2008年09月30日

金融安定化法案の行方(否決。今後の見通し)

米株暴落。金融安定化法案の行方

9月29日

森  崇

ダウ指数は史上最大の下落幅を記録し、米国株は時価総額で1.1兆ドルを一日で失った。これは米国GDPの10分の1に相当する額である。ほぼ全面安であった。S&P500指数採用銘柄では、キャンプベル・スープ1銘柄のみ上昇した。


(暴落の背景)
1.米下院が29日、金融安定化法案を賛成205票、反対228票で否決した。政府が金融機関から7000億ドルの不良資産を買い取ることなどが柱だった。同法案は、資産を買い取る権限をポールソン財務長官に付与するものだった。バーナンキFRB議長は、法案が否決されるようなことになれば金融システムに深刻な脅威がおよぶと警告していた。

2.米で政府による金融機関救済が相次ぐ中、今日は欧州、ロシアで銀行が政府に救済されるニュースが流れており、金融システムがひどく不安定な状態であるとの懸念が広がっている。


(今後の見通し)
米下院のステニー・ホイヤー民主党院内総務(メリーランド州)は29日、以下の通り発言している。

「上院は早ければ10月2日に新たな救済法案を審議する可能性がある。上院はおそらく何らかの法案を可決する。その上で法案を下院に差し戻すだろう。その場合、われわれは審議することになる」

下院でヒアリングが実施され、この上院が可決した法案の調整作業を行った後に、再採決することになろう。下院は明日からユダヤの休日(30日と1日の2日間)で休会するため、再採決は10月2日以降か。法案への反対者12人が賛成に回れば法案が成立する。民主党は大半が賛成に回っている反面、共和党では、賛成63人に対し、反対が137人におよんでいる。従って、共和党反対派の賛成への取り込みが鍵となろう。



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2008年09月29日

金融安定化法案の行方(最新版)

金融安定化法案の行方(最新版)

9月28日

森  崇


米政府と議会は、金融安定化法案を巡る修正協議で大筋合意。これから、正式合意へ文書化に向け、細部の詰めを急ぐ考えを示した。

(修正協議での骨子)
1.7000億ドル(約75兆円)という不良資産買い取り枠を当初は2500億ドルにとどめ、大統領の判断で1000億ドルを追加できるとした。残る3500億ドルは改めて議会承認を必要とする方向。

2.買い取り対象を年金基金や地方自治体に広げ、利用する金融機関経営者の報酬制限。

3.公的資金運用監視のための第三者機関創設。

4.買い取りは、住宅ローンや商業不動産融資のほか、住宅ローン担保証券(MBS)など幅広い金融商品が対象。競売を実施し、買い取った資産は財務省が長期保有して計画的に売却。

5.買い取りに際し、一定条件で政府が対象金融機関の株式を得られるようにして、最終的に政府が損失を被った場合に金融機関が穴埋めすることで調整中。


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先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 9/28

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

9月28日

森  崇


ブル材料
1.JPモルガン・チェースは、2大住宅公社のファニーメイとフレディマックの社債や住宅ローン担保証券(MBS)の買いを推奨。リーマン・ブラザーズの破たんや保険大手AIGの公的管理入りを背景に、米社債の米国債に対する利回り上乗せ幅は先週、年初来最大に拡大したと指摘。ポールソン財務長官が打ち出したディストレスト債の買い取り計画は、高リスク資産保有に対して投資家が要求する上乗せ利回りの縮小につながるとの見方を示した。

2.モルガン・スタンレー(MS)
三菱UFJフィナンシャル・グループは22日、モルガン・スタンレーに出資することで合意。モルガンSの普通株最大20%を取得して筆頭株主になり、持ち分法適用会社とする方針。20%の出資は9000億円を超える見通しで大手邦銀による海外金融機関への投資では過去最大規模となる。

3.マイクロソフト(MSFT)
マイクロソフトは22日、自社株買いを最大400億ドル追加するとともに、増配ならびに初のコマーシャルペーパー(CP)発行計画を明らかにした。

4.ヒューレット・パッカード(HPQ)
ヒューレット・パッカードの取締役会は新たに最大80億ドルの自社株買いを承認した。昨年承認された前回の自社株買い計画(80億ドル相当)中、約30億ドル分がまだ実行されていない。

5.ナイキ(NKE)
スポーツ用品大手のナイキは22日、自社株買いを最大50億ドル相当追加する計画を明らかにした。今回の自社株買い計画は既存の30億ドルの自社株買い計画が終了した後に開始される。

6.ブッシュ米大統領は22日、7000億ドルの不良資産買い取り計画について、早急に行動する必要があり、行動しなければ、悪影響が米経済全体に及ぶとの見解を示した。

7.G7は22日、金融危機緩和のために、あらゆる行動を取る用意があるとの
声明を発表した。また、米国が講じた、特に金融機関を不安定にした非流
動資産を取り除く計画を強く歓迎すると表明した。

8.ポールソン財務長官は今週提示した7000億ドルの不良資産買い取り案について、今週中に議会で承認されることを確信しているとコメント。

9.AIG(AIG)
クレディ・スイスは、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が事業部門を売却した場合、1150億ドルを調達できる可能性があると指摘した。AIGは米国以外での生命保険事業など売却できそうな質の高い事業資産を十分保有していることが背景。

10.米下院の民主党院内総務、ステニー・ホイヤー議員は23日、議会は今週中に7000億ドルの米金融救済法案を可決する見通しで、同法案が承認されるまでは休会に入らない公算が大きいとの見方を示した。

11.スリーコム(COMS)
ネットワーク機器メーカーのスリーコムが22日引け後に業績発表。同社の6−8月期の純損益は2000年以来の黒字となった。特許訴訟での和解と中国での売上高増加が要因。

12.米証券取引委員会(SEC)は22日、一時的な株式の空売り規制の対象として複合大手ゼネラル・エレクトリック(GE)と自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)をはじめとする90社以上を追加した。NYSEが30社、ナスダックが66社をそれぞれ追加した。

13.AMR(AMR)
燃料価格の反落で利益が押し上げられる可能性があるとの観測を受けて、航空各社が上昇した。

14.ゴールドマン・ザックス(GS)
@著名投資家ウオーレン・バフェット氏率いる投資会社による優先株引受けを含め、総額一兆円以上の増資を実施すると発表したことが好感された。
同社は資産家ウォーレン・バフェット氏からも50億ドルの出資を得た。普通株4065万株を1株当たり123ドルで売却したと発表。これは、23日の引け値(125.05ドル)に比べ1.6%の割引価格となる。新株の全額を自社で引き受けた同社は、さらに610万株を売却するオプションを有する。バフェット氏率いるバークシャーは、ゴールドマンの永久優先株を購入する。優先株の固定配当率は10%。バークシャーは5年以内にゴールドマンの普通株50億ドル相当を1株当たり115ドルで購入できる権利も得る。

A24日のクレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場で、ゴールドマン・サックスを中心に金融機関の債務保証コストが低下した。投資家ウォーレン・バフェット氏から出資を得たことで同社への信頼が高まり、リスク意識が後退した。

15.財務省のマクローリン報道官は24日、ポールソン米財務長官が提唱する金融機関の不良資産買い取りに必要な金融安定化法案について、ブッシュ政権は週内の議会通過をなお確信していると述べた。

16.MEMCエレクトロニック・マテリアルズ(WFR)
RBCキャピタル・マーケッツはシリコンウエハー・メーカーで世界3位のMEMCエレクトロニック・マテリアルズの株式投資判断を「セクターパフォーム」から「アウトパフォーム」に引き上げた。

17.半導体株
  ウェドブッシュ・モルガンが、半導体株に強気コメント。現在の株価水準は魅力的だと言う。

18.ナイキ(NKE)
スポーツ用品大手のナイキが24日引け業績発表。2008年6−8月(第1四半期)の売上高は前年同期比17%増の54億3000万ドル、1株当たり利益は1.03ドルとなった。予想は、売上高が51億8,200万ドル、1株当たり利益が
93セントだった。五輪関連商品の販売が好調に推移し、予想ほど利益が減少しなかった。粗利益率が2.4%拡大。アジア部門の売上高が8億6100万ドルと、前年同期比36%増だった。北京五輪の効果で中国の売り上げが押し上げられた。

19.UBS(UBS) 
25日のスイス市場で、UBSの株価が急伸。英銀HSBCホールディングスがUBS買収に関心があるとの観測が浮上した。

20.ベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)
家庭用品小売りのベッド・バス・アンド・ビヨンドは2008年9−11月(第
3四半期)利益が一部アナリスト予想を上回るとの見通しを示した。

21.米上院銀行委員会のクリストファー・ドッド委員長(民主)は25日、金融安定化法案の一連の原則について、共和党と民主党が合意に達したと発表。

22.セントルイス連銀のジェームズ・ブラード総裁は26日、最近のエネルギー価格の下落基調が下半期の経済成長を刺激する可能性があるとの見方を示した。

23.マイクロソフト(MSFT)
マイクロソフトのバルマーCEOは26日、今回の金融危機にもかかわらず、テクノロジー業界の見通しは明るいとの見方を示した。消費者向けの売り上げは企業向けほど打撃を受けていない。国際市場は金融市場からの痛みを感じていないと発言。

24.ブッシュ大統領は26日、金融安定化法案について声明を発表、議会が意見の相違を克服し法案を可決するとの見解を国民に示した。

  (異なるトーン)
★エリック・カンター下院議員(共和)をはじめとする一部の共和党下院議員は25日夜、ポールソン財務長官が進めてきた金融安定化法案は受け入れられないと反対を表明。
★リチャード・シェルビー上院議員(共和)は、振り出しに戻らなくてはならない。慎重かつ直接的なやり方でこの政策について検討する必要がある
   と発言。

25.J.P.モルガン・チェース
  メリル・リンチが、J.P.モルガン株の投資判断を“アンダー・パフォーム”から“中立”に引き上げた。ワシントン・ミューチャルの部門買収が魅力的な条件だったからだと言う。

26.アクセンチュア(ACN)
世界2位のコンサルティング会社、アクセンチュアは25日引け後、2008年6−8月(第4四半期)が前年同期比37%増益になったと発表した。

27.ティブコ・ソフトウエア(TIBX)
ソフトウエアのティブコ・ソフトウエアが25日発表した08年6−8月(第  
3四半期)利益は予想を上回った。政府やエネルギー企業への販売増加が寄与した。



ベア材料
1.ハイテク株に悪材料
  モルガン・スタンレーが、ヒューレット・パッカード、アップル、シスコ・システムズ、デル、EMCの2009年度通期ベースEPS予想を平均5.6%引き下げた。
  強いドル、世界景気鈍化を背景としている。

2.中・小地銀株に悪材料
  メリル・リンチがネガティブ・コメント。
  ゴールドマン・ザックスとモルガン・スタンレーが銀行持ち株会社化することにより、これらの銀行は預金獲得で、競争にさらされるとともに、不良債権の価格算定により(大手銀の算定価格が基準になると想定される為)、損失が拡大する恐れがあると言う。これを受け、マーシャル&イズレイ、ザイオンズ・バンコーポレーション等の株が売られた。

3.リーマン・ブラザーズの社債の保有者は、最大で1100億ドルの損失に直面する可能性があると、フィナンシャル・タイムズ紙が報じた。債権者への弁済に充てられるとみられる資産価値が破産法適用申請以来急低下していることが背景。

4.バーナンキFRB議長は23日の議会証言で、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★状況を安定させ、米国の金融市場と景気への非常に深刻な結果を回避するために、議会による緊急な行動が必要だ。
★現段階では、金融市場の展開の速さを考慮し、目前の危機に対応することが不可欠だ。

5.米連邦住宅公社監督局(OFHEO)が23日発表した7月の米住宅価格は前年同月比で5.3%下落。住宅ローン融資基準厳格化から、不動産融資が縮小したことが背景。前月比では0.6%下落と、予想(0.2%減少)より落ち込みが大きかった。

6.ギャップ(GPS)
同社は女性用のスポーツ用アパレル製品の品揃えを拡大するため、アスレタ社を約1億5000万ドルで買収すると22日引け後に発表。

7.ゼネラル・エレクトリック(GE)
複合大手ゼネラル・エレクトリック株に悪材料。メリルリンチがファンダメンタル面での圧力の上昇を理由にGEの株式投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。

8.素材株が下落。
原油相場が反落し、金や銅相場も下落するなか、米製油大手コノコフィリッ
プスや、産金最大手ニューモント・マイニングが下落した。

9.新興国株式市場に悪材料。
  HSBCが、新興国株式市場への投資判断を“中立”から“アンダー・ウェイト”に引き下げた。

10.銀行株に悪材料。
オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏が、米政府のいかなる対処も短期・中期のファンダメンタルズ改善に効果があまりないとして、米銀行の収益環境に悲観的な見方を示した。

11.ダラー・スリフティ・オートモーティブ・グループ(DTG)
レンタカー店チェーン「ダラー」を展開するダラー・スリフティ・オートモーティブ・グループは、債権者に対し融資合意条件の修正を求めた。売上高の鈍化が背景。

12.シティグループ(C US)
オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏は、シティグ  
ループの2008年7−9月(第3四半期)と通期の収益見通しを下方修正した。入札方式証券(ARS)や住宅公社のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の救済に関連した費用を理由に挙げた。

13.リージョンズ・ファイナンシャル(RF)
シティグループはアラバマ州の大手地銀リージョンズ・ファイナンシャルの株式投資判断を「ホールド」から「売り」に下方修正した。シティはリージョンズの現在のバリュエーションがファンダメンタルズと一致していないとの見方を示した。

14.リオ・ティント(RTP)
英・オーストラリア系大手鉱山会社リオ・ティントの米国預託証券(ADR)が急落。金属価格が下落するなか、鉱山関連株が下落。一段の景気減速と世界の信用市場危機を背景に鉄鋼メーカーが生産量を縮小するなか、来年の鉄鉱石価格の引き上げは予想より小幅にとどまる可能性があるとの見方がアナリスト間に出ている。

15.19日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比11%低下の591.4(前週は661.7)となった。住宅ローン30年物固定金利は平均で6.08%と、5カ月ぶり低水準だった前週の5.82%から上昇。

  (その他主要指数動向)
★購入指数…342.2(前週は380.4)
★借り換え指数…2043.4(前週は2300)

16.8月の中古住宅販売件数は前月比2.2%減の年率491万戸(前月は502万戸)と、予想(494万戸)を下回った。8月の中古住宅価格(中央値)は前年同月比9.5%下落し、20万3100ドル。前年同月は22万4400ドルだった。

17.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は23日遅く、米政府が供与した最大850億ドルの信用枠を利用する場合には、年率少なくとも8.5%の金利水準で融資を受けることに合意、署名したと発表した。

18.アブネット(AVT)
クレディ・スイス・グループは電子部品販売のアブネットの株式投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」に引き下げた。

19.ジェームズ・リバー・コール(JRCC)
ケンタッキー州とインディアナ州で鉱山を経営するジェームズ・リバー・コールは普通株150万株を発行する計画を明らかにした。

20.ナショナル・フィナンシャル・パートナーズ(NFP)
富裕層向け金融サービスのナショナル・フィナンシャル・パートナーズは信用市場の深刻な混乱が原因で、7月と8月の収入が前年同期と比べて7%減少したと明らかにした。

21.メディシス・ファーマシューティカル(MRX)
スキンケア製品メーカー、メディシス・ファーマシューティカルは会計上 の誤処理があったとして、2003年にさかのぼって決算を修正すると明らかにした。

22.8月の米新築一戸建て住宅販売は前月比11.5%減の46万戸と、予想(51万戸)を大幅に下回った。1991年1月以来の低水準。新築住宅価格の中間値は前年同月比6.2%下落し、22万1900ドル。2004年9月以降で最低水準となった。

23.8月の製造業耐久財受注額は前月比4.5%減(前月は0.8%増加)と、予想(1.9%減)を大幅に上回る落ち込みだった。変動の大きい輸送用機器を除く受注は3.0%減(前月は0.1%増)と、予想(0.5%減)より悪化した。設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財受注は2.0%減と、07年1月以来最大の減少。輸送機器の受注は8.9%減少。特に民間航空機が38.1%と急減したのが影響した。自動車・同部品の受注は8.1%の減少だった。

24.ゼネラル・エレクトリック(GE)
ゼネラル・エレクトリックは25日、2008年の業績見通しを下方修正した。業績見通しの下方修正は今年2回目。7−9月(第3四半期)の1株利益は43−48セントの見込み。従来見通しは50−54セント(予想は52セント)だった。通期利益見通しは1株当たり1.95−2.10ドルと、従来の2.20−2.30ドルから下方修正した。同社は自社株買いも停止した。1株当たり31セントの四半期配当を09年末まで据え置くことを決定。

増配がないのは過去30年以上で初めてのこと。GEキャピタルのコマーシャルペーパー(CP)を、同部門の債務全体の0−15%まで減らす(6月末時点の比率は18%だった)。
GEは金融部門GEキャピタルの資本を強化し負債比率を低下させるため、GEキャピタルが親会社に支払う配当を減らす。また、09年末までに製造業事業の利益を全体の60%に引き上げる方針もあらためて示した。07年は金融サービス事業が継続事業ベース利益の53%を占めた。

(会社側コメント要旨)
★金融サービス市場は前代未聞の弱さと不安定下にある。市場環境が近い将来に改善する可能性は低い。

(格付け機関のコメント)
★スタンダード・アンド・プアーズとムーディーズ・インベスターズ・サービスは、GEの格付けを変更しないと発表。

25.20日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は前週比3万2000件増の49万3000件(前週は46万1000件)と、予想(45万件)を上回った。2001年9月以来の高水準となった。ハリケーン「アイク」の影響で申請件数は5万件押し上げられた。4週間移動平均は46万2500件と前週の44万6500件から増加した。

