行のホーニグ総裁は3日、ワイオミング州で講演し、以下の通り発言した。

   (発言要旨)
★インフレの衝撃を回避するため、現在の金融緩和の水準を後退させる必要がある。金融政策の重点を景気対策からインフレ対処に移すべきだ。
★米経済が、例え緩やかなペースでも回復する中で、資源に対する需要は拡大し始める。需要の拡大により物価の上昇圧力が強まる。
★市場は人為的な低金利に長い間、だまされることはないだろう。市場参加者は高水準の財政赤字と緩和的な金融政策が続く時期が、高まったインフレ圧力を招く招待状であることを認識している。
★我々がインフレ対応を強いられる前に、市場のメッセージを警戒し、金融政策に適切な均衡をもたらすことを真剣に開始する必要がある。

15.米調査会社レッドブック・リサーチは4日、5月の米主要小売りチェーン売上高が前年同月比4.6%減少(前月0.5%増)したと発表。
 
   (業種別動向)
★ディスカウント店…5.9%減(前月4.8%増)
★衣料店…2.2%減(同1.0%減)
★会員制量販店…7.0%減(同4.7%減)
★百貨店…9.3%減(同9.8%減)
★ドラッグストア…0.9%増(同4.6%増)

16.バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は3日、下院予算委員会で証言し、大規模な財政赤字は金融の安定化にとって脅威であり、支出の抑制か増税が必要だ。FRBは財政赤字を貨幣化しないと語った。

米議会予算局(CBO)によると、今年度の財政赤字は1兆8400億ドルとなり、国内総生産(GDP)比で約13%に相当する見通し。オバマ政権は財政赤字が来年度に1兆2500億ドル(GDP比8.5%)に減少すると予想しており、2011年度には9300億ドル(同比6%)まで縮小すると見込んでいる。

政府支出の拡大や過去最大規模の財政赤字、FRBによる大規模な買い切りオペなどで投資家の間ではインフレ懸念が高まっているが、バーナンキ議長は、資源利用が低迷していることから、インフレの数値は低水準で推移するだろうと語った。

17.クリーブランド連銀のピアナルト総裁は4日、景気回復は下半期に始まる可能性が高いとしながらも、そのペースは緩やかなものにとどまるとの見通しを示した。

   (その他発言内容)
★リセッション(景気後退)が終われば、景気はフルスピードの回復ペースに戻ると考えられがちだが、米経済には長期にわたる不均衡があり、そうなる可能性は小さい。財政赤字も景気回復を遅らせる要因だ。
★景気刺激策は異常な状況に対する重要な対応だったが、財政支出をこのような高水準で半永久的に継続することは不可能であり、望ましくもない。
★景気が回復するにつれ、FRBは緊急融資プログラムから撤退し、バランスシートを縮小する。

18.米連邦預金保険公社(FDIC)は、アトランタ本拠のシルバートン・バンクをプライベート・エクイティ投資会社に売却せず、清算する道を選択した。
米投資会社カーライル・グループと投資家グループで構成する企業連合がシルバートン買収で合意に近づいているとメディアは報じていた。通貨監督庁(OCC)は5月1日にシルバートンを閉鎖し、FDICを管財人に指名した。シルバートンは44州にある約1400行にサービスを提供。個人顧客の預金はない。

19.米半導体工業会(SIA)は5日、今年の世界半導体売上高が前年比21%減の1956億ドルになるとの見通しを発表した。売り上げは2010年に回復し始める見通しで、10年と11年の増加率をそれぞれ6.5%と予想した。

20.テラダイン(TER)
半導体製造装置大手株が急落。シティ・グループが“買い”から“保有”に投資判断を引き下げた。この他、ラムリサーチ(LRCX)、アプライド・マテリアルズ(AMAT)、ATMIインク(ATMI)も同様に投資判断を引き下げた。

21.デュポン(DD)
全米3位の化学会社である同社株の投資判断が“中立”から“アンダー・パフォーム”に引き下げられた。バンカメが引き下げたが、利益の伸びが来年度も横ばいが見込まれ、株価は割高であると言う。



=以上=
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2009年06月01日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 5/31

