2008年12月31日

今日の米国株急反発の主因はこれだ

今日の米国株急反発の主因はこれだ

これだけの悪材料にも関らず、相場は急反発した。

(本日の悪材料)
@12月の米消費者信頼感指数が統計開始以来の最低となり、リセッション
(景気後退)の深刻化懸念が強まった。

A全米20都市を対象にした10月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で18%低下(前月は17.4%低下)と、予想(17.9%低下)を上回る落ち込みとなり、2001年に前年比数値の集計を開始して以来で最大の下落を記録した。

B国際ショッピングセンター評議会(ICSC)とゴールドマン・サックス・グ
ループの30日の発表によると、27日までの1週間の米小売売上高は前年同期
比で減少した。値引きも力不足だった。同週の米既存店売上高は前年同期比
1.8%減。

Cシカゴ購買部協会が30日に発表した12月のシカゴ地区の製造業景況指数は
34.1(前月は33.8)と、予想(33.0)は上回ったものの依然低水準。

D米国の銀行やS&L(貯蓄・貸付組合)が今年第4四半期に全体で1990年以来初の赤字に陥る見通しだとWSJ紙が報じた。不良資産が急増しているためだという。米連邦預金保険公社(FDIC)の預金保証を受けている全米約8300の金融機関は第3四半期、全体で17億ドルの黒字(前年同期比94%減)を計上したが、10−12月に入り状況は悪化。住宅ローンやクレジットカードだけでなく、商業用不動産向け融資にも損失は広がっているという。

相場急反発の主因
財務省によるGMACへの追加支援が歓迎された。米財務省はGMが出資する金融関連会社GMACに対し、50億ドル(約4500億円)の株式購入を含め、合計60億ドルの公的資金を注入すると発表。このうち10億ドルはGM本体に融資する。銀行持ち株会社に転換するGMACの株主割当増資をGMが引き受けることができるようする。

★株価が反応したのは、この融資が、財務省が今月合意したGMとクライスラーへの134億ドルの緊急融資に“追加するもの”であったことである。
★また、GMACは、米連邦預金保険公社(FDIC)の保証制度の利用申請や小口預金を募ったり、債務圧縮を目的とする債務交換への応札をすべて受け入れる等の措置を立て続けに実施していることにある。

また、引け後に以下の重要なニュースが報じられた。これも株の支援材料である。

★FRBがMBS購入制度を来年1月初に開始すると言う。対象は固定利付債に限定。購入の投資管理に4社(ゴールドマン、ピムコ、ウェリントン、ブラックロック)を選定した。

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米10月S&P/ケースシラー住宅価格指数は過去最低を更新

米10月S&P/ケースシラー住宅価格指数は過去最低を更新

全米20都市を対象にした10月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で18%低下(前月は17.4%低下)と、予想(17.9%低下)を上回る落ち込みとなり、2001年に前年比数値の集計を開始して以来で最大の下落を記録した。同指数は2007年1月から連続で低下している。都市別では調査対象となった20都市すべてで住宅価格指数が低下、特にフェニックスとラスベガスはそれぞれ前年比で33%と32%の大幅な低下を記録。前月比では2.2%低下と、9月の同1.8%低下から下げが加速した。アトランタ、シャーロット、デトロイト、ミネアポリス、タンパ、ワシントンの6都市では統計開始以来で最大の下げとなった。

都市別で見るとアリゾナ州フェニックスが前年同月比-32.7%、ネバダ州ラスベガスも同-31.7%、カリフォルニア州サンフランシスコが同-31.0%となった。フロリダ州マイアミが同-29.0%、カリフォルニア州ロスアンジェルスが同-27.89%。一方、下落率が小幅に留まった州はテキサス州ダラスで同-3.0%、ノースキャロライナ州シャーロットも同-4.5%。
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気になるアップル(AAPL)、ジョッブスCEOの健康状態

気になるアップル(AAPL)、ジョッブスCEOの健康状態

12月30日、ウェブサイト“Gizmodo”が、CEOジョッブス氏の健康状態が急速に悪化していると報じた。ダウ指数が184ドルも上昇したのに、これを受け、アップル株は32セント安の86.29で引けた。アップル側は、これに対し、ノーコメントだった。


アップルのジョッブスCEO健康不安説は今年6月12日に取り上げられた。

12日のCBSマーケット・ウォッチに、ジョッブスCEOの健康不安説が掲載された。2004年にすい臓がんを克服した同氏であるが、ここに来て、ガン再発等、健康不安が出始めている。と言うのも、9日のコンファレンスでの同氏のスピーチ時間が短かったことや、顔のやつれが誰にも見て取れたからである。左下は、去年のジョッブスCEO、右は今年。

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以下のチャートを見てもわかるが、6月からアップル株は下落トレンドに入っている。

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2008年12月30日

来年の米国株相場展望 12/29

来年の米国株相場展望

12月29日

森   崇


GDPギャップは、総需要の不足規模であり、資本と労働力を完全に雇用したときに達成される1国の全産業潜在的生産能力と実際の GDP(国内総生産)との差をいう。米国の家計が、今回住宅バブル崩壊にともなう金融危機により、株価・住宅価格下落で失った資産減少額は約15兆ドル程度と試算される。このうち、10%程度が所得減少要因、財政支出の乗数効果を1.3倍と仮定すれば、このGDPギャップを埋めるのに必要な財政出動額は約1兆ドル(90兆円)になろう。

オバマ次期米大統領は20日までに、2年間で300万人に拡大する方針を固めた。当初は、就任後2年間で250万人の雇用を創出する目標だった、また、公共投資など景気対策の規模は、2年間で8500億ドル程度に積み増す方向で議会と調整を進めているもよう。この額は評価できる。

おそらくオバマ政権は来春には、30年代のニューディールに類似したオバマ版ニューディール政策を大々的に打ち上げよう。また、FRBはゼロ金利政策を取っているし、財政出動併用により、政策総動員、政策総出動となろう。これは効果を発揮するだろう。ダウ指数はこれを受け、1万1000ドル台への反騰があるかもしれない。

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上のチャートは、1920年から1940年までのダウ指数推移である。
ダウ指数は1929年から暴落し、32年のフランクリン・ルーズベルト大統領就任を機に反発を開始し、36年にかけ約半値戻しの200ドル・レベルまで回復している。33年5月には、全米の銀行窓口を全て閉鎖し、取り付けを抑えるとともに、FRBが銀行援助に本格的に乗り出した。大規模な財政出動も併用し、株価は戻し歩調に転じている。今回危機の場合、社会保障制度が進化し、各種セーフティネット(安全網)が充実していることに加え、金融・財政政策決定、実行のスピードが早いことなどから、株価回復もスピードが速まろう。


米国経済のリスク要因
  (消費の増加は限定的)
@米家計の可処分所得に対する消費者信用残高比率は現在20%を超える高水準で推移している。
A消費者ローンだけでなく、住宅ローンなどを加えた米国家計の総負債残高の可処分所得比率は現在も130%以上と歴史的にみて最高水準にある。

  (経済牽引役の不在)
上記の通り消費低迷が続きそうなことに加え、経済牽引役が不在状態である。90年代のIT産業に続き、2000年代金融の全産業に占めるウェイトは高まっていた。上場企業の利潤比率でみれば、金融産業の割合は4割に達していた。しかし、今回の金融危機で、金融業界は大きなダメージを被ったことから、もはや牽引役たりえない。


注目銘柄は
当面、経済成長は低迷するだろう。来年早々財政出動により、いかに利潤比率の高い経済の牽引役を構築できるかが重要になる。これが、クリーン・エネルギー関連になるのか、情報ハイウェイ関連になるのか、いずれにしても、長期にわたって成長が持続し、GDP成長にそれなりに寄与するセクターでなくてはならない。