26.キャピタル・ワン・ファイナンシャル(COF)
クレジットカード発行大手、キャピタル・ワン・ファイナンシャルは6億8600万ドルを調達した。売却価格は1株当たり49ドルと、前日の引け値を6.6%下回った。

27.ピルグリムズ・プライド(PPC)
鶏肉加工最大手のピルグリムズ・プライドは08年7−9月(第4四半期)に大幅な損失を計上すると見込まれるため、借り入れ契約の条項違反が発生する可能性があると明らかにした。

28.レッドハット(RHT)
無償配布の基本ソフト(OS)リナックス販売で最大手のレッドハットが
24日引け後発表した08年9−11月(第3四半期)の利益と売上高見通しは、予想を下回った。

29.ワシントン・ミューチュアル(WM)
金融安定化策がワシントン・ミューチュアルにどの程度の恩恵を与えるか不透明なことから、同社の買い手候補が買収案の提示を渋っており、同社の選択の余地を狭めているとの観測が高まった。

30.第2四半期(4−6月)の実質国内総生産確定値は、前期比年率2.8%増加(第1四半期は0.9%増)と、速報値の3.3%増から下方修正された。同時に予想(3.3%増)も下回った。また、PCE物価指数はエネルギーと食品を除くコアベースで2.2%上昇と、改定値(2.1%上昇)から上方修正された。

  (主な改定項目)
★純輸出のGDPへの寄与度は2.9%だったが、改定値の3.1ポイントからは下方修正された。純輸出を除くGDPは0.1%減となった。
★個人消費支出(PCE)は1.2%増と、改定値の1.7%増から下方修正された。
  ★在庫投資は年率換算506億ドル減少と、改定値の494億ドル減少から下方修正され。

31.9月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(確定値)は70.3(速報値73.1)と、予想(70.8)を下回った。8月の確定値は63だった。1年先のインフレ期待値は4.3%と、速報値の3.6%から上方修正された。

32.ワシントン・ミューチャル(WM)
ワシントン・ミューチュアルは25日に当局に接収され、米国の預金取扱金融機関としては史上最大規模の破たんとなった。ワシントン・ミューチュア
ルの顧客は16日以降、167億ドルの預金を引き揚げていた。J.P.モルガン・チェースは、ワシントン・ミューチュアルが当局に接収されたのに伴い、同社の預金と支店を19億ドルで買い取ることで合意した。ワシントン・ミューチャルは、米国の預金取扱金融機関としては史上最大規模の破綻となった。J.P.モルガンは25日夜、80億ドルの増資計画を発表。ムーディーズは同社の格付け見通しを将来の格下げの可能性がある「弱含み」に引き下げた。格付けは「Aa2」に据え置き。また、J.P.モルガンは、ワシントン・ミューチュアルの劣後債や優先債などの債務は引き継がない。これにより、J.P.モルガンは、カリフォルニア、ワシントン、フロリダ州で支店を増やして計5400の事業所を所有。預金額は約9000億ドルと、米銀で最高となる
33.ワコビア(WB)とナショナル・シティー(NCC)
大手銀ワコビアや地銀大手ナショナル・シティーの株価が急落。金融安定化策をめぐる議会での協議が暗礁に乗り上げたことに加え、ワシントン・ミューチュアルが当局に接収され、JPモルガン・チェースに預金や支店を買い取られたことを嫌気し、売りが膨らんでいる。尚、NYタイムズ紙によれば、
ワコビアは、シティ・グループと初期の交渉を始めたと言う。

34.国際通貨基金(IMF)の当局者らは、欧州各国政府に対し、域内銀行システムへの脅威を見過ごさないよう警告。欧州の金融政策担当者らは、金融危機は米国が対処する問題との見方を示唆し、経営難に陥っている域内金融機関への支援策では合意に至っていない。

35.ニューヨーク州のクオモ司法長官は、株式空売り調査の範囲をクレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場にも拡大すると言う。CDS取引が世界的な金融危機を悪化させたかどうかに注目している。米証券取引委員会(SEC)のコックス委員長は23日、CDS市場を規制する権限を当局に付与するよう議会に求めた。

36.リサーチ・イン・モーション(RIMM)
携帯電子メール端末「ブラックベリー」を製造・販売するカナダのリサーチ・イン・モーションは25日引け後、決算発表。第2四半期の純利益は前年同期比72%増の4億9550万ドル(1株当たり86セント)だった。予想は、1株当たり利益が87セント。売上高は同88%増の25億8000万ドル(予想は25億9000万ドル)だった。2008年9−11月(第3四半期)の利益についても、アナリスト予想を下回る見通しを示した。アップルの携帯電話端末iPhoneの新機種に対抗するため、マーケティング活動を拡大していることが影響した。同社の第3四半期の1株利益は89−97セント、売上高は最大31億ドルになる見通し。予想は、1株利益が99セント、売上高は29億6000万ドルだった。また、「アイフォーン3G」に対抗するブラックベリーの最新モデル「ボールド」は米国での発売が延期に追い込まれた。

37.モトローラ(MOT)
シティグループは携帯電話端末メーカー大手のモトローラとリサーチ・イン・モーションの株式投資判断をともに、「買い」から「ホールド」に引き下げた。深刻な価格競争の可能性を理由に挙げた。

38.クリストファー・アンド・バンクス(CBK)
婦人物衣料を販売するクリストファー・アンド・バンクスは08年9−11月(第3四半期)の継続事業ベース1株当たり利益が最大13セントとの見通しを示した。予想は同20セントだった。
=以上=
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2008年09月26日

金融安定化法案審議進捗状況

金融安定化法案審議進捗状況

9月25日

森  崇


米上院銀行委員会のクリストファー・ドッド委員長(民主)は25日、金融安定化法案の一連の原則について、共和党と民主党が合意に達したと発表。

(合意項目)
★財務省の買い取り状況を監視する委員会の設置
★経営陣への巨額報酬の制限
★住宅保有者の支援

(今後のプロセス)
25日中に文言がまとめられ、同法案は可決される見通し。25日夕方、ブッシュ大統領はホワイトハウスにオバマ氏と共和党大統領候補のジョン・マケイン上院議員を招き、買い取り構想を巡って最終的な協議を行う。その後ブッシュ大統領の署名をもって法案成立の運びとなる見込み。

(マケイン、オバマ両候補の対応)
★マケイン候補…金融危機に対応する立法措置を優先させるため、合意がまとまるまでは討論会を始め、選挙運動を一時停止する考えを示した。
★オバマ候補…1度に一つ以上の事象に対処するのが大統領の仕事だと、討論会を予定通り行う姿勢を示している。




=以上=
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2008年09月24日

米金融安定化策を巡る議会指導部と政府側とのかけひき

米金融安定化策を巡る議会指導部と政府側とのかけひき

9月23日

森  崇


議会指導部の要求
@不良債権買取対象金融機関の経営への発言権を保つため、株式を取得する権利(ワラント)か実際の株式などを政府が得るようにするべきだ。
A経営陣の報酬が高すぎると判断された場合は金額を抑える。過去の報酬もさかのぼって削減する。
B財務省に対する監視強化が必要だ。FRB、SEC、連邦預金保険公社(FDIC)のトップと、議会側が指名する2人の民間人による「緊急監督委員会」を発足させ、議会の会計検査院とともに財務省を監督する。
C住宅ローンの借り手保護策も盛り込む必要がある。


政府側の意見
@政府に株式を取得すると、株価の下落などを招いて金融危機を悪化させかねない。経営干渉を嫌う金融機関が制度を利用しない可能性がある。救済色が強い場合などに限り、ワラントや優先株の取得を検討する方向が良い。
A経営陣の報酬制限を厳格化し過ぎると、金融機関による買い取りへの参加意欲がしぼみ、制度そのものが機能しなくなる。ただ、退任する幹部の過剰な報酬を制限することなどは検討に値する。
B議会の合意を得る為にも、財務省の監視強化は必要だろう。
C住宅ローンの借り手保護策も盛り込むことには合意。


不良債権買い取り価格についてのバーナンキFRB議長コメント
財務省は不良債権を“投げ売り価格”ではなく、現在が償還期限と想定しての“満期保有価格”で買い取るべきだ。このやり方だと、同時に、入札などのメカニズムを通じて市場に十分な情報を与えることができる。


買い取り価格のひとつの目安
メリルリンチは7月29日、額面で306億ドル(約3兆3000億円)相当のCDOを67億ドルで売却すると発表した。代金の75%を買い手に融資することも明らかにした。この際、債務担保証券(CDO)を額面(1ドル)当たり0.22ドルで売却することで合意している。これは、ほぼ20%で評価したことになる。これはシティグループが第2四半期にCDOに付けた価格を大きく下回る。

J.P.モルガン・チェースのキアン・アボホセイン氏は30日付の顧客向けリポートで、欧州の銀行は、保有資産の評価で、米銀が資産を処分した際の価格を採用せざるを得ないだろうとし、メリルの資産評価は現実に即したものであって、投げ売りではないとコメントしている。


入札方式についても意見が出ている
メリーランド大学の経済学教授、ピーター・クラムトン氏は、リバース・ディセンディング・クロック入札を提唱。政府が買い取りを予定する証券の数量、および当初の入札価格を発表し、売り手が当初価格で売却したい証券の数量を提示する。もし、当初価格で政府が望む買い取り数量を、銀行による売却数量が上回れば、政府の目標と銀行が望む数量が一致するまで、政府は買い取り価格を引き下げると言うもの。

この入札方式の欠点は、複数の銀行が保有する証券で最も有効に機能するが、1-2行の銀行の保有する証券では、売却の競争が少ないため、買い取り価格が資産の正規価値を上回る可能性がある。これは、納税者負担を重くするものだ。


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2008年09月22日

先週米国株を取り巻くブルベア材料 9/21

先週米国株を取り巻くブルベア材料

9月21日

森  崇


ブル材料
1.AMR(AMR)
アメリカン航空の親会社AMRなど航空株が高い。原油相場の下落を受けて、業績見通しが改善。

2.メリルリンチ(MER)
バンカメは、メリルリンチを500億ドル規模の株式交換で買収することで合意した。同社はメリルの株式1株に対し29ドル相当のバンカメ株を支払う。これは12日のメリルの株価を70%上回る水準。

3.ナップスター(NAPS)
米家電量販大手のベスト・バイはオンライン音楽ダウンロードサービスのナップスターを1株当たり2.65ドル、総額1億2100万ドルで買収することで合意した。

4.株価下落を受けて、SECは、株価操作を目的とする空売りの規制強化に乗り出す可能性があると言う。

5.テンプルトン・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、マーク・モビアス氏は15日、バンク・オブ・アメリカ(BAC)の証券大手メリルリンチ買収や米政府がリーマン・ブラザーズ・ホールディングスを救済しなかったことは金融市場が底に近いことを示しているとの認識を明らかにした。

6.全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが16日発表した9月の米住宅市場指数は18(前月は16)と、予想(17)を上回った。一戸建て販売の現在指数は17(前月16)。向こう6ヶ月間の一戸建て住宅販売見通し指数は30と、前月の24から上昇した。

7.ワシントン・ミューチュアル(WM)
@ワシントン・ミューチュアルは16日、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が同社の信用格付けを投機的など級(ジャンク級)に引き下げたことについて、重大な影響を予想していないとの見解を示した。
AJPモルガン・チェースはワシントン・ミューチュアル買収に向け高レベルの協議を実施していると、英デーリー・メール紙が報じた。JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOはワシントン・ミューチュアルのアラン・フィッシュマンCEOに1株当たり8ドル相当の株式交換方式での買収を提示したと言う。

8.12日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比33.4%上昇の661.7(前週は496.2)と、5月以来の高水準になった。住宅ローン金利の低下を受けて、借り換えが増えた。住宅ローン30年物固定金利は平均で5.82%と前週の6.06%から低下し5ヶ月ぶり低水準。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…88%上昇し2300(前週は1222.9)と、2001年以来で最大の上昇を演じた。
★購入指数は380.4と、前週の371.5から2.4%上昇した。

9.AIG(AIG)
米政府の救済措置を受けたAIGの傘下企業、スイスのAIGプライベート・バンクは多くの企業から買収の打診を受けていると言う。スイス紙キャッシュ・デーリーが報じている。

10.GM(GM)
米自動車業界に対する250億ドルの政府保証付き融資への支持が米議会で急速に強まっているようだと、17日付NYタイムズ紙が報じた。大手金融機関向けに巨額な財政支援が行われ、大統領選の投票日が近付くなか、米議会指導者らは、ブルーカラー層の支援に傾いているようだと説明。

11.モルガン・スタンレー(MS)
@CNBCは18日、モルガン・スタンレーがシティグループと17日に合併の可能性を協議したと報じた。モルガン・スタンレーはワコビアとも協議したほか、中国の複数の金融機関と少数株売却について交渉したと言う。マックCEOは可能であれば単独での存続を望んでいる模様。
Aシンガポールの政府系ファンド(SWF)、シンガポール政府投資公社(GIC)は18日、モルガン・スタンレーから出資要請の打診があれば、すべての機会を検討すると言う。GICは、サブプライム住宅ローン危機が始まってから、スイスのUBSやシティグループに総額180億ドルを出資している。

12.米連邦準備制度と欧州中央銀行(ECB)、日本銀行など世界の大手中銀6行は18日、短期金融市場の緊張緩和に向けた協調行動を発表。通貨スワップ協定によって供給するドル資金を1800億ドル増やし、2470億ドルとする。各中銀は、引き続き緊密に協力し、継続している圧力に対処し必要な措置を取ると表明した。協調行動に加わるのは、この他、イングランド銀行とカナダ銀行、スイス国立銀行(SNB)。協定の期間は2009年1月30日まで。

13.米連邦準備理事会(FRB)は18日午前、ニューヨーク連邦準備銀行を通じて、翌日物と2週間物の公開市場操作(買いオペ)によって短期金融市場に合計1050億ドルの大量資金供給を実施した。

14.米財務省は18日、米連邦準備制度理事会(FRB)のバランスシート拡大を支援するため、通常の資金調達とは別枠で実施する財務省短期証券(TB)入札について、1000億ドルを追加すると発表した。

15.欧州中央銀行(ECB)は18日、欧州の短期金融市場に期間1日の資金400億ドルを供給した。リーマン・ブラザーズの破たんを受けた信用市場の動揺を静めるための措置。最低落札金利は4%。応札倍率は2.5倍。

16.英銀3位のバークレイズは18日、新株を発行し約7億5000万ポンド(約1430億円)を調達すると発表。破たんしたリーマン・ブラザーズの北米投資銀行部門の買収代金の一部に充てると言う。

17.クラフト・フーズ(KFT)
AIGがダウ指数から除外され、代ってクラフト・フーズ(KFT)が採用されることになった。22日より実施される。

18.フィラデルフィア連銀が18日に発表した9月の同地区の製造業景況指数は3.8(前月マイナス12.7)と、予想(マイナス10)を上回った。10ヶ月ぶりにプラスに転じた。新規受注と出荷もプラスに転じた。

19.米証券取引委員会(SEC)は、ヘッジファンドに空売りポジションの開示を義務付ける可能性がある。SECは複数のヘッジファンドの召喚も計画している。 SECのコックス委員長は、1億ドル以上の資金を株式市場で運用するヘッジファンドその他の投資家が、毎日の空売りポジションの報告を早期に義務付けられる見通しであると明らかにした。また、特定の証券の過去の取引ポジションについての開示情報を得る見込みともしている。ヘッジファンドに空売り開示を義務付ける規則が拘束力を持つためには、SECが全会一致で規制案を承認することが必要となる。

20.CNBCは17日、リーマン・ブラザーズの資産運用部門ニューバーガー・バーマンの売却が同日中にも発表される可能性があると報じた。

21.中国国営の新華社通信は18日、同国の政府系ファンド(SWF)、中国投資公司(CIC)が複数の国営銀行の株式を取得する意向だと報じた。市場の安定化策。また、株式購入に際しての印紙税を撤廃する計画も表明。

22.ロシアのメドベージェフ大統領は18日、公的資金による5000億ルーブル(約2兆500億円)規模の株式買い支え策を柱とする緊急市場安定化策を発表。ロシアが大規模な市場刺激策を決めたのは1998年の経済危機以来。また、金融機関の流動性不足を解消するため銀行全体への貸出枠を現行の約4500億ルーブルから1兆5140億ルーブルに引き上げることを決定。10月1日からは石油輸出税を引き下げる。

23.英国金融当局は、金融株の空売りを来年の1月16日まで禁止すると発表。また、当該会社発行済み総株式数の0.25%以上保有投資家は、これの公表を義務付ける。ただし、この時限立法は、30日後に見直すと言う。市場安定化策である。

24.オラクル(ORCL) 
オラクルが昨日引け後に、第1四半期の業績を発表した。前年同期比で28%増益となった。製品の更新バージョンや製品サポートの契約数が好調だった。一部項目を除いたEPSは0.29ドルとなり市場予想0.27ドルを上回った。これを受けて同社株が買われた。

25.リーマン・ブラザーズ(LEH)
リーマン・ブラザーズの欧州コーポレートファイナンス部門、および資産運用部門に近い将来買い手が見つかるとの観測を受けて、同社株が買われる。これは、リーマンの会計事務所であるプライスウォーターハウス・クーパーズの担当者が述べたもので、買収関心に興味を持つ相手が複数いると述べ、数日中に合意に至ることを目標としている、と述べた。

26.金融機関のバランスシート修復に向けた米当局の包括案を受けて、CDS市場でのモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスの社債保証コストが低下した。CMAデータビジョンの発表によれば、モルガン・スタンレー債のCDSスプレッドは285ベーシスポイント低下して581bp。ゴールドマンは205bp低下の270bpとなった。北米の投資適格級企業125社で構成するマークイットCDX北米投資適格指数は17bp低下し158bpとなった。


