2009年01月26日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

1月25日

森  崇

ブル材料
1.クライスラー
イタリアの自動車最大手フィアットは20日、クライスラーの株式35%を取得することで合意したと発表した。フィアットは提携により世界最大の自動車市場である米国に再進出する。一方のクライスラーはフィアットの持つ小型車技術を得る。両社は拘束力を持たない提携合意に署名したと言う。フィアットはこの出資に際して現金での支払いはないとしており、今後の出資についても確約していない。両社は米国での販路も共有することになる。

2.ガイトナー次期米財務長官は21日、上院財政委員会での指名承認公聴会で、オバマ新大統領が数週間以内に、経済・金融危機に対応するための包括的な計画を提示する方針であることを明らかにした。

3.議会で審議中の8250億ドル(約74兆円)規模の景気対策が、新政権の経済政策の目玉となる公算。住宅差し押さえを回避するための500億ドル超規模のプログラムと銀行への新たな資金注入、金融機関のバランスシート上にある不良資産への対応が含まれている。一部不良資産を買い上げる「バッドバンク」を設立するとともにバランスシート上に残った資産を政府が保証することで銀行の損失を限定する案が有力視されている。

4.ノーザン・トラスト(NTRS)
資産運用とカストディ(保管)業務を手掛けるノーザン・トラストが21日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の総収入は1前年同期比8%増の11億5000万ドル、1株当り営業利益は、1.39ドルとなった。予想は、売上高が9億6400万ドル、同EPSは0.93ドルだった。営業利益が前年同期比48%増加した。為替取引の収入が過去最高に拡大したことが寄与した。カストディ業務で同業のステート・ストリートやバンク・オブ・ニューヨーク・メロンが発表した10−12月決算は減益だった。

5.バクスター・インターナショナル(BAX)
血液病治療最大手のバクスター・インターナショナルが22日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)決算は、一部項目を除く1株当たり利益が91セントと、予想(89セント)を上回った。

6.ロッキード・マーチン(LMT)
ロッキード・マーチンが22日寄り前決算発表。売上高、EPS共に市場予想を上回った。コンピューターサービス関連部門の売上が好調だったことから、増益となった。ただし、航空機部門の販売は軟調だった。2009年通期の見通しに関しては、会社側のこれまでの見通しを下方修正した。

第4四半期(10‐12月期)実績 ○売上高…111億3,200万ドル(コンセンサス予想は110億9,820万ドル) ○1株当たり利益…2.05ドル(コンセンサス予想は1.90ドル)
2009年通期見通し ○売上高…447億ドル〜457億ドル(これまでの会社側見通しは、442億5000
 万〜452億5000万ドル、コンセンサス予想は452億3,300万ドル) ○1株当たり利益…7.05ドル〜7.25ドル(これまでの会社側の見通し、7.65ド 
   ル〜7.90ドルから、下方修正した。コンセンサス予想は7.83ドル)

7.ワイス(WYE)
製薬最大手のファイザーは同業のワイス買収に向けて同社と交渉している。
ファイザーはワイスと過去数カ月にわたって交渉を進めている。買収が実現すれば、年間売上高700億ドル(約6兆2600億円)を超える製薬企業が誕生する。ファイザーはコレステロール降下剤「リピトール」、ワイスは肺炎予防ワクチン「プレブナー」などを販売。

ドイツ銀行によれば、ファイザーは、売上高全体の4分の1を占めるリピトールの特許が切れる2011年には利益が23%減少するとみられているが、ワイス買収により10%減にとどまる可能性があると言う。リピトールの2007年の売上高は127億ドル。サンフォード・バーンスティーンは、医薬品業界で向こう1−3年に大規模な再編があるだろう。ワイスは特許をめぐる懸念が相対的に少ない。こうした懸念を抱える企業の利益改善にプラスとなり得るとコメントしている。今回の買収が実現すれば、少なくともこの5年で最大規模となる。

8.アフラック(AFL)
補完医療保険の販売で世界最大のアフラックは23日、増資が必要になるとは想定していないとの見解を示した。同社は2008年10−12月(第4四半期)の営業利益は従来の利益目標(15%増)に沿う結果を見込んでいる。なお、2009年の配当金の支払いに変更の予定はないという。

9.グーグル(GOOG)
グーグルが22日引け後、第4四半期の業績を発表した。売上高、EPS共に市場予想を上回った。

第4四半期(10−12月期)決算
○売上高(TAC費用を除く)…42億2,000万ドル(コンセンサス予想は41
億3,472万ドル)
○1株当たり利益(非GAAPベース)…5.10ドル(コンセンサス予想は4.96ドル)
○2008年12月31日現在のキャッシュ…158億5000万ドル
○資産減損分の償却額…10億9000万ドル(タイムワーナーのAOL、クリアワイヤー投資損失分)

10.ジェロン(GERN)
人の体のどんな細胞にも成長するいわゆるES細胞を脊髄を損傷して下半身不随となった患者に移植して治療する世界で初めての臨床試験がことしの夏にもアメリカで実施されることになった。ジェロン社が23日に発表したもので、治療は脊髄の損傷から2週間以内の10人程度の患者を対象に、ES細胞を損傷した場所に注入して、安全性を確認するほか、触覚や動作が回復するかどうかも検証する。ただ、他人の細胞を移植するため、移植後2カ月は免疫を抑制剤の投与が必要になる。。ES細胞をめぐっては、倫理に反するとしてブッシュ前大統領が8年前、研究費への政府の助成を禁止していたが、ジェロン社はES細胞を初めて開発したウィスコンシン大学などと提携して研究を続けていた。


ベア材料
1.ステート・ストリート(STT)
機関投資家向け資産運用最大手のステート・ストリートは20日、寄り前決算発表。売上高は前年同期比8%増の26億7000万ドル、一部項目を除いたベースでの1株利益は1.18ドルとなった。予想は、売上高が24億5157万ドル、
同EPSは1.13ドルだった。前年同期比71%の減益となったが、ファンドの損失補てんや人員削減費用、保有証券の評価損で8億ドル余りを計上したことが減益につながった。また、09年通期の営業利益について、08年の1株当たり5.21ドルと同水準になるとの見通しを示した。売上高も前年の107億ドルからほぼ横ばいと予想している。

2.ジェフリーズ
証券会社ジェフリーズ・グループが20日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の1株当たりの純損失は2.41ドル。2.29ドルの赤字が見込まれていた。投資銀行業務の収入は48%減の8720万ドル。総収入は前年同期から約3分の2減少して2億4340万ドルだった。

3.ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
医療品メーカーのジョンソン&ジョンソンが20日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の売上高が予想を下回った。人員削減を進めたほか、洗口液や鎮痛剤など消費者向けの売り上げ増が寄与したものの、売上高が予想を下回った。

第4半期(10−12月期)実績 ○売上高…151億8,200万ドル(コンセンサス予想は159億1,300万ドル) ○1株当たり利益…0.94ドル(コンセンサス予想は0.92ドル)

4.英国銀行株急落。
政府の出資比率引き上げと大幅損失(同行が2008年決算で最大280億ポンドの赤字となったもよう)を発表したロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)株が19日、66%下落するなど英銀行株が軒並み安となった。英ポンドは売られた。政府が最終的にはRBSを完全国有化する可能性があるとの観測が強まっている。また、英銀大手のバークレイズ、ロイズ・バンキング・グループ等も急落商状だった。

5.ウェルス・ファーゴ(WFC)
  フリードマン・ビリングス・ラムジーが利益予想と目標株価を引き下げた。減配の可能性もあると言う。

6.バンカメ(BAC)
  フリードマン・ビリングス・ラムジーがネガティブ・コメント。同行は、少なくとも800億ドルの資本増強が必要になると言う。

7.フランスのラガルド財務相は20日、同国政 府が大手国内銀行に105億ユーロ(約1兆2200億円)の追加支援を行うと語った。

8.メリル・リンチ(MER)
メリルリンチの顧客が2008年10−12月(第4四半期)に引き揚げた資金は100億ドルと、7−9月(第3四半期)の3倍のペースに上っていると言う。バンカメによる買収接近が背景。

9.シティグループ(C)
@シティグループは20日、昨年11月に200億ドルの追加資本注入を含む公的支援を受けた際の規定に従い、四半期配当を1株当たり16セントから1セントに引き下げた。シティは昨年11月24日、公的支援の適用に伴い、向こう3年間にわたり普通株の四半期配当を1株1セントに抑える方針を示していた。
Aシティグループは経営委員会メンバーに、株式による賞与を支払った。ただし、ビクラム・パンディットCEOなど上級経営陣は受け取りを辞退した。
付与された株式についての権利は株価が4年以内に3倍以上になった場合に発生する。

10.欧州の金融機関
21日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、英銀ロイズ・バンキング・グループやバークレイズの債務保証コストが上昇し、欧州の金融機関の社債で構成するCDSの指数は6週ぶり高水準となった。景気悪化で不良資産による損失がさらに拡大するとの懸念が背景。

11.全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが21日発表した1月の米住宅市場指数は8となった。前月の9から低下し、集計開始以来の最低に落ち込んだ。予想は9だった。

12.スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は21日、ポルトガルの長期ソブリン格付けを「AA−」から「A+」へ引き下げた。投資適格級の上から5番目。過去1週間でユーロ圏の国が格下げされたのはポルトガルで3カ国目となる。金融危機の影響でユーロ圏がリセッションに陥り、各国の財政赤字は拡大している。

13.UAL(UAUA)
ユナイテッド航空の親会社UALが21日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の、燃料ヘッジ契約の関連費用や一部項目を除いたベースで1株当たり4.22ドル赤字と、予想(同4.41ドル赤字)より小幅にとどまった。ただし、前年同期から赤字幅が拡大した。燃料価格の下落により、ヘッジ契約に伴う費用が発生したことが響いた。UALは08年初めに高騰していたジェット燃料費に対応するためにヘッジ契約を結んだものの、価格下落によりそのヘッジが裏目に出て、実勢を上回る価格を支払う羽目に陥った。

14.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズは21日、1月の米自動車販売台数が業界全体で年率1000万台を割り込む可能性があることを明らかにした。昨年12月の年率換算(季節調整済み)販売台数は1030万台だった。

15.ブラックロック(BLK)
米資産運用会社のブラックロックが21日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の一部項目を除いたベースの1株利益は68セントとなり、予想(99セント)を下回った。前年同期比84%減益となった。人員削減に加え、ヘッジファンド投資の評価損などが響いた。

16.アボット・ラボラトリーズ(ABT)
米医薬品開発のアボット・ラボラトリーズが21日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の売上高は前年同期比10%増の79億5000万ドル、一時項目を除く1株当たり利益は1.06ドルとなった。予想は、売上高が79億8400万ドル、同EPSは1.06ドルだった。主力薬品である抗リウマチ剤「ヒューミラ」や新ステント「ザイエンス」の売り上げが好調だった。

17.ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)
ジェットエンジンやエレベーターを製造するユナイテッド・テクノロジーズが21日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の売上高は145億、
1株当たり利益は1.23ドルとなった。予想は売上高が148億4100万ドル、1株当たり利益は1.22ドルだった。経費削減に加え、ヘリコプター販売増が寄与したが、売上高が予想に届かなかった。

18.欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は21日、欧州議会で証言し、物価上昇圧力が低下しインフレ率は中期的にECBの目安(2%弱)に一致する公算が大きいとの認識を示した。

19.マイクロソフト(MSFT)
@マイクロソフトが22日寄り前決算発表。売上高、EPS共に市場予想を下回った。また、向こう18ヶ月で、5000人の人員削減を行う予定であること、2009年度の設備投資を7億ドル減額することを明らかにした。

第2半期(10‐12月期)実績
○売上高…166億2,900万ドル(コンセンサス予想は170億9,545万ドル)
○1株当たり利益…0.47ドル(コンセンサス予想は0.50ドル)

Aマイクロソフトは22日、基本ソフトの「ウィンドウズ」に同社のインターネットブラウザーを組み込んだとして、欧州連合(EU)の監督当局がマイクロソフトに多額の罰金を科すことを検討していると明らかにした。

20.ノキア(NOK)
ノキアは9.1%下落。同社は今年の業界の販売台数が落ち込むとの見通しを示した。

21.フィアット
フィアットは15%安。同社は2008年通期の普通株配当を実施しないこと
を明らかにした。同社はまた、09年の欧州自動車市場は11%縮小するとの見通しも示した。

22.ガイトナー米次期財務長官は上院財政委員会からの質問に書簡で回答し、中国が人民元相場を操作しているとオバマ新政権が判断していることを明らかにした。オバマ政権の対中政策がこれまでより強硬になる可能性を示唆している。

23.12月の住宅着工件数は前月比16%減少の55万戸と、予想(60万5000戸)を下回った。統計が開始された1959年以降で最低水準。先行指標となる12月の住宅着工許可件数は11%減の54万9000件と、統計上の最低記録を更新。予想の60万件も下回った。地域別でみると、全米4地域のうち3地域で減少。

24.17日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週比6万2000件増の
58万9000件と、予想(54万3000件)を上回り、26年ぶり高水準に並んだ。
新規失業保険申請件数の週間の振れを均した4週移動平均は51万9250件で、
前週から横ばいだった。

25.16日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比9.8%低下の1195.3となった。住宅ローン金利が記録的低水準から大幅上昇したことが、借り換えに響いた。前週は1324.8と、5年余りで最高の水準だった。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.24%と、前週の4.89%から大幅上昇した。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…6491.8(前週は7414.1)。
★購入指数…303.1(前週は295.8)。