ウォール街では、“オバマ銘柄”が注目されている。

同氏は、選挙公約で、環境に優しい代替エネルギー推進を強く掲げており、この“グリーン・エナジー”株は “オバマ銘柄”である。

オバマ氏の公約を見てみよう。

★地球温暖化防止に向け、米国が主導的役割を果たす。
★温室効果ガス削減目標を設定し、排出枠売買システムも導入する。
★向こう10年の間に1,500億ドルを投じて、環境に優しい電源の開発、電力供給を目指す。
★海外への石油依存度低減を目標に、2030年までに石油の消費量を少なくとも35%、あるいは1,000万バレル減らす。

地球温暖化問題に対して関心の薄かったブッシュ共和党と異なり、いきなり、米国が地球温暖化防止の急先鋒になろうと言うのだから、様変わりである。

関連銘柄にも見直し買いが入っている。まずは、太陽光発電銘柄である。太陽光発電は、まず温室効果ガスを排出しない。原子力・火力などの発電と比較すると冷却水・廃棄物など、各種副産物の発生がないと言う強いメリットが売り物だ。

太陽光発電のコストを大幅に削減したソラーモジュールの製造と販売を行うファースト・ソラー(FSLR)や、太陽光を利用し、シリコン太陽電池の設計や製造を行うサンパワー・コーポレーション(SPWR)株が物色人気となっている。

次は、エタノール関連銘柄である。やはり温室効果ガス削減に効果がある。以前は、コストが高く、実用化が困難だったが、近年の原油高の影響で、十分採算が取れるようになったことから、注目度が高い。トウモロコシからエタノールを製造している、農産物販売、加工大手のアーチャー・ダニエルズ(ADM)や、バンジ(BG)などがこれに該当する。

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(景気対策)
インフラ整備などを含む景気対策も検討している。特に、議会の民主党は、老朽化した道路、橋梁の補修などインフラ整備に多額の資金を投じることを含む、追加景気対策を求めている。オバマ氏も雇用が創出できるとしてインフラ整備支出には前向きだ。「最大300万人の新規雇用を実現する」(オバマ氏)としている。
→メリット享受銘柄はキャタピラ(CAT)、フルアー(FLR)等


(ヘルスケアー問題)
高齢者や、身体不自由者用のメディケアーの適用対象を広げる。患者の薬価負担を軽減する為にも、後発薬(ゾロ薬)やメール・オーダー薬の利用を拡大するとともに、薬価引き上げには慎重なスタンス。
→テバ・ファーマスーティカルズ(TEVA)、メドコ・ヘルス・ソリューションズ(MHS)
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(情報インフラ構築)
先進国における米国のブロードバンド普及率が低い為、財政出動で重点投資が見込まれる。→ベライゾン(VZ)、AT&T(T)
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=以上=

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2008年12月29日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 12/28

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

12月28日

森   崇


ブル材料
1.ブッシュ政権が米企業救済のため、議会に問題資産購入プログラム(TARP)に割り当てられた資金の残りの利用承認を米議会に要請する可能性があると言う。ホワイトハウスのフラット報道官は22日公表。

2.ローレンス・マイヤー元米連邦準備制度理事会(FRB)理事が以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★米国は2009年下半期にリセッションから抜け出すだろう。ただ、失業率は2010年まで8%近辺で高止まりすると見ている。
★来年下半期の緩やかな回復を予想している。成長率は2010年にトレンドを上回る水準に回復するだろう。
★第二次世界大戦後で最悪のリセッションの1つになるが、1981−82年ほど悪くはならないかもしれない。
★オバマ次期大統領が打ち出している2年で最大8500億ドルの財政出動計画については、FRBの流動性拡大策と合わせ、オバマ氏が目標にしている300万人の雇用確保・創出を達成するのに十分である。
★失業率がリセッション前の5%を下回る水準に低下するには数年を要するだろう。雇用は遅行指数だ。比較的短い期間に失業率を低下させるには、5%を超える成長が数年続く必要がある。それは2012年ごろだろう。
 
3.中国人民銀行は22日、政策金利である1年物の貸出基準金利を0.27ポイント引き下げると発表。利下げは3ヶ月で5回目。1年物貸出金利は5.31%となる。1年物の預金金利も0.27ポイント引き下げられ2.25%となる。新金利は23日から適用される。また、預金準備率も0.5ポイント引き下げる。大手銀の準備率は15.5%、中小銀は13.5%となる。引き下げは25日から実施。

4.パーム(PALM)
情報携帯端末大手株が急騰。エレベーション・パートナーズLPがパームへの出資比率を高めると言う。1億ドルの投資が見込まれている。

5.12月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(確定値)は60.1(前月は55.3)と、予想(58.8)を上回った。ガソリン価格の記録的な下落がプラスに作用した。12月の指数を項目別でみると、今後6ヶ月間の先行き景況感を示す指数は54.0と、前月の53.9を上回った。現在の景況感を示す指数は69.5(前月57.5)に上昇した。

6.9月に破たんしたリーマン・ブラザーズ・ホールディングスは22日、資産運用部門をニューバーガー・バーマンの経営幹部に売却する計画の承認を破産裁判所のジェームズ・ペック判事から得た。同社はこの売却から、5250万ドルの違約金支払い前のベースで9億2200万ドル相当を受け取る。同部門買収を目指していたべイン・キャピタルとヘルマン・アンド・フリードマンのプライベートエクイティ投資会社2社が示していた実質額を約1億7600万ドル上回るという。

7.バイデン次期米副大統領は23日、政権移行チームと議会が景気刺激策で基本合意に近づいていることを明らかにした。

8.11月の米製造業耐久財受注額は前月比1%減少(前月は8.4%減)と、予想(3%減)より落ち込みは少なかった。変動の大きい輸送用機器を除く受注は1.2%増と、予想(3.0%減)から一転プラスとなった。増加は4ヶ月ぶり。航空機を除く非国防資本財受注は4.7%増と、2006年9月以来の大幅な伸びを示した。

  (内訳)
輸送機器の受注は7.4%減少。コンピューター製品受注は12%増加し、機械受注は4.1%増(前月は11%減)となった。

9.19日までの1週間の住宅ローン申請指数は1245.4と、前週の841.4から48%上昇し、2003年以来の高水準となった。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.04%と、前週の5.18%から低下し、5年余りで最低となったことがインパクトとなった。これは過去2番目の低水準。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…6758.6(前週4156)
★購入指数…316.5(前週286.1)

10.オーウェンス・イリノイス(OI)
プラスチック、及びガラス容器メーカーである同社株が急伸。S&P500指数にワコビア(WB)に替わって採用されることになった。

11.スキャナ・コープ(SCG)
エネルギー・通信関連の持ち株会社である同社株が急伸。S&P500指数にメリル・リンチ(MER)に替わって採用されることになった。

12.FLIRシステムズ(FLIR)
熱画像システムと放送用カメラシステムの設計、製造、販売会社である同社株が急伸。S&P500指数にナショナル・シティ・コープ(NCC)に替わって採用されることになった。

13.マイクロン・テクノロジー(MU)
米半導体メモリー最大手マイクロン・テクノロジーが23日引け後発表した2008年9−11月(第1四半期)決算は、アナリスト予想を上回る赤字幅となった。半導体価格の下落に伴い、在庫の評価損計上が響いた。しかし、場に入ると、突っ込み警戒感に加え、アナリスト予想を上回る売上高をあげたことから見直し買いが入った。

14.プロロジス(PLD)
不動産投資信託(REIT)大手のプロロジスが急伸。同社が財務力強化に向けて資産売却に踏み切ったことを受け、ドイチェ・バンクが同社株の投資判断を“保有”から“買い”に引き上げた。また、ワコビアが、“アンダー・パフォーム”から“アウト・パフォーム”に引き上げた。同社は中国と日本にある資産をシンガポールの政府系ファンドに13億ドルで売却した。

15.ゼネラル・モーターズ(GM)
GMの金融関連会社GMACファイナンシャル・サービシズに好材料が出た。米連邦準備制度理事会(FRB)は24 日、GMAC ファイナンシャル・サービシズに対し、銀行持ち株会社への転換を承認。GMACがデフォルトに陥り、GMの販売業者向け信用供与枠が枯渇する危険性が緩和した。GM株が急騰したほか、フォード株もしっかり。