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

5月31日

森  崇


ブル材料
1.5月の米消費者信頼感指数は54.9(前月は40.8)と、予想(42.6)を大幅に上回り、昨年9月以降で最高となった。項目別にみると、現況指数は28.9と前月の25.5から上昇。今後6カ月の期待指数は72.3となり、2007年12月以来で最高だった。今後6カ月間で雇用が増加するとの回答の割合は20%に増え、過去5年余りで最大。今後6カ月間で所得が増加するとの回答も10.2%(前月8.3%)に増えた。

2.J.P.モルガン・チェース(JPM)
J.P.モルガン・チェースは、290億ドルもの収入を得るもよう。S&L(貯蓄・貸付組合)ワシントン・ミューチュアルから昨年取得した不良資産を収入に変える会計処理方法が背景。J.P.モルガンは昨年9月、ワシントン・ミューチュアルを19億ドルで買収したが、時価会計を用いて取得したローン資産1182億ドルの価値を25%引き下げた。現在は、借り手による返済が進んで同ローンの期限内に税引き前ベースで291億ドルを得られる可能性があるとJ.P.モルガンは試算している。米国財務会計基準SOP第03-3号は、譲渡によって取得したローンあるいは債務証券への初期投資に対する見積回収額のキャッシュ・フローとこれらのローンあるいは債務証券の元契約上のキャッシュ・フローとの間の差異に係わる会計処理を説明している。規制当局への届け出によると、ウェルズ・ファーゴ(WFC)やバンク・オブ・アメリカ(BAC)、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ(PNC)も、それぞれ買収したワコビア、カントリーワイド・ファイナンシャル、ナショナル・シティから恩恵を得るもよう。

3.ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)、フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)、全米抵当貸付銀行協会(MBA)、不動産・住宅業界各団体のエコノミストらの見通しをまとめると、悪化している住宅市況は、来月底入れする可能性があると言う。ただし、回復までにはまだ1年はかかると言う。

4.ゼネラル・モーターズ(GM)
★ゼネラル・モーターズ(GM)は、新生GMの株式のうち17.5%を全米自動車労組(UAW)医療基金に分配すると言う。UAW医療基金はまた、65億ドル相当の優先株式(配当年率9%)と2017年まで分割返済される25億ドル相当の社債を受け取る。
★ガイトナー米財務長官は、ゼネラル・モーターズについての米政府の計画は、存続可能な企業を残し、破たんの場合には雇用への影響を抑えることが目的だと発言。政府には企業の株式を保有したり経営に参加したりする意図はなく、目的は納税者の利益を守ることだと説明した。
★イタリアの自動車メーカー、フィアットのセルジオ・マルキオーネCEOは26日、ゼネラル・モーターズの欧州部門オペル買収提案をめぐり、ドイツ政府と建設的な対話を持ったことを明らかにした。
★GMは、時間給労働者を対象に最大14万ドルの早期退職勧奨案の提示を計画していると言う。
★全米自動車労組(UAW)は、米政府が米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の清算を回避するため、巨額の追加金融支援を行うだろうと言う。また、GMはリストラ計画の一環として自動車部品メーカー、デルファイの工場5カ所を所有する見通しだ。CNBCが報じた。
★米財務省が26日公表した公的資金の取引報告によると、同省は21日に発表したGMの関連金融会社GMACに対する追加支援措置に基づき、GMACの優先株75億ドルを21日に購入した。

5.オバマ米大統領は22日、クレジッ トカードの手数料を抑え、契約変更を制限する法案に署名した。成立した規制法の下、クレジットカード会社による事後的な金利引き上げは原則禁止となり、利用者による別のカード会社への支払いが遅れたことを理由に同利用者の既存の借入残高に対する金利を引き上げることも禁じられる。

6.オバマ米大統領は26日、ニューヨーク連邦高等裁判所のソトメイヤー判事を最高裁判事に指名すると言う。ソトメイヤー氏が任命されれば、ヒスパニック(中南米系)で初の最高裁判事となる。

7.バンカメ(BAC)
フリードマン・ビリングス・ラムジー・グループは26日、バンク・オブ・アメリカの株式投資判断を「マーケットパフォーム」に引き上げた。BOAの資本増強計画の前半が成功したことを理由に挙げた。ただし、貸し倒れの急拡大を考えると、引き続きバンカメの長期的展望には慎重だとしている。