26.元メリルリンチCEO のジョン・セイン氏が、バンカメを退職することが22日、分かった。メリルのトレーディング部門責任者のトマス・モンタグ氏は退職しないという。

27.米連邦住宅金融局(FHFA)のロックハート局長は22日、ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)、連邦住宅貸付銀行(FHLB)12行に対し、来週にも新たな規制を設定する意向を明らかにした。FHFAはファニーメイとフレディマックの投資に新たな規制を設け、FHLBの自己資本比率規制を変更する方針。ファニーメイとフレディマックは昨年9月に連邦政府の管理下に入った。財務省は両社が支払い不能に陥らないよう、必要に応じてそれぞれ最大1000億ドルの支援を約束。11月にはフレディマックに138億ドルを実際に支援した。議会は7月にFHLB12行の監督権限をFHFAに移管した。

28.ゼネラル・エレクトリック(GE)
複合大手のゼネラル・エレクトリックが23日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の売上高は前年同期比4.8%減の462億ドル、バークシャー・ハサウェイが保有する優先株の配当支払い前の1株利益は37セントとなった。予想は、売上高が498億5390万ドル、同1株利益は37セントだった。決算は、4四半期連続で減益となった。世界的な信用危機が金融部門の業績に影響した。同社は配当と「AAA」の信用格付けを維持する方針をあらためて表明した。

29.ゼロックス(XRX)
プリンター大手のゼロックスが23日発表した2008年10−12月(第4四半期)の売上高は前年同期比10%減の43億7000万ドル、3400人の人員削減などに絡むコスト3億4900万ドルを除いたベースでの1株当たり利益は30セントとなった。予想は、売上高が47億2000万ドル、同ベース一株当たり利益が34セントだった。人員削減に伴うコストが膨らんだほか、プリンター需要の後退が響いた。また、09年1−3月(第1四半期)の1株当たり利益は16−20セントとの見通しを示した。予想は同23セントだった。

30.フォード(F)
フォード・モーターは、高級車部門「ボルボ」の買い手探しを来月に開始する予定で、中国の自動車メーカーが関心を寄せると見込んでいる。フォードは1999年に64億ドルでボルボを買収した。買い手候補には、中国最大の自動車メーカーの上海汽車集団(SAICモーター)や奇瑞汽車、広州汽車集団が含まれるとみられている。

31.アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)
半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)が22日引け後発表した2008年10−12月(第4四半期)の一部項目を除いた売上高は、先月示した自社予想を上回る減少で11億6000万ドルとなった。一部項目を除く一株当たり損失は68セントだった。予想同一株当たり損失は55セントだった。調整済み粗利率は43%と、前四半期45%から減少。9四半期連続の赤字となった。PCメーカーなど顧客の発注が減少した。業績見通しについてAMDは、09年1−3月(第1四半期)売上高が前期比で減少すると予想するにとどまり、詳細は示さなかった。




=以上=
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2009年01月21日

オバマ大統領就任式特集 1/20

オバマ大統領就任式特集

1月20日

森  崇


午前11時30分すぎから始まった就任式は、まず副大統領に就いたジョセフ・バイデン氏が宣誓。続いてオバマ氏が、リンカーン大統領の聖書に手を置いて宣誓した。リンカーンの奴隷解放宣言から145年目にあたる。

(オバマ氏がリンカーン大統領にこだわる背景)
黒人初の米大統領に就任する民主党のオバマ氏は、就任式のテーマに「自由の新生」を掲げた。第16代大統領リンカーンが南北戦争後期に国家統合を訴えた「人民の、人民による、人民のための政府」の名文句で知られる、ゲティズバーグ演説(1863年)の一節だ。オバマ氏は国家分断の危機に立ち向かったリンカーンの姿に自らを重ね、新政権をスタートさせようとしている。丁度8年前の2001年1月、就任式で、ブッシュ大統領は「私は、正義と機会が存在する国を築き上げます」と誓った。

今年は奴隷解放を宣言したリンカーンの生誕200周年にあたる。オバマ氏は側近選びでもリンカーンに倣った。民主党の予備選で争ったバイデン氏を次期副大統領に抜てき。最大のライバルだったヒラリー・クリントン氏を次期国務長官に指名したほか、共和党側からも閣僚級ポストに登用した。大統領選の宿敵をあえて閣僚に据えたリンカーンの「チーム・オブ・ライバルズ」の再演とも言われる。

民主党の第32代大統領ルーズベルトは、リンカーンの演説を積極的に引用したことで知られる。世界恐慌に直面したルーズベルトは、大規模な財政出動を伴うニューディール政策を進めるにあたり、共和党を含め広く支持を集める必要があったためと分析されている。リンカーンが目指した融合のメッセージを活用した。

   (オバマ新大統領演説要旨)
★我々に必要なことは「新時代の責任」だ。一人ひとりの米国人が、我々は自分たち自身と、我が国、そして世界に対する責任があるのだと認識しなければならない。
★米国再生の仕事に着手しよう。
★経済情勢について、多くの難問は現実のものだ。深刻で数も多い。短期間で簡単には対処できない。しかし、それは解決できる。
★大胆で迅速な行動が必要だ。具体策として、太陽や風力や地力を活用する。環境分野に予算を重点配分する「グリーン・ニューディール」の必要性が高まっている。
★イラク問題については、我々は責任を持ってイラクを国民に委ねる(駐留米軍の早期撤退への意欲を示した)。
★アフガニスタンでの和平構築に力を入れる。さらに、核の脅威削減や地球温暖化対策にも取り組む。
★国や宗教の違いによる対立もあるが、人種や党派を超えた国民の団結が必要だ。
★米国よ、この苦難の冬の中で、希望と美徳をもって、凍り付いた流れに再び立ち向かい、これから来る嵐に耐えよう。子孫に、我々は試練の中でこの旅を終えることを拒み、背を向けず、ふらつかなかった。そして我々は偉大な自由という贈り物を受け継ぎ、未来の世代にそれを確実に引き継いだと伝えられるように。

   (就任式に向けての各方面からの配慮)
★先日、ハドソン川に奇跡的な不時着を成功させた機長も、急きょ就任式に招待された。
★イスラエル軍は、就任式の20日までに、すべての部隊をパレスチナ自治区ガザから撤退させることを表明。
★イングランド銀行が証券買い取りという前例のない動きに出始めたのも、タイミングを就任式に合わせた可能性がある。

   (就任式典の多彩な顔ぶれ)
連邦議会議事堂の西側テラス。ここを“舞台”とする就任式典では多彩な顔ぶれが共演した。ソウルの女王と言われる女性歌手のアレサ・フランクリン氏が熱唱。そして、チェリストのヨー・ヨー・マ氏、バイオリニストのイツァーク・パールマン氏らが四重奏を奏でた。黒人女性の詩人エリザベス・アレクサンダー氏は詩を朗読。祈りを捧げたのは、キリスト教福音派で、保守的な主張で知られるリック・ウォーレン牧師。党派を超えた結束の演出に一役買った。

   (米大統領就任式関連の主な行事)
20日
★就任式(日本時間21日未明)

★パレード(連邦議会議事堂からホワイトハウスへ)

★舞踏会(夜は、オバマ氏ゆかりのハワイ州などが主催する舞踏会が、随所で開かれる。ケニア政府が主催する舞踏会も開催される。ケニアといえば、オバマ氏の父親の出身国だ。オバマ氏のケニアに住む親戚も出席する。

21日
★新大統領への祈りの会


=以上=
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本日の米国株相場急落の背景 1/20

本日の米国株相場急落の背景

1月20日

森  崇


1.イギリスの銀行株が急落。
政府の出資比率引き上げと大幅損失(同行が2008年決算で最大280億ポンドの赤字となったもよう)を発表したロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)株が19日、66%下落するなど英銀行株が軒並み安となった。英ポンドは売られた。政府が最終的にはRBSを完全国有化する可能性があるとの観測が強まっている。

英政府は19日、追加の銀行支援策としてイングランド銀行(英中央銀行)が民間から優良資産を買い取る500億ポンド(745億8000万ドル)の資産購入プログラムを創設すると発表。イングランド銀行に証券買い取りという前例のない権限を付与する追加対策の導入に踏み切ったわけである。金融機関が手数料を支払って、保有する高リスク資産に政府の損失保証を受けることができる制度なども導入する。しかし、銀行支援策に関しては、詳細な内容が示されず、むしろ銀行株を圧迫する要因となった。また、一定の効果は期待できるが、その実現には時間を要するとする声もあった。

ユーロの売りも激しかった。ユーロ圏では銀行株の急落に加え、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が14日のギリシャに続き19日にスペインの格付けを引き下げたこと、欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会が19日、ユーロ圏経済は今年、1.9%のマイナス成長になるとの見通しを示したこともネガティブだった。欧州中央銀行(ECB)が先月示した予測は0.5%のマイナス成長だった。スペイン格下げについては、15年ぶりにリセッション入りし、財政赤字が膨らんだことが背景だという。

2.米国でも銀行株中心に金融株が急落。
@ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、米国の銀行システム安定化のため、オバマ政権が最大1兆ドルの公的資金を投入する必要があるとの見方を示した。
Aウェルス・ファーゴ(WFC)
フリードマン・ビリングス・ラムジーが利益予想と目標株価を引き下げた。減配の可能性もあると言う。
Bバンカメ(BAC)
フリードマン・ビリングス・ラムジーがネガティブ・コメント。同行は、少なくとも800億ドルの資本増強が必要になると言う。
Cジェフリーズ
証券会社ジェフリーズ・グループが20日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の1株当たりの純損失は2.41ドル。2.29ドルの赤字が見込まれていた。


=以上=
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2009年01月19日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 1/18

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

1月18日

森  崇


ブル材料
1.オバマ次期米大統領は12日、問題資産購入計画(TARP)資金の残り3500億ドルを使用する意向を議会に通知するようブッシュ大統領に要請。ブッシュ大統領は次期大統領の要請を了承。政府は引き続き、法令にのっとった最善な形での対処をオバマ氏の政権移行チームや議会と話し合っていくと述べた。次期政権で国家経済会議(NEC)委員長に就任するサマーズ元財務長官は12日、議会の民主・共和党幹部らにオバマ政権下でのTARP使用に関する書簡を送った。透明性や信頼性があまりにも低過ぎると判断しており、資金援助を受けた金融機関からの返済を含めて、資金の用途を完全かつ公に明らかにすることを約束している。また、住宅差し押さえを削減できるような政策に議会と取り組み、住宅市場回復のために破産法を見直すよう指示。

2.モルガン・スタンレー(MS)
モルガン・スタンレーはシティグループに対し、両社の証券事業を統合する合弁会社の経営権を取得するため、最高30億ドルを支払う可能性がある。

3.シティグループ(C)
@シティグループはモルガン・スタンレーと証券事業の合弁会社を設立することで、最高100億ドルの評価益を計上する可能性があると言う。シティはモルガンとの交渉が成立すれば、スミス・バーニーに関して税引き前で最高100億ドルの評価益を得ることになる。税引き後では50億−60億ドルの利益がもたらされると言う。モルガンが20億−30億ドルをシティに支払い、新会社の株式の51%を取得することが検討されているもよう。新会社の名称は暫定的にモルガン・スタンレー・スミス・バーニーとされている。
Aシティグループとモルガン・スタンレーの取締役会は両社の証券事業の統合を承認した。CNBCが13日報じた。

4.ヤフー(YHOO)
ヤフーは、エンジニアリング設計ソフトウエア大手オートデスクのキャロル・バーツ会長をCEOに起用する見通し。バーツ氏はこれまで、サン・マイクロシステムズや3Mなどでも幹部を務めた。

5.11月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支は404億ドルの赤字と、予想(510億ドル赤字)を大幅に下回った。2003年11月以来の低水準だった。これは過去12年で最大の縮小率。11月は輸出が減少したものの、原油安の影響で輸入が過去最大の落ち込みを記録した。

   (輸入動向)
★輸入は前月比12%減の1832億ドル。海外からの原油や自動車、コンピューター、テレビなどへの需要が落ち込んだ。

   (輸出動向)
★輸出も海外の軟調な需要を背景に4ヶ月連続の減少。11月は前月比5.8%減の1428億ドルだった。特に自動車輸出は2006年10月以来の低水準だった。

6.AIG(AIG)
米政府の公的管理下にある保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は、カナダの生保部門を同国銀行大手モントリオール銀行に約3億7500万カナダ・ドル(約274億円)で売却することで合意した。AIGは米政府による600億米ドルの融資を返済するため、事業売却を加速させている。

7.ゼネラル・モーターズ(GM)
ニューヨーク・タイムズ紙によると、ゼネラル・モーターズ(GM)のリック・ワゴナーCEOはデトロイトでの北米国際自動車ショーで、米政府からの134億ドル(約1兆1900億円)の融資により、3月末までは支払い不能に陥ることはないとの見通しを示した。ワゴナーCEOはまた、GMが今年中に破産申請に追い込まれることはないと自信を示した。ただし、長期的な生き残りについては100%確実ではないとした。

8.全米抵当貸付銀行協会(MBA)が14日発表した9日までの1週間の住宅ローン申請指数は1324.8と、前週の1143.8から16%上昇し、2003年7月以来の高水準となった。金利が過去最低となったことを受け、借り換えが大幅に進んだ。

