2008年08月25日

先週米国株を取り巻くブルベア材料 8/24

先週米国株を取り巻くブルベア材料

8月24日

森  崇


ブル材料
1.ローズ(LOW)
米住宅関連用品小売り2位のローズが18日寄り前業績発表。2008年5−7月期(第2四半期)の売上高は145億ドルと前年同期(142億ドルから2%増加した。純利益は9億3800万ドル(1株当たり64セント)と、前年同期の10億2000万ドル(同67セント)から減少。予想は、売上高が142億ドル、1株利益は56セントだった。

2.米オンラインブローカー最大手チャールズ・シュワブが実施した調査で、投資アドバイザーの米市場に関する楽観度が高まっていることが示された。調査対象となった独立系投資アドバイザーのうち、S&P500指数が12月までに上昇するとの回答は1月時点の前回調査から12%増えた。米小型株投資を勧めるアドバーザーが増加する一方で、国際大型株を選好するアドバイザーは減少している。債券投資は6ヶ月前と比較して人気が落ちている。

3.ブロードコム(BRCM)
今週号バロンズ紙が強気記事を掲載している。
アップルが最近、iPhone3G にGPS ナビゲーションを導入したが、ここに使用されているGPS 用チップはブロードコム製のものだ。また、モトローラのケーブル・セット・トップ・ボックスのコアにも、ネット・ギアのワイヤレス・ルーターにも使用されている。つまり、同社製品は、ブルートゥース、ブルーレイ、Wi-Fi、デジタルTV 等にあまねく使われている。ホット・スポットに特化した同社であるが、最近株価が下落している。7 月に発表した第2 四半期決算において、続く四半期の粗利率低下見通しを公表した為である。会社側は、特許切れから、特許使用料収入が来年落ち込むこと、低利益率新製品の販売開始が背景にあり、粗利率は、歴史的レンジ内に落ち着くだろうとコメントしている。また、費用が増加した点を心配する向きもあったが、これは、他社キャッチ・アップ用の費用であり、来年早々減少させる意向だ。PER は目下16 倍であり、直近5 年間の平均24 倍からすれば、かなり割安水準である。PSRやPBR も、歴史的レベルの半分ほどである。同社の目標は、現在2% から3%しかないスマート・フォンのシェアを10% から15% まで高めることである。R&D 投資もほぼピークアウトし、これから利益率は上昇するだろう。

4.MBIA(MBI)
S&Pは、米金融保証会社(モノライン)大手のMBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループが保証する米資産担保証券619クラスの格付けを据え置いた。S&Pは先週、両社が事業改善に向けて適切な措置を講じていると評価し、両社の格付けを据え置いた。

5.ユニオンバンカル(UB)
三菱UFJフィナンシャル・グループは18日、65%を出資する米地方銀のユニオンバンカルに対する株式の公開買い付け価格を17%引き上げ、35億ドルとした。

6.ターゲット(TGT)
ディスカウント小売り大手のターゲットは19日寄り前業績発表。5−7月(第2四半期)の売上高は前年同期比5.8%増の155億ドル、1株当たり利益は82セントだった。予想は、売上高が155億2900万ドル、1株利益が76セントだった。減益は4四半期連続。利益率の高い衣類や家庭用品の買い控えが響いた。

7.ホーム・デポ(HD)
住宅関連用品小売り大手のホーム・デポが19日寄り前業績発表。2008年5−7月(第2四半期)の売上高は210億ドル、1株当たり利益は71セントとなった。予想は、売上高が206億ドル、1株利益が61セントだった。深刻な住宅不況で個人消費に影響が出たものの、戻し減税の効果で減益幅は予想より小幅にとどまった。既存店売上高は7.9%減少した。同社は09年1月通期の継続事業ベースの利益が前年比で24%減少するとの見通しを示した。売上高については5%減少する可能性があるとみている。

8.パーム(PALM)
調査会社NPDグループによれば、携帯電話よりも、“ブラック・ベリー”や“iPpone”のようなスマート・フォンの方が売行きが良いと言う。19日付のヘラルド・トリビューン紙に掲載された。

9.モルガン・スタンレー(MS)
J.P.モルガン・チェースは、モルガン・スタンレーの2008年11月通期業績が1株当たり4.08ドルの黒字となると予想。モルガン・スタンレーの2008年通期利益予想を1株当たり3.90ドルから4.08ドルに引き上げた。株価指数を提供するMSCI部門の株売却益を反映させた。6−8月(第3四半期)の評価損は主に商業用・住宅用不動産ローン資産に関連した20億ドルと見積もっている。評価損は管理できる水準になったもようだとしている。

10.ヒューレット・パッカード(HPQ)
コンピュータ大手のヒューレット・パッカードが19日引け後業績発表。予想を上回る好決算だった。ハードCEOはノートPCの増収を目指し、新たなデザインを採用した。この新デザインのノートパソコン(PC)の売り上げ好調が寄与した。

第3四半期(5‐7月期)実績
 ○売上高…280億3,200万ドル(コンセンサス予想は274億2,104万ドル)
 ○1株当たり利益…0.86ドル(コンセンサス予想は0.84ドル)

第4 四半期(8‐10月期)予想
 ○売上高…302億ドル〜303億ドル(コンセンサス予想は302億7,305万ドル)
 ○1株当たり利益… 1.01ドル〜1.03ドル(コンセンサス予想1.00ドル)

11.石油株
ゴールドマン・サックスが、年末までに原油価格が149ドルをつけると予想。原油の価格決定要因は、米ドル・ヘッジの側面より、需給関係に基づく要因の方が大きいと言う。これを受け、石油関連株が軒並み反発。

12.フリーポート・マクモラン(FCX)
モルガン・スタンレーが、同社株の買い推奨。7月初からの28%株価下落で割安感が出ている。銅の供給鈍化が、株価に有利に作用すると言う。

13.16日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は前週比1万3000件減の43万2000件(前週は44万5000件)と、予想(44万件)を下回った。

14.リミテッド・ブランズ(LTD)
アパレル販売チェーンを展開するリミテッド・ブランズが20日引け後発表した5−7月(第2四半期)決算は利益がアナリストの予想平均を上回った。

15.リーマン・ブラザーズ(LEH)
韓国産業銀行(KDB)が、リーマン買収の可能性を閉ざしていないとコメント。KDBの広報担当者が同行は、多数の選択肢を検討しており、リーマンの買収も含め、あらゆる可能性を閉ざしていないと述べた。尚、フィナンシャル・タイムズ紙は21日、リーマンがKDBと中国の中信証券(Citic証券)に株式を売却する交渉は決裂したと報じていた。調査会社アトランティック・エクイティーズのデラポルタCEOは、KDBがリーマンを完全に買収する可能性は低いと指摘し、KDBにとって規模が大き過ぎると述べた。また、リーマンのファルドCEOが身売りを望まない考えを明確にしていることも考慮すべきだとしている。

16.米大統領経済諮問委員会(CEA)の元委員長である、コロンビア経営大学院のグレン・ハバード教授が22日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★FOMCは年内に利上げを実施しないだろう。
★米住宅市場の低迷については、来年年央に底打ちに近づく。信用市場については、厄介な環境となっている。証券市場は依然、十分に機能していない。

17.ギャップ(GPS)
米衣料品小売り最大手ギャップは21日引け後業績発表。2008年5−7月(第2四半期)が前年同期比51%の増益となった。ジーンズやTシャツの値引き販売を減らしたことが奏功した。1株利益は予想を上回った。

18.ウォーレン・バフェット氏が、米国株は1年前より魅力的になったと発言した。

19.ビザ(V)
クレジットカード最大手、ビザのソーンダーズCEOは22日、同社のデビットカード業務のおかげで米景気減速に対する抵抗力があると発言。消費者のクレジットカード利用額は伸び悩んでいるものの、デビッドカード部門は大幅に成長していると指摘。


ベア材料
1.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)に悪材料。今週号バロンズ紙がネガティブ記事を掲載。米政府当局は両社が必要な増資を実施することができず、政府による資金注入を余儀なくされると言う。政府救済は優先権の高い配当付き転換優先株が含まれる可能性があり、その場合既存普通株のみならず、優先株株主の利益が損なわれることもありうると言う。

2.英コンサルタント会社センター・フォー・グローバル・エナジー・スタディーズ(CGES)は18日、OPECは2009年1−3月(第1四半期)に生産枠を削減する可能性があるとの見通しを明らかにした。原油価格が1バレル=100ドルを割り込むことを防ぐ為。また、OPECは来年第1四半期に日量30万バレル減産し、第2四半期にさらに50万バレル減産する公算があると指摘。ただし、原油相場が1バレル=100ドルの水準を下回らなければ、9月9日の総会で減産を発表しないとしている。

3.リーマン・ブラザーズは、8月に金融市場が比較的平穏だったからといって、信用危機の終えんを意味すると考えるのは時期尚早だとの見方を示した。サブプライム住宅ローンの焦げ付きは誰も予想しなかった形で地方債やストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)、入札方式証券(ARS)などに波及した。同様に、世界で始まりつつあるリセッションも、リスク資産の価値にとって好ましくない認識につながるかもしれないとしている。

4.シティグループのチーフ米国株ストラテジスト、トビアス・レブコビッチ氏が以下の通りコメント。

  (要旨)
★商品相場の下落は続くだろう。
★信用状況が悪化しており、鉱工業生産や設備投資にとって良くない。

5.オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀行グループは18日、商品相場が下期(7−12月)にさらに10%下落するとの見通しを示した。世界的な需要鈍化が背景。同行は金属や原油、鉄鉱石の相場見通しを10%引き下げた。2008−10年の見通しについては25%下方修正した。

6.全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが18日発表した8月の住宅市場指数は16(前月と同じ)と、予想に一致した。これは、過去最低水準。

7.熱帯性暴風雨「フェイ」は18日現在、キューバを通過中で、ハリケーンに発達する恐れがあり、フロリダ州に上陸する可能性があると言う。

8.サンディスク(SNDK)
メモリー・カード大手に悪材料。株価が底打ちして15%程度上昇しているが、ここは売り時だと、シティ・グループがコメント。

9.ハーシー(HSY)
チョコレートメーカー大手がネガティブ・コメント。商品値上げで、2009年の売上高、利益の伸び率は鈍化するだろうと言う。シティ・グループがこれを受け、同社株の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。

10.ゼネラル・モーターズ(GM)
GMのリック・ワゴナーCEOは、原油価格が最近下落したものの、米経済や自動車販売に回復の兆候はまだ見えないと述べた。

11.米最大の公的年金基金であるカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)は、株式投資を減らし、最大23億ドルをレオン・ブラック氏が運用するディストレスト債ファンドに投資する。社債デフォルト率が1年以内に2倍に上昇すると見込まれるなかで、ブラック氏のアポロ・グローバル・マネジメントは割安な債券や融資債権を買い取るファンド3本を設立した。当局への届け出によると、これらのファンドの当初資金の大半はカルパースが出資した。

12.7月の生産者物価指数全完成品は前月比1.2%上昇(前月は1.8%上昇)し、予想(0.6%上昇)を大きく上回った。一方、7月の食品とエネルギー価格を除いたコア指数は0.7%上昇(前月は0.2%上昇)と、予想(0.2%上昇)を上回った。コア指数は同3.5%上昇と、91年以来で最大の上昇だった。前月は3%上昇。