16.アマゾン・ドット・コム(AMZN)
ネット通販大手アマゾン・ドット・コムに好材料。同社が今年の年末商戦について過去最高になったと発表した。商戦のピークとなる15日に630万個を超える商品の注文があったと言う。15日に発送した商品は560万個を超え、その99%がクリスマスなど顧客の求める期限に間に合ったという。今年はサムスン電子のテレビ、任天堂の家庭用テレビゲーム機「Wii」、アップルのタッチスクリーンを搭載した「iPodタッチ」などが人気商品だった。

17.ジョーンズ・アパレル(JNY)
衣料メーカー大手株が急伸。同社が受ける融資枠を7億5,000万ドルから6億ドルに削減した。景気悪化にともなう措置であり、投資家から好感された。

18.ウォルト・ディズニー(DIS)
ディズニー傘下のケーブルテレビ(CA TV)向けスポーツ専門局ESPNが開催するスポーツイベント「X GAMES」向けのロゴが商標権を侵害したとして、スポーツ用品メーカーのクイックシルバー(ZQK)がESPNを相手取って起こした訴訟は、双方の間で和解が成立した。24日引け後発表された。

19.アシュフォード・ホスピタリティ・トラスト(AHT)
ホテル産業を中心とする所有・管理型の不動産投資信託(REIT)、アシュフォード・ホスピタリティ・トラストは手元資金を強化するため、3億ドルの信用枠の条件変更と配当停止を発表した。

20.インテグラル・システムズ(ISYS)
人工衛星関連システムを手掛けるインテグラル・システムズが発表した7―9月(第4四半期)決算で1株当たり利益は28セントと、従来の予想を1セント上回った。

21.ニューヨーク・タイムズ(NYT)
米新聞大手ニューヨーク・タイムズは、ニューイングランド・スポーツ・ベンチャーズ株の持ち株17.5%相当の売却先を積極的に探していると言う。ニューイングランド・スポーツは大リーグ、ボストン・レッドソックスと同球団の球場の持ち株会社。ニューヨーク・タイムズが保有する同株式の価値は約1億6600万ドル(約150億円)と見込まれている。

22.エルピーダメモリ
DRAMで世界3位のエルピーダメモリが、同業で台湾メーカーの力晶半導体(パワーチップ・セミコンダクター、PSC)や、力晶との合弁会社レックスチップ、プロモス・テクノロジーズと計4社の経営統合に向け協議を開始したことが明らかになった。過去最悪の不況が続く中で、日台連合による半導体業界の再編に発展する可能性がある。4社が統合すれば、世界で288億ドルの市場規模を持つDRAM業界で1999年以来の大規模再編となる。当時は、市況低迷で大幅な赤字に苦しんだ各社で合従連衡が進み、日立製作所とNECがDRAM事業を統合してエルピーダを設立、韓国でもハイニックス半導体が誕生した。再編が世界規模に拡大するとの見方も出ている。


ベア材料
1.ゼネラル・モーターズ(GM)
@クレディ・スイスは22日、GMの投資判断を“中立”から“アンダーパフォーム”に引き下げた。また、今後1年間の目標株価を従来の2ドルから1ドルに引き下げた。

  (その他コメント内容)
★政府支援獲得に向けた譲歩で既存株主の利益が皆無に等しくなるか、ほとんどなくなる恐れがある。
★米政府がGM株を最大20%保有することを要求するだろう。

AS&Pが、自動車メーカー破綻の可能性は依然として高いとコメントした。

2.モンサント(MON)
ゴールドマン・サックスが同社株の投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。窒素やリン酸塩価格の急落によって、種子や肥料と言った同社製品価格が著しい下落圧力に晒されるだろうと言う。

3.生保株
メット・ライフ(MET)や、プルーデンシャルと言った生保株が急落。フリードマン・ビリングス・ラムジーがネガティブ・コメント。生保業界は、平均して投資資産の10%が商業用不動産関連証券投資に回っているとし、ここのデフォルトがこれから生保のリスク要因になると言う。

4.ウォルグリーン(WAG)
米ドラッグストア・チェーン最大手のウォルグリーン株が急落。9−11月(第1四半期)の増収率が過去18年で最低となった。

5.マイクロン・テクノロジー(MU)
明日の決算発表を控え、JPモルガン・チェースがネガティブ・コメント。売上高、利益が予想を下回る可能性があると言う。

6.USスチール(X)
鉄鋼大手株の投資判断がドイチェ・バンクによって“買い”から“保有”に引き下げられた。

7.XLキャピタル(XL)
バミューダ本拠の保険大手に悪材料。ムーディーズが格下げ。投資損失により、資本が急減していると言う。

8.11月の米新築一戸建て住宅販売は前月比2.9%減少の40万7000戸(10月は41万9000戸)と、予想(41万5000戸)を下回った。17年ぶりの水準に落ち込んだ。新築住宅価格の中央値は28万7500ドルで、前年比11.5%低下した。住宅在庫は37万4000戸(前月は40万2000戸)と、統計上最大の7%減少となった。販売に対する在庫比率は11.5ヶ月分と前月の11.8ヶ月分から低下。

9.11月の中古住宅販売件数は前月比8.6%減の年率449万戸(前月は491万戸)と、予想(493万戸)を下回った。11月の中古住宅価格(中央値)は前年同月比13.2%下落の18万1300ドルと、1968年の統計開始以来で最大の下落率となった。住宅販売在庫は現在の販売ペースで11.2ヶ月分に相当(前月は10.3ヶ月分)する。全体の中古住宅販売は、北東部の前月比12%減を筆頭に全米4地域のすべてで減少した。

10.ゼネラル・モーターズ(GM)
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は22日のリポートで、GM破たんの可能性が高いとして、同社の無担保債務格付けを投資適格級格付けから11段階低い「C」に引き下げた。デフォルトの場合、GM債権者の資金回収率はほとんどゼロと試算している。

11.第3四半期 (7−9月)の実質国内総生産確定値は前期比年率0.5%減少と、改定値から修正されなかった。2001年のリセッション以来で最大のマイナス。予想も0.5%減だった。第2四半期は2.8%の増加。食品とエネルギーを除く個人消費支出(PCE)価格指数は前期比年率2.4%上昇と、改定値の2.6%上昇から下方修正された。

  (主要項目動向)
★在庫価値や設備投資の減価償却を含む企業利益は前期比1.2%減。
★個人消費は3.8%減と、改定値の3.7%減から下方修正された。
★住宅投資は16%減(改定値17.6%減)。
★政府支出は5.8%増。

12.国際ショッピングセンター評議会(ICSC)は23日、11−12月の米小売売上高が最大2%減少する可能性があるとして、今年の年末商戦が少なくとも過去約40年で最悪となるとの見通しを示した。従来予測の1%減から下方修正した。ICSCとゴールドマン・サックス・グループが共同発表した12月20日までの1週間の既存店売上高は前年比0.6%減少した。11月の売上高は2.7%減と過去最大の落ち込みを記録した。

13.11月の個人消費支出(PCE)は前月比0.6%減少(前月は1%減少)し、予想(0.7%減少)を下回った。しかし、統計上最長の5ヶ月連続減少を記録。11月の個人所得は前月比0.2%の減少。前月は0.3%増から0.1%の増加に修正された。PCE価格指数は前年同月比で1.4%上昇(前月は3.2%上昇)から大幅に鈍化した。伸び率は6年ぶり最小。食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比変わらず。1999年以来で初めて2ヶ月連続での前月比変わらずとなった。消費者が所得を貯蓄に振り向け、消費が抑制されていることを示す内容。

14.20日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週比3万件増の58万6000件(前週は55万6000件)と、予想(55万8000件)を大幅に上回った。1982年11月以来の高水準。継続受給者数は1万7000人減の437万人。

15.ニューヨーク・タイムズ(NYT)
継続事業ベースの売上げが11月に14%減少。また、広告収入が21%減少したと言う。

16.クレジットカード大手マスターカード傘下のスペンディングパルスによると、今年の年末商戦の売上高は最大4%減少。燃料を含めると、売り上げは最大8%減少したと言う。1000ドルを上回る製品の販売が最も打撃を受けた。