   (その他主要指数)
★借り換え指数…前週比で26%上昇の7414.1
★購入指数…前週比で14%低下の295.8

9.景気対策法案の概要がはっきりしてきた。総額8250億ドルの米下院景気対策法案のうち、新たな政府支出が5500億ドル、個人・法人向け減税は2750億ドルになる見通し。

   (法案の概要)
インフラ整備に約900億ドル、メディケイド(低所得者向け医療保険制度)費用の高騰に苦しむ州政府への助成金として870億ドル、失業および職業訓練プログラムに430億ドルを充てる。個人向け減税総額は少なくとも1400億ドルに上り、税額控除は世帯当たり1000ドルあるいは1人500ドルとなる。

10.ハマスが停戦受け入れに前向きに。
パレスチナ自治区ガザ紛争をめぐるエジプトの停戦調停で、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは14日、停戦受け入れに前向きな姿勢を示した。ハマス交渉団のサラハ・バルダウィール幹部は14日夜、エジプトのスレイマン情報庁長官との交渉後、エジプトが我々の目標実現に向けて交渉してくれるのを見守ると発言。停戦受け入れを示唆。

11.欧州中央銀行(ECB)は15日、短期金利の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の最低応札金利を0.5ポイント引き下げ2%とすることを決めた。過去最低水準への利下げとなった。

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は15日、以下のように発言した。

   (発言要旨)
★世界およびユーロ圏の景気減速によってインフレリスクが大幅に後退したことに配慮した。従来の景気予測に比べて一段と大幅な減速を予想している。
★この日の決定後、中期的な物価安定に対するリスクはほぼ均衡していると考えている。
★政策委員会は引き続き、インフレ率2%弱との目標に沿う水準にインフレ期待を抑えていく。
★ユーロ圏経済は目に見えて減速している。主として金融混乱の悪化が要因だ。マネー拡大のペースはさらに鈍化している。インフレ圧力と物価安定へのリスクは低下しつつある。不透明感は依然、常になく高い。
★経済活動が年末から年始にかけて悪化したことを明瞭に示した。以前に認識されていた下振れリスクが現実化したことが示された。

12.JPモルガン・チェース(JPM)
JPモルガン・チェースが15日発表した2008年10−12月(第4四半期)の純利益は7億200万ドル(1株当たり7セント)と、予想(1株当たり1セントの利益)を上回った。黒字を確保したが、前年同期と比べ76%の大幅減益となった。住宅ローンなど個人向け融資の焦げ付きが増加。10―12月期に計上した不良資産の処理損は約110億ドルに達した。最も大きいのは貸倒引当金の積み増し額で、73億ドルと前年同期の2.9倍に拡大。住宅価格の下落や個人の返済能力の低下で住宅ローンやカード・ローン債権の返済延滞が増加した。

13.アンフェノール(APH)
コネクター・メーカー大手の同社株の第4四半期のEPSがアナリスト予想を11%上回る56セントとなった。

14.エコラブ(ECL)
クリーニング製品メーカーが、リストラ計画を発表。一部事業からの撤退、並びに、1000人の人員削減を発表。

15.監督当局は不良資産を銀行のバランスシートから切り離す新たな計画の策定を検討している。FRBの当局者は、金融機関が保有している巨額不良資産を買い取る機関、いわゆるバッドバンクを設立する選択肢に注目していると言う。バッドバンク設立によって、銀行が計上する評価損を減らして資本に余裕を持たせ、融資を増やすとの目論見。この他、不良資産を銀行のバランスシートに残したまま保証を付ける措置や、特定の投資資産のみ買い取る策が含まれる。これらの対策は、20日のオバマ次期大統領の就任早々に実施される可能性がある。

金融株の急落で、待ったなしの状況となっていることに加え、米上院本会議は15日、金融安定化策の残り3500億ドルの拠出を承認しており、オバマ次期政権には新たな銀行支援を実施する資金が与えられているからである。

16.1月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は61.9(前月は60.1)と、予想(59)を上回った。ガソリン価格の下落とオバマ次期米大統領の景気対策への期待が指数上昇につながった。今後5年間のインフレ期待値は3%と、前月の2.6%から上昇した。今後6ヶ月間の先行き景況感を示す指数も57.2と、前月の54から上昇。現在の景況感を示す指数は69.2(前月69.5)に低下した。

17.メキシコ中央銀行は16日、政策金利を0.5ポイント引き下げて7.75%にした。悪化する景気の立て直しを目指し、ほぼ3年ぶりの利下げに踏み切った。

18.インテル(INTC)
15日引け後の決算発表で、第1四半期後に収益性が回復に向かう可能性があるとの会社側コメントがあった。


ベア材料
1.米連邦預金保険機構(FDIC)は、7000億ドル規模の問題資産購入計画(TARP)プログラムに基づく公的資金の注入を受けた金融機関に対し、注入された資金を個人向け融資の促進と住宅差し押さえ軽減に向けてどう利用しているか報告を求めた。

2.オバマ次期大統領が以下の通り発言。

   (発言要旨)
★金融システムは依然弱々しい。
★我々の多くはTARPに失望した。
★住宅問題は、思い切った行動を取れていなかった。
★TARPの次の段階、住宅市場回復を支援する。

3.フォード(F)
フォードは景気悪化で米国内の自動車販売台数が自社予想を10%下回る恐れがあるため、米政府に融資を要請せざるを得なくなる可能性がある。同社は今年の米自動車販売台数を1220万台と予想。米販売台数が同水準に落ち込めば、フォードは最大130億ドルの融資が必要になると、昨年12月に米議会で証言していた。ただし、これは過去3ヶ月の販売実績の年率換算をほぼ200万台上回っている。クライスラーは同1100万台と予想。ゼネラル・モーターズは、同1000万−1100万台との見通しを示した。

また、IHS・グローバル・インサイトは先週、2009年の販売予想を1000万−1050万台に下方修正した。シティグループ・グローバル・マーケッツは09年の販売台数を1080万台、ゴールドマン・サックスは1100万台と予想している。 ムラリーCEOは12日、デトロイト自動車ショーで、「7−12月に緩やかに回復し始めるだろう。最悪のケースにはならないと確信している」と述べた。

4.ゼネラル・モーターズとクライスラー
自動車大手2社は11日、政府による合わせて174億ドルの公的資金による緊急融資では、足りない可能性があることを明らかにした。北米国際自動車ショーで両社首脳がコメントした。

5.オッペンハイマーのメレディス・ホイットニー氏は、シティグループがモルガン・スタンレーと証券事業の合弁会社を設立した場合、同行は設立後もなお一段の資本が必要になる可能性が高いとの見方を示した。

6.太陽光発電関連
カウエンのアナリスト、ロバート・ストーン氏が、同業界銘柄の業績予想を引き下げていると言う。今年上半期の利益は予想を下回るだろうとしている。

7.アルコア(AA)
ドイチェ・バンクが同社の投資判断を“保有”から“売り”に引き下げた。金属価格の下落と、アルミ減産が利益減少要因になるだろうとしている。

8.バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は13日、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで講演。

   (講演要旨、金融危機への対処について)
★信用市場の安定と正常化を確実にするには一段の資本注入と資本保証が必要になるかもしれない。
★不良債権処理では3つの手法が考えられる。
@公的資金による不良資産の買い取り案。
Aバーナンキ議長は不良資産で生じる損失の一部をワラント(株式取得権)や手数料と引き換えに政府が吸収する案。これはシティで実施した。
B不良債権買い取り機構を設立し、現金や株式と引き換えに金融機関から資産を買い取る手法。
★回避可能な住宅差し押さえを抑制する努力が住宅市場を強化し、ローン損失を抑え、金融の安定度を増す。
★金融機関の救済には監視と規制の強化を伴うべきだ。
★破たんに向かっている大手ノンバンクの清算手続きについて、規制による枠組みを設定する必要がある。
★FRBは2月に消費者クレジットを裏づけとする証券市場の支援プログラムを始める。このプログラムが成功すれば、その基本的な枠組みの対象をほかの証券にも広げ、もっと大規模なものに拡大できる。(流動性拡大を目指す緊急プログラムであるターム物資産担保証券ローンファシリティー(TALF)は、中小企業向けローンや学資ローン、クレジットカードや自動車の各ローンを裏付けとする資産担保証券(ABS)の保有者に対し、最大2000億ドルを貸し出す。財務省はこのうち200億ドルを提供している)
★信用市場と景気が回復し始めれば、FRBは緊急融資プログラムを終了させ、フェデラルファンド(FF)の目標水準で操作する伝統的な金融政策に戻ることが可能だ。

   (米国の雇用と経済の見通し)
★雇用に関する限りでは、現在非常に深刻な後退局面にある。1−3月(第1四半期)も弱い状態が続くとみている。先行きは常に不透明だが、特に金融・信用市場などの状況にもよるが、今年の後半には経済はある程度安定するだろう。急成長とまではいかないにしても、少なくとも安定し、出血は止まると考えている。
★労働市場の回復までにはしばらく時間がかかる。1990−91年と2001年に経験した2回のリセッションでは、経済が再び成長し始めた後も雇用が持ち直すまでにはいくらか時間がかかった。

9.バンカメ(BAC)
資産額で米最大の銀行、バンク・オブ・アメリカは、米財務省に優先株を売却し、ワラントを付与することで合意した。総額は100億ドルに相当する。優先株40万株を売却し、さらに4870万株のワラントを付与する。ワラントの行使価格は1株当たり30.79ドル。

10.アルコア(AA)
アルミ生産最大手のアルコアが12日引け後発表した2008年10−12月(第4四半期)の純損益は11億9000万ドル(1株当たり1.49ドル)の赤字となった。これは予想を上回る赤字額。

11.KLAテンコア(KLAC)
半導体検査装置大手の同社は12日引け後に08年10−12月(第2四半期)売上高見通しを下方修正し、上限を4億ドルとした。従来予想の上限は4億3000万ドルだった。

12.ゼネラル・エレクトリック(GE)
バークレイズ・キャピタルは、ゼネラル・エレクトリックの10−12月(第4四半期)利益が同社予想の下限レンジにとどまる可能性があるとの見方を示した。1株当たり利益の相当部分は金融部門GEキャピタルへの税還付によるものだとの予想を示した。

13.レックスマーク・インターナショナル(LXK)
全米2位のプリター・メーカー株が下落。第4四半期の売上高が予想を下回った。また、末端需要の弱いのに対応し、375人の人員削減も発表。

14.ボーイング(BA)
CSFBが投資判断を“アウトパフォーム”から“中立”に引き下げた。信用危機の影響で、ジェット機需要が減少する可能性を指摘。

15.2008年12月の小売売上高は前月比2.7%減少(11月は2.1%減)し、予想(1.2%減)を上回る落ち込みだった。6ヶ月連続のマイナスは1992年の現行の統計開始以来で最長。変動の大きい自動車を除いたベースで12月は3.1%減と、予想(1.4%減)より悪化、統計開始以来で最大の落ち込み。

   (内訳)
13の主要項目のうち11項目で減少。特にガソリンスタンドの売上高が16%減と落ち込みが目立った。自動車の売上高は前年同月比で36%減少し、08年全体では92年以来の最悪となった。銀行が信用供与を絞っており、大型商品の購入がさえなかった。

16.2008年11月の企業在庫は前月比0.7%減少(前月は0.6%減)し、予想(0.5%減)を上回る落ち込みだった。3ヶ月連続のマイナス。

   (内訳)
小売在庫は1.3%減少。自動車ディーラーの在庫は1.7%減少。製造業在庫は0.3%減。卸売在庫は0.6%減少した。

17.12月の輸入物価指数は前月比で4.2%低下(11月は7%の低下)し、予想(5.3%減)より落ち込みは少なかった。しかし、5ヶ月連続マイナス。12月の石油を除く輸入物価指数は前月比1.1%の低下だった。12月の輸入物価指数は前年同月比では9.3%低下、1982年の統計開始以来で最大の落ち込みだった。石油を除くと同0.9%上昇となる。

   (内訳)
石油・石油製品の輸入価格は前月比21.4%の低下。食品は前月比2.3%上昇(前月4.7%低下)した。資本財は0.3%低下した。

18.ノーテル・ネットワークス(NT)
カナダのノーテル・ネットワークスは14日、米連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請した。同社の資産と負債は10億ドル(約890億円)を超える。ノーテルの無担保債務の最大の債権者は社債保有者の被信託人である米銀バンク・オブ・ニューヨーク・メロン。

19.バンカメ(BAC)
バンカメが、ブラジルのバンコ・イタウ・ホールディング・フィナンセイラの持ち株を最大60億レアルで売却を検討するとの見方が出ている。バンカメは先に、中国建設銀行の持ち株一部売却で28億ドルを調達している。

20.フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は14日、以下の通り発言。

   (発言要旨)
★FRBのバランスシートを制約なく拡大させるのはインフレ抑制における信頼性を脅かしかねない。
★この新しい政策環境において、量的目標を無視するのは適切ではない。
★米経済は、年後半まで好転は見込めない。景気遅行指標である失業率は 経済が確実に回復軌道に乗るまでは、下がり始めることはない。
 
21.ミネアポリス連銀のスターン総裁は14日、以下の通り発言。

   (発言要旨)
★信用市場と住宅セクターの状況から判断すると、景気回復が勢い付くには時間が掛かるようだ。時間の経過と共に、2010年の半ば以降に健全な成長に戻るとみている。
★米経済は深刻なリセッションの真っ只中にあり、リセッションは少なくともあと2四半期は続くだろう。いったん、回復し始めても弱い状態がしばらく続く可能性が高い。
★現在、実施あるいは検討されているマクロ経済政策は、持続的な経済成長に向けた力強い回復条件になるだろう。これらの政策は米経済の基本的な柔軟性と耐性とあいまって、成功するだろう。