  (内訳)
ガソリン価格は前月比0.2%低下、ディーゼル油は2.6%上昇。天然ガスは7.8%の上昇。食品価格は前月比0.3%上昇。乗用車価格は1.4%上昇。ライトトラックは0.8%上昇した。資本財は0.8%上昇し、消費財価格は1.2%の伸びを示した。中間財価格は前月比2.7%上昇、原材料価格は前月比4.2%上昇。

13.リッチモンド連銀のラッカー総裁が以下の通り発言。

  (発言要旨)
★現行金融政策は非常に緩和的。インフレの状況は、依然リスクが高い。タイムリーな緩和の解除が肝要。
★コアインフレは1.5%が望ましい。ドル相場の回復は、インフレ沈静化に寄与するが、金融市場が落ち着く前に利上げが必要になる可能性もある。
★サブプライム損失をめぐり、かなり不透明になっている。大手銀行が破たんするとすれば、これは驚きだ。
★住宅公社は明確に民営化することが望ましい。

14.7月の住宅 着工件数は前月比11%減の96万5000戸(前月は108万4000戸)と、予想(96万戸)は若干上回ったものの、1991年3月以来の低水準となった。先行指標となる7月の住宅着工許可件数は18%減の93万7000件。予想の97万件を下回った。

15.元国際通貨基金(IMF)チーフエコノミストのケネス・ロゴフハーバード大学教授は、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米経済は信用市場の混乱によってリセッション入りしており、大手米銀が破たんする可能性がある。
★米国での最悪期はまだこれからだ。金融業界は縮小が必要だ。中規模と小規模の銀行が幾つか倒れるだけでは不十分だと思われる。
★米住宅金融投資会社のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)について、10年前に閉鎖するべきだった。これらは、国有化する必要がある。株主が投資した全額を失うのはやむを得ない。ただし、債券は保証するべきだろう。
★住宅市場は悪化が続き、米景気低迷は2009年7−12月(下期)に入っても続くだろう。米政策金利は低過ぎる。現行水準が続けばインフレ圧力の増大を招く。

16.リーマン・ブラザーズ(LEH)
@JPモルガン・チェースは、リーマン・ブラザーズが2008年6−8月(第3四半期)に、信用商品への投資などで約40億ドルの評価損を計上するとコメント。リーマンは引き続き、不動産ローン関連や資産担保証券による大きなリスクを抱えているとしている。19日のクレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場で、欧州の銀行債の保証コストが2週間ぶりの高水準に上昇。リーマン・ブラザーズが2008年6−8月に、信用関連資産で約40億ドルの評価損計上を迫られるとの懸念が背景。
Aリーマンがニューバーガーを含む投資管理部門の売却に向けて米投資会社カーライル・グループやヘルマン・アンド・フリードマン、ゼネラル・アトランティックなどと交渉しているとWSJ紙が報じた。投資管理部門の価値は80億−100億ドルと見積もられている。

17.AIG(AIG)
保険最大手のアメリカン・インターナショナル・グループの株価が急落。ゴールドマン・サックス・グループがAIGについて、追加増資を余儀なくされる可能性が高まっていると指摘。AIGが債券投資家を損失から保護するために売却したクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の契約履行のため、200億ドルの支払いを迫られ、格下げと大規模な増資につながる可能性があるとの見方を示した。さらに、今後1年の目標株価を30ドルから23ドルに引き下げた。

18.J.P.モルガン・チェースによると、債務担保証券(CDO)のデフォルト事由発生は8月初めに加速した。商業用不動産ローンを裏付けとしたCDOがデフォルト事由発生の新たな波をもたらした。8月に入ってからこれまでに、不動産関連のCDO7本でデフォルト事由が発生した。6・7月は14本だった。

19.ダラス連銀のフィッシャー総裁は19日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★食品やエネルギー価格の上昇を受けて企業がコスト高を転嫁するなか、米経済は長引くインフレ高進に直面する可能性がある。
★エネルギー価格のこのところの下落から、景気鈍化がインフレ圧力を緩和するとの結論に駆られやすい。金融当局がその可能性を重視することもあり得る。

20.ステープルズ(SPLS)
オフィス用品小売り最大手のステープルズが19日寄り前業績発表。2008年5−7月(第2四半期)の暫定決算は、北米市場の売り上げ落ち込みの影響で、1株当たり利益が前年同期比で15%減少した。売上高は前年同期から3%増加した。買収の影響を除いた09年1月通期の1株当たり利益は前年度とほぼ変わらずを予想。通期増収率は%表示で1けた台前半になるとの見通しを示した。

21.ゼネラル・ダイナミックス(GD)
米航空機メーカーのゼネラル・ダイナミクスは19日、スイスの航空機整備会社ジェット・アビエーション・マネジメントを英企業買収会社パーミラ・アドバイザーズから24億5000万スイス・フラン(約2450億円)で買収することで合意したと発表した。

22.カジノ関連株
中国政府が、カジノ産業加熱化を抑制する目的で、中国本土からのマカオ観光ビザ発給を制限するだろうとの観測記事が現地紙に掲載されたことからマカオに進出しているラスベガス・サンズ(LVS)や、ウィンリゾーツ(WYNN)等アメリカのカジノ経営会社やホテル株が売られた。

23.ゴールドマン(GS)、モルガン・スタンレー(MS)、リーマン(LEH)
サンフォード・C・バーンスティーンは、ゴールドマン・ザックス、モルガン・スタンレー、リーマン・ブラザーズの2008年6−8月(第3四半期)利益予想を下方修正した。リーマンの同四半期業績を1株当たり1.40ドルの赤字と、従来予想の0.74ドルの黒字から下方修正した。ゴールドマンの1株利益予想は2.50ドルと、従来予想から25%引き下げた。モルガン・スタンレーは同22%引き下げ0.81ドルとした。債券資産をめぐる環境はこの四半期中に大きく悪化したと指摘した。モルガン・スタンレー株はS&P500種株価指数のパフォーマンスを上回り、リーマンとゴールドマンについては指数並みとなると予想した。

24.メリル・リンチ(MER)
メリルリンチのジョン・セインCEOは9月の第3週に韓国を訪問する際に、同国の政府系ファンド(SWF)や政府高官と会談する予定と言う。

25.ゼネラル・モーターズ(GM)
リーマン・ブラザーズは20日、ゼネラル・モーターズ(GM)が2009年末までの経費を賄うためには73億ドルの増資を必要とするとの見方を示した。GMは08年下半期で69億ドルの手持ち資金を取り崩す可能性があり、来年も44億ドルを取り崩す見込みだ。このような見通しが現実になった場合、GMは最大で122億ドルの資金調達を迫られるだろうと言う。

26.フォード(F)
リーマン・ブラザーズは、同業のフォード・モーターの流動性は比較的強固であるため、2010年末まで増資を必要とせずに切り抜けられるとコメントしている。

27.ワコビア(WB)
ワコビアが不良債権化した4000万ドルの土地・建設関連ローンを、住宅地を扱うランドキャップ・パートナーズが率いる合弁会社に売却する計画だとWSJ紙が報じた。

28.15日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比1.5%低下の419.3と2000年12月以来の低水準となった。借り換えの落ち込みが響いた。前週は1.5%低下の425.9だった。住宅ローン30年物固定金利は平均で6.47%と、前週から上昇した。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…1034.5(前週は1074.6)
★購入指数…314(前週は315.2)

29.アナログ・デバイセズ(ADI)
米半導体メーカーのアナログ・デバイセズが20日引け後発表した08年5−7月(第3四半期)の利益と売上高はともにアナリスト予想を下回った。

30.米住宅公社(ファニーとフレディー)
@資産家ウォーレン・バフェット氏が22日、以下の通り発言。

  (要旨)
★米住宅金融投資会社ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の純資産はゼロだ。
★両社は独立企業としてすべて終わった。

Aムーディーズは22日、米住宅金融のファニーメイとフレディマックの優先株を格下げし、投資適格級の中で最低級に指定。財務省による直接支援の可能性が高まっており、その場合は両社株式の価値が下がる公算が大きいことが背景。両社の優先株格付けを「A1」から5段階引き下げ「Baa3」とした。政府による救済の可能性を反映する銀行財務格付けは「B−」から4段階下の「D+」に引き下げた。財務省が両社の優先債や劣後債の支払い不履行を容認するとは考えにくいとした。ムーディーズはまた、両社の劣後債の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。
B22日の米社債市場で、ファニーメイとフレディマックが4日続伸。投資家の間で米政府が両社を支援するとの見方が強まったのを背景に、利回りが低下した。

31.バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は22日講演会にて以下の通り発言。

  (発言要旨)
★経済成長の鈍化により、インフレ圧力は今後緩和されるだろう。
★商品価格の下落やドル相場の安定、および経済成長の鈍化はインフレ抑制につながるが、インフレが中期的に鈍化しない場合は必要に応じて行動する。

32.欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、リープシャー・オーストリア中央銀行総裁は22日、以下の通りコメント。

  (発言要旨)
★ECBは賃金と物価が相互に上昇を刺激する悪循環を回避するため、インフレ期待を低水準にとどめることが必要だ。ECBはインフレとの闘いで必要な行動をとる。

33.エアロポスタル(ARO)
衣料小売りのエアロポスタルが示した08年8−10月(第3四半期)の1株利益予想の下限は59セントと、予想(60セント)を下回った。

34.7月の米景気先行指標総合指数は前月比0.7%低下(前月は変わらず)し、予想(0.2%低下)より大きな落ち込みとなった。低下率は金融パニックが発生した2007年8月以来の最大。LEIを構成する10項目のうち5項目がマイナス寄与となった。

  (マイナス寄与項目)
★住宅着工許可件数(0.53ポイントのマイナス寄与)、株価(0.25ポイントのマイナス寄与)、新規失業保険申請件数(0.23ポイントのマイナス寄与)、マネーサプライ(M2、0.04ポイントのマイナス寄与)

  (プラス寄与項目)
★金利差、消費者期待度指数、資本財受注

35.フィラデルフィア連銀が21日に発表した8月の同地区の製造業景況指数はマイナス12.7(前月マイナス16.3)となり、予想(マイナス12.6)より悪化。9ヶ月連続マイナスを記録した。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…マイナス11.9(前月マイナス12.1)
★出荷…マイナス3.3(前月マイナス8)
★仕入れ価格…57.5(前月75.6)
★販売価格…27.0(前月28.8)

36.欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、リープシャー・オーストリア中央銀行総裁が、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★ユーロ圏が既に景気後退期入りしているか、あるいは後退期に突入しつつあるとは言えない。今年の成長率はECB予想(1.5−2.1%成長)の下限にとどまるだろう。
★7月のユーロ圏インフレ率が前年比で4%上昇したことは、懸念すべき内容だ。若干のインフレ鈍化はみられるかもしれないが、それでも物価安定といえる水準と比べるとまだかなり高い。