ベア材料
1.リーマン・ブラザーズ(LEH)
@経営破たんしたリーマン・ブラザーズが抱える負債総額は、これまで過去最大だったケースの15倍に相当すると言う。リーマンの負債は6130億ドルを超えている。2002年に経営破たんした米長距離通信大手、旧ワールドコムの負債総額は410億ドル。リーマンが申請するまで、過去最大を記録していた。
Aムーディーズは、リーマン・ブラザーズの格付け(優先債)を投資適格級のA2から投機的等級のB3へと一気に10段階、格下げした。フィッチ・レーティングスも長期発行体格付けをA+からDに引き下げた。連邦破産法11条(会社更生法に相当)の適用を申請したことを受けたもの。
B投資信託会社のPIMCOとバンガード・グループ、フランクリン・アドバイザーズは、リーマンの破たんによって大きな損失を被りそうだ。史上最大規模の破たん劇は、投資信託業界に少なくとも860億ドルの損失をもたらす可能性があると言う。破産裁判所への届け出によれば、リーマンの負債総額は6130億ドル、資産は6390億ドル。
C15日の英金融市場では、ドル建て翌日物金利が6月以来で最大の上昇となった。リーマンの破産申請を受けて、銀行間市場の信用逼迫が悪化した。

2.8月の鉱工業生産指数は前月比1.1%低下(前月は0.1%上昇)と、予想(0.3%低下)を上回る落ち込みとなった。2005年9月以来の大幅なマイナスとなった。自動車生産は12%低下(前月2.5%上昇)し、全体を押し下げた。8月の鉱工業設備稼働率は78.7%と、04年10月以来の低水準となった。予想は79.6%だった。

3.バンカメ(BAC)
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は15日、バンク・オブ・アメリカのカウンターパーティー(取引相手)格付けを1段階引き下げ、「AA−」に指定した。メリルリンチを約500億ドルで買収することで合意したことが背景。また、格付けを引き下げ方向の「クレジットウォッチ」に指定した。ムーディーズも15日、バンカメの「Aa2」格付けを引き下げ方向で見直すことを明らかにした。

4.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
@15日、米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の株価が急落。格下げ回避に向けた増資計画を発表できなかったことで売りを浴びた。
Aパターソン・ニューヨーク州知事は15日、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)には流動性の制約を解消するために、同グループ子会社が保有する200億ドルの資本へのアクセスが特別に認められていると表明した。
B英保険業界誌インシュアランス・インサイダーは、ウォーレン・バフェット氏が率いる米保険・投資会社バークシャー・ハサウェイがAIGに出資する可能性をめぐり、同社と交渉していると考えられると伝えた。しかし、CNBCは、交渉は決裂したと報じた。

5.ユーロ圏財務相会合の議長であるルクセンブルクのユンケル首相兼財務相は15日、ユーロ圏のインフレ率は、明らかに高過ぎるとの見解を示した。

6.フロンティア・オイル(FTO)
フロンティア・オイルなど石油株が下落。原油先物相場が7ヶ月ぶりの安値に下落し、ガソリン相場も下げた。

7.テイクツー・インタラクティブ(TTWO)
ゲームソフトメーカー、エレクトロニック・アーツ(ERTS)は同業テイクツー・インタラクティブの買収交渉を打ち切った。

8.ワシントン・ミューチュアル(WM)
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は15日、S&L(貯蓄・貸付組合)最大手のワシントン・ミューチュアルのカウンターパーティー格付けを「BBB−」から「BB−」に3段階引き下げたと発表した。

9.米連邦準備制度理事会(FRB)は16日、連邦公開市場委員会(FOMC)の定例会合を開き、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2%に維持することを決めた。決定は全会一致。今回の会合でもメンバーは市場参加者がほぼ100%織り込んでいた利下げを見送った。FOMCメンバーは引き続き現行2%の政策金利でなお対応可能と判断した。

  (声明骨子)
★経済成長の下振れリスクとインフレの加速リスクはいずれも重大な懸念事項。委員会は経済と金融市場動向を注意深く監視し、持続的経済成長と物価安定を促進するため、必要に応じて行動する。
★金融市場での緊張は著しく高まっており、労働市場も一段と弱まった。金融市場、経済成長の両面で想定以上に悪化が進んだ。

10.デル(DELL)
パソコン(PC)メーカー大手、デルの株価が急落。今期(7−9月)に需要が一段と弱まるとの見通しを示したことが嫌気された。前期(4−6月)に米国で始まったテクノロジー産業の不振が今や西欧や一部のアジア諸国に拡大しているとの見方を示した。

11.AIG(AIG)
ムーディーズ・インベスターズ・サービスはAIGの格付けを、2段階引き下げて「A2」に、スタンダード&プアーズも3段階引き下げて「Aマイナス」にした。 格下げで、AIGは担保の積み増しや保険契約の取り消しを迫られる公算が大きく、145億ドルの資金調達を迫られているという。

12.ゴールドマン・サックス(GS)
寄り前に第3四半期決算を発表した。総収入が予想を下回った。2008年6−8月(第3四半期)決算は、前年同期比で70%の減益。株式公開以来の9年で最大の減益幅となった。

第3四半期(6−8月期)実績
 ○総収入…60億4,000万ドル(コンセンサス予想は68億283万ドル)
 ○1株当たり利益…1.81ドル(コンセンサス予想は1.71ドル)

  (主要発表事項)
★第3四半期の株主資本利益率(ROE)は7.7%と、前四半期の20.4%から低下した。
★レバレッジド・バイアウト(LBO)向け融資と関連ヘッジで2億7500万ドル、住宅ローンと関連証券で5億ドル、商業用不動産ローンと関連証券で3億2500万ドルの評価損を計上した。レバレッジド融資の持ち高を約80億ドルに減らしたことを公表。流動性へのアクセスには問題がないと述べた。
★中核的自己資本(Tier1)比率は11.6%と前四半期の10.8%から上昇した。

13.ベスト・バイ(BBY)
米家電量販大手のベスト・バイが16日発表した6−8月(第2四半期)決算は利益が予想を下回った。米国内店舗の改修費用がかさんだ。利益は、1株当たりで48セントと、予想(57セント)を下回った。

14.マイクロン・テクノロジー(MU)
UBSは、半導体メーカー、マイクロン・テクノロジーが独インフィニオン・テクノロジーズ傘下のキマンダを買収する公算が大きいと指摘。買収した場合、既存の株主利益がかなり希薄化されるとし、投資判断を「買い」から「中立」へ引き下げた。

15.モルガン・スタンレー(MS)
@オッペンハイマーのアナリスト、メリディス・ホイットニー氏が、モルガン・スタンレー株の利益予想を引き下げた。第4四半期のEPS予想を、0.69ドル(当初1.00ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、4.05ドル(当初4.15ドル)に引き下げた。
Aメリル・リンチのアナリスト、ガイ・モツコウスキ氏が、第4四半期のEPS予想を引き下げた。1.04ドル(当初1.06ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、5.15ドル(当初5.93ドル)に引き下げた。第3四半期に比べ、レバレッジ(投資において信用取引や金融派生商品などを用いることにより、手持ちの資金よりも多い金額を動かすこと)が低下しており、収益も下がろう。また、信用逼迫状態が続く中、資金調達コストが割高となり、これも収益を圧迫するだろうとしている。
BNYタイムズ紙に、モルガン・スタンレーがワコビアとの合併を検討中との記事が掲載された。これは予備段階であり、まだダン・ディールではないと但し書きしている。

16.ゴールドマン・サックス(GS)
オペンハイマーのメリディス・ホイットニー氏は、ゴールドマン・サックスの利益予想も引き下げている。第4四半期のEPS予想を、2.60ドル(当初3.45ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、12.23ドル(当初12.82ドル)に引き下げた。利益は、四半期ごと、年ごとに低下傾向を見せているとしている。

17.イギリス住宅金融最大手HBOSの株価が下げ止まらない。英銀ロイズTSBグループは、HBOSの買収で合意したが、国有化されたノーザン・ロックに次いで資金繰り難で苦境に立つのは同社だとの観測が背景にあった。英政府はこの日、次の破たんを防ぐために銀行市場に介入する用意があると表明した。

18.ロシア金融市場局は17日、モスクワの株式市場などに対し、午後の取引停止を命じた。リーマン・ブラザーズの経営破たんの影響による株価の急落に対処するための措置。17日午前のモスクワ市場は金融株を中心に下落。ロシアのクドリン財務相は同日、ロシアの銀行大手3行に対する財政支援を決めた。

19.ノーテル・ネットワークス(NT)
通信機器メーカー大手のノーテル・ネットワークスは売上高と利益率見通しを下方修正した。景気低迷を背景に顧客が支出を抑制していることが理由。

20.ノーザン・トラスト(NTRS)
金融サービスのノーザン・トラストはリーマン・ブラザーズが発行した長短期債券と株式を顧客のファンドや口座を通じて保有していることを明らかにした。

21.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
米連邦準備制度理事会(FRB)は保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)を公的管理下に置き、金融危機の深刻化を避けるため、850億ドルの緊急融資を決定した。

22.メットライフ(MET)
米生保最大手のメットライフは16日、AIGと、破たんしたリーマン・ブラザーズ・ホールディングスに関連した投資について、債券、株式、デリバティブ(金融派生商品)で総額約8億ドルを保有していると発表した。

23.AMR(AMR US)
アメリカン航空の親会社AMRなど石油株が安い。原油相場の反発が業績に打撃を与えるとの懸念が高まった。

24.第2四半期(4−6月)の経常収支は1831億ドルの赤字となった。輸入原油のコスト上昇を反映した。予想は1800億ドルの赤字だった。経常赤字は対国内総生産(GDP)比で5.1%と、前期の5%から上昇した。

25.ワコビア(WB)
シティグループは、リーマン・ブラザーズに関連したリスクが米銀の中で最も大きいのはワコビアとバンク・オブ・アメリカだと指摘。バンカメは、リーマン関連のリスク約4億ドルを抱える。ワコビアは、傘下のファンドがリーマンへの債権4億9400万ドルを有すると言う。2008年7−9月(第3四半期)1株利益への影響はワコビアが15セント、バンカメが5セント程度となると見積もっている。

26.欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のアルムニア委員(経済・通貨担当)が18日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★金融市場の混乱がどの程度続くかはっきりとは分からない。
★ユーロ圏のインフレ率は6、7月の4%で恐らくピークを迎えた。そして、8月に低下し始めた。この低下は継続するだけでなく、一段と顕著になっていくだろう。

27.欧州中央銀行(ECB)のシュタルク理事は、ECBがインフレ加速に伴う賃金・物価上昇の悪循環を容認しないとの見解を示した。物価と賃金の動きが現在の高水準のインフレ率ではなく、2%を若干下回る水準というECBの物価安定の定義に基づくことが極めて重要だと指摘。

28.フェデックス(FDX)
小荷物輸送大手のフェデックスが18日寄り前業績発表。6−8月(第1四半期)の売上高は前年同期比8.4%増の99億7000万ドル、純利益は3億8400万ドル(1株当たり1.23ドル)となった。予想1株当たり利益も1.23ドルだった。22%の減益となった。燃料コストの上昇、エクスプレス配送の需要減が不振の背景。フェデックスは9―11月(第2四半期)の1株当たりを1.40−1.60ドルと予想した。アナリストの予想平均は1.31ドル。同社は2009年5月通期については4.75−5.25ドルとの見通しを維持した。

29.13日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は前週比1万件増の45万5000件(前週44万5000件)と、予想(44万件)を上回った。ハリケーン「グスタフ」の影響で、ルイジアナ州での申請件数が増加した。

30.8月の米景気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.5%低下(前月は0.7% 低下)し、予想(0.2%低下)より大きな落ち込みだった。

31.モルガン・スタンレー(MS)
モルガン・スタンレーが急落したのを受けて、顧客のヘッジファンドが同社から離れつつあると言う。ヘッジファンドは今週時点で、モルガン・スタンレーのプライムブローカー(証券貸し出しや決済などの業務)勘定の10%未満にとどまっており、これをすべて失ってもあまり支障はないという。

32.ワシントン・ミューチュアル(WM)
ワシントン・ミューチュアルが入札による身売りの意思を表明し、JPモルガン・チェースなど複数の買い手候補と交渉しているとNYタイムズ紙が報じた。入札は米証券会社ゴールドマン・サックス・グループが担当。ほかの買い手候補には、ウェルズ・ファーゴや英銀HSBCホールディングスが含まれると言う。

33.国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は17日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米国金融セクターの危機は終息しつつあるかもしれないが、最悪期が過ぎたかどうかは判断しにくく、向こう数週間や数ヶ月に破たんする金融機関がさらに出てくる可能性がある。
★信用市場の混乱や米サブプライム住宅ローン関連市場の事実上の崩壊に伴う損失については、約1兆ドルに上るとの見通しをIMFが維持している。
★米住宅危機は恐らく過去のものになった。この週末の事態は見通しへの新たなリスクとなる可能性があるが、2009年に世界の経済成長が徐々に回復すると引き続き予想している。

34.パトナム・インベストメンツは17日に機関投資家向け「パトナム・プライム・マネーマーケットファンド」(運用規模123億ドル)を閉鎖、手持ち資金はすべて投資家に返還する計画と言う。解約が相次いだ為。パトナムによると、前日の時点で同ファンドの資産価値は1口当たり1ドルちょうど。ファンドの価値が1口当たりで基準価格(元本)の1ドルを下回ると、投資家は損失を被る。同ファンドはリーマン・ブラザーズや、ワシントン・ミューチュアル、AIGが発行した証券に投資していないと言う。

35.シェニエール・エナジー(LNG)
石油、天然ガス会社が下落。シティグループが2008年通期の損失が拡大するとの見通しを発表したことを受けて、同社株が売られた。

36.パーム(PALM)
18日引け後に第1四半期の業績を発表したパーム株が下落。販売が減少したことで同業他社のアップルのアイフォンや、リサーチ・イン・モーションのブラックベリーにシェアを取られていることから5四半期赤字となった。また、多機能電話の、トレオとセントロの販売で巻き返しをする予定だったが、逆に販売が減少したことも赤字の要因となった。



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2008年09月19日

新政府機関創設構想について 9/18

新政府機関創設構想について

9 月18 日

森 崇

ポールソン財務長官が木曜日の午後、ペロシ下院議長に金融危機に対処する政府機関の創設案を説明した模様。財務省のスポークスマンは、実際、同省やFRB内でそのような機関創設案が出ているかどうかについてノーコメントだった。


(背景)
マケイン上院議員は、SECが肝心の職務を怠り、惰眠をむさぼっていたために、金融危機を悪化させたとし、コックスSEC委員長の辞任を要求した。コックス委員長は、10 の達成項目リストを提示して、これに反駁した。

また、チャールズ・シューマー上院議員は、経営の悪化した金融機関に、その株式と交換に資本投入する新政府機関創設のアイディアを示した。金融機関は、率先して住宅ローンの借り換えに応じる義務を負うようにすると言う。

シューマー上院議員によれば、財務省、FRB内でも、企業買収斡旋、金融機関救済の任務を帯びた新機関創設の構想があると言う。「いずれにしても、財務省、FRBは、小手先でなく、根治を旨とした、徹底的な解決法が必要だとの認識を持つようになってきた」と言う。

ペロシ下院議長は、「まず、問題がどのように発展してきたかもっと調査する必要がある」としているが、リード上院院内総務は「必要とあらば、いつでも乗り出す用意がある」と発言している。

下院銀行委員会のフランク委員長は、「新機関には不良債権除去の任務を帯びさせる必要がある」としている。

オバマ氏は「金融システムへの資金投入を可能にする法を制定する必要がある。また、住宅ローン支払い軽減のためにローンの組み換えを促進するものでなければならない」と発言している。

マケイン氏は、90年代前半に活躍したRTC(整理信託公社)に似た、モーゲージ金融信託公社の設立を提唱している。



=以上=
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2008年09月18日

モルガン・スタンレー、ゴールドマン株急落の経緯

モルガン・スタンレー、ゴールドマン株急落の経緯

9月17日

森  崇

モルガン・スタンレーが6-8月期(第3四半期)決算を16日引け後に実施。投資銀行業務と債券取引での減収が響き減益となったが、EPSは1.32ドルと、予想(78セント)を上回った。これを受け、同社株は、発表直後のOTC取引では、引け値比で10%程度上がった。


(モルガン・スタンレー株急落の背景)
16日の出来事
1.米経済専門局CNBC(オンライン版)は16日、モルガン・スタンレーが最近の同社株価の
乱高下を受け、独立を維持するのか、それとも銀行と合併するかを検討していると報じた。16日の時点で合併協議には入っていないが、同社の株価の動揺が一段と強まれば、恐らく自己資本が十分なパートナーを探すことになるだろうというもの。

2.16日のクレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場では、米金融機関の社債保証コストが上昇。アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の破たん観測から、AIGのカウンター・パーティー・リスク(取引相手のミスや倒産などにより取引執行ができなくなる場合のリスク)から、信用逼迫(ひっぱく)が一段と進んだ。モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックス・グループ、大手銀ワコビアやシティグループの社債に関連したCDSスプレッドはすべて過去最高水準となった。

17日の出来事
1.オッペンハイマーのアナリスト、メリディス・ホイットニー氏が、モルガン・スタンレー株の利益予想を引き下げた。第4四半期のEPS予想を、0.69ドル(当初1.00ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、4.05ドル(当初4.15ドル)に引き下げた。