  (同社発表の11月1日から12月24日までの売上動向)
★衣料品売上高は女性向けが23%、男性向けが14%それぞれ減少。
★家電売上高は27%減少。
★宝飾品を含む高級品の売り上げは35%減少。

インターネットを通じた販売総額は2.3%減と、マイナス幅は比較的小さかった。ネット販売が比較的健闘したのは20日、21日、北東部人口密集地域を襲った吹雪が影響した可能性があると言う。ネット通販最大手アマゾン・ドット・コムは26日、今年の年末商戦について過去最高になったと発表。商戦のピークとなる15日に受注が過去最高に上ったことを明らかにした。

米商務省によれば、今年7−9月期の同国成長率は前期比年率マイナス0.5%と、2001年以来最悪。個人消費が約30年で最大の落ち込みを示しており、10−12月期は一段の悪化が見込まれている。

17.石油卸売会社ガルフ・オイルのジョー・ペトロウスキーCEOは26日、以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★原油先物相場が2009年に1バレル=20ドルまで下落する可能性がある。世界の需要が生産を上回るペースで鈍化していることが理由。25ドルに下げる可能性は十分にあるし、20ドルまで落ち込むことさえあり得るだろう。
★民間セクターよりも政府系機関が原油生産をコントロールしている場合が多くなっており、政府系機関は相場が下落基調にある際、原油の売却量を減らすよりも増やす傾向にある。

18.全米自動車労組(UAW)の動き
ワシントン・ポスト紙が24 日報じたところによると、UAW は譲歩の要請に応じず、政府との間で救済の条件の再交渉を目指す考えを示していると言う。

ホワイトハウスは政府支援と引き換えにGM とクライスラーに対し、従業員の報酬をトヨタ自動車や日産自動車、ホンダの米子会社と同じ水準まで引き下げるよう求めた。これに対し、UAW のロン・ゲッテルフィンガー委員長は今週、政府の救済計画に盛り込まれた従業員の賃下げは、既に大きな犠牲を強いられた労働者に対する不当な税金だと指摘。同条項の削除を目指すと述べている。

19.キャプストーン・タービン(CPST)
タービン・メーカーのキャプストーンは、24日引け後、証券発行を通じて最大1億5000万ドルを調達する計画を明らかにした。


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2008年12月27日

米年末商戦動向アップデート

米年末商戦動向アップデート

12月25日

森   崇

マスターカード傘下のスペンディングパルスによる調査結果
★今年の年末商戦の米小売売上高は最大4%減少した。生活必需品に限定し、衣料品や家電製品、宝飾品の支出を抑えた。

マスターカード・アドバイザーズの調査・分析担当、マイケル・マクナマラ氏は、
以下の通りコメント。

(コメント要旨)
★スペンディングパルス向けに2002年にデータを取り始めて以来、消費者の支出額は最低だった。
★自動車とガソリンを除いたベースの売上高は11月1日から12月24日までに2〜4%減少したもよう。

23日発表された各種調査結果
国際ショッピングセンター協会(ICSC)は、11月と12月を含む年末商戦の小売売上高は前年比1.5%〜2%減少すると予想。ICSCは当初予想を1969年の調査開始以来最も悪い数字となる1%減としていたが、今回その予想をさらに下方修正した。

23日に発表された各種調査では、2008年米年末商戦は小売各社の大幅値下げにも関わらず、過去約40年で最悪の結果となる可能性が高いことが示された。過去40年間で年末商戦期の売上高が前年を割り込んだことはない。

1.小売り調査会社ショッパーズ・トラックの調査結果
★ “スーパー・サタデー”とよばれるクリスマス直前土曜の20日の客足は前年比17%減少、売上高は0.5%増加。
★20日までの1週間の売上高は前年比6.5%減少。


2.国際ショッピングセンター協会(ICSC)、ゴールドマン・サックスの調査結果
★12月20日までの1週間の小売売上高は前年比0.6%減少。


3.アメリカズ・リサーチ・グループとUBSの調査結果
★クリスマス前の最終週末に買い物に出かけた消費者は38.7%にとどまり、前年の41.6%から減少、少なくとも過去6年で最低水準。

★客足は、19日と20日に大雪に見舞われた北東部および中西部で特に鈍かった。まや、買い物客はウォルマート等のディスカウント・ストアに集中した。

★ウォルマートを訪れた買い物客は全体の69%となり、前年同期の33%から大幅に増加。

4.コムスコアの調査結果
★オンライン・ショッピングでは、先週末の売上高は6億7,700万ドルと、2007年クリスマス直前の週末の売上高の約2倍となった。

★ただ、12月21日までの年末商戦期全体でのオンライン売上高は前年比1%減の247億1,000万ドルだった。


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GM とクライスラーの動き(アップデート)

GM とクライスラーの動き(アップデート)

12 月25 日

森 崇

クライスラーの動き
★政府から40 億ドルの緊急融資を受けるクライスラーは、会社再建が実現可能であることを米政府に3 月までに示すため、コストをさらに削減する集中的な計画を作成中。
★固定費の大幅削減が中核をなす。クライスラーは先月、固定給従業員を25%削減した。

GM の金融関連会社GMAC ファイナンシャル・サービシズの動き

★米連邦準備制度理事会(FRB)は24 日、GMAC ファイナンシャル・サービシズに対し、銀行持ち株会社への転換を承認。

(銀行持ち株会社への転換のメリット)
@同社は、総額7000 億ドル(約63 兆2500 億円)の米金融安定化法に基づく支援資金や、FRB の窓口貸出を利用できるようになる。ニューヨーク・タイムズ紙によると、GMAC は最大で60 億ドルを得る可能性があると言う。

A銀行持ち株会社に転換することで、GM が生産した自動車の購入に対してGMACがローンを提供する力が強まり、自動車ローン市場の正常化に役立つ。

B米連邦預金保険公社(FDIC)による預金保証上限が25 万ドルとなることも、銀行持ち株会社化のメリット。FDIC には、銀行が発行する債券を最長3 年間保証する制度もある。

全米自動車労組(UAW)の動き
★ワシントン・ポスト紙が24 日報じたところによると、UAW は譲歩の要請に応じず、政府との間で救済の条件の再交渉を目指す考えを示していると言う。

★ホワイトハウスは政府支援と引き換えにGM とクライスラーに対し、従業員の報酬をトヨタ自動車や日産自動車、ホンダの米子会社と同じ水準まで引き下げるよう求めた。これに対し、UAW のロン・ゲッテルフィンガー委員長は今週、政府の救済計画に盛り込まれた従業員の賃下げは、既に大きな犠牲を強いられた労働者に対する不当な税金だと指摘。同条項の削除を目指すと述べている。
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米北東部人口密集地域を襲った吹雪でネット売上げ堅調

米北東部人口密集地域を襲った吹雪でネット売上げ堅調


インターネットを通じた販売総額は2.3%減と、マイナス幅は比較的小さかった。ネット販売が比較的健闘したのは20日、21日、北東部人口密集地域を襲った吹雪が影響した可能性があると言う。ネット通販最大手アマゾン・ドット・コムは26日、今年の年末商戦について過去最高になったと発表。商戦のピークとなる15日に受注が過去最高に上ったことを明らかにした。

ネット通販大手アマゾン・ドット・コムは、今年の年末商戦について過去最高になったと発表した。商戦のピークとなる15日に630万個を超える商品の注文があったと言う。15日に発送した商品は560万個を超え、その99%がクリスマスなど顧客の求める期限に間に合ったという。今年はサムスン電子のテレビ、任天堂の家庭用テレビゲーム機「Wii」、アップルのタッチスクリーンを搭載した「iPodタッチ」などが人気商品だった。これを受け、アマゾン・ドット・コム株は26日、しっかりだった。

(アマゾン・ドット・コム株直近1年間チャート)
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=以上=

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GMACが銀行持ち株会社に転換することで、GMにどのようなメリットが?

GMACが銀行持ち株会社に転換することで、GMにどのようなメリットが?