37.ローレンス・マイヤー元FRB理事は21日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米国はリセッション(景気後退)に近づいており、下半期の経済成長率は1%を下回るだろう。
★米国はまさにリセッションに陥る瀬戸際でぐらついている。信用市場の状況は悪化の一途をたどっている。FOMCが金融引き締めを開始できるとすれば、それは信用市場にある程度の改善がみられた場合だ。

38.メリル・リンチ(MER)
ニューヨーク州のクオモ司法長官は21日、メリルリンチに対し、入札方式証券(ARS)を投資家に不正販売したとされる問題で同日中に当局との和解が成立しない場合には、同社に対し法的措置を講じる意向を明らかにした。その後のニュースで、メリルが、司法長官と和解したと言う。

39.リーマン・ブラザーズ(LEH)
@同社への出資をめぐる韓国産業銀行(KDB)、中国の中信証券(Citic証券)との交渉が、今月決裂したとフィナンシャル・タイムズが報じた。
Aシティグループは20日、リーマンの2008年6−8月(第3四半期)業績予想を1株当たり3.25ドルの赤字と、従来の同41セントの赤字から下方修正した。同期の資産評価損は29億ドル(約3160億円)に上る可能性があると指摘した。
Bラーデンスブルグのアナリスト、ボーブ氏が、リーマン・ブラザーズの投資判断を“買い”に引き上げた。リーマンへの敵対的買収の動きが起きうることを背景にしている。
CFRBが7月に、クレディ・スイス・グループのリーマン・ブラザーズへの与信枠打ち切りの憶測が流れたことに関して、クレディ・スイスと接触していたと21日付のWSJ紙が報じた。

40.米金融取引業規制機構(FINRA)が、入札方式証券(ARS)の販売に関与した証券会社約40社を対象に来週から立ち入り検査を開始すると言う。

41.モルガン・スタンレー(MS)とゴールドマン・ザックス(GS)
リーマン・ブラザーズが、モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスの2008年6−8月(第3四半期)利益予想を下方修正した。事業環境が軟調なことや保有債券で一段の評価損が見込まれることが理由。モルガン・スタンレーの第3四半期1株利益予想を75セントと、従来予想の1.13ドルから引き下げた。ゴールドマンは同1.70ドル(従来は3.77ドル)に引き下げた。

42.リーマン(LEH)、ゴールドマン(GS)、モルガン・スタンレー(MS)
シティグループは上記3社の2008年6−8月(第3四半期)利益予想を下方修正した。3社が合計で64億ドルの評価損を計上すると予想している。顧客関連のトレーディング高の減少や流動性の低い資産の価値目減り等が背景。リーマンの業績予想を1株当たり3.25ドルの赤字と、従来の同41セントの赤字から下方修正した。ゴールドマンの1株当たり利益予想は2.50ドル(従来予想は4.50ドル)に引き下げ、モルガン・スタンレーは1セント下げ75セントとした。メリルリンチの業績予想(1株当たり5.07ドルの赤字)は据え置いた。リーマンの目標株価は35ドルと従来の50ドルから引き下げた。

43.ナショナル・シティ(NCC)
オハイオ州の地銀最大手ナショナル・シティーはバランスシートに計上していない資産として、クレジットカード大手ビザの株式10億ドル相当を保有していると言う。同社は資金不足に陥る可能性を懸念されている。ナショナル・シティーは今年3月、ビザが新規株式公開を実施した際に持ち株の一部を売却し、5億3200万ドルの利益を得たが、現在もクラスB株式1970万株を保有している。同銀財務担当リコルフスキー氏によると、株式売却に関して制約事項があるため、帳簿上では資産として計上していないと言う。

44.ゴールドマン・サックス・グループは21日、以下の通りコメント。

  (要旨)
★信用危機が始まって1年が経過した現在、合わせて世界経済の半分の規模に相当する米国と日本、ユーロ圏、英国がリセッションに直面している。米・英・日本・ユーロ圏は、リセッション入りしているか、または数ヶ月以内にリセッションに陥る大きなリスクに直面している。
★世界経済がリセッションに陥る確率は20%以下だろう。中国の今年と09年の成長率が約10%となると見込んでいるため。中国やその他の新興市場の成長は減速するものの、なお堅調を維持するだろう。

45.サブプライムローン問題に関連して巨額損失を出した独中堅銀行IKBドイツ産業銀行を、米投資ファンドのローンスターが買収する。IKBの筆頭株主である独政府系金融機関「ドイツ復興金融公庫(KfW)」が、保有するIKB株(90.8%)をローンスターに売却することで合意した。

46.JDSユニフェーズ(JDSU)
通信機器メーカー、JDSユニフェーズが20日引け後発表した08年4−6月(第4四半期)決算は、予想外の赤字だった。

47.セールスフォース・ドット・コム(CRM)
インターネットベースの顧客管理ソフト大手、セールスフォース・ドット・コムは、売上高の伸びが鈍化したほか、企業買収による影響で通期の利益見通しを引き下げた。

48.スーパーバリュー(SVU)
UBSはスーパーマーケット大手のスーパーバリューの利益見通しを引き下げた。軟調な売り上げ見通しや物価上昇に伴うコスト高が背景。

49.シノプシス(SNPS)
コンピューター用半導体設計ソフトを手掛けるシノプシスが発表した09年度(08年11月―09年10月)利益見通しはアナリスト予想を下回った。また、同社の株式投資判断を「買い」から「売り」に引き下げた。

50.チルドレンズ・プレース・リテール・ストアーズ(PLCE)
900店舗以上を展開する子供向け衣料品のチルドレンズ・プレース・リテール・ストアーズが20日引け後発表した2008年5−7月(第2四半期)決算は、一部項目を除く1株当たり赤字が3セント。予想は同44セントだった。

51.ソブリン・バンコープ
地銀大手ソブリン・バンコープは大幅安。米住宅金融のファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の株式が米財務省の支援策によって価値を失うとの懸念がさらに強まり、両株式を保有するソブリンが売りを浴びた。





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2008年08月18日

先週米国株を取り巻くブルベア材料 8/17

先週米国株を取り巻くブルベア材料

8月17日

森  崇


ブル材料
1.ウォルマート(WMT)
ゴールドマン・サックスが強気コメント。第2四半期の利益が、予想を上回る可能性があると言う。ホーム・衣料部門での在庫一掃セールが少なかったことを背景としている。

2.アマゾン・ドット・コム(AMZN)
シティ・グループが強気コメント。今年、アマゾンは、当初予想の2倍となる38万台の電子ブック・リーダー“アマゾン・キンドル”を販売するだろうと言う。書籍の世界で、キンドルは、iPodになりつつあると言う。

3.クエスト・コミュニケーションズ・インターナショナル(Q)
モルガン・スタンレーが、先週金曜日、地域通信大手クエスト・コミュニケーションズ・インターナショナルの投資判断を「オーバーウエート」とし、「イコールウエート」から引き上げた。最も割安感が高いことを背景にしているが、今日は、シティ・グループが強気コメント。労使交渉を踏まえ、更に思い切ったコスト削減を敢行できることは、利益増加に寄与すると言う。また、株式投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。

4.シエナ・コープ(CIEN)
モルガン・キーガンがシエナ株の買い推奨。同社株の割安さを背景としている。新製品にも期待が持てるとして、株式投資判断を「マーケットパフォーム」から「アウトパフォーム」に引き上げた。

5.アップル(AAPL)
ジョッブスCEOが、もしユーザーが現在のペースでダウンロードを続けたら、iPhone用ソフトウェアの売上げが年間で3億6000万ドルに達するとの見通しを公表したとWSJ紙が報じた。また、5億ドルに達するのも時間がかからず、市場も最終的には10億ドルの価値になろうと言う。

6.カルパイン(CPN)
1月に米連邦破産法に基づく会社更生手続きを終えた電力大手、カルパインは4−6月期(第2四半期)決算で、予想を上回る利益を計上した。

7.ゼネラル・モーターズ(GM)
米自動車最大手、ゼネラル・モーターズのワゴナーCEOが、人員削減と年金問題は峠を越えた感があると発言したとFT紙が報じた。

8.6月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支は568億ドルの赤字(前月は592億ドル赤字)と、予想(620億ドルの赤字)を下回る赤字幅だった。輸出が過去4年余りで最大の伸びを示し、過去最高となった石油輸入の影響を緩和した。

9.ミネアポリス連銀のスターン総裁は12日、以下の通り発言。
  (発言要旨)
★石油コストの下落は消費者物価全体の上昇を抑制し、インフレ上昇期待を沈静化させる。
★石油価格の下落は、今後の消費者物価指数の伸びをある程度抑制するだろう。われわれがこれまで直面してきたインフレ懸念やインフレ圧力の緩和につながるのは間違いない。

10.リッチモンド連銀のラッカー総裁は12日、以下の通り発言。
  (発言要旨)
★インフレが国民の期待に左右される。金融政策に関する効果的な意思伝達は不可欠だ。
★国民の金融政策に対する理解が深まれば、経済にとってもより良い結果につながる。

11.ブロケード・コミュニケーションズ・システムズ(BRCD)
ストレージ(外部記憶装置)用スイッチ最大手のブロケード・コミュニケーションズ・システムズが13日寄り前業績発表。2008年5−7月(第3四半期)の売上高は前年同期比12%増の3億6570万ドル、一部コストを除くベースの1株当たり利益は16セントとなった。予想は、売上高が3億5175万ドル、同1株当たり利益は14セントだった。利益が前年同月比のほぼ2倍に増加した。3月のストラテジック・ビジネス・システムズ買収が貢献し、ネットワーク支援とメンテナンス事業の売上高は前年同月比43%増の6390万ドルとなった。

12.クリー(CREE)
半導体メーカー、クリーが12日引け後業績発表。2008年4−6月(第4四半期)の一部項目を除いた1株利益は16セントと、予想(14セント)を上回った。

13.アプライド・マテリアルズ(AMAT)
世界最大の半導体製造装置メーカー同社が12日引け後に業績発表。5−7月(第3四半期)決算は、ほぼ予想に近い内容だった。しかし、前年同期比65%減益となった。半導体メモリーメーカーからの受注減少が響いた。半導体メモリーメーカーは、市況が悪化しているため、アプライド・マテリアルズへの機器発注を控えている。その意味で、新規受注動向が重要であるが、スプリンターCEOのコメントによれば、第3四半期は、受注が第3四半期比+5%〜+10%と増加に転じる見込みと言う。これが好感されて株価は上昇。

第3四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…18億4,816万ドル(コンセンサス予想は18億4,555万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…0.15ドル(コンセンサス予想は0.14ドル)
 ○新規受注…前年同期比11%減の20億3,000万ドル(対第2四半期比
  −16%)

第4四半期(7−9月期)予想
 ○売上高…第3四半期比+2%〜+10%(=18億8500万ドル〜20億3200万ドル)(コンセン
  サス予想は20億2200万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…0.12ドル〜0.15ドル(コンセンサス予想0.18ドル)
 ○受注…第3四半期比+5%〜+10%