また、メリル・リンチのアナリスト、ガイ・モツコウスキ氏が、第4四半期のEPS予想を引き下げた。1.04ドル(当初1.06ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、5.15ドル(当初5.93ドル)に引き下げた。第3四半期に比べ、レバレッジ(投資において信用取引や金融派生商品などを用いることにより、手持ちの資金よりも多い金額を動かすこと)が低下しており、収益も下がろう。また、信用逼迫状態が続く中、資金調達コストが割高となり、これも収益を圧迫するだろうとしている。

また、メリディス・ホイットニー氏は、ゴールドマン・サックスの利益予想も引き下げている。第4四半期のEPS予想を、2.60ドル(当初3.45ドル)に、2009年度通期ベースEPS予想を、12.23ドル(当初12.82ドル)に引き下げた。利益は、四半期ごと、年ごとに低下傾向を見せているとしている。

2.ドル調達金利が上昇。LIBOR(3ヶ月もの)が、昨日より0.19%も上昇し、3.06%レベルで推移している。モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスの社債保証コストも過去最高に跳ね上がった。

3.ペリノ大統領報道官は17日、AIGのような救済が最後かどうかはわからない。ケース・バイ・ケースだと述べ、更なる救済を否定しなかった。

4.コネチカットに本拠のあるヘッジファンド、メンドン・キャピタル・アドバイザーズのアントン・シュッツ社長が以下の通りコメントしている。

  (コメント要旨)
★モルガン・スタンレーと、ゴールドマン・サックスは、見売り先も見つけるしかない。投資家の信頼を失っているからだ。買い手としては、J.P.モルガン・チェースが有力候補だ。

5.バンカメが、証券メリルを買収したことから、モルガン・スタンレーや、ゴールドマンと言った証券会社大手の買い手として、大手銀行の名前が取りざたされている。ちなみに、ヨーロッパ最大の銀行HSBC、西海岸最大のウェルス・ファーゴ、米銀2位のJ.P.モルガン・チェースの名前があがっている。

6.NYタイムズ紙に、モルガン・スタンレーがワコビアとの合併を検討中との記事が掲載された。これは予備段階であり、まだダン・ディールではないと但し書きしている。


(海外でも懸念すべき動き)
1.イギリス住宅金融最大手HBOSの株価が下げ止まらない。英銀ロイズTSBグループは、HBOSの買収で合意したが、国有化されたノーザン・ロックに次いで資金繰り難で苦境に立つのは同社だとの観測が背景にあった。英政府はこの日、次の破たんを防ぐために銀行市場に介入する用意があると表明した。

2.ヨーロッパ主要銀行であるドイチェ・バンク、UBS、クレディスイスなどの株価も急落している。

3.ロシア金融市場局は17日、モスクワの株式市場などに対し、午後の取引停止を命じた。リーマン・ブラザーズの経営破たんの影響による株価の急落に対処するための措置。17日午前のモスクワ市場は金融株を中心に下落。ロシアのクドリン財務相は同日、ロシアの銀行大手3行に対する財政支援を決めた。

4.ラテンアメリカ新興国市場の株式下落率が大きい。ブラジル・ボベスパ指数7%弱、アルゼンチン・メルバル指数5%強下げた。


私見
モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスは、ベアスターンズやリーマン・ブラザーズに比べて、レバレッジが少なく、ヘッジもしていたために、今回のサブプライム問題に端を発した金融危機での損害は少なかった。

しかし、AIGのカウンター・パーティー・リスクが高まり、信用逼迫が一段と高じた中で、著名アナリストによる利益予想引き下げがあるとダメージは大きい。モルガン・スタンレーのジョン・マックCEOは、「今日の米国株の下げは、空売り筋によりもたらされた」と発言している。

ただし、本日の米国株相場では、2社株急落の影響が大きい。明日から、新空売り規制が実施されるし、NYタイムズ紙に、モルガン・スタンレーがワコビアとの合併を検討中との記事が掲載されているが、相場のネガティブ・センチメントが改善するかどうか注目される。


=以上=
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2008年09月17日

AIG株の動き 9/16

本日AIG株の動き

9月16日

森  崇


世界130ヶ国以上で、個人から企業を対象に幅広い保険関連業務を行うAIGが破たんすれば、世界の金融市場をさらに揺るがす。

リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破たんを受けて、銀行の資金出し渋りが悪化している。この最中、格下げがあった。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスはAIGの格付けを、2段階引き下げて「A2」に、スタンダード&プアーズも3段階引き下げて「Aマイナス」にした。 格下げで、AIGは担保の積み増しや保険契約の取り消しを迫られる公算が大きく、145億ドルの資金調達が必要だとの見方が高まる。

今日は、FOMCで金利据え置きが決まり、相場は一旦下落したが、FRBが方針転換してAIGに融資するとの観測が高まり、米国株は反発した。実際、融資を受けることで、AIGは保有資産の一部を売却し、A以上の投資適格級格付けを維持する時間的余裕が生ずるわけだ。

引け後、財務省が公的管理を選択肢の一つとして検討中とのニュースが流れ、2大住宅公社救済連想から、AIG株は1.70ドル程度まで売られた。しかし、CNBCが、公的管理は未だ法的効力を有しないとのニュースが流れ、再度株価は2ドル以上となった。

AIG、財務省、FRB、銀行当局者がNY連銀で協議を継続中であり、今夜何らかの結論が出るだろう。
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2008年09月16日

AIG本日の動き 9/15

AIG本日の動き

9月15日

森  崇

15日、米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の株価が急落。格下げ回避に向けた増資計画を発表できなかったことで売りを浴びた。


(本日のAIGを巡る動き)
1.AIGは投資会社のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とTPG、JCフラワーズからの出資提案を拒否し、連邦準備制度理事会(FRB)に400億ドルのつなぎ融資を求めたと、NYタイムズ紙が報じた。

2.パターソン・ニューヨーク州知事は15日、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)には流動性の制約を解消するために、同グループ子会社が保有する200億ドルの資本へのアクセスが特別に認められていると表明した。

3.英保険業界誌インシュアランス・インサイダーは、ウォーレン・バフェット氏が率いる米保険・投資会社バークシャー・ハサウェイがAIGに出資する可能性をめぐり、同社と交渉していると考えられると伝えた。しかし、CNBCは、交渉は決裂したと報じた。

4.政府は、J.P.モルガン・チェースや、ゴールドマン・サックスに700億ドルから750億ドルの融資を要請。

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2008年09月15日

先週米国株を取り巻くブルベア材料 9/14

先週米国株を取り巻くブルベア材料

9月14日

森  崇


ブル材料
1.ワシントン・ミューチュアル(WM)
S&L(貯蓄・貸付組合)最大手のワシントン・ミューチュアルは8日、ケリー・キリンジャーCEOを解任した。後任はメリディアン・キャピタル・グループのアラン・フィッシュマン会長が就任する。増資は実施しないことを明らかにした。今年これまでに調達した70億ドルの資金に加えて、新規資金の調達を余儀なくされるとの投資家の懸念が後退した。

2.リージョンズ・ファイナンシャル(RF)
フリードマン・ビリングス・ラムジーはアラバマ州の大手地銀リージョンズ・ファイナンシャルの株式投資判断を「アンダーパフォーム」から「マーケットパフォーム」に引き上げた。

3.ザイオンズ・バンコープ(ZION)
ソルトレークシティーに本社を置く銀行、ザイオンズ・バンコープは配当を引き下げる計画はなく、最大3億ドルの増資を試みる可能性があると言う。

4.マクドナルド(MCD)
ファストフード最大手のマクドナルドが9日発表した8月の既存店売上高は前年同月比で8.5%増加した。アイスコーヒーや欧州でのハンバーガー販売が好調だった。また、北京五輪開催中の広告効果でチキンサンドイッチが売れた。

予想は、売上高が4.7%増加、欧州は6%増、米国は3.5%増だった。

  (既存店売上高地域別内訳)
★欧州の既存店売上高は前年同月比11.6%増。
★米国は同4.5%増。
★アジアと太平洋地域、中東およびアフリカ全体では10%増。

5.9月5日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比9.5%上昇の496.2(前週は453.1)となった。住宅ローン30年物固定金利は平均で6.06%と前週の6.39%から低下し、5月以来の低水準となった。

  (その他主要指数動向)
★購入指数…371.5(前週は349)
★借り換え指数…1222.9(前週は1059.7)

6.AIG(AIG)
シティグループは、保険最大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は、証券大手のリーマン・ブラザーズと似た状況ではないとした。部門を売却し保険引受業務を縮小することができることが背景。

7.欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総裁は10日、以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★今後数カ月、ドイツ経済はほとんどゼロ成長になるだろうが、中期的な見通しを過度に悲観したり、深刻なリセッションを予想する理由はない。
★構造的な変化でドイツ経済の耐性が強まった。ドイツでは住宅市場にバブルの兆候がなく、企業のバランスシートや資本構造は過去10年に強化され、個人の負債比率がここ数年低下している。

8.イムクローン・システムズ(IMCL)
バイオ製薬大手イムクローン・システムズは大手製薬会社から61億ドル(1株当たり70ドル)の買収案を提示された。相手企業名は不明。提示額は医薬品大手ブリストル・マイヤーズ・スクイブがイムクローンに提示した金額を上回っていると言う。

9.セールスフォース・ドット・コム(CRM)
インターネットベースの顧客管理ソフト大手、セールスフォース・ドット・コムと、ボルトやナットなどの工業用資材メーカー大手ファスナルはS&P500種の構成銘柄に採用された。ファニーメイとフレディマックを同構成銘柄から除外したことに伴う措置。

10.フェデックス(FDX)
燃料コストの下落を理由に9日引け後に2008年6−8月(第1四半期)利益見通しを上方修正した。同社は第1四半期の1株利益見通しを1.23ドルと、従来予想の0.8−1ドルから引き上げた。

11.テキサス・インスツルメンツ(TXN)  
米2位の半導体メーカー、テキサス・インスツルメンツが9日引け後に好材料を発表。同社が示した08年7−9月(第3四半期)の売上高見通しは、携帯電話需要の伸び鈍化に伴い半導体受注が一段と縮小するとの見方に反し、従来予想とほぼ同水準に据え置かれた。

12.リサーチ・イン・モーション(RIMM)
スマートフォン、ブラックベリーで著名なリサーチ・イン・モーションがマイクロソフトと提携。ブラックベリーで選択できる検索エンジンとしてマイクロソフト・ライブ・サーチが提供される。また、パーソナル画像録画サービスを提供するティーボ(TIVO)とも提携。ブラックベリーを通じて、見たい番組の録画を操作できるようにすると言う。

13.ゼネラル・モーターズ(GM)
公的融資を確保できる公算が高まったと見られ、GM株が買われた。

14.製油精製会社株
バレロ・エナジー等製油会社株が総じてしっかり。原料である原油価格の下落が続く中、ハリケーンの影響で、製油所の稼働率が低下しており、製品であるガソリン価格がしっかりに推移している。利益率が高まっているのが物色の背景。バレロ・エナジー(VLO)、テソロ・コープ(TSO)、サノコ(SUN)等が買われた。

15.8月の輸入物価指数は前月比3.7%低下(前月は0.2%上昇)し、予想(1.8%の低下)より大きな落ち込みとなった。8月の石油を除く輸入物価指数は前月比0.3%の低下(前月0.7%上昇)だった。8月の石油・同製品の輸入物価指数は前月比で12.8%低下。月間ベースでは2003年4月以来で最大の落ち込みだった。7月は同1%低下。前年同月比では8月は52%上昇した。

16.ニューヨーク・タイムズ(NYT)
メキシコの資産家カルロス・スリム氏は新聞社大手ニューヨーク・タイムズの株式6.4%を取得し、経営権を握るサルツバーガー一族を除き第3位株主に浮上した。スリム氏側が保有するニューヨーク・タイムズの株式は9月4日時点で910万株。今回の株式取得でスリム氏はニューヨーク・タイムズを買収するか、経営に介入する可能性があるとの見方が出ている。新聞業界の紙面広告減少に対応しようと、人員削減や経費節減を進めている。経営権を握るサルツバーガー家とオクス家一族の家族信託はクラスB株の約89%を保有し、取締役会メンバーの70%を選ぶ権利がある。株式全体での持ち株比率は19%。

17.9月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は73.1(8月の確定値は63)と、予想(64)を上回った。2004年1月以来で最大の伸びを記録した。消費者はガソリン価格の下落を受けて、ある程度の自信を取り戻した結果との見方も出ていた。

18.8月の生産者物価指数(PPI)全完成品は前月比0.9%低下(前月は1.2%上昇)し、予想(0.5%低下)を上回る落ち込みだった。8月の食品とエネルギー価格を除いたコア指数は0.2%上昇と、予想に一致した。7月は0.7%上昇だった。

  (内訳)
★食品価格は前月比0.3%上昇。
★エネルギー価格は4.6%低下と、ほぼ2年ぶりの大幅低下となった。
★中間財価格は前月比1%低下。食品とエネルギーを除く中間財価格は前月比1.7%上昇した。
★原材料価格は前月比11.9%低下。

19.コンソル・エナジー(CNX)
石炭生産大手コンソル・エナジーの取締役会は、今後2年間で最大5億ドル相当の株式を買い戻す計画を承認。

20.フォード・モーター(F)
自動車大手フォード・モーターのアラン・ムラリーCEOは米自動車業界が年内に政府から250億ドルを借り入れる可能性があるとして、心強く思うと発言。

21.ザイオンズ・バンコープ(ZION)
ザイオンズ・バンコープのハリス・シモンズCEOは、前日に実施した2億5000万ドル相当の株式売却について、非常に満足していると述べた。同行は再び増資を検討する可能性があるもよう。


ベア材料
1.リーマン・ブラザーズ(LEH)
オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏は8日、リーマン・ブラザーズの2008年6−8月(第3四半期)業績予想を赤字に修正した。リーマンの第3四半期は1株当たり2.70ドルの赤字とした。従来は同23セントの黒字と予想されていた。同氏はリーマンの9−11月(第4四半期)利益予想も1株当たり36セントと従来の同40セントから引き下げた。株・債券販売の低迷と最大40億ドルと見込まれる評価損が下方修正の理由。

2.ゴールドマン・サックス(GS)とリーマン・ブラザーズ(LEH)
@オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏は8日、ゴールドマンとリーマンの2008年第3四半期業績予想を下方修正した。ゴールドマンの6−8月期利益予想を28%引き下げ1株当たり1.55ドルとした。リーマンは同2.70ドルの赤字とした。従来は同23セントの黒字を予想していた。世界同時株安、厳しいトレーディング、助言、引き受け業務の環境が背景。
Aメリルリンチのアナリスト、ガイ・モスコウスキー氏はリーマン・ブラザーズの6−8月(第3四半期)決算見通しで、赤字額を引き上げた。大規模な評価損の計上を余儀なくされる可能性があるとして、1株当たりの予想赤字額を6.50ドルと従来予想の3.94ドルから引き上げた。

3.アルトリア・グループ(MO)
たばこ大手のアルトリア・グループは8日、「スコール」などの製品を販売する無煙たばこメーカーのUSTを103億ドルで買収することで合意したと発表。同社はUST1株当たり69.50ドルを現金で支払う。アルトリアは米国の嗅ぎたばこ輸出の60%を掌握することになる。

4.コノコフィリップス(COP)
米石油精製2位のコノコフィリップスは8日、オーストラリアのエネルギー会社オリジン・エナジーの天然ガス事業部門に最大80億ドルを出資することで合資したと発表。英石油・天然ガス生産大手のBGグループによる買収提案を拒否しているオリジン・エナジーを支援することが狙い。

5.UAL(UAL)
ユナイテッド航空の親会社であるUALは8日、同社が連邦破産法の適用を申請した事実はないと表明。2002年のシカゴ・トリビューン紙の記事が誤って別紙のウェブサイトに掲載されたことを発端に、同社をめぐって混乱が生じていた。

6.ダウニー・ファイナンシャル(DSL)
S&L(貯蓄・貸付組合)のダウニー・ファイナンシャルは4四半期連続の赤字計上を受け、規制当局から年末までに資本増強の実施と経営強化計画の提出を求められた。

7.サンディスク(SNDK)
UBSはメモリーカード大手サンディスクの利益見通しを下方修正した。フラッシュメモリー市場での過剰供給で価格は来年下半期まで回復しないだろうと述べた。

8.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
@米住宅金融投資会社ファニーメイとフレディマックの社債は米政府が両社を公的管理下に置いたことを受けて8日に上昇したが、債券投資家はまだ安心できないとの見方を9日付WSJ紙が報じた。

   (要旨)
★3月ベアー・スターン救済後も7月半ばにポールソン財務長官が両住宅公社への政府の支援を明示的に表明した後も、相場上昇は短命だった。
★短期債は別として、2009年を過ぎて償還の社債についてはまだ不安がある。
★今回の政府の措置は株式会社でありながら公的使命を担うという両社の本質的矛盾を解決しない。
★将来の米政権が両社を民営化し両社債への保証を後退させる可能性がある。

A米財務省のポールソン長官は8日、政府が救済策を打ち出した理由として、両社の資本不足が判明していたことを明らかにした。また、政府が両社を管理下に置く期間は大筋で2年以内との認識も示した。

B9日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、米国債の保証コストが過去最高となった。2大住宅公社の公的管理に伴い米政府の負債が拡大するとの懸念が背景にある。米国債の5年物CDSスプレッドは2.5ベーシスポイント上昇し17bp。10年物は0.5bp上げて21.5bp。

9.リーマン・ブラザーズ(LEH)
@リーマン・ブラザーズは韓国産業銀行と交渉を終了し、ほかの複数の戦略的出資候補者と交渉を進めていると、同交渉に詳しい関係者1人が語った。