22.米連邦準備制度理事会(FRB)が14日、地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表。

   (要旨)
★米国経済はすべての地区で過去1ヶ月間に一段と悪化した。金融機関の貸し渋りと個人消費の不振が景気に打撃を与えている。
★大半の地区で広範にわたる産業活動の縮小あるいは鈍化がみられた。全般的な経済活動は引き続き、ほぼすべての地区で悪化している。

23.クライスラー
クライスラーのトム・ラソーダ社長は14日、仏ルノー・日産自動車連合やカナダの自動車部品メーカー、マグナ・インターナショナルに資産を売却する交渉を進めてはいないと述べた。ルノー・日産連合が「ジープ」を買い取るほか、マグナがイリノイ州の組み立て工場を買収する可能性がある見られていた。

24.オバマ次期政権で財務長官に指名されたガイトナー・ニューヨーク連邦準備銀行総裁に、納税漏れなどがあったことが13日分かった。

民主党内には問題ないという意見が多いものの、共和党には疑問視する声もあり、議会上院での指名承認が難航する可能性も出ている。更に、16日に上院で予定されていたガイトナー次期米財務長官の承認公聴会は、ジョン・カイル上院議員(共和党、アリゾナ州)の反対により、21日に延期された。

ただし、米上院財政委員会のボーカス委員長(民主党、モンタナ州)は14日、次期米財務長官に指名されているティモシー・ガイトナー氏の就任が承認されるのは明白だと述べた。

25.ファイザー(PFE)
世界最大の製薬会社、ファイザーは13日、がんや脳疾患、糖尿病の治療薬開発に集中するため、研究開発部門の8%に相当する800人の研究者を解雇することを明らかにした。同社は昨年9月、心不全や高脂血症、肥満の治療薬開発を初期段階で中止し、利益率の高い治療薬開発に経営資源を集中させる方針を表明していた。

26.10日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週比5万4000件増の52万4000件(前週は47万件)と、予想(50万3000件)を上回った。4週移動平均は51万8500件と、前週の52万6500件から減少した。

27.2008年12月の生産者物価指数全完成品は前月比1.9%低下(前月は2.2%)し、予想(2%低下)を下回る落ち込みだった。食品とエネルギー価格を除いたコア指数は前月比0.2%上昇(前月0.1%上昇)した。乗用車と処方薬はそれぞれ1.2%の1.1%の上昇を記録した。

   (内訳)
★エネルギーコストが前月比9.3%低下、ガソリンは同26%、ヒーティングオイルも24%低下。食品価格は1.5%のマイナス。中間財価格は4.2%低下、原材料価格は5.3%の低下だった。

28.フィラデルフィア連銀が15日に発表した1月の同地区製造業景況指数はマイナス24.3(前月はマイナス36.1)と、予想(マイナス35)ほど落ち込まなかった。

   (主要コンポーネント内訳)
★雇用…マイナス39.0と、1975年4月以来の最低値に落ち込んだ。
★新規受注…マイナス22.3(前月マイナス28.2)
★出荷…マイナス16.7(前月マイナス29.7)
★仕入れ価格…マイナス27(前月マイナス25.5)
★販売価格…マイナス26.2(前月マイナス32.8)

29.ヘッジファンド業界からは昨年12月に、全資産のほぼ10%に相当する1500億ドル(約13兆4000億円)が純流出した。FT紙が15日、トリムタブス・インベストメント・リサーチとバークレイズ・ヘッジのデータを基に伝えた。トリムタブスは、今年1−3月(第1四半期)も資金流出は続くだろうとの予想を示している。

30.オートデスク(ADSK)
エンジニアリング設計ソフトウエア最大手のオートデスクは15日、従業員約750人の削減計画を明らかにするとともに、今四半期(2008年11月−09年1月)の利益見通しを下方修正した。需要減少が背景。人員削減費用を除いたベースでの1株利益は18−24セント、売上高は最大5億ドルの見通し。同社は昨年11月、1株利益が少なくとも28セント、売上高は5億2500万ドル超と予想していた。

31.フォース・プロテクション(FRPT)
装甲車メーカー同社株の投資判断が“買い”から“保有”に引き下げられた。コリンズ・スチュワートが、投資家は同社の受注動向に楽観的過ぎると言う。

32.シティグループ(C)
シティグループは14日、22日に予定していた2008年10―12月決算の発表日を16日に前倒しすると発表した。シティは決算発表と同時に資産圧縮などの追加リストラ策を発表するとの観測が出ている。

33.アップル(AAPL)
14日引け後、アップルCEOが健康問題で、6月末まで休養すると発表。これを受け、アップル株が急落。

34.12月の米鉱工業生産指数は前月比2.0%低下(11月は1.3%低下)し、予想(1.0%低下)を大きく上回る下落だった。製造業は全体で2.3%低下。とりわけ自動車・同部品は7.2%の落ち込みとなった。12月の鉱工業設備稼働率は73.6%(前月75.2%)と、予想(74.5%)を下回った。1983年4月以来の低水準となった。

35.12月の米消費者物価指数は前月比0.7%低下(前月は1.7%低下)と、予想(0.9%の低下)より落ち込みは少なかった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比変わらず。12月のCPIは前年比で0.1%上昇した。コア指数は前年比1.8%上昇した。

   (内訳)
★エネルギーコストは前月比8.3%低下、食品価格は前月比で0.1%低下、医療費は前月比0.3%上昇。

36.2008年11月の対米証券投資統計によると、外国の政府と投資家の中長期金融資産取引額は外国人からみて217億ドルの売り越しとなった。予想は150億ドルの買い越しだった。前月は4億ドルの売り越しに改定された。財務省短期証券(TB)や株式スワップなど短期金融資産を含む金融資産の合計は568億ドルの買い越し。前月は2606億ドルの買い越しだった。

37.バンカメ(BAC)
バンク・オブ・アメリカが16日寄り前決算発表。2008年10−12月(第4四半期)の純収入は160億8000万ドル、1株当り48セントの赤字となった。予想は、純収入が202億6300万ドル、1株当り利益は10セント黒字だった。決算は、1991年以来で初の赤字となった。同行はまた、四半期配当を引き下げると発表した。これまでの32セントから、1セントとなる。この決算には今月買収を完了したメリルリンチの153億ドルの損失は含まれていない。

米政府はこの日先に、バンカメに200億ドルを追加資本注入するほか、バンカメの1180億ドルの資産から生じる損失に保証を付けることで合意した。バンカメによるメリルリンチとの経営統合支援と金融危機の深刻化阻止が狙い。

米政府は既にバンカメに150億ドル、メリルリンチに100億ドルを注入していた。バンカメは、資産から生じる損失の最初の100億ドルを負担。次の100億ドルの損失は財務省とFDICが分担して背負う。その後の損失についてはFRBが融資を通じて支援することとなった。

   (メリル・リンチの内訳)
メリルリンチの2008年10−12月(第4四半期)純収入はマイナス126億ドルだった。ただし、メリルリンチの優先配当金支払い後の損益は155億ドルの赤字となる。

38.シティグループ(C)
シティグループが16日寄り前決算発表。2008 年10−12月(第4四半期)の総収入は56億ドル、ドイツの消費者向け銀行事業売却益39億ドル(約3535億円)や非継続事業項目を除いた損益は1株当たり2.44ドルの赤字となった。

予想は、総収入が142億ドル、同ベース1株当たり損益が1.08ドル赤字だった。資本余力の低下と株価下落で、投資顧問から保険、銀行、証券引き受け、企業向け融資などすべてのサービスを提供する事業モデルを捨てざるを得なくなっている。同社はまた、信用危機で目減りした資本の回復に向けた措置の一環として、2社に分割する計画も示した。シティは世界の銀行事業を展開するシティコープと、「非中核」事業や米政府から保証を受けた資産を傘下に置くシティ・ホールディングスの2つに分かれる。金融のスーパーマーケットというビジネスモデルは死んだとの声も聞かれた。シティ・ホールディングスにはブローカー部門や個人向け資産運用などの「非中核」事業も含まれる。もう一方のシティコープの傘下には、継続する事業を置く。支店を通した銀行業務や法人向け融資、証券引き受け、決済、富裕層向けサービスなどが含まれる。シティは今週、証券部門スミス・バーニーの経営権をモルガン・スタンレーに譲ることで合意した。この日は、消費者金融のシティファイナンシャルや生保部門プライメリカ・ファイナンシャル・サービシズも売却する計画も示した。

39.サーキット・シティ(CC)
米家電量販大手サーキット・シティ・ストアーズは、再建を断念して会社清算を始めることを明らかにした。567店舗に残る商品を売却するため、小売り清算会社4社と契約した。前日に破産回避の最後の望みであった競売が実施されたが、買い手がつかず、清算に追い込まれた。これを受け、ライバル会社ベスト・バイやウォルマート・ストアーズのほか、アマゾン・ドット・コム株が上昇。

40.有力テクニカル・アナリストによると、米株式相場の指標が2008年の安値を割り込めば、1990年代半ば以来の水準に落ち込む恐れがあると見ている。ラルフ・アカンポーラ氏は、ダウ工指数が昨年11月20日に付けた7552ドル29セントを下回れば、6000ドルに下落しかねないと予想。これは、1996年10月以来の水準である。同氏はさらに、08年の安値まで下げない場合でも、米株式相場は1929年の大暴落の後や、1960年代の強気相場の後に見られたようなボックス圏での動きになると予想。ダウ指数は少なくとも4年間は2007年10月のピーク1万4164ドル53セントを超える可能性は低いとの見方を示した。1929年の大暴落後、ダウ平均は1950年まで約100−200ドルの間で推移した。その後持続的な上昇局面が始まったが、1966−82年は約600−1000ドルの間での推移が続いた。

ストックチャーツ・ドット・コムのチーフ・テクニカル・アナリスト、ジョン・マーフィー氏は、ダウ指数とS&P500指数が昨年11月に付けた安値は大ざっぱに言って、03年に前回の弱気相場が終了した水準であるため、極めて重要な支持線と指摘している。

41.エイボン(AVP)
BMOキャピタル・マーケッツが投資判断を“アウト・パフォーム”から“マーケット・パフォーム”に引き下げた。

42.JPモルガン・チェース(JPM)
ドイツ銀行のアナリスト、マイク・マヨ氏はJPモルガン・チェースの2009年と10年の業績見通しを下方修正した。信用コスト上昇、中核事業の収入減少が背景。09年の1株当たり利益を1.55ドルと、従来予想から50セント引き下げた。10年については30セント引き下げて2.90ドルと予想した。目標株価についても34ドルから30ドルに下方修正した。ただ、株式の投資判断は“ホールド”で維持した。

43.アップル(AAPL)
CEOのジョッブス氏が肝臓移植を検討していると言う。


=以上=
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2009年01月14日

米国株相場での注目点

米国株相場での注目点

1月13日

森  崇


1.11月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支は404億ドルの赤字と、予想(510億ドル赤字)を大幅に下回った。これは過去12年で最大の縮小率→ドル高要因。

輸入が前月比12%減になったのに対し、輸出は前月比5.8%減と相対的に落ち込みが浅かった。

2.中国税関当局が13日発表した昨年12月の銅やその関連製品の輸入は、前年同月比32%増の28万6576トンとなった。これを受け、ニューヨーク銅先物相場が反発した他、原油価格も小反発。→資源株高(ブラジル株もしっかり)

3.米国債から社債市場に資金が流れた。ドル建て3ヶ月物LIBORと同年限の米財務省証券利回りとの格差である「TEDスプレッド」は昨年8月15日以来で初めて1%を割り込んだ。→リスク・プレミアム低下。

4.シティグループとモルガン・スタンレーの取締役会は両社の証券事業の統合を承認した。CNBCが13日報じた。→業界再編への動き。


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2009年01月13日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 1/11

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

1月11日

森   崇


ブル材料
1.米民主党関係者と政権移行チーム関係者は、オバマ次期米大統領が景気刺激策の約40%を減税とするよう強く求めていると語った。オバマ氏は議会に対し、同景気刺激策を向こう数週間以内に通過させるよう要請中。景気刺激策の規模は最大7750億ドル(約71兆3500億円)になる見込みで、減税は3000億ドル余りとなる公算。これにより、議会共和党の支持獲得につながる可能性がある。

2.ニューヨーク連銀は5日、5000億ドル規模の米住宅市場支援策の一環として、住宅ローン担保証券(MBS)の買い取りを開始。ファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)、フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)、ジニーメイ(連邦政府抵当金庫)が保証する固定金利型MBSの購入を開始したと言う。買い取りの規模については明らかにしなかった。

3.2008年11月の建設支出は前月比0.6%減少(10月は同0.4%減)と、予想(1.4%減)ほど悪化しなかった。商業用建設と公共建設が住居用建設の不振を補う格好となった。

4.ヒューレット・パッカード(HPQ)
2009マックワールド・コンファレンス&エキスポにて新製品を発表。iPhoneやiPod用プリンターは既に発表済みだが、6日はマックとウィンドウズ両用ホームサーバーを発表した。