2009年度通期予想
 (スプリンターCEOコメント)
 ○太陽光発電事業は2009年に収支トントンになるだろう。
 ○2009年に設備投資は増加しよう。

14.エヌビディア(NVDA)
コンピューター・グラフィックス(CG)用半導体メーカー世界2位、エヌビディアが12日引け後業績発表。2008年5−7月(第2四半期)の売上高は前年同期比4.6%減の8億9270万ドル、株式報酬など一部費用を除く1株利益は13セントとなった。予想は、売上高が9億600万ドル、同1株利益は15セントだった。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)など競合企業に市場シェアを奪われたことに加え、新製品の開発費拡大が響いた。また、値下げも響いた。ただし、自社株買い戻し計画の規模を10億ドル拡大し、27億ドルとすると発表したことが好感された。

15.ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)と米アメリカン航空は14日、大西洋横断航路の共同運航で提携合意したことを明らかにした。これにより、ロンドンのヒースロー空港発着の米国路線を運航する航空会社として、最大手としての立場を確実にする。

16.ファニーメイとフレディマック
米証券業金融市場協会(SIFMA)はファニーメイとフレディマックのジャンボ(大口)ローンを住宅ローン証券の主要市場で限定的に受け入れると表明。住宅ローン証券のTBA取引(“To Be Announced”の略で、モーゲージ・プールを特定しないで行われる取引。売買当事者はモーゲージ・プールの条件(クーポン、満期、発行体となる政府機関、等)のみを設定し、実際のモーゲージ・プールは決済日の48時間前までに特定する)に対する指針改定で、ファニーとフレディによるジャンボローンの構成比率10%を上限として、同ローンを取り込んだ住宅ローン証券のTBA取引が認められることになった。

17.PMIグループ(PMI)
損害保険でオーストラリア最大手のQBEインシュアランス・グループは米モーゲージ保険2位のPMIグループから、アジアとオーストラリア事業部門を10億3000万豪ドルで買収することで合意した。

18.ゼネラル・モーターズ(GM)
自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)は、来年に大半を実施する予定だった100億ドルの経費節減を今年中に実施できる可能性があると明らかにした。

19.リーマン・ブラザーズ(LEH)
バンク・オブ・アメリカのアナリスト、マイケル・ヘクト氏は、リーマン・ブラザーズが資産運用部門のニューバーガー・バーマンを完全に売却するのではなく、部分的にスピンオフする可能性があるとの見方を示した。

20.ヒーリーズ(HLYS)
スポーツ・カジュアル靴メーカー、スケッチャーズUSAは先に同社の買収提案を拒否したローラーシューズメーカーのヒーリーズに対し、1億4280万ドルでの敵対的買収案を新たに提示。

21.エスティ・ローダー(EL)
化粧品のエスティ・ローダーが発表した08年4−6月(第4四半期)決算は前年同期比36%増益と、予想を上回った。欧州とアジアでの販売が好調だった。

22.Cトリップ・ドット・コム・インターナショナル(CTRP)
中国最大のオンライン旅行代理店、Cトリップ・ドット・コム・インターナショナル(携程旅行網)が発表した2008年4−6月(第2四半期)決算は前年同期比35%増益と、予想を上回った。中国で航空券やホテルのネット予約が増えた。

23.JCペニー(JCP)
米百貨店大手JCペニーが15日寄り前業績発表。5−7月(第2四半期)の売上高は42億8000万ドル、純利益は1億1700万ドル(1株当たり52セント)となった。予想は、売上高が42億8400万ドル、1株利益が51セントだった。8−10月期の1株当たり利益見通しは70−75セント。予想は同76セントだった。

24.リーマン・ブラザーズ(LEH)
ソロス・ファンド・マネジメントが14日にSECに提出した届け出によれば、同社は第2四半期中にリーマン株を約950万株購入した。3月31日時点の保有株数は1万株だった。

25.7月の米鉱工業生産指数は前月比0.2%上昇(前月は0.4%上昇)し、予想(前月比横ばい)を上回った。自動車や金属、機械の生産増が寄与した。7月の鉱工業設備稼働率は79.9%(前月は79.8%)と、予想(79.8%)をわずかに下回った。

  (内訳)
製造業は前月比0.4%上昇(前月0.1%上昇)、自動車を除く製造業は0.2%上昇(前月0.2%低下)した。自動車および同部品は3.6%上昇(前月4.8%上昇)だった。機械は0.7%上昇、一次金属は0.8%上昇した。消費財生産は自動車の生産増に支えられて0.3%上昇。

26.アムバック(ABK)とMBIA(MBI)
米金融保証会社(モノライン)大手両社の株価が急伸。スタンダード・アンド・プアーズが14日、両社の格付け見直し終了を発表し、事業強化に向け両社が前向きな措置をとっていると評価したことが手掛かり。S&PはMBIA傘下MBIAインシュアランスとアムバック傘下アムバック・アシュアランスの格付けを「AA」で据え置いた。MBIAインシュアランスの資本水準について、AA格付けに必要な水準を大きく上回っている、アムバック・アシュアランスについては、住宅ローン関連証券の保証契約の解除に向けた努力が実を結び始めていると評価。

27.コールズ(KSS)
米百貨店チェーン4位のコールズが14日引け後業績発表。08年5−7月(第2四半期)決算は、アナリスト予想より小幅な減益にとどまった。新規発注を抑え、在庫処分販売を強いられる商品を減らしたことが寄与した。

28.サンパワー(SPWR)
米2位の太陽電池メーカー、サンパワーは、カリフォルニア州最大の電力会社を傘下に持つPG&Eに電力を供給するため、出力250メガワットの太陽光発電所を建設する契約を受注した。

29.オートデスク(ADSK)
エンジニアリング設計ソフトウエア最大手のオートデスクが14日引け後発表した2008年8−10月(第3四半期)と09年1月通期の売上高見通しは、一部のアナリスト予想を上回った。

30.ファースト・ホライズン・ナショナル・コープ(FHN)
テネシー州最大の地銀である同行に好材料。シティ・グループがポジティブ・コメント。同行の貸出しは回復しており、経営陣は現在の資本額に自信を持っている。目標価格を12ドルに引き上げるとともに、復配可能性もあると言う。


ベア材料
1.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
スタンダード・アンド・プアーズは11日、米住宅金融ファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の優先株と劣後債の格付けをいずれも「AA−」から3段階下の「A−」に引き下げた。

2.ウエイスト・マネジメント(WMI)
ごみ運搬大手のウエイスト・マネジメントは11日、同業のリパブリック・サービシズへの買収提示額を現金約67億3000万ドルに引き上げたと発表した。リパブリックのアライド・ウエイスト・インダストリーズ買収を阻止することが狙い。同敵対買収の提示額は1株当たり37ドルと、7月14日に提示した34ドルを8.8%上回っている。また、リパブリックの8日終値を6.1%上回る水準。リパブリックのオコーナーCEOはウエアライド・ウエイストとの合併を阻止するためのご都合主義的な行為だと非難している。

3.連邦準備制度理事会(FRB)が11日、銀行の融資担当者を対象にまとめた調査結果を公表。同調査は7月に実施。調査対象は米銀52行と外国の金融機関21社。

  (結果要旨)
★法人・個人向け融資基準を引き上げた銀行が4月以降増加した。
★個人向け融資の基準を引き上げたと回答した銀行の比率は4月時点の調査から大幅に上昇。過去3カ月間にすべての主な融資カテゴリーで基準や条件を引き上げたと回答した国内銀行の比率も高かった。

4.リーマン・ブラザーズ(LEH)
サンフォード・C・バーンスティーンが、米証券4位リーマン・ブラザーズが資産運用部門ニューバーガー・バーマンを70億ドルで売却する可能性があると言う。同部門評価額の試算は65億ドルから130億ドル。リーマンは2003年に32億ドルでニューバーガーを買収した。

5.フレディマック(FRE)
フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)は12日、来月以降、ニューヨーク州で契約されたサブプライム住宅ローンの購入を停止すると発表。新規制の導入に伴い、不適切な住宅ローンに対しては投資家も責任を負うことになる。同州のパターソン知事は先週、借り手の法的保護を強化する住宅差し押さえおよび融資に関する新規制に署名した。

6.UBS(UBS)
スイスの銀行UBSが12日発表した2008年4−6月(第2四半期)決算は、4四半期連続の赤字となった。純損益は3億5800万スイス・フランの赤字。純損失は予想(2億8100万フラン)を上回った。資産評価損に加え、入札方式証券(ARS)販売をめぐる米当局との和解費用が響いた。また、会社側は、今年中、経済・金融の悪いトレンドが続くとの見通しを示した。

7.ゴールドマン・サックス(GS)
オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏とドイツ銀行のアナリスト、マイク・マヨ氏は、それぞれ、ゴールドマン・サックス・グループの6−8月(第3四半期)の利益見通しを下方修正した。ホイットニー氏は、ゴールドマンの6−8月期の1株当たり利益見通しを2.15ドルと従来予想の3.54ドルから下方修正。マヨ氏は11日遅く、同社の1株当たり利益予想を3.25ドルから2.40ドルに引き下げた。

  (ホイットニー氏下方修正の理由)
★顧客数の減少や全体的に軟調な株式市場、助言業務や引き受け業務の収入伸び悩み。

  (マヨ氏下方修正の理由)
★欧州の経済成長鈍化の可能性を考えると悪影響は免れない。株式市場のさらなる大幅下落局面において、同社の株式投資比率(推定35%)は非常に高い。

8.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
投資家ジョージ・ソロス氏が、ネガティブ・コメント。米住宅価格は大幅に下落したが、住宅ローンが国民により幅広く有利な条件で提供されない限り、今後も住宅の値下がりは続く。財務省と議会がまとめた米住宅金融大手のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の支援対策は全くの無駄だと指摘。むしろファニーメイとフレディマックが住宅ローンのコストを高め、融資基準を厳しくしている。住宅価格が下落するなか、この方針は自滅的であり、両社の損失を拡大させ、一段と破たんに近づくことになるとの見解を示した。

9.J.P.モルガン・チェース(JPM)
J.P.モルガン・チェースは2008年7−9月(第3四半期)に少なくとも15億ドルの評価損を計上するもよう。当局への11日の届け出で明らかにした。信用市場や住宅ローン市場での混乱継続で関連資産の価値が低下したため。

  (届出書の要旨)
★トレーディング状況は7月以降、4−6月と比べて著しく悪化したした他、不動産担保証券や貸出債権のスプレッドが急速に拡大して、損失計上につながった。
★6月30日現在、同行のレバレッジド・ローン向け貸出債権や融資約束が計163億ドル相当だった。また商業用不動産担保証券(CMBS)116億ドル相当を抱えており、同資産が住宅市況の一段の悪化などで悪影響を受ける可能性がある。

10.ゼネラル・モーターズ(GM)
ムーディーズ・インベスターズは13日、ゼネラル・モーターズの信用格付けを投機的等級で上から7番目の「Caa1」に引き下げたと発表。これまでは同6番目の「B3」だった。見通しについては、再格下げの可能性があることを示す「ネガティブ」に指定した。キャッシュフロー(現金収支)に対する懸念、米国での自動車販売台数の減少が背景。

11.8日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比1.5%低下の425.9となった。金利上昇が借り換えに影響を及ぼした。住宅ローン30年物固定金利は平均で6.57%と、前週の6.41%から上昇した。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…4.2%低下(前週は1121.8)
★購入指数…315.2と、前週から変わらず。