Aリーマン・ブラザーズが9日中にも6―8月(第3四半期)決算発表を前倒しする可能性があるとCNBCが報じた。株価が急落していることが背景。リーマンは8日、18日に決算を発表することを明らかにしていた。

BS&Pが、株価急落を受け、リーマンを“ウォッチ・リスト”に載せた。格下げを示唆。

Cレイデンバーグ・ソールマンのアナリスト、リチャード・ボーブ氏が以下の通りコメント。

  (要旨)
★リーマンの資産運用会社ニューバーガー・バーマンの売却が難航している。
★リーマンに起こり得る唯一の合理的な結末は敵対的買収だ。
★取締役会とCEOの方針は投資家や従業員の見方に反している。妥協が必要だろう。
★通期赤字予想を1株当たり7.39ドルと修正。従来は同6.33ドルの赤字だった。

10.ゴールドマン・サックス(GS)
レイデンバーグ・ソールマンのアナリスト、リチャード・ボーブ氏が、ゴールドマン・サックス・グループの事業は不調だったとして、同社の通期利益予想を1株当たり12.60ドルと従来の同14.16ドルから下方修正した。

11.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
@リーマン・ブラザーズが韓国産業銀行との交渉を打ち切ったとの報道で、AIGの増資見通しが不透明になっていることが嫌気され、AIG株価が急落。

Aモルガン・スタンレーのアナリスト、ナイジェル・ダリー氏は5日に、AIGは米住宅市場に関連した新たな損失に備えて150億ドルの増資が必要となる可能性があると指摘した。

12.ワコビア(WB)
米銀大手ワコビアはリスク低減策の一環として、2009年の経費を15億ドル削減する。

13.国際通貨基金(IMF)のジョン・リプスキー筆頭副専務理事が、以下の通りコメント。

  (コメント要旨)
★長年で最も厳しい環境に直面している世界経済は、2009年になって徐々に回復の弾みが付くだろう。
★世界経済は08年末にかけて約3%成長(前年の成長率は5%)に減速するが、その後、09年中に4%に向けて加速すると予想される。原油価格の下落と米住宅市場の底打ちが09年の回復につながる。
★インフレについては、先進国・地域では経済活動の減速が、今後のインフえレ抑制に寄与するだろう。総合インフレ率が高くても政策当局には金利を据え置く余地がある。物価動向を注視し、上昇圧力の緩和兆候が出てくれば、実質金利が相対的に高い国・地域で、より緩和的な姿勢が可能になる。

14.レイノルズ・アメリカン(RAI)
米たばこ2位のレイノルズ・アメリカンは9日、コスト削減策の一環として米従業員の10%に相当する570人を削減することを明らかにした。今回の人員削減により、2010年末までに1億ドルの経費削減効果を見込んでおり、それ以降も5500万ドルの削減効果があるという。

15.7月の卸売在庫は前月比1.4%増加(前月は0.9%増加)し、予想(0.7%増)を上回った。7月の卸売売上高は前月比0.3%減と、2月以来のマイナス。売り上げが減少する中、自動車や機械、石油製品の在庫が積み上がった。

16.全米不動産業者協会(NAR)が9日に発表した7月の中古住宅販売成約指数は前月比3.2%低下(前月は5.8%増)し、予想(1.5%の低下)を上回る落ち込みとなった。住宅ローン金利設定と取得の可能性はともに非常に制限されており、住宅販売にとって最も大きな障害になっているとの指摘がなされている。

17.グリーンスパン元FRB議長がCNBCに出演し、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★商業銀行は更に破綻するだろう。
★米リセッションの可能性は50%以上ある。
★2大住宅公社の公的管理を支持する。

18.AKスチール・ホールディング(AKS)
SECへの提出文書によると、米鉄鋼大手AKスチール・ホールディングの筆頭株主、ヘッジファンドのハービンジャー・キャピタル・パートナーズはAKスチール株310万株を売却したと言う。

19.キャピタルソース(CSE)
破たんした不動産ローン会社フリーモント・ゼネラルから銀行部門を買収した金融機関のキャピタルソースは、四半期配当を1株当たり5セントと、92%減配。

20.ダインエクイティ(DIN)
アイホップなどのレストランチェーンを所有するダインエクイティはトーマス・G・コンフォーティCFOの退任を発表した。

21.HBフラー(FUL)
塗料などを手掛ける特殊化学会社HBフラーは、2008年11月期の利益見通しを下方修正。原材料コストの上昇が背景。

22.TWテレコム(TWTC)
法人向け電話・インターネットサービスのTWテレコムは解約増加と中西部での売り上げの伸び鈍化を発表した。

23.リーマン・ブラザーズ(LEH)
@リーマン・ブラザーズが10日決算、及びその他計画を公表。ただし、市場は評価せず。

   (要旨)
★2008年6−8月(第3四半期)決算は、39億ドルの赤字となり、予想(22億ドル赤字)を上回る赤字幅だった。また、評価損56億ドルを計上した。
★運用会社ニューバーガー・バーマンを含む資産運用部門の持ち分、約
55%を競売によって売却する方針だ。
★商業用不動産関連資産250億−300億ドルを09年度第1四半期に新会社に移管する計画。新会社の名称は「リアル・エステート・インベストメンツ・グローバル」となり、株式を公開する。
★普通株の配当を1株当たり5セントと従来の68セントから引き下げる方針。
★英国の住宅ローン関連資産約40億ドルについて米資産運用会社ブラックロックと正式に交渉中であり、この売却により、住宅ローン資産は47%減り132億ドル相当になる。

A10日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、リーマン・ブラザーズの社債保証コストが過去最高を記録。6−8月(第3四半期)決算が39億ドルの赤字になったことが背景。リーマン株は9日に株価が45%下げ、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスが格下げの可能性を示唆。格下げを受けた場合、デリバティブ契約で追加の担保差し入れを要求される恐れがある。

B債券ファンド最大手、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の投資責任者ビル・グロス氏は10日、リーマン・ブラザーズを相手方とした取引を今も行なっていると述べた。また、同社の資本状況は依然としてプラスの領域にあり、さらに連銀窓口貸し出しも利用できると指摘。

24.シティグループ(C)
シティグループは、ファニーメイとフレディマックへの投資によって2008年7−9月(第3四半期)に4億5000万ドルの損失が出たことを明らかにした。米財務省は、両社を公的管理下に置いた。損失は優先・転換権付き証券の評価額引き下げやトレーディング資産の価値目減りによるもの。両社関連投資でのリスク資産規模は6月30日時点で約10億ドルだったが、9月8日には売却とヘッジ、評価額引き下げによって5000万ドルに低下していたという。

25.ルクセンブルクのユンケル首相兼財務相は10日、以下の通り発言した。
  (発言要旨)
★欧州にはテクニカルなリセッションのリスクがある。この数カ月、経済活動は大きく鈍化した。
★ユーロは依然として実質的に過大評価されている。
 
26.GFIグループ(GFIG)
ディーラー間信用デリバティブブローカーのGFIグループは、同業の英タレットプレボンとの合併交渉が物別れに終わったことを明らかにした。

27.ラスベガス・サンズ(LVS)
米カジノ運営大手ラスベガス・サンズのラスベガスでの賭博収入が7月に減少したことが明らかになった。住宅価格の下落や食品高、燃料高の影響で、消費者が娯楽費や旅行費を抑えるなか、減少は7カ月連続となった。

28.シリウスXMラジオ(SIRI)
有料衛星ラジオのシリウスXMラジオが示した加入者数の増加見通しは、一部アナリストの予想を下回った。

29.ワシントン・ミューチュアル(WM)
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、S&L(貯蓄・貸付組合)最大手ワシントン・ミューチュアルの損失が予想より拡大する可能性があるとして、同社の格付け見通しを引き下げた。

30.インテル(INTC)
PC需要鈍化から、利益予想が引き下げられた。JMP証券が2008年度通期ベース予想EPSを当初の1.23ドルから1.19ドルに下げた。

31.ダウニー・ファイナンシャル
S&L(貯蓄・貸付組合)のダウニー・ファイナンシャルの健全性が疑問視されるなか、カリフォルニア州南部ではバンク・オブ・アメリカと銀行持ち株会社のシティー・ナショナルが急速に預金を増やしている。

32.ワシントン・ミューチュアル(WM)
S&L(貯蓄・貸付組合)最大手のワシントン・ミューチュアル株が朝方売られた。190億ドルの損失を補うため、追加増資を余儀なくされるとの懸念が高まった。引けにかけ、リーマン買収観測から反発。

33.キング・ファーマシューティカルズ(KG)
米製薬会社のキング・ファーマシューティカルズは11日、アルファーマに提示していた買収案が拒否されたため、敵対的な方式に切り替え、提示額を16億ドルの現金に引き上げた。買収金額は1株当たりで37ドル。アルファーマはキングによる先の13億8000万ドル、1株当たり33ドルの買収提案を拒否。株主の権利を高める買収防衛策をとっていた。

34.欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、ノワイエ・フランス中央銀行総裁は11日、金融市場では引き続き不透明感が強く、正常の状態と呼ぶには程遠いとの見解を示した。

35.リーマン・ブラザーズ(LEH)
@バンク・オブ・アメリカと米投資会社のJCフラワーズ、中国の政府系ファンド(SWF)である中国投資公司(CIC)が、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスに合同で買収を提案することを検討しているとフィナンシャル・タイムズ紙が報じた。詳細はまだ決まっていないものの、買収案はリーマンの株主、社債保有者に損失をもたらすものとなる可能性があると言う。

Aリーマンの従業員2万4000人は、自社株の急落によって少なくとも100億ドルを失ったとWSJ紙が報じた。リーマン従業員は同社株のほぼ25%を保有しているほか、同社の経営トップ5人の昨年の報酬は74%が自社株かストックオプション(自社株購入権)だった。

Bポールソン米財務長官はリーマン・ブラザーズをめぐる問題で公的資金を注入しないという強い姿勢を固めたと言う。ベアー・スターンズが経営危 機に陥った際にはなかったプライマリーディーラーを対象にした連銀窓口貸し出しプログラム(PDCF)が今は用意されており、リーマンに絡む問題にもこの制度を利用できる。

36.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
AIGの株価が急落。クレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場では、同社社債の保証コストが過去最高水準に上昇した。AIGが資金不足に陥るとの観測が広がったことが背景。CDSスプレッドはリーマン・ブラザーズを上回った。

37.ワシントン・ミューチュアル(WM)
フリードマン・ビリングズ・ラムジー(FBR)は12日、ワシントン・ミューチュアルの目標株価を4ドルから2.5ドルに引き下げた。ワシントン・ミューチュアルの投資判断を「売り」で据え置いた。下半期の住宅ローン損失推定額を60億ドル引き上げ、追加増資が必要になる可能性があると指摘。

38.8月の小売売上高は前月比0.3%減少(前月は0.5%減少)し、予想(0.2%増)を下回った。変動の大きい自動車を除いたベースは0.7%減と、これも予想(0.2%減)を上回る落ち込みだった。今年最大の減少。ガソリン価格の下落を受け、ガソリンスタンドの売り上げも減少した。ガソリンスタンドを除く小売売上高は前月比変わらず。7月は0.6%減だった。

39.米住宅差し押さえに関するデータを集計するリアルティトラックが12日に発表したところによると、8月の差し押さえ手続き件数は前月比で12%増加し、過去最大を記録。住宅の値下がりで売却やローン借り換えが難しく、差し押さえが増えた。差し押さえ手続きの最終段階である債権者への所有権移転は前年同月比で倍以上に増え9万893件。デフォルトは10%増、競売は7%増加した。

40.チポトル・メキシカン・グリル(CMG)
ファストフード・チェーンのチポトル・メキシカン・グリルは、7−9月(第3四半期)利益が前年同期をやや下回るとの見通しを発表した。景気減速と食品高が理由。




=以上=
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2008年09月12日

リーマンの受け入れ先はまもなく決まろう。

リーマンの受け入れ先はまもなく決まろう。

9月11日

森  崇


リーマンは事実上破たん状態に陥っている。財務省、FRBともに見売り先探しで躍起になっているところであろう。本日もバンカメの名前が買収側候補として出たが、今日明日中に受け皿が決まるのではないか。

以下がバンカメの3ヶ月チャートである。様変わりの上げ方だ。
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S&L(貯蓄・貸付組合)のダウニー・ファイナンシャルに取り付け騒ぎが起きるなか、バンカメは、シティー・ナショナルとともに急速に預金を増やしている。

バンカメのカリフォルニア州での7月の新規預金額が前年同月比300%急増したそうだ。日本で言えば、東京三菱銀行に預金が逃避してきたのと同じ現象である。貴重なエネルギー源である預金を漁夫の利で集めているのだ。従って、今回リーマンの受け皿になる可能性が高いのではないか。


一方、ゼネラル・モーターズ(GM)株のチャートを見ていただきたい。
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これも綺麗ななべ底切り上げ型のチャートである。背景は、公的融資を確保できる公算が高まったからである。デトロイト周辺の自動車産業ベルトは、大票田であり、大統領選を控え、両陣営ともに押さえておきたい場所である。

自動車会社が大丈夫なら、材料を供給する鉄鋼会社も安泰だ。この論理により鉄鋼会社株も買われ始めた。金融不安はリーマンの受け入れ先決定で、徐々に沈静化に向かおう。AIGもWMも方向性が出てくるだろう。


底が近づいてきたのではないか。


=以上=
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2008年09月11日

本日のリーマン・ブラザーズについて 9/10

本日のリーマン・ブラザーズについて

9月10日

森  崇


9日、株価が45%も下がったため、本来18日(木)に行うはずだった決算発表を前倒しで、本日寄り前に実施するとともに、各種計画も公表した。

@リーマン・ブラザーズの決算、及びその他計画の内容。
  (要旨)
★2008年6−8月(第3四半期)決算は、39億ドルの赤字となり、予想(22億ドル赤字)を上回る赤字幅だった。また、評価損56億ドルを計上した。
★運用会社ニューバーガー・バーマンを含む資産運用部門の持ち分、約55%を競売によって売却する方針だ。
★商業用不動産関連資産250億−300億ドルを09年度第1四半期に新会社に移管する計画。新会社の名称は「リアル・エステート・インベストメンツ・グローバル」となり、株式を公開する。
★普通株の配当を1株当たり5セントと従来の68セントから引き下げる方針。
★英国の住宅ローン関連資産約40億ドルについて米資産運用会社ブラックロックと正式に交渉中であり、この売却により、住宅ローン資産は47%減り132億ドル相当になる。

A10日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、リーマン・ブラザーズの社債保証コストが過去最高を記録。6−8月(第3四半期)決算が39億ドルの赤字になったことが背景。リーマン株は9日に株価が45%下げ、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスが格下げの可能性を示唆。格下げを受けた場合、デリバティブ契約で追加の担保差し入れを要求される恐れがある。

B債券ファンド最大手、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の投資責任者ビル・グロス氏は10日、リーマン・ブラザーズを相手方とした取引を今も行なっていると述べた。また、同社の資本状況は依然としてプラスの領域にあり、さらに連銀窓口貸し出しも利用できると指摘。

C格付け機関が以下の通りコメントした。
S&Pが以下の通りコメント
 ★リーマンの損失額が、6月2日時点のS&Pによる予想をはるかに超えていた。
 また、リーマンの資本が適正水準にあるいかどうか精査する。
 引き続きウォッチ・ネガティブに指定する。
 新株発行はもはや魅力的な選択肢ではない。

ムーディーズが以下の通りコメント
 ★流動性はなお許容できる水準だが、状況は未だ流動的だ。
 強力な相手と提携すれば格付けを支援するが、提携合意なければ
 “BAA”に格下げする可能性あり。

10日付けWSJ紙(コラム“ハード・オン・ザ・ストリート”)には以下のような記事が掲載されている。

リーマンブラザーズの破たんを許してはいけない、というのがこれまでのウォールストリートでは常識のようになっていた。しかし今はそうではない。昨日、リーマンの株価は約45%下落し、時価総額は54億ドルとなった。また、同社債券保有者は、大きな損害を被ることが懸念されている。とはいえ、破格で資産売却を行えば、ほとんどの資産が消滅することを恐れてか、リーマンは、行動を起こしていない。メリルリンチはバランスシートのクリアにするため、資産処分を発表したのは記憶に新しい。

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(10日付けWSJ紙より)


しかし、リーマンの場合、株価がかなり下落していることから、関心を示す金融機関が少ないと予想される。第2のJPモルガンを探すのは困難だとも言える。FRBは、リーマンが10日に発表する6-8月期(2008年11月期の第3四半期)決算がそれほど悪くなく、大量の資産を売却できれば、同社に猶予を与える可能性がある。だが市場は、間もなくリーマンを見限ろうとしている。


私見
損失が予想をはるかに超えていた。また、市場が最も期待していた不良資産売却計画が、期間を限定してはいるものの、依然として予定で終わっている。これらは、既に観測記事として英紙が報じていたことであり、新鮮味が無い。ベアスターンズと言い、ファニー、フレディと言い、結局のところ最後まで株を保有した株主が大損を被ったのだ。株主の忍耐力は大幅に低下している。フィフス・サード・アセット・マネージメントのファンドマネージャーであるジョン・フィッシャー氏(運用資産総額15億ドル)は、「投資家はリーマンの蘇生計画を疑っている」とコメントしている。

FRBは、ベアー・スターンズの事実上破たん時に新設した特別の融資枠を通じ、リーマンに緊急融資を提供できる。しかし、リーマンがこの融資枠を利用した段階で、株式価値はほぼゼロとなるだろう。

このままだと更に売り圧力に晒されるだろう。ホワイトナイトならぬ提携先を探すとか、早急な対応が必要だ。
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=以上=