8.アップル(AAPL)
モルガン・スタンレーは26日、アップルの株式投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。アップルの携帯電話「iPhone」効果で同社の利益は今後2年間、予想を上回るとの見方が背景。

   (要旨)
★市場はアイフォーン需要を過小評価している。アップルはアイフォーンの現行モデルを値下げするだろうが、現行モデルの価格を50ドル引き下げた場合、需要は50%増加し、100ドルの値下げでは需要は100%増加するだろう。
★今年のアイフォーン販売台数見通しを42%上方修正し2480万台、2010年は同61%引き上げて3620万台とする。
★2010年のアップルの業績予想(一般会計基準)を1株当たり利益7.50ドルとこれまでの5.52ドルから上方修正した。また一部項目を除く1株当たり利益予想も5.67ドルから9ドルに引き上げた。

9.AIG(AIG)
保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループがアジア生保部門のアメリカン・インターナショナル・アシュアランス(AIA)の新規株式公開(IPO)で、米金融大手のモルガン・スタンレーを幹事に起用する公算だとWSJ紙が報じた。AIGはAIAをアジア市場に上場する計画で、少なくとも2社の投資銀行を起用する見込み。

10.4月の中古住宅販売件数は前月比2.9%増の年率換算で468万戸(前月は455万戸)と、予想(466万戸)を上回った。中古住宅価格(中間値)は前年同月比15%下落し、過去2番目の大きな下げを記録。差し押さえ物件の販売が全体の45%を占めた。中古住宅販売は前年同月比では3.5%減少した。住宅在庫は前月比8.8%増の397万戸。販売に対する在庫比率は10.2カ月分と、前月の9.6カ月分から上昇した。

一戸建て住宅の中古販売は前月比2.5%増加し、年率418万戸。集合住宅は同6.4%増の50万戸だった。全米4地域のうち、特に北東部が12%増と目立った。西部は3.5%増、南部も増加した。一方、中西部は減少した。販売は低価格物件が中心で、高価格物件の売買はほとんどない状態だと言う。

11.バンカメ(BAC)
バンク・オブ・アメリカは27日、米政府のストレステスト(健全性審査)の結果を受けた増資計画のうち、約260億ドルを既に達成したことを明らかにした。民間投資家が保有する優先株を普通株に転換する59億ドル規模の合意も含まれ、転換によって普通株が4億3600万株増える可能性があると言う。また、同様の転換を通じてさらに5億6400万株を発行するかもしれない。資本増強計画にはこのほか、合弁事業の設立や傘下のファースト・リパブリック・バンクとコロンビア・マネジメント・グループの売却が含まれている。

12.全米企業エコノミスト協会(NABE)の最新調査は、米景気回復が予想よりも弱いことを失業者の増加が示唆するものの、リセッションは今年7−9月(第3四半期)に終息する公算が大きいとの見通しを示した。

   (調査内容要旨)
★回答者の74%が米景気は第3四半期から拡大に向かうと予想。ただ、2月調査時と比べて回復のスピードは遅く、失業者は7−12月(下期)から2010年を通して高水準で推移するだろう。
★4−6月(第2四半期)の米経済成長率は前期比年率マイナス1.8%となるものの、第3四半期はプラス0.7%、10−12月(第4四半期)には同1.8%へ成長が加速する見込み。
★米政府の景気刺激策や連邦準備制度理事会(FRB)の信用市場緩和への取り組みを受けて、米経済は回復するだろう。
★住宅市場が安定化する一方、失業者の増加が年内続いて労働市場が悪化するため、個人消費は抑制されそうだ。

13.スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の欧州・中東・アフリカのソブリン格付け責任者、モリッツ・クレーマー氏は27日、以下の通り発言。

   (発言要旨)
★英国の最上級格付けに対する見通しの引き下げ決定は、米国に対しても同様の措置が取られることを暗に示唆するものではない。
★米国は世界で最も重要な準備通貨を自由にできる巨大な特権を有しているため、ほぼ際限のない借り入れが可能だ。米国債は最上級の格付けを有し、非常に安全だ。