12.7月の輸入物価指数は前月比1.7%上昇(前月は2.9%上昇)し、予想(1%上昇)を上回った。7月の石油を除く輸入物価指数は前月比0.9%の上昇だった。

13.7月の小売売上高は前月比0.1%減(前月は0.3%増)と、予想に一致した。7月はガソリンを除くと0.2%減。変動の大きい自動車を除いたベースは0.4%増と、予想(0.5%増)を下回った。

  (特色)
★戻し減税の効果が薄れている内容。
★ガソリン高を受け、自動車・同部品の売上高は2.4%減。

  (内訳)
★ガソリンスタンドの売上高は0.8%増、家具の売り上げは1%増、電気製品は0.8%増加した。

14.ディーア(DE)
世界最大の農業機械メーカーである同社が本日寄り前業績発表。利益が予想を下回った他、続く8−10月期の業績ガイダンスが市場予想を下回った。トラクターやコンバインを値上げしたが、前年同期比で1億4000万ドル増加した原材料費をカバーすることが出来なかった。

第3四半期(5‐7月期)実績
 ○売上高… 77億3,900万ドル(コンセンサス予想は71億9,450万ドル)
 ○1株当たり利益…1.32ドル(コンセンサス予想は1.37ドル)

第4四半期(8‐10月期)予想
 ○純利益…4億2,500万ドル(コンセンサス予想は4億9,662万ドル)

15.リーマン・ブラザーズ(LEH)
ドイツ銀行のアナリスト、マイク・マヨ氏は13日、リーマン・ブラザーズの6−8月(第3四半期)と通期の利益見通しを下方修正した。修正後の第3四半期見通しは1株当たり2.68ドルの損失。従来は同33セントの利益を予想していた。2008年通期の1株当たり損失については6.55ドルと、前回予想の3.40ドルから修正した。株価目標も32ドルと、従来の42ドルから引き下げた。

16.CVSケアマーク(CVS)
米ドラッグストアチェーン2位のCVSケアマークは12日引け後、同業のロングス・ドラッグ・ストアーズを29億ドルで買収すると発表した。買収価格はロングス・ドラッグの12日終値を32%上回る水準。

17.7月の米消費者物価指数は前月比0.8%上昇(前月は1.1%上昇)と、予想(0.4%上昇)を上回った。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比0.3%上昇と、これも予想(0.2%上昇)を上回った。前年同月比でCPIは5.6%上昇と、17年ぶりの大幅な伸び。予想は5.1%上昇だった。コアCPIは2.5%上昇し、1月以降で最大の伸び。前月は2.4%上昇だった。

  (内訳)
エネルギー価格は前月比4%上昇(前月は6.6%上昇)。ガソリン価格は4.1%上昇した。食品価格は0.9%上昇(前月は0.8%上昇)した。被服費は1.2%上昇、航空運賃は1.3%上昇、教育費は0.5%上昇した。帰属家賃は0.1%上昇(前月は0.3%上昇)に減速した。

18.米住宅差し押さえに関するデータを集計するリアルティトラックが14日発表したところによると、7月の差し押さえ手続き件数は前年同月比55%増となり、債権者への所有権移転は3倍近くに増えた。7月の所有権移転は前年同月比で184%増え、2005年1月の統計開始以来で最大の増加となった。デフォルト(債務不履行)通告、競売通知、所有権移転などを合わせた数は27万2171件で、全米の464世帯につき1件の割合。

前月比では8%の増加。割合の高かったのはネバダ、カリフォルニア、フロリダの各州。ネバダ州の差し押さえの割合は106世帯に1件、カリフォルニアは182世帯に1件、フロリダ州は186世帯に1件。また、債権銀行が所有権を得た物件数は1−7月で77万5244件となり、過去最高水準を記録した。

19.全米不動産業者協会(NAR)が14日に発表した第2四半期(4−6月)の一戸建て住宅価格の中央値は、前年同期比7.6%低下した。住宅価格の中央値は20万6500ドルで、前年同期の22万3500ドルを下回った。また、一戸建て住宅とコンドミニアムの販売件数は前年同期から16%減少の年率491万3000戸と、約10年ぶりの低水準だった。住宅ローンの借り手がローン残高に満たない金額で住宅を売却するため、貸し手が損失を被る「ショートセールス」と差し押さえ物件が、4−6月期の全住宅販売の3分の1を占めた。

20.欧州連合(EU)統計局が14日発表したユーロ圏の2008年4−6月(第2四半期)実質GDP速報値は前期比0.2%減と、ユーロ導入後で初のマイナス成長となった。売り上げの落ち込みで企業投資が抑制され、物価上昇で消費者の購買力が低下したことが背景。予想でも、前期比0.2%減、前年同期比1.5%増と見込まれていた。1−3月期は前期比0.7%増だった。同時に発表された7月のユーロ圏消費者物価指数(改定値)は前年同月比4%上昇と、インフレ率は前月から変わらずとなった。先月31日発表の速報値4.1%上昇から下方修正された。

21.9日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は前週比1万件減の45万件で、予想(43万5000件)を上回った。前週は46万件と、速報値の45万5000件から修正された。4週間移動平均は44万500件と、2002年4月以来の高水準。前週は42万1000件だった。

22.ウォルマート(WMT)
小売り最大手のウォルマート・ストアーズが14日寄り前業績発表。食品や医薬品の値引きが奏功し、前年同期比17%の増益となった。ただし、8−10月(第3四半期)の既存店売上高の伸びは最悪の場合1%にとどまるとの見通しを示し、戻し減税の効果は薄れつつあるとコメント。

第2四半期(5‐7月期)実績
 ○売上高…1,027億ドル(コンセンサス予想は1,022億5,460万ドル)
 ○1株当たり利益…0.86ドル(コンセンサス予想は0.84ドル)

第3四半期(8‐10月期)実績
 ○1株当たり利益…0.73ドル〜0.76ドル(コンセンサス予想は0.76ドル)

2009年通期見通し
 ○1株当たり利益…3.43ドル〜3.50ドル(コンセンサス予想は3.47ドル)

23.AIG(AIG)
J.P.モルガン・チェースは米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の社債投資判断を「オーバーウエート」から「中立」に引き下げた。住宅ローン関連の損失を補うために一段の資本増強が必要となる可能性を指摘した。

24.欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総裁は14日、ユーロ圏の景気減速がインフレ抑制につながると予想するには早過ぎるとの認識を示した。ウェーバー総裁はユーロ圏のマイナス成長については、予想されていたと述べ、第1四半期が例外的に強かったためにテクニカルな反動が影響したとの考えを明らかにした。

25.ゴールドマン・サックス(GS)
J.P.モルガン・チェースは、ゴールドマン・サックスの6−8月(第3四半期)利益予想を下方修正。1株利益を従来の4ドルから2.40ドルに下方修正。引き受け業務の落ち込みと投資事業での評価損が背景。第3四半期評価損を15億−20億ドルと見積もっている。

26.8月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は61.7(前月は61.2)と、予想(62)をわずかに下回った。エネルギーコストの下落が反映された。今後6ヶ月間の先行き景況感を示す指数は56.8と、前月の53.5から上昇した。

27.米財務省が15日に発表した6月の対米証券投資統計によると、外国の政府と投資家の中長期金融資産取引額は外国人からみて534億ドルの買い越しだった。前月は同832億ドルだった。財務省短期証券(TB)や株式スワップなど短期金融資産を含む金融資産の合計は511億ドルの買い越し。前月は123億ドルの買い越しだった。海外投資家による米国株の売越額は18億ドル、前月の160億ドルの買い越しからマイナスに転じた。外国人投資家による米社債の買越額は47億ドル(前月598億ドルの買い越し)に縮小した。

  (米国債保有状況)
日本の投資家による米国債の保有額は51億ドル純増の5838億ドル。中国の保有額は30億ドル純減の5038億ドル。英国は79億ドル純増して2804億ドルだった。

28.UBSのエコノミストは、欧州中央銀行(ECB)が9月に利上げするとの見方を取り下げた。ECBが2009年1−3月(第1四半期)に政策金利を現行の4.25%から引き下げ始め、同年内に3.5%まで下げると予想。

29.メリル・リンチ(MER)
ニューヨーク州のクオモ司法長官は15日、メリルリンチが自主的に申し出た100億ドル相当の入札方式証券(ARS)買い戻しでは投資家保護のためには不十分だとし、メリルを近く提訴する可能性があることを示唆した。

30.ワコービア(WB)
米銀大手ワコビアは入札方式証券(ARS)を不正に投資家に販売したとされる問題で、90億ドル相当のARSを買い戻すとともに、5000万ドルの罰金を支払って州ならびに連邦当局と和解することで合意。

31.ノードストロム(JWN)
高級百貨店チェーンのノードストロムが14日引け後発表した08年5−7月(第2四半期)決算は減益となり、今年度通期の利益見通しも下方修正。



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2008年08月11日

先週米国株を取り巻くブルベア材料 8/10

先週米国株を取り巻くブルベア材料

8月10日

森  崇


ブル材料
1.イムクローン・システムズ(IMCL)
バイオ製薬大手イムクローン・システムズは4日、ブリストル・マイヤーズ・スクイブが先週提示した43億ドルの買収案は安過ぎると指摘し、現在開発中のがん治療薬の価値が過小評価されているとの文書を発表した。イムクローンの会長であり最大株主の投資家アイカーン氏も、ブリストル・マイヤーズの買収案は安過ぎるとの見解に同意を表明した。ブリストル・マイヤーズは7月31日、イムクローンに対し未保有株(83%相当)の買収案を提示した。1株当たりの提示額は60ドル。

2.6月の製造業受注額は前月比1.7%増(前月は0.9%増)と、今年最大の伸びを示し、予想(0.7%増)を上回った。

3.6月の個人消費支出(PCE)は前月比で0.6%増加(前月0.8%増)となった。PCE価格指数が前月比0.8%上昇に加速したため、インフレ分を差し引いた実質ベースでは0.2%のマイナスに落ち込んだ。PCE価格指数は1981年2月以来で最大の上昇を記録した。個人所得は前月比0.1%増(前月は1.8%増)と、予想(0.2%減)を上回った。

4.米半導体工業会(SIA)が4日発表した6月の世界半導体売上高は、前年同月比8%増の216億ドルだった。パソコンや携帯電話向けの需要が寄与した。

5.メディア大手、ニューズ・コープのルパート・マードック会長は4日、向こう1年以内にインド国内での6つのテレビ局の立ち上げに合計1億ドルを投資する計画を明らかにした。また、通信社ダウ・ジョーンズ部門のインドの編集スタッフを現在の25人から70人に増やす方針だと述べた。

6.モトローラ(MOT)
元クアルコムのCOOであったサンジェイ・ジャー氏が、モトローラの共同CEOに就任すると言う。来年就任予定。携帯端末部門を見る。

7.FOMCはFF金利誘導目標を2%で据え置いた。

  (声明文要旨)
★労働市場は一段と軟化し、金融市場は依然としてかなりの圧迫を受けている。
★与信条件厳格化、住宅収縮の継続、エネルギー価格の上昇がこの先数四半期にわたって経済成長を圧迫する可能性が高い。大幅な金融緩和と合わせ、市場の流動性促進を目指した現在実施中の措置は、景気が時間をかけて緩やかに成長するのを助けるだろう。
★先に見られたエネルギーやその他商品価格の上昇が作用し、インフレは高い状況が続いている。今年と来年にかけて減速すると予想しているが、インフレ見通しに対する不透明感は依然として高い。
★経済成長の下振れリスクは残るものの、インフレの上振れリスクも重大な懸念だと受け止めている。持続可能な経済成長と物価安定を促進するために必要とあれば行動をとる意向だ。