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2008年09月10日

本日の米国株について 9/9

本日の米国株について

9月9日

森  崇

リーマンブラザーズ中心に不安が再燃し、株価がクラッシュをおこしている。


米住宅金融投資会社ファニーメイとフレディマックを公的管理下に置いたことを受けて株価は8日に上昇したが、不安要因が噴出した。

米財務省のポールソン長官は8日、政府が救済策を打ち出した理由として、両社の資本不足が判明していたことを明らかにした。これは市場でも予想されていたことだが、改めて長官が発言したことから、衝撃が走った。両社株は、あっと言うまに紙くず同然の値段になってしまった。もともと株主を犠牲にした措置だったからだったが。

今回の件で、疑わしきは“売る”とのムードが市場に高まりつつある。ベアスターンズと言い、2大住宅公社と言い、最後まで保有していた投資家がもっともこっぴどくやられたわけだ。早めに売らねば損失が拡大するばかりだ。

大統領選挙までは、株式市場にとって大きな変革は期待できないと見透かした投機的売り勢力もこれに相乗りしている。


ここに以下のような悪材料が出てきたのだ。
1.リーマン株がクラッシュ。
  ★リーマン・ブラザーズは韓国産業銀行と交渉を終了し、ほかの複数の戦略
  的出資候補者と交渉を進めていると、同交渉に詳しい関係者1人が語った。

  ★S&Pが、株価急落を受け、リーマンを“ウォッチ・リスト”に載せた。
  格下げを示唆。

2.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が一気に年初来の安値を更新した。リーマン・ブラザーズが韓国産業銀行との交渉を打ち切ったとの報道で、AIGの増資見通しが不透明になっていることが嫌気された。

3.疑わしきは売る風潮から、もともと不良債権が多く問題視されていたワシントン・ミューチュアル(WM)株も一気に年初来の安値圏に突入した。

4.グリーンスパン元FRB議長がCNBCに出演し、以下の通り発言。

  (発言要旨)
  ★商業銀行は更に破たんするだろう。
  ★米リセッションの可能性は50%以上ある。

なにも急落は金融株に限ったことではない。

鉄鋼大手AKスチール・ホールディング(AKS)株を見て欲しい。
SECへの提出文書によると、米鉄鋼大手AKスチール・ホールディングの筆頭株主、ヘッジファンドのハービンジャー・キャピタル・パートナーズがAKスチール株310万株を売却したと言う。株価は一気に52週安値を更新した。

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リーマン、AIG、ワシントン・ミューチュアルは、目下市場が問題視する会社である。これらが異常な売り圧力を受け始めた。背景は、ファニーやフレディで受けた株主の痛みと、この時期にある。ミューチュアル・ファンドや、ヘッジファンドは解約を見越して現金化する時期であり、10月からスタートする決算発表前の時期であるからだ。会社側はアクションを起こさない限り、次なるフェーズは、格付け機関による格下げ(株価急落による資金調達能力問題)だ。これが更なる株安を招来することになるだろう。しばらく要注意である。



=以上=
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2008年09月09日

ファニーメイとフレディマックについて

ファニーメイとフレディマックについて

9月8日

森  崇


1.ファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の株と債券の動き。

  (株の動き)
株価は急落。ポールソン財務長官は7日、ファニーメイとフレディマックを公的管理下に置くと発表。政府の救済策では5兆ドル相当以上の両社債券と住宅ローン担保証券が保護される一方、普通株、優先株を無配にする等、両社の株式は損失を被る可能性が高いとの見方が高まった。

ファニーメイ株の引け値は前日比6.31ドル安の0.73ドル、フレディマックは、同4.22ドル安の0.88ドルだった。

  (債券の動き)
両社の債券が大幅高。5年物のファニーメイ債と米国債の利回り差は前週末比40ベーシスポイント近く縮小した。両公社を公的管理下に置き、最高経営責任者(CEO)を解任し、配当を停止した。財務省は両社の純資産がマイナスにならないよう、必要に応じて上位優先株を合わせて最大2000億ドル買い入れることになっている。

2.今回の措置に関する反応

  (ポールソン長官コメント)
★2大住宅公社に絡むコスト総額は不明。
★2大住宅公社の資本が十分だったとは言っていない。実際資本の層は薄かった。
★住宅ローンが利用できることが安定の鍵。そして公的管理は市場を安定させる。市場が安定すれば、納税者の損失は生じない。
★政府の介入を認めることは、望んでいたことではなかったが、ほかの選択肢に比べれば良い道であることは明らかだ。
★海外の中銀が両社について懸念したのはその発行債券規模が大きいからだ。また米国の投資家は両社がどうなるのかを知りたがっていた。
★今回の措置は小休止に過ぎず、長期的な両社の構造については選挙後の新しい議会と次期政権が議論する問題だ。

  (上院の動き)
上院銀行委員会のドッド委員長(民主)は8日、ファニーメイとフレディマックを政府の管理下に置くまでに至った経緯を検証するため、公聴会を開くことを明らかにした。この問題に取り組むまでの約1年間、何も目立った措置を取らず、なぜ待っていたのか。過去8年間の政府対応について多くの疑問があると語った。

  (各方面の意見)
プール前セントルイス連銀総裁
 ★米財務省が住宅ローン担保証券を直接買い取るが、買い取りの規模や種類について議論
 される。今後何年にもわたり、この問題に関する泥沼の論争にはまり込むことが予想される。
 ★全体的なコストについては分からない。米国が被る損失が両公社の債務の約5%だとすれ
 ば、それほど巨額には見えないが、それはほんの始まりに過ぎない。


シティグループのアナリスト
 ★両社の債券は流動性が低い上、政府が両公社を将来も引き続き支援するかどうかについ
 て不透明感が残るため、両社債券の利回りは上昇傾向をたどるだろう。


資産家ウォーレン・バフェット氏
 ★米住宅金融のファニーメイとフレディマックを公的管理下に置くとの決断については、
 まさに正しい決断だった。両社の機能を維持させるという点で、今回の決断に匹敵するような
 代替案はないだろう。


ムーディーズ
 ★住宅公社救済でも、米国債のAAA格付けに影響なし。
 ★住宅公社の公的管理下で、住宅ローンは低下するだろう。


元スタンフォード・ビジネス・スクール学長で、2001年にノーベル経済学賞を受賞したマイケル・スペンス氏
 ★米政府によるファニーメイとフレディマックの救済は良いことだ。
 ★米住宅市場はまだ危機を脱してはいない。住宅価格は更に下落するだろう。


ECB、中国中銀
 ★今回の措置は正しい。



=以上=
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2008年09月08日

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料 9/7

先週米国株を取り巻くブル・ベア材料

9月7日

森  崇


ブル材料
1.米半導体工業会(SIA)が2日発表した7月の世界半導体売上高は、前年同月比7.6%増の222億ドルだった。パソコンや携帯電話向け需要増が寄与した。前年同月は206億ドル。売上高は前月(216億ドル)比では2.8%増加した。

2.バンカメ(BAC)
ゴールドマン・サックスは2日、バンカメには普通株の発行による資本増強の必要はないとの見方を示し、株式投資判断を「買い」で開始した。バンカメの株価収益率(PER)は大手銀行の中で最も低く抑えられていると指摘した。

3.リーマン・ブラザーズ(LEH)
韓国産業銀行(KDB)がリーマンへの出資に向けた交渉を認めた。これを受け、リーマン株が上昇。

4.ファニー・メイ(FNM)とフレディマック(FRE)
ファニーメイとフレディマックの社内では両社の合併論が浮上している。ニューヨーク・タイムズ紙が2日報じた。合併すれば、破たんさせるには大き過ぎる規模になる上、人件費などの経費が12億ドル削減でき、借り手が債務不履行に陥った住宅の維持や売却にかかる経費を3億ドル追加節約できるという。また、合併以外に現実的な解決策はほとんどないが、実現するとすれば大きな掛けだと指摘している。合併には両社設立のための法案を可決した議会の承認が必要とも伝えている。

5.ローズ(LOW)
ゴールドマン・サックスは、米住宅関連用品小売り2位、ローズの株式投資判断を「中立」から「買い」に上方修正した。12ヶ月の株価目標を28ドルと、従来の27ドルから引き上げた。住宅市場の安定兆候が背景。

6.サイエル(SCRX)
塩野義製薬は1日、米国製薬会社のサイエルを株式公開買付け(TOB)などで買収すると発表した。買い付け価格は1株当たり31ドルで、買い付け資金は総額、約 14億2400万ドル。

7.7月の製造業受注額は前月比1.3%増(6月は2.1%増)と、予想(1%増)を上回る伸びだった。航空機受注は28%増加した。輸送機器を除く7月の受注額は前月比1%増と、前月の2.7%増から鈍化した。7月の製造業在庫は0.5%増。在庫比率は1.2ヶ月と前月の1.22ヶ月から低下した。非国防資本財受注は2.5%増。

8.アムバック(ABK)
世界2位の金融保証会社(モノライン)、アムバック・ファイナンシャル・グループ株が上伸。ウィスコンシン州当局は、アムバック・アシュアランスの資金8億5000万ドルを新会社、コニー・リーに移管する計画を認可した。

9.米供給管理協会(ISM)が4日発表した8月の非製造業総合景況指数は50.6(前月は49.5)と、予想(49.5)を上回った。

  (主要コンポーネント内訳)
★仕入れ価格…72.9(前月80.8)
★新規受注…49.7(前月47.9)
★受注残…49(前月52)
★入荷水準…55.5(前月53.5)
★在庫…53.5(前月54.5)
★雇用…45.4(前月47.1)

10.トール・ブラザーズ(TOL)
米高級住宅建設最大手トール・ブラザーズが4日寄り前業績発表。2008年5−7月(第3四半期)決算は、4四半期連続の赤字となった。純損益は2930万ドル(1株当たり18セント)の赤字と、予想(35セント赤字)ほど悪くなかった。ロバート・トールCEOは、住宅市場の回復時期については予測できないとしつつも、差し押さえ物件の市場への供給が終われば、状況は好転すると考えていると述べた。

11.サンディスク(SNDK)
デジタルカメラ向けメモリーカード最大手のサンディスクは5日、韓国のサムスン電子がサンディスク買収を検討していることを明らかにしたことに対応し、さまざまなビジネス機会の可能性について、サムスンを含む複数の相手と定期的に話し合いをしているとのコメントを出した。

12.リーマン・ブラザーズ(LEH)
@リーマン・ブラザーズは、商業用不動産ローンや不動産約320億ドル相当を新会社に移管する可能性があると言う。新会社は、1980年代に見舞われた銀行危機への対策として活用された「グッドバンク・バッドバンク」方式と同様の措置を通じてスピンオフされる。バッドバンクとなる「スピンコ」(仮称)はリーマンから約80億ドルの出資を受け入れ、残る240億ドルをリーマンや外部の投資家から借り入れるもよう。
A野村ホールディングスが、リーマン・ブラザーズへの出資を検討していることが5日分かった。
Bリーマンが投資会社ブラックストーン・グループとコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)に資産を売却するとロイター通信が報じた。

13.フレディマック(FRE)
米住宅金融大手フレディマックは4日、取締役会が定款を変更し、同社株保有の規則を緩和したと言う。同社には保有比率20%以上の株主は、他の全株主の承認がなければ議決から除外されるという規則があったが、今回この条項を撤廃した。これで大株主がフレディマックの持ち分を増やすことが容易になる。

14.UST(UST)
アルトリア・グループが、「スコール」などの製品を販売する無煙たばこメーカー、USTの買収で合意間近だとNYタイムズ紙が報じた。買収額は100億ドルを上回るもよう。

15.ADCテレコミュニケーションズ(ADCT)
通信大手AT&T向けの通信機器を製造する通信機器メーカー、ADCテレコミュニケーションズが示した08年10月通期の売上高見通しはアナリスト予想を上回った。


ベア材料
1.ハリケーン「グスタフ」の接近に伴い閉鎖されたルイジアナ州の製油施設は、電力不足のため操業再開までに最大で10日かかる可能性があると言う。コンサルタント会社リポウ・オイル・アソシエーツは、電力不足によりルイジアナ州各地で復旧が遅れれば、ガソリン先物相場が上昇に転じる可能性があると指摘した。

2.ゴールドマン(GS)、リーマン(LEH)、モルガン・スタンレー(MS)
ワコビアは2日、ゴールドマン・サックスとリーマン・ブラザーズ、モルガン・スタンレーの2008年6−8月(第3四半期)業績予想を下方修正した。ゴールドマンの1株利益予想を2.08ドルと、従来予想の同4.22ドルから引き下げた。リーマンについては1株当たり3.46ドルの赤字を予想。従来の同19セント黒字予想から転換した。モルガン・スタンレーの利益は同94セント(従来は同1.14ドル)が見込まれている。季節要因による市場取引の減退、投資家の消極姿勢、債券・株式の価格下落、一段の評価損を背景にしている。

3.ファニー・メイ(FNM)とフレディマック(FRE)
格付け会社フィッチ・レーティングスは2日、ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の優先株の格付けを投資適格級で最低水準まで引き下げた。ファニーメイの優先株格付けは「A−(マイナス)」から5段階引き下げられ「BBB−(マイナス)」に、フレディマックについては「A」から4段階引き下げられた。両社の長期発行体格付けについては「AAA」で据え置くとともに、フレディの劣後債に関する見直しを解消した。

4.モルガン・スタンレーのアジア部門会長、スティーブン・ローチ氏は2日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★世界の景気減速は始まったばかりであり、米国はリセッションの瀬戸際にある。信用収縮の影響はまだ完全に表れていない。
★信用の収縮局面は3分の2が終わっているかもしれないが、米国と世界の実体経済への影響はまだ初期段階にある。
★米景気は、個人消費の抑制に伴い、下半期に鈍化する公算が大きい。その影響で欧州とアジアの輸出が減速し、世界の成長が伸び悩むだろう。
★米個人消費がバブル後の落ち込みを見せれば、アジアの輸出は影響を受けるだろう。明らかに中国ではその兆候が出ており、アジアのほかの新興市場にも波及している。
★世界経済が冷え込めば、ドルの上昇基調が続き、石油や卑金属など商品相場が下落する可能性がある。株式相場については少なくとも2009年初頭までは横ばいあるいは軟調に推移するだろう。

5.ニューヨーク連銀のチェッキ執行副総裁は2日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★2008年末にかけて先進国の景気が減速する影響で、輸出に依存している新興市場諸国が打撃を受ける。
★今年7−12月(下期)に先進国景気は総じて潜在的成長率を下回るだろう。新興諸国は米国向け輸出の伸び鈍化を埋め合わせようにも、欧州からの堅調な需要も当てにできないだろう。
★ただし、世界経済の重心は新興市場に移っており、これら諸国の経済成長率は極めて健全で潜在成長率に近い。

6.クライスラー
メキシコ経済紙フィナンシエロは2日、クライスラーがメキシコのサルティヨ工場の人員300人を削減すると報じた。同工場の月間生産台数は50%減の4000台となる。

7.7月の建設支出は前月比0.6%減少(前月は0.3%増加)し、予想(0.4%減少)を上回る落ち込みだった。

8.著名投資家のマーク・ファーバー氏が、以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★原油相場は、向こう3ヶ月から6ヶ月にかけ下落が続く。2008年7−12月(下期)は商品相場にとって好環境ではない。9月2日に5ヶ月ぶり安値となった原油相場の動向は米国と欧州の景気減速の症状だ。
★統計が正しく算出されていれば米経済は現在、リセッションの状態にあるはずだ。欧州も同じだ。

9.米供給管理協会(ISM)が2日発表した8月の製造業景況指数は49.9(前月は50)と、予想(50.0)も下回った。

10.英国のダーリング財務相は30日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★英国は60年でほぼ間違いなく最悪の経済危機に直面している。景気悪化が深刻で長期にわたるだろう。回の信用危機がどの程度厳しいものになるかは分からない。

11.スイス連邦銀行委員会はUBSやクレディ・ スイス・グループの資本に応じ、保有できる資産額に上限を設ける計画に着手すると言う。アルティネ委員長は、資本レバレッジ率の規制に着手する。遅くとも年末までには新規制を導入する計画だと述べた。スイスの同大手2行は新規制で定められた基準を満たすため、配当中止や株式買い戻し停止、バランスシート縮小、増資などが必要になるとみられている。クレディ・スイスは同規制案に対し、一方的であり、同国の銀行の競争力を脅かすものだと批判している。

12.ピーボディ・エナジー(BTU)
燃料価格の急落で石炭需要が緩むとの懸念が広がり、米石炭最大手のピーボディ・エナジーが売り込まれた。

13.ノースウエスト航空(NWA)
燃料価格の急落で航空株や自動車株がそろって下落。航空大手のノースウエスト航空も売られた。

14.アルコア(AA)
メリルリンチはアルミニウムメーカー大手のアルコアが提携先のオーストラリアのアルミナメーカー、アルミナの買収を試みる可能性があるとの見方を示した。

15.アップル(AAPL)
トーマス・ワイゼルがアップルの利益見通しを引き下げた。

16.Eベイ(EBAY)
スタイフェル・ニコラウスが、同社株の株価見通しを引き下げた。

17.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズのヘンダーソンCOOによると、同社はスポーツ型多目的車ブランド「ハマー」の緊急な売却を目指していると言う。また、世界規模でさらに資産売却を計画していると述べた。

18.ゴールドマン・サックス(GS)
CSFBは3日、ゴールドマン・サックスの2008年6−8月(第3四半期)と11月通期の利益予想を引き下げた。1株利益予想を新たに1.50ドルに下方修正した。8月12日に3.75ドルから2.15ドルに1株利益予想を修正したばかりだった。更に、08年11月通期1株利益予想も1ドル引き下げ13.50ドルとした。トレーディングと投資銀行事業の伸び悩みが背景。