GMの金融関連会社GMACファイナンシャル・サービシズに好材料が出た。米連邦準備制度理事会(FRB)は24 日、GMAC ファイナンシャル・サービシズに対し、銀行持ち株会社への転換を承認。GMACがデフォルトに陥り、GMの販売業者向け信用供与枠が枯渇する危険性が緩和した。GM株が急騰したほか、フォード株もしっかり。


(銀行持ち株会社への転換のメリット)
@同社は、総額7000 億ドル(約63 兆2500 億円)の米金融安定化法に基づく支援資金や、FRB の窓口貸出を利用できるようになる。ニューヨーク・タイムズ紙によると、GMAC は最大で60 億ドルを得る可能性があると言う。

A銀行持ち株会社に転換することで、GM が生産した自動車の購入に対してGMACがローンを提供する力が強まり、自動車ローン市場の正常化に役立つ。

B米連邦預金保険公社(FDIC)による預金保証上限が25 万ドルとなることも、銀行持ち株会社化のメリット。FDIC には、銀行が発行する債券を最長3 年間保証する制度もある。

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2008年12月25日

これが株の反発した背景だ。

本日米国株が反発した背景

12月24日

森   崇


1.以下の指標が予想を上回った。ここもと著しく悪化した指標が市場を席巻していたので、安心感をもたらした。これを受け、キャタピラ(CAT)やユーナイテッド・テクノロジーズ(UTX)株がしっかり。

@11月の米製造業耐久財受注額は前月比1%減少(前月は8.4%減)と、予想(3%減)より落ち込みは少なかった。変動の大きい輸送用機器を除く受注は1.2%増と、予想(3.0%減)から一転プラスとなった。
A11月の個人消費支出(PCE)は前月比0.6%減少(前月は1%減少)し、予想(0.7%減少)を下回る落ち込みだった。

2.以下の銘柄がS&P500指数に採用されることが発表され急伸した。除外される銘柄は、除外観測をかなり前から織り込み下落した後だけに、それほど下がらない。

@オーウェンス・イリノイス(OI)
   プラスチック、及びガラス容器メーカーである同社株が急伸。S&P500指数にワコビア(WB)に替わって採用されることになった。

Aスキャナ・コープ(SCG)
   エネルギー・通信関連の持ち株会社である同社株が急伸。S&P500指数にメリル・リンチ(MER)に替わって採用されることになった。

BFLIRシステムズ(FLIR)
   熱画像システムと放送用カメラシステムの設計、製造、販売会社である同社株が急伸。S&P500指数にナショナル・シティ・コープ(NCC)に替わって採用されることになった。

3.主要企業に好材料が出た。
@マイクロン・テクノロジー(MU)
   米半導体メモリー最大手マイクロン・テクノロジーが23日引け後発表した2008年9−11月(第1四半期)決算は、アナリスト予想を上回る赤字幅となった。半導体価格の下落に伴い、在庫の評価損計上が響いた。しかし、場に入ると、突っ込み警戒感に加え、アナリスト予想を上回る売上高をあげたことから見直し買いが入った。

Aプロロジス(PLD)
   不動産投資信託(REIT)大手のプロロジスが急伸。同社が財務力強化に向けて資産売却に踏み切ったことを受け、ドイチェ・バンクが同社株の投資判断を“保有”から“買い”に引き上げた。また、ワコビアが、“アンダー・パフォーム”から“アウト・パフォーム”に引き上げた。同社は中国と日本にある資産をシンガポールの政府系ファンドに13億ドルで売却した。


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ゼロ金利開始を受け、借り換え急増!住宅ローン申請件数48%と急増!

MBA住宅ローン

ゼロ金利政策開始を受け、借り換え急増!

19日までの1週間の住宅ローン申請指数は1245.4と、前週の841.4から48%上昇し、2003年以来の高水準となった。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.04%と、前週の5.18%から低下し、5年余りで最低となったことがインパクトとなった。これは過去2番目の低水準。

(その他主要指数動向)
★借り換え指数…6758.6(前週4156)
★購入指数…316.5(前週286.1)

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個人消費支出(消費者が所得を貯蓄に振り向け、消費が抑制されていることを示す内容)森 崇


個人消費支出

消費者が所得を貯蓄に振り向け、消費が抑制されていることを示す内容

商務省が発表した、11月の個人消費支出は、前月比0.6%減となり、統計上では最長となる5ヶ月連続の減少となった。また、個人所得は前月比0.2%減少となった。PCE価格指数は前年同月比で1.4%上昇(前月は3.2%上昇)から大幅に鈍化した。伸び率は6年ぶり最小。食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比変わらず。1999年以来で初めて2カ月連続での前月比変わらずとなった。消費者が所得を貯蓄に振り向け、消費が抑制されていることを示す内容。

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耐久財受注額は、予想を上回った!

製造業耐久財受注額

11月の米製造業耐久財受注額は前月比1%減少(前月は8.4%減)と、予想(3%減)より落ち込みは少なかった。変動の大きい輸送用機器を除く受注は1.2%増と、予想(3.0%減)から一転プラスとなった。増加は4カ月ぶり。航空機を除く非国防資本財受注は4.7%増と、2006年9月以来の大幅な伸びを示した。

  (内訳)
輸送機器の受注は7.4%減少。コンピューター製品受注は12%増加し、機械受注は4.1%増(前月は11%減)となった。


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新規失業保険申請件数は増加の一途を辿る。

新規失業保険申請件数

労働省が発表した20日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週費3万件増の58万6000件となり、1982年11月以来の高水準となった。


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2008年12月24日

消費者マインド指数は予想を上回った。

消費者マインド指数
ロイターとミシガン大学が発表した、消費者マインド指数は、60.1となり、市場予想58.8を上回った。ガソリン価格が下落したが背景。

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住宅統計はさらに悪化。

新築住宅販売
商務省が発表した新築住宅販売は、前月比3.9%減の40万7000戸となり、17年ぶりの低水準となった。

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中古住宅販売
全米不動産業協会が発表した中古住宅販売は、前月比8.6%減の449戸となった。
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GDP確定値はこうなった

GDP(確定値)
商務省が発表したGDPは、前期比年率0.5%減少となった。マイナス幅は、2001年のリセッション以来で最大となった。

企業利益は前期比1.2%減となった。減少するのは、過去8四半期中7度目となった。

★個人消費:3.8%減(1991年以降はじめてのマイナス)
―減少比は1980年以来で最大のマイナスとなった。
★住宅投資:16%減
★政府支出:5.8%増
★個人出費支出:2.4%増
−改定値の2.6%上昇から下方修正された。

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2008年12月22日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 12/21

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

12月21日

森   崇


ブル材料
1.自動車ローンなどを手がける米金融会社、GMACの債券、合計105億ドル(約9500億円)相当を保有する投資家らは、連邦政府による銀行支援プログラムへの参加を目的とした債務再編プログラムに基づく条件変更に応じた。GMACは先月に債務再編計画を発表して以来、応募期限を4度延長。最終的には16日が期限となっている。

2.フィデリティ・ナショナル・ファイナンシャル(FNF)
権原保険のフィデリティ・ナショナル・ファイナンシャルは、破たんした同業のランドアメリカ・ファイナンシャル・グループの部門買収で2億8200万ドルを支払う。

3.ビッグ3
ビッグ3救済にTARPの資金を充当することに関して、現下の脆弱な経済状態に鑑みて、プロセスにあまり時間はかからないだろうとブッシュ大統領が発言した。

4.米連邦準備制度理事会(FRB)は16日、連邦公開市場委員会(FOMC)の定例会合を開き、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0%から0.25%に引き下げることを全会一致で決定、即日実施すると発表。

異例に低い金利水準に一定期間にわたり維持するとし、長期国債はじめ政府機関債などの購入を拡大して、市場へ潤沢に資金供給する用意があることも表明。あらゆる可能な措置を講じると表明した。