8.米供給管理協会(ISM)が5日発表した7月の非製造業総合景況指数は49.5(前月は48.2)と、予想(48.8)を上回った。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…47.9(前月は48.6)
★受注残…52(前月は49)
★入荷水準…53.5(前月は50.5)
★在庫…54.5(前月は53)
★雇用…47.1(前月は43.8)

9.AIG(AIG)
保険大手株に好材料。UBSが買いを推奨。売られ過ぎだと言う。

10.アップル(AAPL)
UBSが“買い”でカバレッジを開始。目標価格を195ドルに設定。向こう12ヶ月間に出てくる新製品が業績に貢献するだろうと言う。

11.プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
消費財最大手のプロクター・アンド・ギャ ンブル(P&G)が5日寄り前業績発表。2008年4−6月期(第4四半期)決算は、前年同期比で33%増益となった。コスト上昇を製品価格に転嫁したことやドル安が寄与した。

第4四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…212億6,600万ドル(コンセンサス予想210億3,223万ドル)
 ○1株当たり利益…0.92ドル(コンセンサス予想0.78ドル)

第1四半期(7‐9月期)予想
 ○1株当たり利益…0.98〜1.00ドル(コンセンサス予想1.00ドル)

2009年通期予想
 ○1株当たり利益…3.80〜3.87ドル(コンセンサス3.86予想ドル)

12.ノースウエスト航空(NWA)
ノースウエスト 航空など航空株が上昇。原油相場が一段安になったほか、欧州最大の航空会社、エールフランス・KLMグループが5日発表した2008年4−6月(第1四半期)決算で、利益がアナリスト予想を上回ったことが買いを誘った。

13.ピルグリムズ・プライド(PPC)
鶏肉加工最大手のピルグリムズ・プライドなど食肉加工業者の株価が上昇。トウモロコシや大豆の価格下落が養鶏や養豚、畜牛用の飼料コスト低下につながるとの思惑が広がった。

14.アムバック(ABK)
金融保証会社(モノライン)大手のアムバック・ファイナンシャル・グループが6日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の純利益は8億2310万ドル(1株当たり2.80ドル)と、前年同期の1億7300万ドル(同1.67ドル)から増加。新会計基準によると、アムバックの債務のリスクプレミアムの増加により、債務価値が減少するが、この減少分を利益と認識することを認めるもの。この利益が52億ドル分あった。保有あるいは保証する証券の価値上昇などを除くベースでは純損益は1株当たり1.53ドルの赤字となった。予想は61セントの赤字だった。マイケル・カレン暫定CEOは今月、シティグループとの14億ドルのCDO保証契約を解除した。そのかわりシティに8億5000万ドルを支払った。「AAA」格付けを失い、新規契約が減少する中、将来の損失を最小化することが狙い。

15.タイムワーナー(TWX)
世界最大のメディア企業、タイムワーナーが6日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比5.2%増の116億ドル、一部項目を除いたベースでの1株利益は24セントとなった。予想は、売上高が114億ドル、同1株利益は23セントだった。タイム・ワーナー・ケーブルと、TBSやCNNを抱えるテレビ部門は相対的に高い増収率となった。 インターネット部門のAOLとタイム部門の業績が振るわなかった。一方、タイムワーナーは2008年通期の1株当り利益ガイダンスとして1.07ドル−1.11ドルを提示した。予想は1.08ドルだった。

16.J.P.モルガン・チェースのアナリスト、トーマス・リー氏は、今年年末時点のS&P500指数レベルを1450と予想している。商品価格がインフレ懸念を沈静化し、投資家の株式投資意欲を掻き立てるとしている。

17.ナスダックOMXグループ(NDAQ)
電子取引所を運営するナスダックOMXグループが6日寄り前業績発表。4−6月(第2四半期)の総収入は前年同期比47%増の8億2150万ドル、純利益は1億160万ドル(1株当たり48セント)となった。予想は、売上高が8億3955万ドル、1株当たり利益は43セントだった。OMX業績がナスダック決算に含まれたのは今回が初めて。 純利益が前年同期比で81%増加した。トレーディングの増加とスウェーデンのOMX買収が貢献した。

  (部門別収入内訳)
★取引手数料やマーケットデータ販売による収入…6億9410万ドル
★株式上場に関連した収入…8760万ドル
★OMXのトレーディングソフト事業からの収入…3810万ドル

18.シスコ・システムズ(CSCO)
ネットワーク機器大手が5日引け後に発表した2008年5−7月(第4四半期)利益はアナリスト予想を上回り、米経済の落ち込みにも関わらず健闘している内容だった。

第4 四半期(5‐7月期)実績
 ○売上高…103億6,400ドル(コンセンサス予想は103億692万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…0.40ドル(コンセンサス予想0.39ドル)

第1四半期(8−10月期)予想
 ○売上高…増収率は8%増(=103億ドル)(コンセンサス予想は104億ドル)

第2四半期(11−1月期)予想
 ○売上高…増収率は8.5%増(=107億ドル)(コンセンサス予想は107億ドル)

19.ブラックストーン(BX)
米投資会社ブラックストーン・グループが6日寄り前業績発表。4−6月(第2四半期)の総収入は前年同期比63%減の3億5370万ドル、一部の報酬関連コストを除いたベースの利益は前年同期比75%減の1億6560万ドル(1株当たり15セント)となった。予想は、総収入が3億1840万ドル、同1株あたり利益が8セントだった。ヘッジファンド部門の利益がプライベートエクイティ投資での買収減を補った。ヘッジファンド部門の利益は34%増の2億2520万ドル。同社は今年、ヘッジファンド運用や債券投資を拡大するため、GSOキャピタル・パートナーズを買収した。

20.全米抵当貸付銀行協会(MBA)が6日発表した1日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比2.8%上昇の432.6となった。住宅ローン30年物固定金利は平均で6.41%と前週の6.46%から低下した。

  (その他主要指数の動き)
★借り換え指数…4.4%上昇の1121.4
★購入指数…1.8%上昇の315.2

21.フリーポート・マクモラン(FCX)
同業他社からの買収観測、シティ・グループによる買い推奨、銅相場反発から同社株が買われた。

22.インテル(INTC)
シティ・グループが強気レポートを作成。インテルの新低消費電力半導体“アトム・プロセッサー”の売行きが上々で、7−9月期の好業績に寄与するだろうとコメントした。これを受け、ライバル社であるアドバンスト・マイクロデバイシーズや、半導体製造装置最大手アプライド・マテリアルズ株等も買われた。

23.IBM(IBM)
新興市場での売上の伸びが、2013年までに倍増するとの見通しを発表した。

24.6月の中古住宅販売成約指数は前月比5.3%上昇した。予想は、1.0%の低下だった。5月は4.9%低下と、速報値の4.7%低下から修正された。地域別では4地域すべてで前月比上昇。特に南部は9.3%上昇した。西部の上昇率は4.6%。北東部では3.4%、中西部では1.3%それぞれ上昇した。前年同月比では4地域すべてで引き続き低下した。

25.ワールド・フューエル・サービシズ(INT)
航空機・船舶用燃料を販売する同社が発表した08年4−6月(第2四半期)の1株利益は73セントと、予想(同53セント)を上回った。

26.金融保証会社(モノライン)大手のMBIAが8日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の純利益は1株当たり7.14ドル、一部利益と会計基準変更に伴う要因を除いたベースで1株当たり1.23ドルの赤字が見込まれていた。会計基準の変更により同社債務の時価低下に伴う利益を計上したことが黒字につながった。

27.マクドナルド(MCD)
ファーストフード最大手の、マクドナルドが、7月の既存店売上高が7%増となったと発表した。米国内では6.7%増、ヨーロッパでは7.6%増となった。1ドルメニューの売上が好調だったこと、ビックマックなどの宣伝を拡大させたことなどが世界規模での売上増加の要因となった。世界規模での売上見通しは、4.5%であった。

28.デッカーズ・アウトドアー(DECK)
靴とアパレルのデザイン会社、デッカーズが、市場予想を上回る業績を発表したことで、同社株が買われた。

29.ワールド・フュール・サービス(INT)
飛行機用燃料販売のワールド・フュール・サービスが、第2四半期の業績を発表した。EPSは0.73ドルとなり、市場予想0.53ドルを上回った。

30.エネルNOC (ENOC)
クリーンパワー及び、インテリジェントパワー・ソリューション開発の、エネルNOCが、市場の予想を上回る業績を発表した。

31.サピエント(SAPE)
技術コンサルティング、サピエントが市場予想を上回る業績を発表して上昇。EPSは市場予想0.10ドルを上回る0.13ドルとなった。

32.ギブラルター・インダストリー(ROCK)
建築用金属部品メーカーのギブラルター・インダストリーが、市場予想を上回る業績を発表して上昇。同社の発表した第2四半期は売上が3億7,900万(市場予想は3億6,450万ドル)、ESPが0.67ドル(市場予想は0.38ドル)をそれぞれ上回った。

33.UBS (UBS)
スイスの銀行大手、UBSが入札方式証券(ARS)に関する問題で、規制当局と和解したことが明らかになった。和解により、UBSは約194億ドル相当のARSを顧客から買い戻し、制裁金の支払いを行う予定だという。

34.第29回夏季オリンピック北京大会(北京オリンピック)が8日、開幕した。英広告・調査会社、WPPグループのマインドシェア部門の調査によると、視聴者数は約23億人。2006年サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会決勝戦で記録した過去最高の13億人を上回る。北京オリンピックの開催期間は24日まで。205カ国から選手1万500人が競技に挑む。

35.米政府はグルジアの南オセチア自治州で武力衝突が発生したことについて、グルジアとロシアの両国に即時停戦を呼びかけた。ライス米国務長官が紛争解決の仲介を試みている。


ベア材料
1.WCIコミュニティーズ
米住宅建設WCIコミュニティーズは4日、米連邦破産法11条に基づく保護適用を申請する計画を明らかにした。スターキーCEOの退社が決定、暫定CEOにデービッド・フライ氏が就任する。WCIの会長でもある投資家アイカーン氏は、破産法による保護申請の回避に努めた。しかしながら、融資を獲得できず、当社が抱える18億ドルの債務がまもなく不履行に陥る可能性があるとの認識を踏まえ、今回の申請が必要になったと述べた。

2.米人材あっせん会社、チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが4日発表したリポートによると、米企業が発表した人員削減数は7月に、前年同月比で141%増の10万3312人(前年同月は4万2897人)となった。航空業界と金融業界での削減が目立った。

3.4日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、金融機関の債務保証コストが上昇した。英銀HSBCホールディングスが米国での消費者ローンの不良債権が増えたと明らかにしたことが背景。HSBCのスティーブン・グリーン会長は、見通しは「非常に厳しい」との認識を示した。日発表した2008年1−6月(上期)決算によると、北米事業は29億ドルの赤字(前年同期は24億ドルの黒字)となった。米国での消費者ローンの不良債権化に絡む貸倒引当金は85%増え68億ドルだった。