5.本日のWSJ紙に、オバマ新政権の景気対策に含まれる減税措置によって、建設会社と投資銀行が最も多くのメリットを享受するだろうとの記事が掲載された。

6.バイロン・ウィーン氏の2009年10サプライズが発表されたが、米国株に強気見通しが示された。
  
   (骨子)
★S&P500指数は1,200ポイント(現在925ドル程度)に上昇しよう。
★年後半に米国経済は回復に向かう。オバマ新政権の財政出動が奏功し、第3、第4四半期のGDP成長率はプラスに転じるだろう。
★今年秋には住宅着工が底をつける。多くのエコノミストが予想するように米国の貯蓄率は3%を超すことはない。相変わらずの消費性向の高さで、2009年のクリスマス商戦はこれまでにない活況を呈するだろう。

7.ゴールドマン・サックスのストラテジスト、デビッド・コスティン氏が、米国株に強気コメント。

   (骨子)
★投資家は西欧よりも、米国内で売上げを上げている企業株を選択すべきである。
★消費(必需品)とヘルスケアーへの投資比重を高めるべきだ。
★景気対策が第1四半期に可決されたら、個人、企業向け信用供与に弾みがつき、住宅価格下落に歯止めがかかるとともに、各種金融商品の評価損が減少するだろう。
★一度この難局を乗り越えられれば、株式相場は上昇に向かうだろう。

8.シエナ・コープ(CIEN)
光ファーバー関連企業に好材料。バークレイズのアナリストが、同社株の投資判断を“イコール・ウェイト”から“オーバー・ウェイト”に引き上げた。株価の割安さに加え、長期的に高い成長性が見込まれると言う。

9.ダウ・ケミカル(DOW)
クウェート政府からキャンセルを受け、株価が急落していた同社であるが、ジョイベン設立計画破棄に関る25億ドル以上をクウェートから取り戻す計画であると言う。そして別のパートナーを探す計画だと言う。

10.ペロシ米下院議長は7日、ワシントンでのフォーラムで、景気対策法案を2月中旬までに通過させるよう議会に求めた。議会はリセッションからの脱却に向け、2年間で7750億ドル前後の景気刺激策について協議中。オバマ次期大統領は総額およそ3000億ドルの減税も推進。個人で1人当たり500ドル、夫婦で1000ドル相当の減税で個人消費の浮揚を図る考えだ。

11.マイクロン・テクノロジー(MU)
UBSは、マイクロン・テクノロジーの投資判断を「ニュートラル(中立)」から引き上げ、「買い」に指定した。業界全体で半導体メモリーの供給が減少し、価格が上昇するだろうとしている。また、マイクロンの予想株価を5ドルに据え置いた。

   (レポート要旨)
1−3月(第1四半期)にDRAMは約15%、NAND型のフラッシュメモリーについては16%供給が減り、それが価格の安定と上昇に寄与するだろう。

12.モンサント(MON)
遺伝子組み換え種子大手モンサントが7日寄り前決算発表。堅調な決算だった。純利益が前年同期比で2倍余りに増加した。除草剤「ラウンドアップ」とトウモロコシ種子の売上好調が背景。また、GM種子製品とラウンドアップの価格引き上げも奏功。

第1四半期(9‐11月期)実績
 ○売上高…26億4,900万ドル(コンセンサス予想24億3,287万ドル)
 ○1株当たり利益…0.98ドル(コンセンサス予想0.60ドル)

2009年通期予想
 ○1株当たり利益…4.40ドル〜4.50(昨年10月8日に示した4.20−4.40ドル
  から上方修正した。コンセンサス予想4.59ドル)

13.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ(GM)は8日、同社のアジア太平洋地域での自動車販売台数が昨年、前年比2.7%増の148万台になったと発表した。中国とインドでの生産能力増強が寄与した。また、域内で生産された137万台が域外へ輸出された。中国での販売台数は6.1%増の110万台。インドは9.4%増の6万5702台となった。

14.ゴールドマン・サックス・グループは、米国債市場がバブル状態にはなっていないとの見解を示した。米経済の成長ペースが向こう6−8四半期、潜在成長率を下回る可能性が高いためだとしている。

15.イングランド銀行は8日に開いた定例の金融政策委員会(MPC)で、政策金利のレポ金利を0.5ポイント引き下げ1.5%にすることを決めた。1694年に創設された同中銀にとって、過去最低の金利水準となる。また、声明で、家計および企業向けの与信はともに一段と逼迫し、非金融部門への融資の流れを拡大させる追加措置が必要である。今年初めの生産は引き続き、急激に減少する公算が大きいとした。また、経済と金融システムに大量に資金を供給する量的緩和政策を今後採用する可能性があるとの観測が高まっている。

16.イムコアー(BLUD)
血液検査用品メーカーのイムコアーが7日引け後発表した2008年9−11月(第2四半期)の一部項目を除く1株利益は24セントと、予想を12%上回った。

17.自動車会社
米問題債権購入計画(TARP)の運営責任者、カシュカリ財務次官補は8日、米政府が決定した自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーへの174億ドル(約1兆5888億円)の支援は、両社が長期的な事業再建計画をまとめるのに十分な時間的余裕を与えると述べた。

18.オバマ次期米大統領は8日演説。

   (骨子)
★2年間で300万人の雇用創出を目指す景気テコ入れ策と、金融規制見直しや住宅差し押さえ防止など金融改革を一体で進める方針を表明。
★米国の成長力と競争力の強化に向け、環境・エネルギーや教育、医療分野などに重点投資する考えも示した。
★原案では2年間で7750億ドル(約71兆円)程度となる見通し。
★関連法の早期成立を呼びかけた。

19.米連邦準備理事会(FRB)は7日、短期の貯蓄性投資信託であるMMF(マネー・マーケット・ファンド)市場向けに資金供給する制度の対象を拡大すると発表した。同制度対象がMMFだけだったが、地方自治体の投資プール、一部の民間投資ファンドなども利用可能になる。

20.クリストファー・ドッド米上院銀行委員長ら3人の民主党上院議員とシティグループは、住宅所有者が住宅を保有し続けられるようにするための支援策で合意した。

21.シアーズ・ホールディング(SHLD)
第4四半期のEPS(一部項目を除く)は2.44ドル‐3.09ドルになると会社側が発表。予想は1.92ドルだった。

22.ドイツ政府はゼネラル・モーターズ傘下のオペルに対し、最大18億ユーロ(約2210億円)の支援を条件付きで約束。

23.昨年9月に破たんしたリーマン・ブラザーズは、33億ドル(約3000億円)規模のマーチャントバンク・ファンドを同ファンドの運営を手掛けている経営陣とルクセンブルクの投資会社レイネット・インベストメンツに売却する方向で話を進めている。


ベア材料
1.アップル(AAPL)
アップルのスティーブ・ジョブズCEOは5日、栄養障害を患っていいることを明らかにした。その上で、治療の間もCEO職にはとどまる意向を示した。ジョッブス氏は、原因はホルモンバランスの崩れで、それが体の必要とするタンパク質を奪っていたと説明した。この数ヶ月間、健康不安からCEO職をティム・クック最高業務責任者(COO)に譲らざるを得ないとの観測が浮上していた。

2.シティグループ(C)
ドイツ銀行のアナリスト、マイク・マヨ氏は、シティグループの今年と来年の業績見通しを下方修正した。2009年のシティグループの1株当たり損失予想を1ドルとし、これまでの70セントから予想赤字幅を拡大させた。また2010年の1株当たり利益予想は75セントと、従来の1.15ドルから引き下げた。景気悪化が、シティグループが保有する融資債権に悪影響を与えるだろうとし、クレジットカードローンや住宅および商業用不動産ローン、さらに海外の消費者向け銀行業務が特に大きな打撃を受けるとの見通しを示した。

3.格付け会社ムーディーズは5日、金融機関の劣後債を裏付けとした一部の債務担保証券(CDO)の格付け方法を見直す方針を明らかにした。ドイツ銀行が昨年12月、10億ユーロ(約1270億円)相当の債券の早期償還を見送ったことがきっかけ。ドイツ銀行は昨年12月17日に、表面利率3.875%、2014年償還の債券について、今年1月となっていた初回期日での早期償還を行わない決定を明らかにした。

4.大手自動車各社が5日発表した12月の米自動車販売によると、同国のリセッションが影響し、フォード・モーターが前年同月比32%の落ち込み、クライスラーが同53%減、

5.通信サービス株
通信大手のAT&Tやベライゾン・コミュニケーションズは大幅安。サンフォード・C・バーンスティーンがリセッションは携帯電話利用者に打撃を与えると指摘した。

6.インターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)
先物市場運営会社、インターコンチネンタル・エクスチェンジが急落。BMOキャピタル・マーケッツが同社の利益予想を下方修正した。

7.11月の製造業受注額は前月比4.6%減(10月は6%減)と、予想(2.3%減)を大幅に上回る落ち込みだった。輸送機器を除く11月の受注は4.2%減と、4ヶ月連続の減少だった。航空機を除く非国防資本財受注は3.9%増と、前回数値(4.7%増)から下方修正された。

8.11月の中古住宅販売成約指数は前月比4%低下の82.3(10月は4.2%低下の85.7)と、予想(1%低下)より大きな落ち込みだった。2001年の統計開始以来の最低水準。地域別では全米4地域すべてで低下。低下率は北東部7.2%、中西部が6.7%、西部が2.4%、南部が2.2%だった。

9.米供給管理協会(ISM)が6日発表した2008年12月の非製造業総合景況指数は40.6(11月は37.3)と、予想(36.5)より落ち込みは少なかったが、過去2番目の低水準となった。

   (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…39.9(前月35.4)
★雇用…34.7(前月31.3)
★仕入れ価格…36(前月36.6)

10.12月最終週(28日−1月3日)の主要小売業の既存店売上高は前年同期比0.8%減と、4週間連続で前年割れとなった。国際ショッピングセンター協会(ICSC)が6日発表。年末商戦は失速したまま幕切れした。この結果、12月は第1週(0.4%増)を除くと、すべて前年を割り込んだ。減少幅は第4週(1.8%減)がピークだった。12月全体では、ICSCは1.0%減程度になったと予測。

11.米連邦準備制度理事会(FRB)が6日公表した議事録によると、2008年12月15‐16日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)では、金融政策当局者は悪化する経済に対して相当な下振れリスクを認識していたことが判明。また、一部当局者は金融市場への圧力を要因とする経済収縮が長期化する明確な可能性を指摘。

12.給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズによると、2008年12月の米民間部門の雇用者数は前月比69万3000人減少し、予想(49万5000人減)を大幅に上回る落ち込みだった。2001年の統計開始以来で最大の落ち込み。

   (業種別内訳)
★製造業と建設業を含む財生産部門が22万人減少。サービス部門も47万3000人減少。建設部門は10万2000人減と、21ヶ月連続で減少した。

13.インテル(INTC)
インテルが7日発表した2008年10−12月(第4四半期)の暫定売上高は82億ドルと、昨年11月に示した予想の約90億ドルを10億ドル近く下回った。アナリスト予想は、売上高が88億ドル、利益が13億2000万ドルだった。

   (その他の主要発表事項)
★需要がさらに弱くなった。クリアワイヤーへの投資で9億5000万ドルの評価損を計上する。
★粗利益率は、レンジの下限にとどまった(同社は従来、粗利益率を55%のプラス・マイナス数ポイント前後と予想していた)。

14.タイムワーナー(TWX)
メディア大手のタイムワーナーは7日寄り前、2008年10―12月(第4四半期)に評価損として約250億ドルを計上することを明らかにし、同社の2008年通期決算は赤字になると発表した。タイムワーナーの従来予想では、08年通期の継続事業からの1株当たり損益は最大1.07ドルの黒字が見込まれていた。予想は最大1.06ドルの黒字だった。減価償却を除くと08年の営業利益は前年比約2%増、従来予想の5%増には及ばなかった。

   (不振の背景)
★景気悪化を背景にAOLや出版部門の広告が予想以上の打撃を受けたほか、傘下ターナー・ブロードキャスティング・システムが賠償金の支払いを命じられたほか、さらにタイム・アンド・ライフビルのテナント企業の破たんが評価損計上につながった。

15.米金融当局が、戦後最悪の景気低迷が広範囲な物価下落につながるリスクを回避するため、明確なインフレ目標の設定に向けた協議を再開。また、デフレ回避のための方法についても協議中。バランスシートの拡大につながった緊急融資を増額する案も検討。

16.金融株に悪材料
オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏は、ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーなど米国の金融機関は今年、一段の資本増強が必要になるとの見方を示した。

   (レポートの要旨)
★資産価格下落が続くことと住宅ローン担保証券の信用格付けが引き下げられることによって、最大400億ドルの評価損が発生し米金融機関の09年利益を押し下げるとの見通しを示した。
★保有証券の格下げはリスクに対応した資本増強を必要とするため、米銀に増資を迫ることになるだろう。
★今年第1四半期には金融機関の格付けと自己資本比率が決定的な重要性を持つだろう。米銀の中核的自己資本(Tier1)比率が大きく低下する公算が大きい。
★住宅ローン担保証券をまとめた商品がさらに格下げされれば、金融機関などの企業格付けの引き下げにつながる可能性もある。

17.2日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比8.2%低下の1143.8となった。金利がほぼ横ばいだったことから借り換えが低調だった。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.07%。前週5.03%だった。

   (その他主要指数動向)
★購入指数…344.2(前週は320.9)
★借り換え指数…5904.5(前週は6733.8)