5.ベスト・バイ(BBY)
米家電量販店ベスト・バイは16日寄り前、決算発表。9―11月(第3四半期)の売上高は前年同期比16%増の115億ドル、投資費用を除くベースの1株当たり利益は35セントとなった。予想は、売上高が110億ドル、同EPSが24セントだった。 同社は通期の1株当たり利益が特別項目を除くベースで2.30−2.90ドルに減少するとの予想を維持した。予想は2.47ドル。 また、コスト削減の一環として、社員のほぼ全員を対象に自主退職プログラムを提示し、設備投資を縮小する計画を明らかにした。自主退職に応じる社員が少ないと、強制退職もあり得るという。ベスト・バイは2009年2月通期の利益見通しを維持する一方、米国やカナダ、中国での出店を抑え、来年の設備投資を50%削減する方針も示した。

6.ゴールドマン・サックス(GS)
ゴールドマンが本日寄り前決算発表。評価損が17億ドルと、予想(20億ドル)より少なかったことから、株価は反発。

第4四半期(9−11月期)実績
 ○総収入…15億7,800万ドル赤字(コンセンサスは17億8,700万ドル赤字)
 ○1株当たり損益…4.97ドル(コンセンサス予想は3.72ドル)
 ○1株当たり純資産額…98.68ドル(8月末時点では99.30ドル)
 ○08年度の株主資本利益率(ROE)…4.9%(前年度は32.7%)

  (会社側コメント)
●非常に厳しい四半期となった。
●必要な措置は取った。
●上場始まって以来の赤字となった。
●ヘッジを含めた評価損は10億ドルとなった。

  (ムーディーズが格下げ)
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは決算発表後に、ゴールドマンの長期優先債務格付けを「A1」と、従来の「Aa3」から1段階引き下げた。信用市場危機が続いていることと引き続き厳しい事業環境が背景。

7.ブッシュ大統領は、ゼネラル・モーターズ(GM)と同3位クライスラーの救済に関して、あらゆる選択肢を検討していると述べるとともに、迅速な行動を約束。また、来年1月20日に発足するオバマ次期政権に一段と深刻化する経済問題の解決を託すのではなく、いま行動する責任を感じていると語った。ブッシュ政権の救済に関する決定は今週後半になるとみられ、早くて17日となる公算。

8.住宅ローン申請指数は841.4と、前週の817.7(改定値)から2.9%上昇した。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.18%と、前週の5.44%から低下し,5年余りで最低となった。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…4156(前週は3901.9)
★購入指数…286.1(前週は299.6)

9.ゼネラル・ミルズ(GIS)
ゼネラル・ミルズが、本日寄り前決算発表。スープ、ヨーグルト、ベーキング・ミックス等の広告宣伝費を21%増やし、大々的に販促した結果、好決算に結びついた。ただし、5月決算の同社にとって、12月以降の下半期は、世界景気悪化の影響を受け、売上鈍化を予想している。

第2四半期(9−11月期)実績
 ○売上高…40億1,000万ドル(コンセンサスは39億8,800万ドル)
 ○1株当たり利益(ヘッジコストとポップ・シークレット売却分を除く)…1.36ドル(コンセンサス予想は1.23ドル)
 ○ポップ・シークレット(マイクロウェーブ使用可能なポップコーン部門)の売却益は1億2,900万ドルだった。
 ○海外売上げの伸び…為替影響除くベースで、前年同期比10%増、為替影響含めたベースで、同2%増。

  (会社側のコメント内容)
○12月以降の下半期は、売上鈍化が見込まれる。

2009年度通期ベース予想
 ○1株当たり利益…3.83ドル〜3.87ドル(当初ガイダンスは3.81ドル〜3.85ドルだった。コンセンサス予想は3.89ドル)

10.フィラデルフィア連銀が18日に発表した12月の同地区の製造業景況指数はマイナス32.9(前月はマイナス39.3)と、予想(マイナス40.5)より良かった。3ヶ月連続のマイナスながら、新規受注がわずかに持ち直した。今後6ヶ月の予想指数はマイナス14.5と前月のマイナス10.4から悪化した。

  (主要コンポーネント内訳)
★雇用…マイナス28.7(前月マイナス25.2)
★新規受注…マイナス25.2(前月マイナス31.4)
★出荷…マイナス28.7(前月マイナス18.8)
★仕入れ価格…マイナス33.2(前月マイナス30.7)
★販売価格…マイナス37.8(前月マイナス15.5)

11.オバマ次期米大統領は18日、経済政策アドバイザーのダニエル・タルーロ氏を米連邦準備制度理事会(FRB)理事に指名する方針を明らかにした。タルーロ氏は現在、ジョージタウン大学法科大学院教授で、クリントン政権では大統領補佐官(国際経済問題担当)を務めていた。また、米証券取引委員会(SEC)の次期委員長に米金融取引業規制機構(FINRA)のメアリー・シャピロ最高経営責任者を指名する方針も示した。米商品先物取引委員会(CFTC)委員長にゲーリー・ゲンスラー元財務次官を起用することも表明。

12.米連邦準備制度理事会(FRB)は住宅ローン関連コストの低減を目指す計画の一環で、米住宅金融のファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)、フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)、連邦住宅貸付銀行(FHLB)発行の債券24億ドル(約2147億円)を買い取った。FRBが購入したのは2011年2月から2012年10月の間に償還期限を迎える債券。ディーラーからは44億ドル相当の債券が差し出された。FRBは同計画を3週間前に開始。これまでに104億ドルの機関債を買い取った。

13.フェデックス(FDX)
米小荷物輸送大手のフェデックスが18日寄り前決算発表。9−11月(第2四半期)決算は増益となったものの、当期中の航空便による国内速達配送量は前年同期比で8%減少した。

第2四半期(9-11月期)実績
 ○売上高…95億3,800万ドル(コンセンサス予想98億5,933万ドル)
 ○1株当たり利益…1.58ドル(コンセンサス1.58予想ドル)

2009年通期間予想
 ○1株当たり利益…3.50ドル〜4.75ドル(コンセンサス4.20予想ドル)

14.GMとクライスラー
ブッシュ米大統領が19日、正式に救済を発表した。ゼネラル・モーターズとクライスラーは、政府からの緊急支援としてまず計134億ドルの融資を受ける。支援を受ける条件として事業再編を進め、存続を図る。

  (救済の骨子)
★GMとクライスラーへの融資には問題資産購入計画(TARP)の資金が充当される。
★両社はさらに、来年2月にも追加で40億ドルの援助を受ける予定であり、政府支援は最終的に174億ドルになる。今回の融資で両者は来年3月までの運転資金を確保できる見込み。
★GMとクライスラーは来年3月31日までに財務的に存続可能な状況にあると示せない場合、資金を返還しなくてはならない。
★融資と引き換えにGMとクライスラーは、政府に無議決権株式取得への権利を付与するほか、幹部への給与・報酬への制限を受け入れ、政府による財務記録の入手を認め、債務返済が終了するまで配当を停止することが求められている。
★政府はまた、1億ドルを超える取引については差し止める権利を保有する。

15.リサーチ・イン・モーション(RIMM)
リサーチ・イン・モーションが18日引け後に示した2008年12月−09年2月(第4四半期)の売上高見通しは33億−35億ドルと、予想(30億ドル)を上回った。

16.オラクル(ORCL)
世界2位のソフトウエアメーカー、オラクルが18日引け後発表した2008年9−11月(第2四半期)売上高は、前年同期比6%増の56億9000万ドルと、予想(58億2000万ドル)を下回った。ただし、EPSは予想通りとなった。

第2四半期(9−11月期)予想
 ○売上高…56億9000万ドル(コンセンサス予想58億2000万ドル)
 ○1株当たり利益…0.34ドル(コンセンサス予想0.34ドル)

17.ダーデン・レストラン(DRI)
18日引け後に決算発表。第2四半期のEPSは44セントと、予想(31セント)を大幅に上回った。


ベア材料
1.米連邦準備制度理事会(FRB)が15日に発表した11月の米鉱工業生産指数は前月比0.6%低下(10月は1.5%上昇)と、予想(0.8%低下)より落ち込みは少なかった。11月の鉱工業設備稼働率は75.4%(前月76%)。予想は75.6%だった。