4.ワイス(WYE)とジョンソン&ジョンソン(JNJ)
薬品大手に悪材料。連邦裁判所から、召喚状が届いたと言う。それぞれの一部製品の販売促進と価格設定が、問題になっているもよう。

5.ワコビア(WB)
モルガン・キーガンがネガティブ・コメント。最近の株の反発は実態に比べ行き過ぎとコメント。

6.ファニーメイ(FNM)とフレディ・マック(FRE)
ファニーメイとフレディマックは純損益の赤字が来年まで続くと見込まれている。住宅ローンの返済遅延が過去最高水準となっているため。フレディマックは6日決算発表。ファニーメイの決算発表日は未定。コンセンサス予想によれば、フレディマックの08年4−6月期は、約3億8800万ドル(1株当たり60セント)の赤字となる見込み。ファニーメイの赤字は約7億6300万ドル(同74セント)。また、フレディマックが09年4−6月期まで、ファニーメイは09年1−3月期まで赤字が続くと予想されている。

7.ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード(F)、クライスラー
@ゼネラル・モーターズ、フォード・モーター、クライスラーが向こう2、3年に政府から最大400億ドルの低金利融資を受けたいと考えていると、デトロイト・フリー・プレス紙が5日報じた。背景は、燃費の良い車の生産に向けた設備投資のため、資金へのアクセスが最重要だとの考えているため。
Aクレジット・デフォルトスワップ(CDS)に基づくウニクレディトの分析によると、GM債1000万ドルの保証コストは過去最高の当初支払い470万ドル+年50万ドルと、デフォルトの確率84%を示唆する水準となった。フォード債のCDSはデフォルト確率75%を示唆。クライスラーを加えた3社のいずれかがデフォルトに陥る確率は95%を超えるという。

8.アーチャー・ダニエルズ(ADM)
穀物加工最大手のアーチャー・ダニエルズが5日寄り前業績発表。4−6月(第4四半期)決算は、前年同期比61%減益だった。農業サービス部門(利益は、前年同期比57%減)と、油糧種子加工部門(利益は、同37%減)が不振で、利益が予想を下回った。

第4四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…217億8,400万ドル(コンセンサス予想162億9,933万ドル)
 ○1株当たり利益…0.58ドル(コンセンサス予想0.69ドル)

9.ゴールドマン・ザックス(GS)
メリルリンチは、ゴールドマン・サックス・グループの6−8月(第3四半期)利益見通しを引き下げた。6−8月期の1株当たり利益見通しを2.80ドルと、従来見通しの4.28ドルから下方修正した。また同氏はゴールドマンの株価目標についても205ドルと、前回予想の212ドルから引き下げた。

10.FRB理事に承認されていたエリザベス・デューク氏は5日、正式に就任の宣誓を行った。5日は、ボードメンバーの一人として政策決定に関する投票を行った。

11.D.R.ホートン(DHI)
米住宅建設大手の 同社が発表した決算は5四半期連続で赤字となった。抵当物件の差し押さえ増加と住宅ローンの審査基準の厳格化により、住宅不況が一段と深刻になっている。

12.フレディマック(FRE)
米住宅金融2位のフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)が6日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の純損益は8億2100万ドル(1株当たり1.63ドル)の赤字となった。1株当たり54セントの赤字が見込まれていた。4四半期連続の赤字となった。また、減配を発表。普通株の配当は1株当たり5セント未満に減額される。従来は25セントだった。減配は過去9カ月で2度目となる。全米で住宅の差し押さえが加速し、住宅市場の混乱に伴う損失を30億ドル超計上した。また、サブプライムならびに質の低い住宅ローンを担保とする証券の評価損として10億ドルを計上した。住宅市場低迷で住宅ローン支払いの延滞が増加していることが背景。これを受け、フィッチが、フレディ劣後債AA-をウォッチ・ネガティブに指定するとともに、フレディ優先株をA+からAに格下げした。

13.スプリント・ネクステル(S)
携帯電話事業者スプリント・ネクステルが6日寄り前業績発表。4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比11%減の90億6000万ドル、償却費など一部項目を除くと、1株当たり利益は6セントとなった。予想は、売上高が91億4000万ドル、同1株当たり利益は3セントだった。純損益は3億4400万ドルの赤字。赤字は3四半期連続。同社は債務返済のため、30億ドルを調達する計画を明らかにした。転換優先株の発行で30億ドルの資金を調達し、この一部を債務返済に充てる計画。同社は先月、無線電波塔3300塔を6億7000万ドルで売却することに合意するなど、資産売却も進めている。4−6月中の解約者数は約77万6000人。同社は7−9月期でさらに解約者が増加すると予想している。

14.UBSのチーフ株式ストラテジスト、デービッド・ビアンコ氏は6日、年末のS&P500種株価指数見通しを約3.1%引き下げ1550とした。S&P500指数採用企業の2008年の1株当たり利益予想も85ドルと従来の92ドルからに下方修正し、来年の同見通しも95ドル(従来は102ドル)に引き下げた。米景気減速が金融機関の業績低迷を長引かせる可能性が背景。同氏は先月、S&P500指数は年末までに少なくとも1600まで上昇するだろうと語っていた。

15.リーマン・ブラザーズ(LEH)
レイデンバーグ・ソールマンのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は6日、以下の通りレポートを公表。

  (要旨)
★リーマン・ブラザーズは資産運用部門ニューバーガー・バーマンの株式20%を公開するだろう。
★商業不動産ローンおよび一部住宅ローンを裏付けとしたローン担保証券300億−500億ドルを売却する可能性がある。
★リーマンが配当を90%引き下げる可能性が高い。
★2008年のリーマンの1株当たり損失見通し赤字幅を従来の3.66ドルから6.33ドルに引き上げた。さらに2009年の業績見通しについても下方修正し、1株当たり純損失は3.60ドル(従来は同2.60ドル)を見込む。リーマンの株価目標は23ドルと、従来の27ドルから下方修正。

16.メリル・リンチ(MER)
サンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、ブラッド・ヒンツ氏は6日、以下の通りレポートを公表。

  (要旨)
★64%の減配を実施すべきだ。1株当たりの配当を現在の1.40ドルから50セントに引き下げることにより、メリルは株主への支払いを2010年までに154億ドル減額できる。

17.ホール・フーズ・マーケット(WFMI)
自然食品小売りで米最大手のホール・フーズ・マーケットが5日引け後発表した08年4−6月(第3四半期)利益は減益となり、減益幅はアナリスト予想を上回った。また同社が示した08年9月期見通しは市場予想を下回った。

18.7月既存店売上高の増加率が過去4ヶ月間で最低になった。全体として戻し税の効果が薄まった内容だった。これまで一人勝ちだったディスカウンター最大手のウォルマートが予想を下回り、8月も更に鈍化すると発表したことから、株価は急落。反面、会員制卸売り最大手のコストコが好売上げを記録。また、デパート大手のJCペニーは、第2四半期の予想1株利益を上方修正したことから株価は上昇。

  (内訳)
★ウォルマート…3%増(予想は3.4%)8月は1%−2%に伸び悩むと警告
★ターゲット…-1.2%(予想は−0.2%)
★コストコ(COST)…10%(予想は7.8%)
★JCペニー(JCP)…−6.5%(予想は−5.8%)第2四半期のEPSガイダンスを50セント−52セントへと引き上げ(当初は38セントだった)
★リミッテッド(LTD)…−5%(予想は−7.4%)

19.AIG(AIG)
アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の株価が急落。
4―6月(第2四半期)の赤字幅は53億6000万ドルで、予想より大幅に悪化した。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)に絡んだ損失が税引き前で55億6000万ドルに上ったことが響いた。また、同社が追加増資の可能性を排除しなかったことも悪材料となった。フリードマン・ビリングズ・ラムジー・グループが、最近200億ドルの資金を調達したにもかかわらず、AIGの財務状況と格付けに疑問が残ることを損失は示唆していると指摘。投資判断を「アウトパフォーム」から「マーケットパフォーム」へ引き下げた。

20.シティグループ(C)
シティグループが流通不能の入札方式証券(ARS)を投資家に不当に販売したとされる問題で、州と連邦の規制当局との和解として70億ドル相当のARS買い戻しを命じられ、1億ドルの罰金を科せられた。シティグループはSECとニューヨーク州のクオモ司法長官はじめ、テキサス州など複数の州当局と協議し決定した。

21.モルガンスタンレー(MS)
入札方式証券(ARS)を150万ドル買い戻すと言う。マサチューセッツ州司法長官が、モルガンスタンレーとの和解を発表。

22.8月2日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は、前週比7000件増の45万5000件と、6年ぶり高水準となった。42万5000件への減少が見込まれていた。前週は44万8000件だった。4週間移動平均も41万9500件と、前週の39万2750件から増加した。

23.米資産運用会社ビリニー・アソシエーツのラズロー・ビリニー社長は7日、ここ3週間に金融株は大幅に上昇してきたとして、金融株の一部は売りの好機を迎えていると述べた。

24.スタンダード・アンド・プアーズは7日、クライスラーの信用格付けを1段階引き下げたと発表した。自動車需要の縮小と消費者の小型車へのシフトの影響が懸念されるためと説明した。従来の「B−」から「CCC+」に引き下げた。また、ムーディーズ・インベスターズ・サービスもクライスラーを「B3」から「Caa1」に格下げした。

25.4−6月期(第2四半期)の非農業部門の労働生産性指数(速報値)は、前期比年率2.2%上昇(前期は2.6%上昇)と、予想(2.5%上昇)に及ばなかった。 また、第2四半期の単位労働コスト指数(単位当たりの生産に要する労働コスト)は前期比年率1.3%上昇(前期は2.5%上昇)と、予想(1.4%上昇)を下回った。 労働総投入量は0.5%低下と、4四半期連続のマイナス。生産は1.7%の上昇だった。時間当たり給与は3.6%上昇(前期は5.2%上昇)。製造業部門での生産性は1.4%低下と、2003年第4四半期以来の大幅な落ち込みだった。

26.パー・ファーマシューティカル(PRX)
医薬品メーカー、パー・ファーマシューティカルは7日引け後、2008年4−6月(第2四半期)の継続事業ベース損益が1株当たり59セントの赤字になったと発表した。予想は、同13セントの黒字だった。

27.ファニーメイ(FNM)
米住宅金融大手のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)が8日寄り前業績発表。4―6月(第2四半期)の一時利益を除いた1株当たりの損失は2.51ドルと、予想(72セントの赤字)よりも悪かった。同社はまた、普通株の配当を1株当たり25セントから5セントへ引き下げることを明らかにした。

28.コジェント・コミュニケーションズ(CCOI)
高速インターネットプロバイダーの、コジェント・コミュニケーションズが、2008年の業績について軟調な見通しを示したことから下落した。同社は2003年より、赤字続きであり、2008年について、最大の損失がこれまでの会社側予想の2倍になる恐れがあるとの見通しを示した。