19.米人材あっせん会社、チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが3日発表したリポートによると、8月に米企業が発表した人員削減数は前年同月比12%増の8万8736人(前年同月は7万9459人)となった。自動車業界、政府機関、非営利団体での削減が目立った。この夏の人員削減は、01年のリセッションと同時テロの影響が残っていた02年以来の高水準だと言う。

20.調査会社クレジットサイツの3日のリポートによると、オルトA(サブプライムと優良案件の中間)住宅ローンの延滞がアナリストの予想以上に増えていると言う。2006年に実行されたオルトA融資では、当初の低金利期間が終わっていないにもかかわらず、12%以上が深刻な延滞に陥っており、延滞率は05年実行の融資の5.3%の2倍を超えていると言う。

21.コーニング(GLW)
LCDガラス大手、コーニングは7−9月(第3四半期)の1株当たり利益と売上高の見通しを下方修正した。一部項目を除く1株当たり利益が最大で45セントにとどまると予想した。従来の見通しは51セントだった。売上高については、予想レンジの下限を15億8000万ドルと、従来の16億5000万ドルから引き下げた。テレビメーカーが在庫調整から発注を抑制したことが背景。

22.米連邦準備制度理事会(FRB)が3日、地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表。

  (要旨)
★8月の国内経済活動は大部分の地区で鈍化してきた一方、商品コスト高に伴い物価に上昇圧力が見られた。
★大半の地区では住宅市場が悪化、低迷しており、消費活動も減速している。
★総じて雇用が縮小しており、賃金の伸びも緩やかになっている。労働市場ついては全米大半の地域で、前回のベージュブック発表時(7月23日)から変化なしか、やや軟調。
★製造業は大半の地区で悪化しており、住宅ローンや消費者金融への需要も落ち込んでいる。

23.ステープルズ(SPLS)
オフィス用品小売り最大手のステープルズが3日寄り前業績発表。2008年5−7月(第2四半期)の売上高は前年同期比3%増の44億ドル、純利益は1億5020万ドル(1株当たり21セント)となった。予想は、売上高が44億755万ドル、1株当たり利益が21セントだった。同社は09年1月通期の利益がコーポレート・エクスプレスからの利益を除くベースで前年並みと予想、従来見通しを据え置いた。売上高は1けた台前半の伸びを見込んでいる。

24.バークレイズ
ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)は3日、英銀3位のが自己資本比率を他の投資銀行並みとするには資本が不足しているとして、最大75億ポンド(約1兆4500億円)の増資が必要となる可能性を指摘した。

25.国際航空運送協会(IATA)は3日、世界の航空会社が2008年に計上する損失が約52億ドルに達するとの見通しを公表。景気減速や燃料コストの高騰の影響で、損失額見通しは6月時点の予想から30億ドル近く引き上げられた。

26.自動車大手各社が3日に発表した8月の米自動車販売によると、ゼネラル・モーターズが前年同期比20%減少、フォード・モーターは27%減となった。ガソリン価格高騰、トラック販売の不振が背景。フォードは北米の下半期生産台数見通しを5万台下方修正し、GMは26万7000台引き下げた。

27.FPLグループ(FPL)
電力大手FPLは地域経済の悪化を理由に、2009年通期の調整後利益見通しを1株当たり4.05−4.25ドルとし、従来見通しの同4.15−4.35ドルから下方修正した。

28.給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが4日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、8月の米民間部門の雇用者数は前月比3万3000人減少(前月は1000人増)し、予想(3万人の減少)を上回る落ち込みとなった。業種別では製造業、建設業を含む財生産部門が7万8000人減少した。一方、サービス部門は4万5000人増加した。

29.8月30日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は前週比1万5000件増の44万4000件(前週は42万9000件)と、予想(42万件)を上回った。4週間移動平均は43万8000件と、前週の44万1250件から減少した。

30.国際ショッピングセンター評議会(ICSC)が発表した8月の米小売り既存店売上高は前年同月比1.7%増と、今年3月(0.5%減を記録)以来の低水準だった。ウォルマート・ストアーズは前年同月比3%増と、予想(1−2%増)を上回った。新学期用品の値引きが集客につながった。ただし、ターゲットは2.1%減少、アバークロンビーとギャップはそれぞれ11%、8%減少した。

31.欧州中央銀行(ECB)は4日、定例政策委員会を開き、短期金利の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の最低応札金利を4.25%に据え置くことを決めた。ユーロ圏経済にリセッションのリスクが迫るなかでもインフレと闘う姿勢を崩さず、7年ぶり高水準を維持した。4.25%で据え置くとの予想が大勢を占めていた。上限政策金利の限界貸出金利が5.25%、下限政策金利の中銀預金金利も3.25%にそれぞれ据え置かれた。

  (トリシェ総裁の発言内容)
★物価安定に対しては上方向リスクが優勢だ。インフレ期待を物価安定に沿った水準に抑えることを固く決意している。
★現在、商品価格高騰により、消費と投資が圧迫され、景気が弱まっている。しかし、7月から原油価格が下落しており、これが実質可処分所得を押し上げるとともに、景気は回復に向かおう。新興諸国の堅調な経済成長に支えられ、依然として世界景気はしっかりで推移しよう。

32.リーマン・ブラザーズ(LEH)
リーマン・ブラザーズの資産運用部門売却の行方が不透明になったと、ニューヨーク・ポスト紙(オンライン版)が報じた。同社が外部からの出資について交渉していることや同社が買収されるとの観測が背景にあるとしている。リーマン自体が買収されたり、大規模な出資を受けたりした場合は、部門売却を取りやめる可能性もあると同紙は報じている。資産運用部門の買い手候補はコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、ヘルマン・アンド・フリードマン、ベイン・キャピタルなどである。ニューバーガー・バーマン部門は40億−50億ドルと評価されているという。

33.ダラス連銀のフィッシャー総裁は4日、以下の通り発言した。

  (発言要旨)
★景気が減速しているものの、インフレが加速する確率は50%ある。最近のインフレ指標はあまり良い兆候ではない。商品価格が下落しているものの、企業はそのトレンドが続くかどうかを少し疑問視している。
★今四半期は弱い成長になるだろう。このトレンドは、今後数四半期続く可能性がある。

34.シエナ(CIEN)
光ファイバー機器大手のシエナが4日寄り前業績発表。2008年5−7月(第3四半期)の一部項目を除く1株当たり利益は37セントと、予想と一致した。
売上高は前年同期比24%増の2億5320万ドル。オンラインビデオなどのアプリケーションに対する需要増で通信会社がネットワーク能力を拡大したことが寄与した。同社はまた、第4四半期の売上高については1億9000万−2億1000万ドルになるとの見通しを示した。予想では2億6220万ドルが見込まれていた。

35.アメリカン・エキスプレス(AXP)
リーマン・ブラザーズはクレジットカード大手、アメリカン・エキスプレスの回収不能債権が増加するとの予想に基づき、2009年通期の利益見通しを下方修正した。

36.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
保険最大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の社債保証コストは2日連続で上昇し過去最高に達した。同社が保証するモーゲージ関連証券の損失が拡大するとの懸念が背景。

37.ホブナニアン(HOV)
住宅建設大手、ホブナニアンの5−7月(第3四半期)決算では、1株当たり損失が2.67ドルと、8四半期連続での赤字となった。

38.レッグ・メイソン(LM)
クレディ・スイス・グループは、資産運用大手のレッグ・メイソンが評価損を計上し、ファンドからの資金引き揚げが拡大する可能性があるとして、株式投資判断を「アンダーパフォーム」に引き下げた。

39.ボーイング(BA)
ボーイングは労組が労使協約案を拒否したことから売り込まれた。労組は48時間以内に協約案を修正するよう会社側に要求。ボーイングはストを回避しなければ、新型機「787ドリームライナー」の納入がさらに遅れかねない事態になる。

40.テレックス
建設機械3位のテレックスが急落。欧米の建機市場で軟化が続くとの見通しに基づき、今年の収益予想を下方修正した。

41.8月の雇用統計が発表された。

  (内訳)
★8月の非農業部門雇用者数は前月比8万4000人減少した。予想7万5000人減だった。
★7月の雇用者数改定値は6万人減(速報値5万1000人減)
★6月の再改定値は10万人減(前回発表値5万1000人減)
★8月の失業率は6.1%(前月は5.7%)と、予想(5.7%)を大幅に上回った。
★週平均労働時間は33.7時間(前月も同じ)
★製造業部門の週平均労働時間は40.9時間(前月は41時間)
★超過勤務は3.7時間(前月は3.8時間)
★平均時給は前月比7セント(0.4%)増加の18.14ドル。前年同月比では3.6%上昇した。予想は、8月は前月比で0.3%増、前年同月比3.4%増が見込まれていた。

  (項目別雇用動向)
製造業部門は6万1000人減少(前月は3万8000人減)。自動車製造部門は3万9000人減少した。建設部門の雇用者数は8000人減(前月は2万人減)、金融機関は2カ月連続の3000人減となった。広義のサービス業は2万7000人減と、前月の1万2000人減からマイナス幅が拡大。小売りも1万9900人減少(前月は1万8100人減)した。政府機関の雇用者数は1万7000人増加(前月は6000人増)した。

42.ナショナル・セミコンダクター(NSM)
半導体大手のナショナル・セミコンダクターが5日寄り前業績発表。6−8月(第1四半期)の売上高は前年同月比1.3%減の4億6560万ドル、純利益は7960万ドル(1株当たり33セント)となった。予想は、売上高が4億6870万ドル、1株当たり利益は33セントだった。前年同期比7%の減益だった。携帯端末需要の鈍化が影響した。

43.全米抵当貸付銀行協会(MBA)が5日発表した統計によると、今年4−6月(第2四半期)の米住宅ローン返済遅延率や差し押さえ比率は過去最高水準に上昇した。新たな差し押さえのうち36%はサブプライム(信用力の低い借り手向け)ARMを利用している住宅所有者で、プライムARMの利用者も23%を占めた。

44.欧州中央銀行(ECB)のシュタルク理事は5日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★インフレは依然として懸念すべき水準にあり、金融の逼迫も続いている。金融政策における困難さは緩和されてはおらず、逆に増しつつある。
★欧州の景気については、2008年7−9月は弱いものの、09年は徐々に回復が進む。
★今後数ヶ月、また数四半期で、インフレ率は低下していくだろう。

45.民間調査機関コンファレンス・ボードのゲール・フォスラー社長が5日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米経済は低調で、欧州はリセッションに陥りつつある。物価上昇のなかで、各国の中央銀行には利下げの余地があまり多くなくなるだろう。
★米経済は安定化しているものの、景気へのリスクは世界的に高まりつつある。オーストラリア経済は急速に鈍化しつつあり、中国では10年前のアジア金融危機以来で最も深刻な景気減速の兆しが見られる。
★商品価格が下落しても世界的なインフレ圧力は続き、それは各国の中央銀行にこれまでほどには、政策金利引き下げの余地がなくなることを意味している。

46.ノキア(NOK)
2008年7−9月(第3四半期)に携帯機器市場でのシェアが縮小するとの見通しを明らかにした。競合他社による値引きと新機種投入の遅延が理由。
 
47.エクセロン(EXC)
サンフォード・バーンスティーンは、エクセロンの08年と09年の通期利益見通しならびに株価見通しを下方修正した。また、アトランティック・エクイティーズはエクセロンの株式投資判断を「中立」から「アンダーウエート」に引き下げた。

48.セーフウェイ(SWY)
モルガン・スタンレーは米食品スーパー3位のセーフウェイの株式投資判断を「アンダーウエート」とし、商品価格が割高との見方を示した。




=以上=
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2008年09月01日

先週米国株を取り巻くブルベア材料 8/31

先週米国株を取り巻くブルベア材料

8月31日

森  崇


ブル材料
1.7月の中古住宅販売件数は前月比3.1%増の年率500万戸(前月は485万戸)と、予想(491万戸)を上回った。ただし、住宅販売在庫は過去最大の467万戸に増加した。現在の販売ペースで11.2ヶ月分に相当し、これも過去最高水準。5−6ヶ月分が需給のバランスがとれた市場環境。7月の中古住宅価格(中央値)は前年同月比7.1%下落し、21万2400ドル。前年同月は22万8600ドルだった。

2.全米企業エコノミスト協会(NABE)のエコノミスト調査結果が公表された。
  (内訳)
★米政府は米住宅金融投資会社ファニーメイとフレディマックの破たんを回避することになろう。
★ブッシュ米大統領が7月30日に署名した新法に基づく住宅ローン借り換えへの3000億ドルの支援については、59%は、この法律が差し押さえの減少には役立つと考えている。
★米経済への短期的リスクとしてはサブプライム住宅ローンのデフォルトが最大。次いでエネルギー価格とインフレ。
★新たな財政出動は不必要との回答は73%に達した。
★景気減速への米金融当局の対応はほぼ適切との回答は55%。

3.アメリカの大統領選挙に向けオバマ上院議員を正式な候補に選ぶ民主党の党大会が25日、コロラド州デンバーで開幕。最終日の28日にオバマ氏本人が7万人の支持者を前に行う指名受諾演説が注目される。オバマ氏は、共和党から8年ぶりの政権奪還を目指す。一方、共和党はマケイン上院議員を正式に指名する党大会を来月1日からミネソタ州で開催する。大統領選挙は来月26日に開かれる大統領候補者による討論会を皮切りに11月4日の本選挙の投票に向け大詰めの攻防を迎える。

4.8月の米消費者信頼感指数は56.9(前月51.9)と、予想(53.0)を上回った。現状で雇用が困難との回答は32%(前月30.2%)に上昇した。現況指数は63.2(前月65.8)に低下。今後6ヶ月の期待指数は52.8と、前月の42.7から上昇した。

5.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
シティグループがポジティブ・コメント。
  (要旨)
★住宅金融大手のファニーメイとフレディマックが年末まで損失を吸収しつつ、最低基準を上回る自己資本を維持できるだろう。フレディマックの資本は最低基準を127億ドル上回り、ファニーメイは203億ドル上回る見通し。
★ファニーメイの下期(7−12月)の収入は75億ドル、費用は15億ドルの見通し。フレディマックの下期収入は55億ドル、費用は12億ドルの見通し。

6.バイオジェン・アイデック(BIIB)
バイオテクノロジー大手のバイオジェンと、アイルランドの製薬大手エランが、両社が共同開発した多発性硬化症(MS)治療薬「タイサブリ」の処方に関する情報の修正に取り組んでいる。

7.テイクツー・インタラクティブ・ソフトウエア(TTWO)
世界2位のゲームソフトメーカー、エレクトロニック・アーツはテイクツーと、秘密保持契約を結んだ。これにより、エレクトロニック・アーツによるテイクツー買収に向けた協議への道が開かれた。25日引け後に明らかになった。

8.欧州最大の保険会社、独アリアンツは、傘下のドレスナー銀行を中国国家開発銀行に売却する可能性があると言う。ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)紙が26日報じた。コメルツ銀は買収の一部は株式交換方式を通じて実施するもようだが、国家開発銀は現金での買収を提示するとみられている。

9.アナダーコ・ペトロリアム(APC)
米独立系石油・天然ガス会社2位のアナダーコ・ペトロリアムは最大50億ドルの自社株買い計画を発表。

10.コーチ(COH)
高級革製品小売りで米最大手のコーチは、最大10億ドルの自社株を2010年6月26日までに買い戻す計画を明らかにした。

11.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
シティグループによると、ファニーメイとフレディマックが買い入れるカレントクーポンの住宅ローン債券の利回りは、両社の借り入れコストを40ベーシスポイント上回っていると言う。この格差が20ベーシスポイントを上回ったのは、2007年までの10年間では、98年と03年の2回しかない。この格差によって、ファニーメイとフレディマックは両社が保有または保証する住宅ローン関連の損失を一部補うことが可能になり、救済実施をポールソン財務長官に迫る圧力も和らぐ。

12.7月の米製造業耐久財受注額は前月比1.3%増(前月も同じ伸び率)と、予想(変わらず)を上回った。変動の大きい輸送用機器を除く受注も0.7%増(前月2.4%増)と、予想(マイナスの伸び率)を上回った。ただ、7月の米国での乗用車・ライトトラック販売はガソリン高を背景に年率1250万台と、1993年3月以来の低水準だったことから、自動車部門の伸びは持続しない可能性も一部で指摘されている。
  (内訳)
輸送機器の受注は3.1%増加。特に民間航空機が28%と急増したのが影響した。自動車・同部品の受注は1.2%の増加だった。

13.メリル・リンチ(MER)
シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスはメリルリンチへの出資比率を引き上げるとともに、メリルのジョン・セインCEOに大きな信頼を寄せていると表明。メリルの筆頭株主だったテマセクは26日、メリルへの出資比率引き上げについて米独禁当局の承認を受けた。今回の株式取得で出資比率を13−14%に高めたと説明した。テマセクは、昨年12月24日に約50億ドル出資すると発表、メリルの株式9.4%を取得した。

14.22日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比0.5%上昇の421.6となった。住宅ローン30年物固定金利は平均で6.44%と、前週の6.47%から低下。
  (その他主要指数動向)
★購入指数…315.9(前週は314)
★借り換え指数…1038(前週は1034.5)

15.アフラック(AFL)
補完医療保険世界最大手のアフラックは26日引け後、8億2500万ドル相当の同社普通株の買い戻しで、ゴールドマン・サックスの協力を取り付けたと発表した。

16.第2四半期(4−6月)の実質国内総生産改定値は、前期比年率3.3%増加と、速報値の1.9%増から上方修正され、予想(2.7%増)も上回った。第1四半期は0.9%増だった。
  (上方修正への最大の貢献者は純輸出)
純輸出のGDPへの寄与度は3.1ポイントと、1980年以来で最大だった。純輸出を除くGDPは0.2%増(第1四半期は0.1%増)で、第2四半期の貿易赤字は年率3766億ドルと、過去8年で最小規模。