  (内訳)
★自動車・同部品は11月に前月比2.8%低下(前月3.6%低下)。機械は同2.4%低下(前月2.1%低下)。コンピューター・電子機器は同1.2%低下(前月1.0%低下)。製造業は全体で前月比1.4%低下(前月0.6%上昇)した。自動車や家具、電化製品を含む耐久消費財生産は前月比3%低下した。一方、航空機は製造業の中で唯一、上昇した。ボーイングのスト解除による生産再開が背景。

2.10月の対米証券投資統計によると、外国の政府と投資家の中長期金融資産取引額は外国人からみて15億ドルの買い越しとなった。前月は654億ドルの買い越し。財務省短期証券(TB)や株式スワップなど短期金融資産を含む金融資産の合計は2863億ドルの買い越し。前月は1426億ドルの買い越しだった。ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)やフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)など住宅ローンを手がける政府機関債に対する外国人投資家の10月の取り引きは過去最大額の売り越しとなった。

  (米国債保有額の国別番付)
★中国…659億ドル純増の6529億ドル。
★日本…123億ドル純増の5855億ドル。
★英国…219億ドル純増の3602億ドル。
★カリブ海諸国…342億ドル純増の2195億ドル。

3.ニューヨーク連銀が15日に発表した12月の同地区の製造業景況指数はマイナス25.8(前月はマイナス25.4)と、予想(マイナス28)を下回る落ち込みだったが、2001年の集計開始以来で最低となった。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…マイナス20.8(前月はマイナス22.2)
★出荷…マイナス8.8(前月はマイナス13.9)
★仕入れ価格…マイナス7.5(前月は20.5)
★販売価格…マイナス11.7(前月はプラス6)
★雇用…マイナス23.4(前月はマイナス28.9)

4.チャールズ・シュワッブ(SCHW)
オンラインブローカー、チャールズ・シュワブは15日、100人を超える人員削減を実施する計画を発表した。2008年10−12月(第4四半期)に税引き前で2000万ドル(約18億円)の特別費用を計上する。今回の削減は上級管理職が中心で、09年1−6月(上期)に一段の削減が必要かどうかを今後2ヶ月間で判断するという。株式市場低迷による収入減少に対処するため。

5.全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが15日発表した12月の米住宅市場指数は前月と同じ9と、1985年の集計開始以来で最低だった。予想は10だった。

6.世界銀行のゼーリック総裁は15日、世界的な景気悪化と金融危機が保護主義を招き、中国経済に大きな打撃を与える恐れがあるとの考えを示した。

7.OPECは、原油相場の下落に歯止めをかけるため、過去10年で最大の減産に踏み切る可能性がある。アナリストによると、OPECは17日にアルジェリアのオランで開く総会で、生産枠を少なくとも日量200万バレル(7.3%)引き下げる可能性が高いと予想した。サウジアラビアのアブドラ国王は先月、同国が開発を進めるためには原油相場が1バレル当たり75ドルを上回る必要があるとの見方を示した。 シティグループは、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、カタールの経常収支と財政支出が均衡するためには、原油相場が55ドルを上回る必要があると推計。

8.財務省のマクローリン報道官は15日、米自動車メーカーの救済計画の可能性について引き続き検討しているが、決定にはまだ至っていないと述べた。

9.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
アメリカン・インターナショナル・グループは、少なくとも従業員2000人を引き留め対象とし、報酬を支払う方針だと言う。

10.インターナショナル・ペーパー(IP)
事務用紙メーカー最大手、インターナショナル・ペーパーは、全世界の従業員を来年末までに1000−1500人削減する計画を明らかにした。

11.アップル(AAPL)
ゴールドマン・サックスが同社株の投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。個人消費支出は更に冷え込むだろうとしている。12ヶ月目標株価も125ドルから115ドルに下方修正。

12.JPモルガン(JPM)
メリル・リンチが同社株の投資判断を“中立”から“アンダー・パフォーム”に引き下げた。信用コストが予想以上に増加していると言う。同時に目標株価を44ドルから27ドルに引き下げた。

13.AT&T(T)
ゴールドマン・サックスが投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。経済鈍化が同社の年金資産減少につながるとしている。ベライゾン(VZ)やクエスト・コミュニケーションズ(Q)等も連れ安を演じた。

14.住宅建設会社株
格付け機関フィッチが、景気悪化により営業、金融収益が圧迫を受けるとした。2009年いっぱいこの状態が続くと予想。レナー格下げとなり、投資適格を一つ下回るレベルに下げられた他、センテックスとD.R.ホルトンが1ノッチ下げられてジャンク債格となった。

15.11月の住宅着工件数は前月比18.9%減少の62万5000戸(前月は77万1000戸)と、予想(73万6000戸)を大幅に下回り、統計が開始された1959年以降で最低となった。先行指標となる10月の住宅着工許可件数は15.6%減の61万6000件と、同じく統計上の最低記録を更新。予想の70万件も下回った。 一戸建ての住宅着工件数は全米4地域すべてで減少。特に北東部で34.6%減と落ち込みが厳しかった。中西部では23.1%、西部では16.8%、南部では15.6%減少した。

16.11月の消費者物価指数(CPI)は前月比1.7%低下(10月は同1%低下)と、予想(1.3%低下)より大幅な落ち込みとなり、集計を開始した1947年以来で最大の低下率だった。これで2カ月連続して、統計開始以来最大のマイナスを更新した。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比変わらず(前月は0.1%低下)と、予想(0.1%上昇)より大きな下落となった。前年同月比でCPIは1.1%上昇と、前月の3.7%上昇から伸びが大幅に鈍化した。予想は1.5%上昇だった。コア指数は前年同月比で2%上昇(前月は2.1%上昇)。

  (内訳)
エネルギーコストは前月比で17%低下と、1957年以来で最大の落ち込みだった。ガソリン価格は29.5%低下、燃料コストは14.6%低下。天然ガス価格は5.2%下げた。食品は0.2%上昇(前月は0.3%上昇)した。新車価格は0.6%低下し、被服費は0.3%上昇した。航空運賃は4%低下した。 医療費は0.2%上昇した一方、居住費は0.1%低下した。

17.サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は16日、OPECが17日に開く総会で日量約200万バレルの減産を決定するとの見通しを示した。

18.OPECは17日、生産量を9月の生産実績から日量420万バレル引き下げることで合意。現在の生産枠2730万8000バレルからは、予想を上回る246万バレルの引き下げとなる。予想されていた200万バレルを上回る減産幅。OPECのヘリル議長によると、9月の生産実績である日量2904万5000バレルに基づくと、OPECの新たな生産枠は日量2484万5000バレルとなる。減産は来年1月から実施される。ヘリル議長は次回総会が来年3月に開催されることを明らかにするとともに、OPECは公式な価格目標を設定していないと述べた。

19.モルガン・スタンレー(MS)
モルガン・スタンレーが本日寄り前決算発表。不振な決算だった。

第4四半期(9−11月期)実績
 ○総収入…22億9,500万ドル赤字(コンセンサス予想は11億6,800万ドル赤字)
 ○純営業収益…18億2,900万ドル(コンセンサス予想は37億1,525万ドル)
 ○1株当たり損失…2.24ドル(コンセンサス予想は0.34ドルの損失)

  (市場予想より悪かった主な項目)
★信用市場評価損は37億ドル(内訳は、住宅ローン関連の損失が12億ドル、値洗いによるレバレッジド・ローン関連の損失17億ドルと、小会社の銀行保有証券の評価損8億ドル)→アナリスト予想は28億ドルだった。
★投資損失は18億ドル(不動産投資信託や、自己勘定による投資による損失分)→アナリスト予想は15億ドルだった。

  (ムーディーズが格下げ)
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはモルガン・スタンレーの決算発表後に、同社の長期債務格付けを「A1」から「A2」に引き下げた。軟調な業績と主要部門の低迷が格下げの理由。

20.アップル(AAPL)
オッペンハイマーが“アウト・パフォーム”から“パフォーム”に投資判断を引き下げた。ジョブズCEOの健康状態と、彼の後継者を発表する時期を完全に逸してしまったとしている。