18.欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が7日発表した2008年11月のユーロ圏生産者物価指数(PPI)は、前月比1.9%低下と、1981年の統計開始以来で最大の落ち込みを記録した。欧州中央銀行(ECB)の利下げ余地が一段と広がった。11月のエネルギー価格は前月比5.1%下落と、1985年に同項目の統計がまとめられるようになって以来で最大の低下だった。

19.小売会社に悪材料
ディスカウント店大手のウォルマート・ストアーズ、百貨店のメーシーズ、衣料品小売りのリミテッド・ブランズは、リセッションの影響から年末商戦での販売が減少したことを受け、業績見通しを下方修正した。ウォルマートは8日、11月−1月(第4四半期)の利益見通しを下方修正。12月の既存店売上高も前年同月比1.7%増にとどまり、アナリスト予想を下回った。リミテッド・ブランズは同10%減となった。衣料品小売り大手ギャップとメーシーズも、ともに通期の業績予想を引き下げた。特に、ウォルマートの12月既存店売上高は前年同月比1.7%増加。1月については変わらずから2%増と予想した。11−1月期の継続事業ベースの1株当たり利益見通しは91−94セントと、11月時点の予想である1.03−1.07ドルから引き下げた。

メーシーズは8日、11店舗を閉鎖する計画を明らかにするとともに、通期利益見通しを下方修正した。12月の既存店売上高は4%減少した。

20.バンカメ(BAC)
ムーディーズ・インベスターズは8日、金融持ち株会社バンク・オブ・アメリカの優先債格付けを「Aa2」から「Aa3」に引き下げた。クレジットカードに絡む損失拡大や住宅ローン業務が資本を損ねるとの懸念が背景。また、主力の銀行部門バンク・オブ・アメリカの財務力格付けを「A−」から「B」へと2段階引き下げた。バンカメの資本状況は2010年以前には改善しないだろうとの見方を示した。ムーディーズは一方、BOAが買収したメリルリンチの優先債は「Aa3」に格上げした。

21.PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ(PNC)
スタンダード・アンド・プアーズは7日引け後、オハイオ州の銀行ナショナル・シティーを買収したペンシルベニア州の銀行PNCファイナンシャル・サービシズ・グループの格付けを引き下げた。買収絡みで損失が見込まれることを理由に挙げた。

22.米連邦準備制度理事会(FRB)が8日発表した2008年11月の消費者信用残高は前月比79億ドル減少の2兆5700億ドル(10月は28億ドル減少)と、1943年の統計開始以降で最大のマイナスを記録した。予想は前月比変わらずだった。クレジットカードを中心とした回転信用は前月比28億ドルの減少。自動車・移動住宅・教育向け非回転信用は52億ドル減少した。

23.サンマイクロ・システムズ(JAVA)
ゴールドマン・サックスが2009年のEPS予想と、目標株価を引き下げた。今年上半期は逆風が強いと言う。

24.2008年12月の雇用統計が発表になった。

   (内訳)
★12月非農業部門雇用者数…前月比52万4000人減少(予想は52万5000人減)
★11月非農業部門雇用者数…前月比58万4000人減(速報値の53万3000人減から下方修正された)
★08年通年非農業部門雇用者数…258万9000人減少し、第2次世界大戦後で最悪となった。
★12月の失業率…7.2%(前月6.8%)と、予想(7%)を上回り、15年ぶりの高水準に上昇した。
★非農業部門雇用者数は12ヶ月連続で減少(07年は110万人の雇用が創出された)
★週平均労働時間…33.3時間と、1964年の雇用統計開始以来で最低を記録。前月は33.5時間だった。
★製造業部門の週平均労働時間…39.9時間と、前月の40.3時間から減少。
★超過勤務…3時間(前月3.3時間)。
★週平均賃金…2ドル減少し、611.39ドル。
★平均時給…前月比5セント(0.3%)増加し18.36ドルとなった。

   (部門別動向)
★製造業部門は14万9000人減(前月は10万4000人減)、自動車製造・部品部門は2万1400人減少。建設部門は10万1000人減少、金融機関は1万4000人の減少。広義のサービス業は27万3000人減。小売りは6万6600人減少した。政府機関では雇用が7000人拡大した。

25.11月の卸売在庫は前月比0.6%減少(前月は1.2%減)と、予想(0.7%減)より落ち込みは少なかったが、3ヶ月連続のマイナスを記録。また、11月の卸売売上高は前月比7.1%減と、1992年の統計開始以来で最大の落ち込みを記録した。

26.フォックスピット・ケルトン・コクラン・キャロニア・ウォーラーのアナリスト、デービッド・トローン氏は9日付のレポートで、シティグループの10−12月(第4四半期)の業績予想を下方修正した。信用関連の取引に絡み、相当規模の損失を計上するため。損失予想を1株当たり1.56ドルと、従来の同97セントから拡大。09年通期については同31セントの赤字、10年通期は同1.25ドルの黒字と、それぞれ予想を据え置いた。

27.ベスト・バイ(BBY)
米家電量販店最大手のベスト・バイは9日、12月の既存店売上高(開店14ヶ月以上)が前年同月比6.5%減少、総売上高は75億ドルに増えたと発表。年末商戦で値下げを実施したが減少に歯止めがかからなかった。8日にはディスカウント店大手のウォルマート・ストアーズ、衣料品小売り大手ギャップ、百貨店のメーシーズが利益見通しを下方修正している。

28.リッチモンド連銀のラッカー総裁は9日、以下の通り発言。

   (発言要旨) 
★FRBが融資や債券購入プログラムの財源にそのバランスシートを使用する戦略はリスクでいっぱいだ。過去には中央銀行が財政面の支援からバランスシートの使用を強いられ、不安定な金融状況を招いた例が山ほどある。金融政策と財政政策の混同はリスクでいっぱいだ。
★信用市場が完全には回復していないのに、インフレ再燃を回避するため金融政策による景気刺激を解除しなくてはならないときが来ることは十分にあり得る。
★経済成長については、住宅市場という足かせが近く弱まるだろう。2009年中に景気が勢いを取り戻すと予想することは妥当だ。

29.KBホーム(KBH)
米住宅建設4位のKBホームが9日発表した2008年9−11月(第4四半期)
の売上高は前年同期比56%減の9億1900万ドル、1株当たり損失額は3.96ドルと、予想(1.06ドル損失)より大きな落ち込みだった。ジェフリー・メッツガーCEOは、09年の住宅市場と全般的な経済情勢は困難な状況が続き、悪化する可能性すらあると発言。

30.CVSケアマーク(CVS)
ドラッグ・チェーン大手が業績への警告。2009年通期ベース一株あたり利益が2.53−2.61ドルになると言う。予想EPSは2.69ドルだった。多くの薬局管理計画契約の更新が、低価格で交渉されていると言う。

31.コーチ(COH)
高級革製品小売りのコーチが8日引け後に2008年10−12月(第2四半期)暫定決算を発表したが、同社の従来見通しとアナリスト予想のいずれも下回った。

10−12月期予想
★売上高…前年同期比2%減の9億6000万ドル(同社の従来の見通しは10億5000万ドル、
 アナリストの予想平均は10億4000万ドルだった)
★1株当たり利益…67セント(同社の従来の見通しは77セント。
 アナリスト予想平均は74セントだった)

   (不振の背景)
@来客数の減少。
A競合他社の値引き販売。

32.レナー(LEN)
建設会社大手に悪材料。同社のジョイベンが、ねずみ講まがいの取引に手を染めているとの嫌疑がかけられていた。

33.シェブロン(CVX)
米2位の石油会社シェブロンは8日引け後、2008年10−12月(第4四半期)の経費が、通常予想される2億5000万−3億ドルの水準をはるかに上回ったとの見方を示した。また、同期の原油と天然ガスの生産も減少したもよう。



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2009年01月10日

12月雇用統計内訳

12月雇用統計内訳

   (内訳)
★12月非農業部門雇用者数…前月比52万4000人減少(予想は52万5000人減)
★11月非農業部門雇用者数…前月比58万4000人減(速報値の53万3000人減から下方修正された)
★08年通年非農業部門雇用者数…258万9000人減少し、第2次世界大戦後で最悪となった。
★12月の失業率…7.2%(前月6.8%)と、予想(7%)を上回り、15年ぶりの高水準に上昇した。
★非農業部門雇用者数は12ヶ月連続で減少(07年は110万人の雇用が創出された)
★週平均労働時間…33.3時間と、1964年の雇用統計開始以来で最低を記録。前月は33.5時間だった。
★製造業部門の週平均労働時間…39.9時間と、前月の40.3時間から減少。
★超過勤務…3時間(前月3.3時間)。
★週平均賃金…2ドル減少し、611.39ドル。
★平均時給…前月比5セント(0.3%)増加し18.36ドルとなった。

    (部門別動向)
★製造業部門は14万9000人減(前月は10万4000人減)、自動車製造・部品部門は2万1400人減少。建設部門は10万1000人減少、金融機関は1万4000人の減少。広義のサービス業は27万3000人減。小売りは6万6600人減少した。政府機関では雇用が7000人拡大した。

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2009年01月09日

週間失業保険申請

週間失業保険申請


労働省が、3日終わった1週間の新規失業保険申請件数を発表した。前週比2万4000件減の46万7000件となった。また、前週は速報値49万2000件から49万1000件へ修正された。

27日に終わった週の、継続受給者数は1982年以来の高水準となる460万人となった。労働市場はかなり困難な状態であり、今回の数字から、解雇された場合に次の職を見つけるのが非常に困難であることが明らかである。

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本日米国株反発の原動力はこれだ

本日米国株反発の原動力はこれだ


1.オバマ次期米大統領は8日演説。景気対策について言及。

  (骨子)
★2年間で300万人の雇用創出を目指す景気テコ入れ策と、金融規制見直しや住宅差し押さえ防止など金融改革を一体で進める方針を表明。
★米国の成長力と競争力の強化に向け、環境・エネルギーや教育、医療分野などに重点投資する考えも示した。
★原案では2年間で7750億ドル(約71兆円)程度となる見通し。
★関連法の早期成立を呼びかけた。

2.米連邦準備理事会(FRB)は7日、短期の貯蓄性投資信託であるMMF(マネー・マーケット・ファンド)市場向けに資金供給する制度の対象を拡大すると発表した。同制度対象がMMFだけだったが、地方自治体の投資プール、一部の民間投資ファンドなども利用可能になる。

3.クリストファー・ドッド米上院銀行委員長ら3人の民主党上院議員とシティグループは、住宅所有者が住宅を保有し続けられるようにするための支援策で合意した。

4.自動車会社に好材料。
米問題債権購入計画(TARP)の運営責任者、カシュカリ財務次官補は8日、米政府が決定した自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーへの174億ドル(約1兆5888億円)の支援は、両社が長期的な事業再建計画をまとめるのに十分な時間的余裕を与えると述べた。

5.イギリス中銀も大幅利下げ。量的緩和政策採用の観測も高まり、各主要中銀の足並みが揃ってきた。
イングランド銀行は8日に開いた定例の金融政策委員会(MPC)で、政策金利のレポ金利を0.5ポイント引き下げ1.5%にすることを決めた。1694年に創設された同中銀にとって、過去最低の金利水準となる。また、声明で、家計および企業向けの与信はともに一段と逼迫し、非金融部門への融資の流れを拡大させる追加措置が必要である。今年初めの生産は引き続き、急激に減少する公算が大きいとした。また、経済と金融システムに大量に資金を供給する量的緩和政策を今後採用する可能性があるとの観測が高まっている。
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2009年01月08日

ADP民間雇用者は大幅に落ち込む。9日の雇用統計に懸念高まる。

ADP民間雇用者


オートマティック・データ・プロセッシングが発表した集計調査によれば、2008年12月の民間部門の雇用者数が、前月比69万3000人減少となった。これは統計を開始した2001年以来最大の落ち込みとなった。

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MBA住宅ローン申請指数は低下。金利横ばいで、借り換え進まず。

MBA住宅ローン申請指数


抵当貸付銀行協会(MBA)が発表した、2日までの住宅ローン申請指数は、前週比8.2%低下の1143.8となった。金利がほぼ横ばいであることから、借り換えが低下したことが要因。

★購入指数:344.2(前週比7.3%上昇)
★借り換え指数:5904.5(前週比12%低下)

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2009年01月07日

本日の米国株高背景はこれだ 1/6

本日の米国株高背景はこれだ

1月6日

森  崇


1.本日のWSJ紙に、オバマ新政権の景気対策に含まれる減税措置によって、建設会社と投資銀行が最も多くのメリットを享受するだろうとの記事が掲載された。

2.米国株への強気見通しが提示された。
@バイロン・ウィーン氏の2009年10サプライズが発表されたが、米国株に強気見通しが示された。
  
   (骨子)
★S&P500指数は1,200ポイント(現在925ドル程度)に上昇しよう。
★年後半に米国経済は回復に向かう。オバマ新政権の財政出動が奏功し、第3、第4四半期のGDP成長率はプラスに転じるだろう。
★今年秋には住宅着工が底をつける。多くのエコノミストが予想するように米国の貯蓄率は3%を超すことはない。相変わらずの消費性向の高さで、2009年のクリスマス商戦はこれまでにない活況を呈するだろう。

Aゴールドマン・サックスのストラテジスト、デビッド・コスティン氏が、米国株に強気コメント。

   (骨子)
★投資家は西欧よりも、米国内で売上げを上げている企業株を選択すべきである。
★消費(必需品)とヘルスケアーへの投資比重を高めるべきだ。
★景気対策が第1四半期に可決されたら、個人、企業向け信用供与に弾みがつき、住宅価格下落に歯止めがかかるとともに、各種金融商品の評価損が減少するだろう。
★一度この難局を乗り越えられれば、株式相場は上昇に向かうだろう。