14.ムーディーズ・インベスターズ・サービスは27日、米国に付与している最上級の「Aaa」格付けについて、債務増加にもかかわらず見通しは安定的だとした。

15.ステープルズ(SPLS)
オフィス用品小売り最大手のステープルズが27日寄り前決算発表。2−4月(第1四半期)の売上高は前年同期比19%増の58億2000万ドル、1株当たり利益(コーポレート・エクスプレスの買収費用を除くベース)は22セントとなった。予想は、売上高が58億4600万ドル、同EPSが22セントだった。33%の減益となったが、昨年8月に完了したオランダの同業コーポレート・エクスプレスの買収効果で売り上げが伸びた。米国とカナダの既存店売上高は8%減少した。

16.商品運搬コストの指標となるバルチック・ドライ指数が27日上昇し、昨年10月以来で初めて3000ポイントを突破した。中国の鉄鉱石需要の拡大が押し上げ要因となった。

17.4月の米製造業耐久財受注額は前月比1.9%増(3月は2.1%減)と、予想(0.5%増)を上回り、2007年12月以来で最大の伸びとなった。変動の大きい輸送用機器を除く受注は4月に0.8%増加し、予想(0.3%減)を上回った。自動車受注の底入れと、国防受注の急増が寄与した。

   (内訳)
国防受注は23%急増。輸送用機器は5.4%増加。自動車・同部品は2.7%増と7カ月ぶりにプラスに転換した。一方、民間航空機は6.8%減少した。

18.23日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は62万3000件(前週は63万6000件)と、予想(62万8000件)を下回った。4週移動平均は62万6750件と、前週の62万9750件から減少した。16日に終わった1週間の失業保険継続受給者数は678万8000人に増加し、17週間連続で過去最高水準を更新した。

19.ゼネラル・エレクトリックのジェフリー・イメルトCEOは28日、以下の通り発言した。

   (発言要旨)
★世界の資本市場は劇的に改善し、経済は最悪期を脱した。自身が過去9カ月と比べて自信を深めており、経済には回復の兆しであるグリーンシュート(新芽)が見られる。
★石油と鉄鉱石の価格は上昇が見込まれる。中東や北アフリカ、インド、中国といった資源国については、われわれは強気だ。インド情勢に関しては、最近の下院選挙結果は同国でこの20年間に起きた出来事のなかで最善のものだ。インドに関しては長期的に非常に楽観している。

20.マイクロソフト(MSFT)
マイクロソフトは28日、同社の家庭用ゲーム機「Xbox360」の世界での販売台数が3000万台を突破したと発表した。

21.タイムワーナー(TWX)
メディア・娯楽大手のタイム・ワーナーは28日、傘下のネット部門「アメリカ・オンライン(AOL)」を分離することを取締役会で正式決定した。AOLは株式公開した独立企業となる。タイム・ワーナーは、分離作業を年内にも終えることを目指す。同社はAOL株の95%を保有している。また、グーグル保有分の5%を2009年の第3四半期にいったん買い取ると言う。

22.格付け会社のフィッチ・レーティングスは28日、米政府による大量の国債発行を指摘しながらも、米国の信用格付けを見直すのは時期尚早との見解を示した。金融および経済危機に対するこれまでの米政府の対応は適切だったとし、同社は米経済が再び成長軌道に復帰すれば、金融当局は債務残高の削減に取り組むとみていると述べた。

23.第1四半期(1−3月)の実質国内総生産改定値は前期比年率5.7%減少。速報値の6.1%減少から上方修正された。ただし、予想は5.5%減だった。
貿易赤字が速報値と比べて縮小し、在庫投資の減少幅が小さくなったことが上方修正につながった。

   (内訳)
★在庫投資は年率換算で914億ドル減少と、速報値の1037億ドル減少から上方修正された。
★輸入は年率34%減と、輸出の30%減を上回る落ち込みを記録し、純輸出の赤字縮小に寄与。
★機器やソフトウエア、構築物を含む設備投資は過去最大の37%減少。住宅建設も1980年以来で最大となる39%減。
★政府支出は3.5%減と、95年以降で最大の落ち込み。国防費縮小に加え、州政府や地方自治体の歳出が81年以来の大幅な減少となったことを反映した。