  (その他の上方修正項目動向)
★個人消費支出…1.7%増(速報値は1.5%増)から小幅上方修正された。

17.23日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は前週比1万件減の42万5000件と、予想値に一致した。前週は43万5000件と、速報値の43万2000件から修正された。4週間移動平均は前週比6000件減の44万250件。前週は44万6250件だった。

18.MBIA(MBI)
MBIA株が上昇。同業のファイナンシャル・ギャランティー・インシュアランスが保証している地方債1840億ドル相当について、同社と再保険契約を結んだ。MBIAが「AAA」格付けを失って以来の新規契約が好感された。契約の一環として前払いの未経過保険料約7億4100万ドルを受け取ると発表したことから株価は上伸。

19.ティファニー(TIF)
宝飾品小売り大手のティファニーが28日寄り前業績発表。2008年5−7月(第2四半期)の売上高は前年同期比11%増の7億3240万ドル、純利益は8080万ドル(1株当たり63セント)となった。予想は、売上高が7億2900万ドル、1株当たり利益が55セントだった。販売は欧州とアジアで好調だったが、米国内の既存店売上高は減少。また、09年1月通期の利益見通しを1株当たり2.82−2.92ドルと、5月30日時点の見通し2.80−2.90ドルから上方修正した。

20.シアーズ・ホールディングス(SHLD)
米百貨店最大手のシアーズ・ホールディングスが28日寄り前業績発表。2008年5−7月(第2四半期)の売上高は118億ドル、一部項目を除いたベースの1株当たり利益は21セントとなった。予想は、売上高が117億ドル、同1株当たり利益は36セントだった。米国内の既存店売上高はKマート部門とシアーズ部門ともに減少した。ただし、在庫減が進捗しており、下半期は増益基調となるとの見通しを発表し、株が買われた。

21.ラスベガス・サンズ(LVS)
カジノ会社大手ラスベガス・サンズは28日、インドで120億ドルを費やしてマカオと同じようなカジノ街を建設する意向を明らかにした。インドにマカオのコタイ地区と同じようなカジノ街を建設したいと表明。インドでは現在、カジノはゴア州に1ヶ所あるだけ。

22.ファニーメイ(FNM)
@リーマン・ブラザーズ・は28日、住宅金融のファニーメイは新たに増資しなくとも、住宅不況を切り抜けられるはずだとの見方を示した。4−6月(第2四半期)を終了した時点でファニーの自己資本は最低基準を140億ドル上回っていたほか、一時的に課されている15%上乗せした最低基準をも90億ドル上回っていたと指摘。
Aファニーメイは27日、スティーブン・スワドVFOの退任を含む経営陣の刷新を発表した。経営立て直しに向けた体制強化を示す狙いがある。

23.ゴールドマン・サックスの世界経済調査責任者、ジム・オニール氏は28日、以下の通り発言した。
  (発言要旨)
★主要7カ国経済はリセッション入りしているが、中国の経済成長がこれを相殺するため、株価は上昇する可能性がある。
★世界規模での悲観的な見方は行き過ぎだ。

24.リーマン・ブラザーズ(LEH)
リーマン・ブラザーズ は最大1000人の人員削減の準備中。実施することになれば、今年で4度目の人員削減となる。

25.シティ・グループ(C)
シティグループ傘下で撤退に向けた作業を進めている消費者金融会社CFJが、新規顧客に対して同業のプロミス子会社の三洋信販との契約を勧める提携を開始。

26.ファニーメイ(FNM)とフレディ・マック(FRE)
バークレイズ・キャピタルは27日、米住宅金融大手のファニーメイとフレディマックには資金調達ができなくなる兆候があるとして、両公社の週間短期債入札を注視するのは、的外れで、短期債入札が失敗に終わる可能性は低いとコメント。ファニーとフレディはいわゆる「窓口販売」を通じて、投資家に短期債を直接販売することで、ますます多くの資金調達をしているとし、魅力的な利回りを背景に両社の短期債への需要が根強いことを表していると分析。

27.シカゴ購買部協会が29日に発表した8月のシカゴ地区の米製造業景況指数は57.9(前月は50.8)と、予想(50.0)を上回った。新規受注の急増と原油価格の下落が寄与。
  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…60.2(前月53.5)
★生産…63.4(前月49.2)
★受注残…63.0(前月45.7)
★雇用…39.2(前月45.9)
★在庫…52.2(前月54.9)
★仕入価格…80.6(前月90.7)

28.8月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(確定値)は63.0(7月確定値は61.2)と、予想(62.3)を若干上回った。今後6ヶ月間の先行き景況感を示す指数は57.9と、前月の53.5から上昇した。現在の景況感を示す指数は71.0と、前月の73.1から低下した。

29.モルガン・スタンレーの通貨ストラテジスト、スティーブン・ジェン氏とスパイラス・アンドレオポウロス氏は29日配布のリポートでドル相場見通しを上方修正。欧州やアジアで景気が減速する中、投資家がドル以外の通貨での資産保有を縮小させているのが背景。

★年末時点でのドルはユーロに対して1ユーロ=1.40ドル(従来予想は同1.53ドル)
★2009年末までにドルは対ユーロで1.32ドルへ上昇しよう。
★ドルの対円相場は今年末時点で1ドル=107円(従来予想は同97円)

30.大統領選で共和党候補指名が事実上、 確定しているマケイン上院議員は、副大統領候補としてアラスカ州のサラ・ペイリン知事を選出した。女性有権者の支持獲得と高齢のマケイン議員とのバランスを取ることが狙いとみられる。


ベア材料
1.リーマン・ブラザーズ(LEH)
韓国の金融監督当局は25日、韓国産業銀行(KDB)などの国有銀行に対し、信用危機のなかで外国の銀行を買収することのリスクを警告。KDBは先週、リーマン・ブラザーズの買収を含めた選択肢を検討していると表明した。韓国の国有銀行は同国の商業銀行が外国資産を買収する際に仲介の役割を果たすことはできるが、国有銀行がそのような取引の主体となるのは適切ではないとの考えを示した。

2.イランのノーザリ石油相は、石油価格の回復を目指し、OPECに減産を求める可能性を表明。市場での石油過剰供給と価格統制は、次回のOPEC定例総会では重要な議題の一つだと語った。次回OPEC定例総会は9月9日にウィーンで開催される。

3.国際通貨基金(IMF)が2008、09年の世界成長率予想を下方修正。これによると、IMFは今年の成長率予想を3.9%と7月に発表した世界経済見通しでの予想(4.1%)から下方修正した。09年の成長率は3.7%(従来予想は3.9%)と見込まれているという。IMFは今年の米成長率予想は1.3%に据え置いた。来年の予想は0.7%(従来予想0.8%)に引き下げた。ユーロ圏については今年の予想を1.4%と7月時点の1.7%から下方修正した。

4.リーマン・ブラザーズ(LEH)
リーマン・ブラザーズのリチャード・ファルドCEOが社内クーデターに直面し、退任する可能性があると英オブザーバー紙が24日報じた。ファルドCEOは日々の執行業務にかかわる度合いが徐々に減っており、信頼性を失っているという。

5.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
米住宅金融投資会社、フレディマックとファニーメイの資金調達コストは、上昇しており、米政府は両社への公的資金注入を余儀なくされそうな気配となっている。

6.全米20都市部を対象にした6月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は、前年比で15.9%低下(前月は同15.8%低下)し、予想(16.2%低下)は下回った。対象となった20都市すべてで住宅価格はマイナス。特にラスベガスとマイアミではそれぞれ29%と28%低下した。前月比では9都市で住宅価格が上昇、5月の同7都市から増加した。

7.連邦準備制度理事会が26日、8月5日開催のFOMC議事録を公表した。
  (要旨)
★次の行動は引き締めになるとの見方でおおむね一致したものの、その時期と幅については今後の経済と金融市場の展開次第。
★現在金融市場が予測している時期よりも早い時期に金融政策の引き締め姿勢を示さない限り、コアインフレは来年も鈍化しない可能性を懸念。
★金融機関にとって資本増強は一段と困難になってきた。
★住宅ローン金利上昇は、一段と住宅危機を悪化させる。
★幾人かは、金融市場リスクが後退したと判断している。

8.ダラス連銀のフィッシャー総裁が以下の通り発言。
  (発言要旨)
★米経済は7−12月(下期)に失速する可能性がある。成長は徐々に鈍化し、ゼロ成長に近づくだろう。
★景気の弱さの原因は金融市場の甚大な圧力だ。インフレは引き続き懸念材料で、商品価格下落で安心するのは時期尚早だ。

9.7月の米新築一戸建て住宅販売は前月比2.4%増の51万5000戸(6月は50万3000戸)と、予想(52万5000戸)を下回った。前年同月比では35%減。販売に対する在庫比率も10.1ヶ月分(前月10.7ヶ月分)に低下したが、なお均衡点といわれる5−6ヶ月分のほぼ2倍の水準。新築住宅価格の中間値は23万700ドルで、前年同月比6.3%下落した。

10.米生保大手ノースウェスタン・ミューチュアルの子会社で資産運用大手のラッセル・インベストメントは、傘下のヘッジファンド3本を清算。運用成績が低迷し、投資家が資金を引き揚げた。WSJ紙が26日報じた。

11.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
フレディマックとファニーメイによる住宅ローンと住宅ローン担保証券の買い取りは7月に鈍化。過去4四半期に両社の純損失が合計で149億ドルとなり、資本が減少したことが背景。フレディマックのポートフォリオは7月に年率9.8%拡大し、7982億ドルとなった。伸びは3以来で最小。一方、ファニーメイのポートフォリオは7月に年率14.4%拡大し7580億ドル。伸びは4月以来で最小。両社は、損失拡大で政府による救済の必要性に関する懸念が広がったことから、ポートフォリオの拡大を制限すると明らかにしていた。

12.シュタルク欧州中央銀行(ECB)理事が以下の通り発言。
  (発言要旨)
★中期的なインフレリスクが高まった。広範にわたる二次的な影響がこれに加わっている。
★インフレ率の低下は、緩やかなペースにとどまろう。また、ユーロ圏経済は軟調が続いた後、緩やかに回復するだろう。

13.ブロードコム(BRCM)
オッペンハイマーが、半導体メーカー、ブロードコムの投資判断を「アウトパフォーム」から「マーケットパフォーム」に引き下げた。

14.マーベル・テクノロジー・グループ(MRVL)
@ジェフリーズは、携帯情報端末「ブラックベリー」や音楽プレーヤー付き携帯電話「iPhone(アイフォーン)」向けの半導体メーカー、マーベル・テクノロジー・グループの投資判断を「買い」から「ホールド」へ引き下げた。
Aリーマン・ブラザーズはマーベル株への投資に慎重になるべきと指摘。ハードディスクドライブ需要の弱さを考えると、収益に下振れリスクがあると説明した。

15.アトランタ連銀のロックハート総裁が27日、以下の通り発言。
  (発言要旨)
★米経済を考慮すると、FOMCの現行の政策は予想される総合インフレ率の低下方向と整合的だと指摘。
★インフレ期待が上昇しないよう確実にするために、いつ何時も政策変更の用意がある。
★今のところ、インフレ指数は望む以上に上昇しているものの、最近の物価上昇は継続的というよりも一時的である公算が大きいと言えよう。インフレ期待は緩やかに上昇してきた可能性はあるが、顕著なものではない。

16.航空株
シティグループがネガティブ・コメント。航空需要が鈍化しており、原油価格は7月のピークから下げているものの業界には引き続き著しいリスクが存在するとした。AMR株を売りに指定。株価は既に十分上昇していることを背景にしている。

17.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
メリルリンチは、ファニーメイとフレディマックの株価見通しを下方修正した。ファニーメイは5ドルと、従来予想の9ドルから下方修正。フレディマックについては3ドルと、従来予想の5.75ドルから引き下げた。今後の信用損失と株主にとって最悪の事態となり得る公的資金注入に関する不透明感のために急落する公算が大きいと言う。

18.スタンダード・アンド・プアーズは、ユーロ圏経済はユーロ高による輸出への打撃と住宅価格の下落、インフレがもたらす賃金の価値目減りによって、リセッション入りのリスクにさらされていると指摘した。欧州が景気停滞とインフレ加速が同時進行するスタグフレーションに陥るか、さらに悪い本物のリセッションに陥るのかという疑問が残るとしている。また、真のリセッションに陥るリスクはユーロ圏よりも英国の方が大きいとの見方を示した。ただ、1980年代や90年代のマイナス成長期ほど劇的な後退はないだろとしている。

19.欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、リープシャー・オーストリア中央銀行総裁は27日、インフレリスクに対して警戒を怠らないよう呼び掛けた。インフレの脅威について、以前にも増して警戒が必要になると語った。

20.欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総裁は、現時点で利下げの余地はなく、景気が上向けば政策金利引き上げが必要となる可能性もあるとの認識を示した。また、ドイツ連銀のウェーバー総裁は26日、現在の金融政策はほぼ適切な水準にあり、欧州での利下げに関する議論は時期尚早だと思われるとの見解を示した。成長減速がそれだけで必ずインフレ低下をもたらすとは考えていない。ユーロ圏の中銀当局者にとってインフレは依然として第一の懸念事項だと強調した。現行の政策金利に関し、依然として中立よりは緩和的に近いとの認識を示した。

21.Jクルー・グループ(JCG)
衣料小売りのJクルー・グループは26日引け後、2009年1月期の利益見通しを下方修正した。米景気減速と、追加保守費用を理由に挙げた。

22.ゴールドマン(GS)、リーマン(LEH)、モルガン・スタンレー(MS)
キーフ・ブリュイエット・アンド・ウッズは、上記3社の2008年6−8月(第3四半期)の利益予想を下方修正した。一段の評価損が見込まれると言う。ゴールドマンの1株利益を2.17ドルと予想した。従来予想は4ドル。リーマンの予想は1株当たり3.66ドルの赤字と、従来の同26セントの黒字から下方修正した。モルガン・スタンレーの利益予想は同73セント(従来は78セント)に引き下げた。また、ゴールドマンの評価損は最大18億ドル(約2000億円)、モルガン・スタンレーは17億ドル、リーマンは32億5000万ドルと見込んでいる。営業収益も軟調を予想。ゴールドマンの目標株価を200ドル(従来は220ドル)に引き下げ、モルガン・スタンレーは52ドル(同55ドル)、リーマンは20ドル(同33ドル)に下方修正した。

23.デル(DELL)
PC直販大手デルが28日引け後業績発表。
前四半期では、EPSが予想を2セント上回ったが、今回は、5セント下回ってしまった。デルは、理由をいくつか挙げている。もともと不振な米国に加え、IT投資の鈍化傾向が、ヨーロッパとアジアに広がったこと等から、粗利率が、前年同期19.9%から17.2%へと低下したと言う。

第2四半期(5 –7 月期)予想
 ○売上高… 164億3,400万ドル(コンセンサス予想は159億4,913万ドル)
 ○1株当たり利益…0.31ドル(コンセンサス予想は0.36ドル)

24.マーベル・テクノロジー・グループ(MRVL)
リサーチ・イン・モーションのスマートフォンやアップルの音楽プレーヤー付き携帯電話端末「iPhone(アイフォーン)」向けなどに半導体を製造するマーベル・テクノロジー・グループが28日引け後発表した08年5−7月(第2四半期)利益は1株当たり15セントと、予想を下回った。

25.7月の個人消費支出(PCE)は前月比で0.2%増(前月は0.6%増)と、予想に一致した。個人所得は前月比0.7%減(前月は0.1%増加)と、予想(0.2%減)を上回る落ち込みだった。税還付の効果が薄れてきたことが示された。7月のPCE価格指数は前月比0.6%上昇(前月0.7%上昇)。インフレを控除した実質個人消費支出は前月比0.4%減少した。これで実質個人消費支出は2ヶ月連続マイナス。食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比0.3%上昇と、6月と同じ伸びだった。前年同月比では2.4%上昇と、07年2月以来で最大だった。

26.ファニーメイ(FNM)とフレディ・マック(FRE)
@中国の銀行大手、中国銀行はファニーメイとフレディマックの社債(連邦機関債)の保有を過去2ヶ月に29%減らした。同行は6月30日−8月25日の間にファニーメイ・フレディマック債の保有を約31億4000万ドル減らして75億ドルとした。両社が保証する住宅ローン担保証券(MBS)は22%減らし51億7000万ドルとした。
Aワシントン・ポスト紙が、両社の資本額は、損失カバーには不十分であろうとの記事を掲載した。

27.サリーメイ(SLM)
米学資ローン最大手のSLM(サリーメイ)は、2件の与信契約に基づいて借り入れできる規模をこれまでより63億ドルと、20%縮小した。政府保証が付かないローン向けの調達資金である与信契約1件は22億ドル減少して38億ドルとなる。これを受け、SLMが十分な資金調達ができるかは引き続き疑問だとし、ムーディーズはこの日、「Baa2」の無担保優先債務を含むSLMの格付けを引き下げ方向で見直すと発表した。更に、SLM傘下のサリーメイ銀行を活用した資金調達計画についても評価を見直す方針を明らかにした。

28.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ(GM)は、同社のホワイトカラー職員の28%に相当する約9000人を対象に早期退職勧奨案を提示した。

29.インターナショナル・ペーパー(IP)
世界最大の紙パ同社株の投資判断がドイチェ・バンクにより引き下げられた。“買い”から“保有”に。

30.コンステレーション・エナジー(CEG)
電力大手株の投資判断がジェフリーズにより“保有”から“アンダー・パフォーム”に引き下げられた。




=以上=
posted by mori at 09:04 | TrackBack(0) | マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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