3.今日はハイテクがしっかりだが、以下が背景。
@シエナ・コープ(CIEN)
光ファーバー関連企業に好材料。バークレイズのアナリストが、同社株の投資判断を“イコール・ウェイト”から“オーバー・ウェイト”に引き上げた。株価の割安さに加え、長期的に高い成長性が見込まれると言う。

Aヒューレット・パッカード(HPQ)
2009マックワールド・コンファレンス&エキスポにて新製品を発表。iPhoneやiPod用プリンターは既に発表済みだが、今日はマックとウィンドウズ両用ホームサーバーを発表した。

4.個別に強材料が出た。
@ダウ・ケミカル(DOW)
クウェート政府からキャンセルを受け、株価が急落していた同社であるが、ジョイベン設立計画破棄に関る25億ドル以上をクウェートから取り戻す計画であると言う。そして別のパートナーを探す計画だと言う。

AS&Pがメリル・リンチの長期カウンター・パーティー格付けを「A+」、ワコビアの優先債の格付けを「Aa3」に引き上げた。
posted by mori at 10:45 | TrackBack(0) | マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

製造業受注

製造業受注

11月の製造業受注額は前月比4.6%減(10月は6%減)と、予想(2.3%減)を大幅に上回る落ち込みだった。輸送機器を除く11月の受注は4.2%減と、4ヶ月連続の減少だった。航空機を除く非国防資本財受注は3.9%増と、前回数値(4.7%増)から下方修正された。

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posted by mori at 10:29 | TrackBack(0) | マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

中古住宅成約指数

中古住宅成約指数

全米不動産協会が発表した11月の中古住宅販売成約指数は、前月比4%低下となった。また、10月は、速報値0.7%低下から4.2%低下へと下方修正された。

地域別では以下の通り。

★北東部:7.2%低下
★中西部:6.7%低下
★西部:2.4%低下
★南部:2.2%低下

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posted by mori at 10:25 | TrackBack(0) | マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ISM非製造業景況指数

ISM非製造業景況指数


米供給管理協会(ISM)が6日発表した2008年12月の非製造業総合景況指数は40.6(11月は37.3)と、予想(36.5)より落ち込みは少なかったが、過去2番目の低水準となった。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…39.9(前月35.4)
★雇用…34.7(前月31.3)
★仕入れ価格…36(前月36.6)

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posted by mori at 10:22 | TrackBack(0) | 決算速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月06日

建設支出

建設支出


商務省が発表した2008年11月の建設支出は、前月比0.6%減となった。商業用建設と公共建設は、不振部分である住宅用建設を補ったことが要因となり、市場予想1.2%減ほど悪化しなかった。非住宅では高速道路、学校、警察署などが支え同+1.4%と2ヶ月連続でプラスを示し堅調だった。

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posted by mori at 09:06 | TrackBack(0) | マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アップル株とりあえずの安心買いから上昇

アップル株とりあえずの安心買いから上昇


アップルのスティーブ・ジョブズCEOは5日、栄養障害を患っていいることを明らかにした。その上で、治療の間もCEO職にはとどまる意向を示した。ジョッブス氏は、原因はホルモンバランスの崩れで、それが体の必要とするタンパク質を奪っていたと説明した。この数カ月間、健康不安からCEO職をティム・クック最高業務責任者(COO)に譲らざるを得ないとの観測が浮上していた。

また、アップルは5日、スティーブ・ジョブズCEOが会社を運営できなくなった場合に備えた後継者プランを準備していることを明らかにした。アップルの広報担当者のスティーブ・ダウリング氏は、「後継者プランは整っているが、明白な理由で機密事項となっている。後継者プランは数年前から存在する」と述べた。

また、今週号バロンズ紙に、シスコ、マイクソフトとともに、キャッシュリッチ、割安株として紹介されている。

これを受け、アップル株は本日3.83ドル上昇し、94.58ドルで引けた。

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バイロン・ウィーン氏の2009年10のサプライズ

バイロン・ウィーン氏の2009年10のサプライズ

1月5日

森  崇


1.米国ドルは深刻な下落トレンドをたどる。対ユーロで1.65ドル、対円では、75円まで。国債増発が背景。

2.今年、米国10国債の利回りは4%(現在2.5%程度)に上昇しよう。

3.原油はバーレル当たり80ドル(現在48ドル程度)に上昇しよう。

4.S&P500指数は1,200ポイント(現在925ドル程度)に上昇しよう。

5.金価格はオンス当たり1,200ドル(現在850ドル程度)に上昇しよう。

6.年後半に米国経済は回復に向かう。オバマ新政権の財政出動が奏功し、第3、第4四半期のGDP成長率はプラスに転じるだろう。

7.今年秋には住宅着工が底をつける。多くのエコノミストが予想するように米国の貯蓄率は3%を超すことはない。相変わらずの消費性向の高さで、2009年のクリスマス商戦はこれまでにない活況を呈するだろう。

8.中国経済が回復するとともに、中国株も反発に向かう。貯蓄よりは消費に資金が回るだろう。

9.NY州はじめ、破綻の脅威に晒されるだろう。この結果、連邦政府が救済に出る。

10.イラクからの撤兵は徐々に遅れるとともに、アフガニスタンへの派兵が急増するだろう。テロへの脅威を口実に、オバマ大統領は軍備を拡充する。


ちなみに、昨年の予想は10の中で8が的中した。「ドルが前半しっかり、後半下落」と、「原油が前半下落、後半急伸」との予想が外れた。
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2009年01月05日

ダグ・カス氏の2009年20の予測

ダグ・カス氏の2009年20の予測

1月4日

森  崇

モルガン・スタンレーのストラテジスト、カス氏(バイロン・ウィーン氏の後任)が2009年20の予測をリリースした。以下がその内容である。

1.ロシアのマフィアと支配層の資金がマドフのファンドに資金を投入していたことが判明する。

2.予想より早く住宅市場が安定化する。

3.米国商業用不動産市場の2009年上半期、価格下落はわずか。

4.米国経済は予想より早く落ち着く。

5.米国株は、2009年上半期に20%の上昇を遂げる。

6.2009年第2四半期のGDP成長率の数字により、債券バブルが破裂する。

7.商品相場は2009年を通じて冴えない。

8.企業の設備投資は引き続き不振。この結果、半導体のアドバンスト・マイクロデバイシーズ(AMD)が破産法適用申請をする。

9.ヘッジファンドとファンド・オブ・ファンズ業界の回復は、2009年には期待できない。

10.ミューチャル・ファンドの2008年純資金流出は、2009年には純資金流入に変わる。

11.州や地方自治体の財政不均衡、赤字が急増する。

12.自動車メーカーと労組の賃金を巡る交渉が合意に達する。

13.オバマ新政権は、コックスSEC委員長を更迭する。

14.大型のM&Aが続出する。
この結果、Evercore (EVR), Lazard (LAZ) 、Greenhill (GHL) が栄える。Goldman Sachs とCitigroup の合併が実現する。しかし、ゴールドマンが支配する。モルスタがブラックストーンを買収する。ディズニーがカーニバル・コープを買収する。マイクロソフトがヤフーを5ドルで買収する。

15.メディアの著名キャラクターが担当変えをする。

16.デジタル時代において、インターネットが侵略武器として脅威的存在になる。

17.多くのスポーツ・チームが破綻する。

18.FOXビジネス・ネットワークが閉鎖される。

19.古いメディアが破綻する。
  ユニビジョンとクリア・チャンネルが破綻する。NYタイムズ紙の危機的状況が続く。

20.中東のインフラ建設は原油価格低迷の為に頓挫する。



=以上=
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先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 1/4

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

1月4日

森   崇


ブル材料
1.JCフラワーズ、デューン・キャピタル・マネジメント、ポールソンを中心としたプライベートエクイティ投資会社とヘッジファンドのグループが、連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に置かれているインディマック・バンコープ買収を目指しているもよう。インディマックは支店33店舗やリバースモーゲージ部門を保有。預金残高は約69億ドル、融資・リースは165億ドルに上る。

2.米財務省のマクローリン報道官は29日、ゼネラル・モーターズとクライスラーに向けた134億ドルの緊急融資について、両社と詳細を詰めていることを明らかにした。自動車メーカー向け融資の最終調整が順調に進んでおり、それぞれの短期的な資金ニーズに応じた期日までに完了するよう全力を挙げていると述べた。

3.ヒューレット・パッカード(HPQ) 
PCメーカー大手の同社株は、ハードCEOのコスト削減策と、シェア拡大を両輪に、47ドルまで上昇する可能性があると今週号バロンズ紙が報じた。

4.ゼネラル・モーターズ(GM)
米財務省はGMが出資する金融関連会社GMACに対し、50億ドル(約4500億円)の株式購入を含め、合計60億ドルの公的資金を注入すると発表。このうち10億ドルはGM本体に融資する。銀行持ち株会社に転換するGMACの株主割当増資をGMが引き受けることができるようする。この融資は財務省が今月合意したGMとクライスラーへの134億ドルの緊急融資に追加するもの。

GMACは、米連邦預金保険公社(FDIC)の保証制度の利用申請や小口預金を募るなど、流動性を増やす方法を模索している。また、債務圧縮を目的とする債務交換への応札をすべて受け入れたと発表した。

5.ローム&ハース(ROH)
CSFBによれば、ダウ・ケミカルの買収合意内容によれば、ダウ社が、ローム&ハース買収を破棄できる余地は少ないと言う。これを受け、ローム&ハース株が急騰。この他、ダウ・ケミカルには以下のような材料が出ている。

@スタンダード・アンド・プアーズ(S& P)とムーディーズの米有力格付け2社は、クウェート政府が米化学最大手ダウ・ケミカルのプラスチック製造部門に90億ドル(約8200億円)出資する契約を解消したのに伴い、ダウ・ケミカルの社債格付けを引き下げた。S&Pは、ダウ・ケミカルの格付けを「A−」から「BBB」に2段階引き下げた。一方、ムーディーズはダウ・ケミカルの格付けを「A3」から1段階引き下げて「Baa1」とした。

Aバンク・オブ・アメリカ(BOA)やシティグループ、モルガン・スタンレーなど米化学大手ダウ・ケミカルに融資している銀行団は、ローム・アンド・ハース買収の資金としてダウに融資した130億ドル(約1兆1800億円)の損失を回避するため、ダウに同買収の再交渉を迫る可能性がある。3行を含む18行の銀行団は今年9月、ダウ・ケミカルによる154億ドル規模のローム・アンド・ハース買収向けに1年間のつなぎ融資供与で合意した。ダウ・ケミカルがクウェートとの合弁事業で得る60億ドルが期待できなければ、銀行団は26億ドルの損失を被りかねないとの試算も出ている。ダウ・ケミカルと銀行団はローム・アンド・ハース買収を軌道修正ないし撤回するよう迫られる公算がある。

6.アイアン・マウンテン(IRM)
情報管理管理サービス会社株が急伸。29日引け後、S&P500指数に採用されると発表された。アルトリア・グループに買収される、無煙たばこ製造販売会社UST(UST)が除外されるため。

7.27日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週比9万4000件減の49万2000件(前週は58万6000件)と、予想(57万5000件)を大幅に下回り、ほぼ2カ月ぶりの低水準となった。ただし、クリスマスを含む週だったため、季節調整の過程で歪みが生じたとの見方が強い。20日に終わった週の継続受給者数は450万6000人と、1982年12月以来の高水準に増加した。新規失業保険申請件数の週間の振れを均した4週移動平均は55万2250件と、前週の55万8000件から減少した。これを受け、ホーム・デポ(HD)、ウォルマート(WMT)、ターゲット(TGT)、JCペニー(JCP)などの小売株が軒並み買われた。

8.26日までの1週間の住宅ローン申請指数は1245.7と、前週の1245.4から小幅上昇した。前週に続き、2003年以来の最高水準を更新した。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.03%と、前週の5.04%から低下し、同統計開始の1990年以来で2番目の低水準を付けた。これを受け、トール・ブラザーズ(TOL)、パルト・ホームズ(PHM)、センテックス(CTX)、KBホーム(KBH)など住宅建設株がしっかり。

  (その他主要指数動向)
★購入指数…320.9(前週は316.5)
★借り換え指数…6733.8(前週は6758.6)

9.米連邦準備理事会(FRB)は30日、住宅ローン担保証券(MBS)の買い取りを1月から開始すると発表。量的緩和政策の一環である。6月末までの半年間に最大5000億ドル(約45兆円)のMBSを購入する。金融市場に流動性を供給して住宅ローン金利の低下を促す目的。MBSの買い取りは、FRBが11月下旬に発表した最大8000億ドルの追加金融対策の一つ。購入対象は政府の管理下に入った米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)や米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が保証したMBS。FOMCの指示でニューヨーク連銀が買い取る。6%以上になっていた住宅ローン金利は一連の対策で5%台に急低下したが、不良債権問題の原因になっている住宅ローンの焦げ付き急増を抑えるため、4%台前半を視野に入れている。

10.イーライリリー(LLY)
医薬品大手の第一三共とイーライリリーは31日、共同で承認を申請している抗血小板治療剤プラスグレルについて、米食品医薬品局(FDA)の心血管用薬および腎臓用薬諮問委員会(CRDAC)が2月3日に審査すると発表。イーライリリーは2011年に特許切れとなる抗精神病薬「ジプレクサ」に替わる主力薬としてプラスグレルに期待している。