24.デル(DELL)
デルが発表した2−4月(第1四半期)決算は、経費節減が奏功し、一部項目を除く1株当たり利益が24セントと、アナリスト予想(23セント)を上回った。

25.FMCテクノロジーズ (FTI)
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、海底油田・ガス田用装置メーカーのFMCテクノロジーズを、プラスチック製品メーカーのコビディエン(COV)に代えてS&P500指数の構成銘柄に採用すると発表した。6月4日の取引終了をもって実施する。

26.Jクルー・グループ(JCG)
衣料小売りのJクルー・グループが発表した2−4月(第1四半期)決算は、1株当たり利益が34セントと、アナリスト予想平均値の3倍以上だった。

27.レックスマーク・インターナショナル(LXK)
バークレイズ・キャピタルは、米プリンターメーカー2位のレックスマーク・インターナショナルの株式投資判断を「アンダーウエート」から「イコールウエート」に引き上げた。


ベア材料
1.米連邦準備制度理事会(FRB)が4月の公定歩合議事録を26日に公表。

   (要旨)
★経済活動の潜在成長への回復を促進するため、かなりの期間にわたり金融政策による刺激を続ける必要性に全体として合意した。
★各連銀は経済見通しをめぐる懸念を引き続き表明した。米経済は依然として収縮しているようだ。また一部の連銀は労働市場の弱さが及ぼす影響を特に懸念している。
★ただし家計支出などの部門が安定化している可能性がある。また、物価動向については大半の連銀がインフレ率は現時点では低い水準で落ち着いていると分析した。

2.全米20都市を対象にした3月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で18.7%低下と、予想(18.3%低下)を上回る低下だった。住宅価格指数は前月比では2月と同様に2.2%低下した。前年同月比では全20都市で低下。特にフェニックス、ラスベガス、サンフランシスコの下げが目立った。

3.26日のロンドン銀行間市場で、3カ月物ドル建て金利が39営業日ぶりに上昇した。一部金融機関の財務についての懸念が再燃した。3カ月物ドル建てロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は0.664%と、22日の0.660%から上昇した。これまでは3月26日から全営業日で低下していた。ドイツの銀行は政府の「バッドバンク」構想に参加しなければ不良債権が爆発的に増えるとの独当局者の指摘を報じた。

4.英金融サービス機構(FSA)は、米金融大手モルガン・スタンレーのシニアトレーダーだったニレシュ・シュロフ氏に業務を禁止したほか、罰金を科した。顧客の注文に先立って自社勘定で株を売買する「フロントランニング」という不正行為が理由。FSAが26日発表した。

5.金融業界幹部や投資家、学者らで構成する資本市場規制に関する委員会は26日、米国の金融規制システムは全面的な再編が必要との見解を公表した。米連邦準備制度理事会(FRB)の権限を拡大するとともに、投資家保護により重点を置いた規制の仕組みを勧告した。57項目から成る勧告には、規制機関の数の削減、FRBの権限拡大、米国版金融サービス機構(FSA)の創設などが含まれる。

6.米連邦預金保険公社(FDIC)は27日、第1四半期(1−3月)に問題ありと判断された銀行は前四半期比21%増の305行(資産総額2200億ドル)と、過去15年間での最多を記録したと発表。昨年第4四半期の問題銀行は252行(資産総額1590億ドル)だった。FDICの保険基金は第1四半期中に25%減少した。

7.ゼネラル・モーターズ(GM)
GMによる破産法の適用申請がほぼ確実な情勢になった。GMは米政府から追加資金支援などを取り付けるために6月1日までに440億ドルの負債圧縮を目指していた。その為に、債権者が保有する270億ドルの債券を、再編によって誕生する新会社の株式の10%と交換することを提案していた。しかし、27日、この提案について債権者からの申し込みが目標を大幅に下回ったと発表。申し込みは期限を迎え、この結果、株式への交換は実施されないことになった。具体的な応募の水準は不明。

8. 22日まで1週間の住宅ローン申請指数は786.0と、前週の915.9から14%低下した。金利上昇に伴い借り換えが落ち込んだ。住宅ローン30年物固定金利は平均で4.81%と、前週の4.69%から上昇。

   (その他主要指数の動向)
★借り換え指数…3890.4(前週4794.4)
★購入指数…256.6(前週254.0)