21.11月の米景気先行指標総合指数(LEI)は、前月比0.4%低下(前月は0.9%低下)と、予想に一致した。銀行融資の基準厳格化、住宅価格や株価の下落、失業増加が背景。LEIを構成する10項目のうち6項目がマイナス寄与。

  (マイナス寄与項目)
株安、住宅建築許可件数の減少、失業保険申請件数の増加、週平均労働時間、消費者期待度指数、入荷遅延。

  (プラス寄与項目)
マネーサプライ

22.仏銀BNPパリバは18日、国有化された金融サービス会社フォルティスのベルギー資産買収が当初の予定通りには進まないことを明らかにし、これに関連して19日に予定していた株主総会を中止すると発表。

23.ゼネラル・モーターズは18日、クライスラーとの合併交渉を再開していないと述べ、17日のウォールストリート・ジャーナル紙に報道を否定した。

24.米格付け会社のフィッチ・レーティングスは18日、アルゼンチンの自国通貨建て発行体デフォルト格付け(IDR)を1段階引き下げて「B−」とした。経済成長の鈍化や商品相場の下落を背景にアルゼンチンの財務状況が悪化しているとの懸念を反映したもの。

25.ダラス連銀のフィッシャー総裁は18日、同地での講演で、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米国経済は困難な道に直面している。10−12月期の実質国内総生産(GDP)は恐らく年率4−5%のマイナス成長になるだろう。少なくとも来年の上期いっぱいは一段の縮小が続く。
★経済と金融システムへの対策は不十分でもないし、出遅れてもいない。金融市場の機能支援や、経済を安定軌道に戻すための刺激策に必要な、あらゆる現実的手段の追求をためらわない。

26.ビッグ3
クライスラーは17日、来年1月半ばまでのおよそ1カ月間すべての工場で操業を停止すると発表。ゼネラル・モーターもフォードも休業を延長。工場の操業停止や休業などで在庫の調整を図る。

27.レナー(LEN)
米住宅建設のレナーが18日発表した2008年9−11月(第4四半期)決算は、7四半期連続の赤字となった。純損失は8億1100万ドル(1株当たり5.12ドル)と、予想平均1.64ドルを上回った。スチュアート・ミラーCEOは、失業者増加や住宅価格の下落、住宅差し押さえの増加、さらに融資基準の厳格化と不安定な株式相場が、消費者心理をさらに悪化させ、住宅販売を圧迫した。資金繰りが引き続き最優先事項となる。在庫の現金化を図る一方で、土地購入と住宅着工を減少させると発言。

28.モルガン・スタンレー(MS)
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは19日、モルガン・スタンレーの長期カウンターパーティー格付けを従来の「A+」から「A」に引き下げた。投資銀行やトレーディング、資産運用、富裕層資産管理など中核事業の業績悪化が、従来予想よりもはるかに顕著かつ長期となり得るとの予想が格下げの理由。

29.欧米の金融機関
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは19日、米国と欧州の計12の金融機関について格付けまたは格付け見通しを引き下げた。銀行業界全体に対するリスクが高まったと指摘。金融機関は通常の景気悪化時以上に、資金市場における激しい変動や強い負荷にさらされるだろうと指摘。

格下げ対象の機関と新旧の格付けは以下の通り。
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30.欧州銀行
メリルリンチは19日、欧州の銀行の2009−10年利益見通しを下方修正。来年7−12月(下期)に回復するとの見通しが楽観的過ぎることを理由に挙げた。09年の1株当たり利益を15%、10年については25%それぞれ引き下げた。貸倒引当金が増加する見込みであることから10年の利益は来年を下回るとの見通しを示した。過去の経験に基づくと、今回のリセッションは通常のものよりも期間が2倍、その厳しさがほぼ4倍近いものとなるとの見方を示した。

31.シティグループ(C)
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、シティグループの無担保優先債の格付けを「A2」と、従来の「Aa3」から引き下げた。シティの業績見通しの悪化が背景。




=以上=
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2008年12月19日

本日米国株急落の背景 12/18

本日米国株急落の背景


1.景気指標が悪化。
11月の米景気先行指標総合指数(LEI)は、前月比0.4%低下(前月は0.9%低下)と、予想に一致した。銀行融資の基準厳格化、住宅価格や株価の下落、失業増加が背景。LEIを構成する10項目のうち6項目がマイナス寄与。

2.石油関連株が急落した。
@JPモルガン・チェースが、来年の原油価格予想を69ドルから43ドルに引き下げた。世界景気悪化で、原油需要が減少することが背景。
AOPECが減産を発表したものの、どの程度まで厳守されるか非常に疑問視されている。

3.GMとフォード株が急落。
@クライスラーは17日、来年1月半ばまでのおよそ1ヶ月間すべての工場で操業を停止すると発表。ゼネラル・モーターもフォードも休業を延長。工場の操業停止や休業などで在庫の調整を図る。
Aゼネラル・モーターズは18日、クライスラーとの合併交渉を再開していないと述べ、17日のウォールストリート・ジャーナル紙に報道を否定した。

4.USスチール(X)
ゴールドマン・サックスが投資判断を引き下げた。“買い”から“中立”に。株価が41ドルの目標値を超えたこと、また、当面収益を上向けさすカタリストに欠けると言う。

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代替エネルギーは次世代の牽引車

代替エネルギーは次世代の牽引車

12 月18 日

森 崇


オバマ新政権のグリーン・ニューディールは代替エネルギーが次世代の牽引車となるインパクトを秘めている。

  (10 年単位の変革)
★1990 年代はインターネットやIT が経済と雇用の牽引車となった。
★2000 年代は金融と不動産(住宅投資)がこれに取って替わった。
★これを補う新しい成長セクターとして、代替エネルギーが急浮上。


オバマ次期大統領のエネルギー政策
“ニュー・エナジー・フォー・アメリカ”と言う政策を発表している。
  (骨子)
★クリーンエネルギーに今後10 年で1500 億ドル(約15 兆円)を投資して500 万人の雇用を生み、輸入石油を減らす。
★2015 年までに100 万台のプラグイン・ハイブリッド車を走らせる。
★自然エネルギー電力を2012 年までに10%、2025 年までに25%を達成し、温室効果ガスを2050 年までに1990 年比で80%削減する。


オバマ次期米大統領が、環境・エネルギー関連の閣僚人事を発表
オバマ氏は、地球温暖化対策など積極的に環境対策を進める方針を示している。環境・エネルギー分野への投資で雇用を創出できると強調、ポストを新設する等、その意気込みを示している。

★次期エネルギー長官にノーベル物理学賞受賞者で、温暖化ガスの排出削減に積極的なノーベル物理学賞受賞者スティーブン・チュー氏を指名。
★ホワイトハウスのエネルギー・気候・環境政策を調整する大統領補佐官ポストを新設。キャロル・ブラウナー元環境保護局(EPA)長官を指名した。
★次期EPA長官にはリサ・ジャクソン・ニュージャージー州知事首席補佐官を充てる。
★環境評議会議長にはサトリー・ロサンゼルス市副市長を充てる。


米エネルギー省は17 日、2009 年のエネルギー年次報告(速報)を発表
  (骨子)
★原油価格の上昇とバイオ燃料など代替エネルギーへの移行で、2030 年の米石油消費は07 年比で0.2%増と伸びがほぼゼロになるだろう。この結果中東産など海外の石油への依存度も大幅に下がる。年次報告の長期予測で米石油需要の伸びがほぼゼロとなったのは、過去20 年で初めて。

  (意義)
★オバマ次期米政権が石油から代替エネルギーへの移行を政策で後押しすることのインパクトが反映されている。

  (太陽光発電株等に買い物が入り始めた)
オバマ氏は、近くまとめる追加景気対策がその手始めになると語っており、環境・エネルギー分野への大型投資を、景気対策の柱の1 つに据えるオバマ次期政権の戦略が鮮明になってきたことから、これを好感する買い物が入り始めた。

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=以上=
posted by mori at 09:36 | TrackBack(0) | マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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