11.ゼネラル・モーターズ(GM)
GMは30日、販売促進のため2008、09年型車の一部について最長5年間のゼロ金利ローンなどを提供すると言う。金利は年間でゼロから5.9%で、来年1月5日まで利用可能。最大4250ドルのリベート(販売払戻金)提供も示唆。ゼロ金利の対象となるのはスポーツ型多目的車(SUV)の08年型「シボレートレイルブレイザー」や「サーブ9−5」セダンなど。同社北米販売部門責任者マーク・ラネーブ氏は、同社の販売台数が前年同月比で41%減少した11月に比べて、12月は大幅に増加していると指摘。GMが出資する金融会社GMACが銀行持ち株会社として承認されたことも、GMのローン金利引き下げにつながっているもよう。

12.米財務省は31日、自動車産業救済に関する指針をまとめたことを明らかにした。自動車の生産もしくは資金調達において重要とみなされる企業も救済の対象に含まれると言う。当該企業の業務に重大な支障が生じることによって雇用に悪影響が及び、その結果、景気もしくは信用市場にマイナスの影響が波及するかどうかという点を重視し、投資は、その形式と期間、条件をケースバイケースで財務省が決定すると言う。

13.エイコーン(AKRX)
米食品医薬品局(FDA)は製薬会社エイコーンの感染治療薬の販売を認可した。

14.ナビスター・インターナショナル(NAV)
米トラックメーカー、ナビスター・インターナショナルが発表した8−10月(第4四半期)決算では損失が前年同期に比べ増加した。フォード・モーター向けのエンジン需要が低迷し、損失を計上したことが響いた。ただし、財務省による救済範囲拡大期待から買われた。

15.プジェット・エナジー(PSD)
投資会社プジェット・ホールディングスはエネルギー会社のプジェット・エナジーを約74億ドルで買収することについて、ワシントン州規制当局から承認を得た。

16.バンカメ(BAC)
バンク・オブ・アメリカによる証券大手メリルリンチの買収手続きが完了。バンカメが1日発表したもので、顧客からの預かり資産は2兆ドルを超え、銀行業務に加えて株式の仲介なども扱うアメリカで最大規模の総合金融機関になった。

17.1月2日の海外株が大幅高だった。
  (インド株急上昇の背景)
@インド政府は2日、一連の追加景気対策を打ち出した。外国人投資家によるインド企業の社債投資上限を従来の60億ドルから150億ドル(約1兆3670億円)に引き上げるなどが柱。州政府は09年3月期末までに最大 3000億ルピー(約5600億円)の資金調達を許される。インド政府はまた、国営銀行の資本強化を目指し、2000億ルピーを注入する計画。また、ノンバンクの金融会社支援に向けて独立した会社を設立し、これら金融会社に対して最大2500億ルピーの融資枠を設けることを計画。

Aインド準備銀行(中央銀行)は2日、政策金利の翌日物レポ金利を1ポイント引き下げ5.5%にすると発表した。3カ月足らずで4回目の利下げに踏み切った。2000年以来で最も速い利下げペース。 準備銀は翌日物リバースレポ金利も1ポイント引き下げ4%、預金準備率は0.5ポイント引き下げ5.5%とした

  (香港ハンセン指数急上昇の背景)
ハンセン指数が上昇し、年初来の取引としては1970年以来で最大の上げとなった。中国が鉄鋼・自動車業界の支援計画をまとめたことが背景。また、通信株と石油株への買いが膨らんだ。中国政府が高速携帯電話サービスの営業免許を交付することを受け、中国のチャイナ・モバイル、チャイナ・テレコムが大幅高。また、ニューヨーク原油先物相場が急伸したことを背景に、中国海洋石油、ペトロチャイナもしっかり。

   (欧州株もしっかり)
欧州は、利下げ観測と、世界的な景気対策の広がりに期待した買いが入った。

  (ラテン・アメリカ市場は急騰)
ロンドン市場の銅相場が4営業日連続で上昇し、ニッケル相場が大幅高となったことを背景に、資源株が上昇した。

18.ドライシップス(DRYS)
ドライシップスなどのばら積み船海運株が高い。大型用船契約料が上昇したことに加え、中国が鉄鋼・自動車業界の支援計画をまとめたことが手掛かり。

19.ゼネラル・モーターズ(GM)
GMは昨年12月31日に米財務省から緊急融資の第1弾として40億ドルを受け取った。

20.スターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイド(HOT)
米3位のホテルチェーン、スターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイドは、資産売却や第三者の買収提案を受けた場合には、大株主であるエクイティ・グループ・インベストメンツに通知し、対案提示の機会を与えることで同社と合意した。これにより身売り観測が高まった。

21.ダイナジー(DYN)
米11州で発電所を所有するエネルギー会社、ダイナジーはLSパワー・グループとの合弁事業を解消することで合意した。

22.ウォルター・インダストリーズ(WLT)
石炭大手ウォルター・インダストリーズは自社株買いを5000万ドル相当追加する計画を発表した。同社は住宅建設事業の売却を図っている。


ベア材料
1.ローム・アンド・ハース(ROH)
米特殊化学品メーカーのローム・アンド・ハース株に悪材料。クウェートが前日、化学大手ダウ・ケミカルのプラスチック製造部門に50%出資し、合弁事業を立ち上げる計画を取りやめたことがきっかけとなった。ダウ・ケミカルは、クウェート出資分の90億ドルをローム買収に充当する計画を進めていた。

2.リビアは国内の石油企業に対し、来年1月1日以降、日量27万バレルの減産を実施するよう指示。OPECによる割り当てに従うため。今回の減産は、OPECが新たな生産枠を定めた今月17日にリビアが合意した減産量を日量約1万8000バレル上回る。これは技術的な理由によるものだとしている。

3.第4四半期のS&P500種株価指数構成企業の収益は平均で前年同期比11.9%減少する見通し。減益は6四半期連続で、少なくとも過去20年で最長となる。アナリスト予想によると、減益基調は8四半期連続する。2009年第1四半期の予想は10.3%減、第2四半期は5.8%減。第3四半期については
12.6%の増益が見込まれている。

4.リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破たん処理が無秩序で無計画だったことから、同社の価値が750億ドル(約6兆7800億円)相当の失われた恐れがあるとWSJ紙が報じた。コンサルタント会社、アルバレス・アンド・マーサルの調査によれば、リーマンが連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用申請を慎重に計画・実施していた場合、数100億ドルの価値が維持できたという。

5.衣料販売中心に小売株が下落。
@小売りアドバイザリー会社フィナンコのギルバート・ハリソンCEOは、年末商戦の動向からすると、業界再編と一層の経営破たんが予想されるとコメント。

A小売業向けコンサルティングのデビッドウィッツ・アンド・アソシエーツのデビットウィッツ会長は、小売業界は、来年1万2000店舗閉鎖すると見込む。実施企業として、婦人衣料ブランドのアンテイラー・ストアーズや衣料専門店タルボット、百貨店運営のシアーズ・ホールディングスを挙げている。

6.マイクロン・テクノロジー(MU)
ワコービアがネガティブ・コメント。第1四半期以来、同社のキャッシュが減少しており、近々資金調達の必要が出てくるだろうと言う。

7.NYタイムズ(NYT)
4億ドルの債務返済を控え、ほぼ1年の間、資産売却を試みていると言う。株主の圧力がかかっている。

8.SLグリーン・リアルティ(SLG)
NYでオフィス・スペースを賃貸している不動産投資信託会社(REIT)が四半期配当を52%減配し、37.5セントにすると発表。これを受け、プロロジス(PLD)、ホテル&リゾーツ(HST)など同業他社株も下落した。

9.シカゴ購買部協会が30日に発表した12月のシカゴ地区の製造業景況指数は34.1(前月は33.8)と、予想(33.0)は上回ったものの依然低水準。

   (主要コンポーネント内訳)
★仕入れ価格…30.5(前月50.7)
★新規受注…29.4(前月27.2)
★生産指数…31.7(前月34.3)
★受注残…25.6(前月28.2)
★雇用…39.6(前月33.4)
★在庫…36.4(前月41.2)

10.12月の米消費者信頼感指数は38(前月は44.7)と、予想(45.5)を大幅に下回り、1967年の統計開始以来で最低を記録。雇用が十分にあるとする回答は6.2%と、前月の8.7%から減少。過去16年で最低となった。

11.スイスのコンサルティング会社ペトロロジスティクスは、OPECが12月に減産を実施したと発表。OPECの産油割り当て対象となっている加盟11カ国の今月の供給量は日量平均2710万バレルと、11月の同2750万バレルから減少した。

12.全米20都市を対象にした10月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で18%低下(前月は17.4%低下)と、予想(17.9%低下)を上回る落ち込みとなり、2001年に前年比数値の集計を開始して以来で最大の下落を記録した。同指数は2007年1月から連続で低下している。都市別では調査対象となった20都市すべてで住宅価格指数が低下、特にフェニックスとラスベガスはそれぞれ前年比で33%と32%の大幅な低下を記録。前月比では2.2%低下と、9月の同1.8%低下から下げが加速した。アトランタ、シャーロット、デトロイト、ミネアポリス、タンパ、ワシントンの6都市では統計開始以来で最大の下げとなった。

13.国際ショッピングセンター評議会(ICSC)とゴールドマン・サックス・グループの30日の発表によると、27日までの1週間の米小売売上高は前年同期比で減少した。値引きも力不足だった。同週の米既存店売上高は前年同期比1.8%減。また、ICSCは12月の売上高が少なくとも1%の減少となったと見積もっている。

14.米国の銀行やS&L(貯蓄・貸付組合)が今年第4四半期に全体で1990年以来初の赤字に陥る見通しだとWSJ紙が報じた。不良資産が急増しているためだという。米連邦預金保険公社(FDIC)の預金保証を受けている全米約8300の金融機関は第3四半期、全体で17億ドルの黒字(前年同期比94%減)を計上したが、10−12月に入り状況は悪化。住宅ローンやクレジットカードだけでなく、商業用不動産向け融資にも損失は広がっているという。

15.アップル(AAPL)
ウェブサイト“Gizmodo”が、CEOジョッブス氏の健康状態が急速に悪化していると報じた。

16.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ(GM)が出資する金融関連会社GMACは31日、債務圧縮を目的とする債務交換が完了したが、目標の380億ドルは達成できなかったと言う。応募率は交換可能なGMAC債の約59%(約175億ドル相当)、傘下の住宅金融会社レジデンシャル・キャピタル(ResCap)債の39%(37億ドル相当)となった。目標は75%だった。

17.AIG(AIG)
AIGがFEDに対し、その資産処理に対する規制緩和を申請する可能性があるとフィナンシャル・タイムズ紙が報じた。

18.ナショナル・ペン・バンクシェアズ(NPBC)
ペンシルベニア州南東部の銀行、ナショナル・ペン・バンクシェアズは規制当局への提出文書で、10−12月(第4四半期)に最大6500万ドルの損失を計上することを明らかにした。優先証券の評価損が原因。

19.ピーパック・グラッドストーン・ファイナンシャル(PGC)
銀行持ち株会社のピーパック・グラッドストーン・ファイナンシャルは優先証券の評価損を計上する可能性があることを明らかにした。

20.ベリフォン・ホールディングス(PAY)
電子決済ソフトメーカーのベリフォン・ホールディングスは年次報告書の提出を2週間延期すると発表した。のれん代の減価償却が理由。

21.米供給管理協会(ISM)が2日発表した2008年12月の製造業景況指数は32.4(前月は36.2)と、予想(35.4)を下回り、1980年以来の最低となった。

   (主要コンポーネント内訳)
★新規受注指数…22.7(前月27.9)→1948年の統計開始以来で最低。
★輸出指数…35.5(前月41)
★雇用指数…29.9(前月34.2)
★仕入れ価格指数…18(前月25.5)

22.米半導体工業会(SIA)が2日発表した11月の世界半導体売上高は、前年同月比9.8%減の208億ドルとなった。2カ月連続の減少。世界的な景気悪化に伴う需要鈍化が背景。

23.英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)が2日発表した2008年12月のユーロ圏製造業景気指数(改定値)は33.9と、先月発表の速報値(34.5)から下方修正された。11月は35.6だった。この数字は、1998年の統計開始以来の最低水準。

24.米供給管理協会(ISM)が2日発表した2008年12月の製造業景況指数は32.4(前月は36.2)と、予想(35.4)を下回り、1980年以来の最低となった。

   (主要コンポーネント内訳)
★新規受注指数…22.7(前月27.9)→1948年の統計開始以来で最低。
★輸出指数…35.5(前月41)
★雇用指数…29.9(前月34.2)
★仕入れ価格指数…18(前月25.5)

25.米半導体工業会(SIA)が2日発表した11月の世界半導体売上高は、前年同月比9.8%減の208億ドルとなった。2カ月連続の減少。世界的な景気悪化に伴う需要鈍化が背景。

26.英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)が2日発表した2008年12月のユーロ圏製造業景気指数(改定値)は33.9と、先月発表の速報値(34.5)から下方修正された。11月は35.6だった。この数字は、1998年の統計開始以来の最低水準。

27.メドキャス(MDTH)
ドイツ銀行は、循環器病の専門病院を経営するメドキャスの投資判断を「買い」から「ホールド」に引き下げた。


=以上=
posted by mori at 08:45 | TrackBack(0) | マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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