9.米抵当銀行協会(MBA)は28日、2009年1−3月期の住宅ローン延滞率が9.12%と、過去最悪だった前期の7.88%からさらに悪化したと発表。前年同期は6.35%だった。住宅差し押さえ手続き中のローンの比率も3.85%と、過去最悪だった前期の3.30%からさらに増加した。前年同期は2.47%だった。

10.コストコ・ホールセール(COST)
米会員制量販大手コストコ・ホールセールが28日寄り前決算発表。2009年2−4月期決算は、売上高が前年同期比5%減の154億7740万ドル、訴訟関連費用などの特殊要因を除いた1株当たり利益は0.52ドルとなった。予想は、売上高が168億6650万ドル、同EPSが56セントだった。ガソリン価格下落などの影響で米国内の既存店売上高が5%減となったほか、為替差損の影響で国外の売上高も12%減少した。訴訟関連費用や雇用関連費用がかさんだことも、収益を圧迫した。

11.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズは28日、米政府が同社の破産法申請を前提に、債務削減交渉で新提案をした。倒産の悪影響を極力抑え、再建を早めるため、破産法申請前にあらかじめ債権者や労組などと債務削減などで合意しておく「事前調整型破綻(はたん)」の本格的な準備が始まった。

12.5月のシカゴ地区の製造業景況指数は34.9(前月40.1)と、予想(42)を下回った。

   (主要コンポーネント内訳)
★新規受注指数…37.3(前月(42.1)
★雇用指数…25(前月31.8)
★生産指数…38.1(前月と変わらず)
★仕入れ価格指数…29.8(前月28.4)
★入荷遅延指数…43(前月45.4)

13.ティファニー(TIF)
宝飾品小売り2位のティファニーが29日寄り前決算発表。2009年2−4月(第1四半期)の売上高は前年同期比22%減の5億2310万ドル、一株当たり利益は20セントとなった。予想は、売上高が5億3730万ドル、EPSが20セントだった。決算は、前年同期比62%の減益となった。世界的なリセッションで売り上げが落ち込んだ。米国の既存店売上高は前年同期比で34%減少した。富裕層が高級品を買い控え宝石販売が低迷した。同社は、消費者の支出減少ペースは緩やかになりつつあるとの認識を示した。

14.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズは、6月1日に米連邦破産法11条に基づく保護適用を申請し、事業資産の大半を新たに設立される会社へ売却する方針だ。新会社は政府主導で設立される。破産法申請後のGMは、「キャデラック」や「シボレー」といったブランドを中心に事業を再構築する計画。昨年末時点でのGMの資産総額(910億ドル)と負債総額(1764億ドル)に基づくと、同社の破たんは金融リーマン・ブラザーズ・ホールディングスと通信ワールドコムに次いで、米史上3番目の規模となる。クライスラーの登録資産は390億ドルだった。新会社の株式の72.5%を米財務省が保有する仕組みになっていると言う。

残る株式のうち17.5%は全米自動車労組(UAW)の医療基金に付与し、残りの10%は「旧GM」の債権者に割り当てる。尚、GMが6月1日に破産を申し立てた場合、新生GMは60日以内に設立される可能性がある。尚29日、ゼネラル・モーターズ(GM)で就労する全米自動車労組(UAW)組合員は、労使協約の修正合意を74%の賛成票で承認した。

29日のニューヨーク株式市場で、ゼネラル・モーターズの株価が急落し、前日比33.03%安の0.75ドルと1ドルを割り込んだ。1933年以来76年ぶりの安値。6月1日にも米連邦破産法の適用を申請すると報じられ、急速に値を下げた。

15.欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が29日発表した5月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比で変わらずとなった。前年同月比0.2%上昇と予想されていた。4月のインフレ率は0.6%だった。 燃料価格の落ち込みに加え、一段の景気悪化で企業が値下げしたことを反映し、インフレ率は統計が開始された1996年以来で初めて0%に落ち込んだ。

16.レベル3コミュニケーションズ(LVLT)
UBSは、電話ネットワーク事業者のレベル3コミュニケーションズの株式投資判断を「ニュートラル(中立)」から「売り」に引き下げた。


=以上=
posted by mori at 09:28| マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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