29.ドムタール(UFS)
オフィス用、商業印刷用などの質紙メーカーが、市場予想を上回る業績を受け上昇。一部項目を除いたEPS見通しは0.06ドルとなり市場予想を25%上回った。

30.バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)
金融資産のカストディ(保管)業務で世界最大の銀行、バンク・オブ・ニューヨーク・メロンは、子会社メロン・フィナンシャル・マーケッツが出した入札方式証券(ARS)の買い注文について、米証券取引委員会(SEC)の調査を受けていると言う。

31.6月の卸売在庫は前月比1.1%増加(前月は0.9%増加)し、予想(0.6%増)を上回った。6月の卸売売上高は前月比2.8%増と、2004年3月以来最大の上昇だった。5月は2.2%増加だった。在庫比率は1.06カ月と前月の1.08カ月から低下した。

32.英銀2位ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)が8日発表した2008年1−6月(上期)決算は、上場来40年で初の赤字となった。59億ポンド(約1兆2500億円)の資産評価損を計上したことが響いた。一時的に保有している事業を除いた損益は7億6100万ポンドの赤字。

33.グーグル(GOOG)
グーグルのタイムワーナー、AOL部門への5%出資分に償却の必要性が生じているとの観測が出た。



=以上=
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2008年08月07日

米国株は戻り高値更新 8/6

米国株は戻り高値更新

=リリーフ・ラリーからオリンピック・ラリーへ=

8月6日

森  崇

米国株は昨日の大幅高に続き、今日も続伸基調を維持した。


(今回のラリーの背景)
1.FOMCの金利据え置き姿勢が安心感を市場に与えている。

  (5日FOMCでの声明文の内容が好感された)
@現行の政策金利水準で景気浮揚が可能との認識をFOMCが示した。
Aインフレは高い状況が続いているが、今年と来年にかけて減速すると予想しているとした。
B“先に見られた”エネルギーやその他商品価格の上昇と、商品価格の上昇を過去形にしている。これによって、価格上昇が頭打ちになってきたとの認識を示した。

2.バレル当たり120ドルを割り込んだ原油相場。
原油相場は、ドルヘッジに使われることから、特にユーロ/ドル相場との相関度が高い。その意味で、ユーロ圏の景気悪化トレンドが鮮明になっている点も大きい。ユーロは遂に対ドルで、1ユーロ=1.55ドルの節目を切り下げた。FRBのスタンスは、年内金利据え置き、次の一手は利上げ、一方、ECBの次の一手は利下げとの見通しが出ている。

欧州連合(EU)統計局5日発表した6月のユーロ圏小売売上高指数は、前年同月比3.1%低下と、1995年の統計開始後で最大の下げとなった。消費者の購買力低下を示している。もともとこの数字は1.3%低下と見込まれていた。これを受け、7−9月(第3四半期)にはマイナス成長となるとの懸念が生じている。それとともに、ECBは来年の早い時期に利下げするとの観測も出た。

3.金融機関の業績が懸念されたほどでなかったことや、最近の資産売却、償却加速化の動きが好感され、連鎖的な危機に陥るリスクが一段と後退した。
今日は、金融保証会社(モノライン)大手のアムバック・ファイナンシャル・グループが6日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の純利益は8億2310万ドル(1株当たり2.80ドル)と、前年同期の1億7300万ドル(同1.67ドル)から増加。新会計基準によると、アムバックの債務のリスクプレミアムの増加により、債務価値が減少するが、この減少分を利益と認識することを認めるもの。この利益が52億ドル分あった。

これはあくまでも会計上のマジックであり、実態の悪さを変えるものではないが、重要なのはアムバックが、CDO保証契約解除に奔走していることである。「AAA」格付けを失い、新規契約が減少する中、将来の損失を最小化することが狙いだ。

今月、シティグループとの14億ドルのCDO保証契約を解除した。そのかわりシティに8億5000万ドルを支払った。また、メリル・リンチとも同様にお金を払ってCDO保証契約を解除している。このトレンドは、モノラインの体力回復に寄与するものだ。以下の通り、アムバック株は猛烈な出来高を伴って、わずか5日間に株価はほぼ3倍となっている。
clip_20080807_01.JPG

4.金融機関が破綻しても、FDIC(連邦預金保険会社)が正常に機能。
ポールソン財務長官は20日のCBSテレビに出演し、米経済の困難な状況は、今後数カ月は明らかに続くとの認識を示すとともに、銀行のシステムは健全で安全だと述べ、一部の金融機関の破綻はあっても預金保険による預金を保護するシステムが機能している点を強調した。
実際、カリフォルニア州の地方銀行で、住宅ローン大手のインディマック・バンコープはじめ、米銀の破たんは今年8件を数えるに至った。地銀の中から更に破綻するところが出る可能性があるが、FDIC(連邦預金保険会社)が管財人を務めて事業を続け、受け皿となる支援企業を探す展開が予想される。

テクニカルにも、一番動きの良いナスダック指数が、戻り高値を更新し、各種テクニカル指標も好転している。
clip_20080807_02.JPG


さて、株式相場は、悪材料を相当織り込んでおり、激しい強弱感の対立の後、出直ってきた。8日(金)より北京オリンピックが始まる。毎回オリンピック開催時米国株相場は高いとのアノマリーがあることから、このリリーフ・ラリーはまだ続こう。



=以上=
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2008年08月06日

本日のFOMC声明文のどこを株式市場は好感したか 8/5

本日のFOMC声明文のどこを株式市場は好感したか

8月5日

森   崇

FOMCは5日、FF金利誘導目標を2%で据え置いた。


  (声明文要旨)
★労働市場は一段と軟化し、金融市場は依然としてかなりの圧迫を受けている。
★与信条件厳格化、住宅収縮の継続、エネルギー価格の上昇がこの先数四半期にわたって経済成長を圧迫する可能性が高い。大幅な金融緩和と合わせ、市場の流動性促進を目指した現在実施中の措置は、景気が時間をかけて緩やかに成長するのを助けるだろう。
先に見られたエネルギーやその他商品価格の上昇が作用し、インフレは高い状況が続いている。今年と来年にかけて減速すると予想しているが、インフレ見通しに対する不透明感は依然として高い。
★経済成長の下振れリスクは残るものの、インフレの上振れリスクも重大な懸念だと受け止めている。持続可能な経済成長と物価安定を促進するために必要とあれば行動をとる意向だ。


この声明文のどこを株式市場は好感したか
@据え置き予想が圧倒的だったが、一部で利上げ観測もあった。しかし、声明にも示されたように、現行の政策金利水準で景気浮揚が可能との認識をFOMCが示した。また、前回声明に盛り込まれていた「景気下振れリスクは幾分か縮小した」を削除し、景気改善見通しを後退させたことから、年内の利上げはないとの観測が高まった。

Aインフレは高い状況が続いているが、今年と来年にかけて減速すると予想しているとした。

B“先に見られた”エネルギーやその他商品価格の上昇と、商品価格の上昇を過去形にしている。これによって、価格上昇が頭打ちになってきたとの認識を示した。



=以上=
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2008年08月04日

先週米国株を取り巻くブルベア材料 8/3

先週米国株を取り巻くブルベア材料

8月3日

森  崇


ブル材料
1.クラフト・フーズ(KFT)
世界2位の食品メーカー、クラフト・フーズが28日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の売上高は前年同月比21%増の112億ドル、一部項目を除くベースでの1株当たり利益は58セントとなった。予想は、売上高が106億ドル、同1株当たり利益は50セントだった。チーズ類やチョコレート類などの値上げでエネルギーや穀物価格の上昇を補った。クラフトはまた、通期の利益見通しを前回予想から上方修正した。

2.ブッシュ大統領は、今週半ばにも議会が先週末に可決した住宅公社支援法案に署名する見通し。住宅金融大手のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の信頼回復に努める。

3.アムジェン(AMGN)
同社の実験新薬が骨粗しょう症に効き目を発揮したことから、複数のアナリストが同社株の投資判断を引き上げた。

4.USスチール(UTX)
米鉄鋼最大手のUSスチールが29日寄り前業績発表。2008年4−6月期(第2四半期)の売上高は前年同期比60%増の67億4000万ドル、純利益は6億6800万ドル(1株当たり5.65ドル)となった。予想は、売上高が59億6470万ドル、1株当り利益が3.82ドルだった。鉄鋼価格が過去最高値に上昇したことが増益に寄与した。同社はまた、鉄鉱石供給の約80%を管理下に置いており、原料の価格高騰を回避した。

5.コルゲート・パルモリブ(CL)
消費財大手のコルゲート・パルモリブが29日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比16%増の39億6000万ドル、リストラに伴う経費を除いた1株当たり利益は98セントとなった。予想は、売上高が38億4270万ドル、同1株当たり利益は94セントだった。値上げが奏功したほか、中南米とアジア市場が好調だったことが貢献した。同社は利益見通しについて08年が「10%半ば」、09年は「2けた」の伸びになると予想している。

6.7月の米消費者信頼感指数は51.9(前月は51)と、予想(50.1)を若干上回った。現況指数は65.3(前月65.4)。今後6ヶ月の期待指数は43と、前月の41.4から上昇した。

7.メリル・リンチが資産売却と資金調達を発表。

  (要旨)
1.問題を抱えた300億ドル超の住宅ローン関連資産を売却する。
★住宅ローン関連資産をローンスターファンドの関連会社に売却。売却価格は67億ドルである(額面総額はもともと306億ドルだった。しかし6月末時点の簿価は111億ドルまで減少していた)
★金融保証会社セキュリティ・キャピタル・アシュアランス(SCA)は、メリルとの37億4000万ドルの債券保証契約を解消し、その代わりに5億ドルをメリルに支払うことで合意に達した。メリルはこれにより、7-9月期に5億ドルの評価損を計上する見通し。ただし、ニューヨーク州保険局のディナロ局長が、この交渉を取りまとめるための仲介役となった。

2.普通株の発行で約85億ドルを調達する。(新株は22.50ドルで値決めされた)

★シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスは29日、メリル・リンチによる公募増資に34億ドルを出資すると発表。ただ34億ドルにはメリルがテマセクに支払う補償金25億ドルを含んでいるとし、実際の追加資金は9億ドルになると言う。

  (格付機関の反応)
ムーディーズ・インベスターズ・サービスはこの日、メリルの資産売却発表を受け、「A2」格付けを据え置くと表明。メリルリンチの財務リスク縮小に向けた前向きの措置であり、最も問題となっているエクスポージャーの大幅削減につながると判断していると評価した。

  (アナリストの評価)
★ドイチェバンクのマイク・マヨ氏・・・メリルが他社に先駆けて、モノラインとの交渉により、資金を手に出来たことは朗報だ。ただし、メリル株の目標価格を31ドルから28ドルに引き下げる。
★シティグループ・・・住宅ローン関連資産をローンスターファンドの関連会社に売却したが、破綻価格ではなかった。これだけ大規模のCDOを処理できた最初のケースだ。ただし、メリル株の目標価格を65ドルから45ドルに引き下げる。
★オッペンハイマーのメレディス・ホイットニー氏・・・メリル株は、未だに純資産価値に対してプレミアム付で取引されており、まだ割高だが、大口資産の整理が進み、徐々に妥当株価に近づいている。投資判断は“アウト・パフォーマンス”で据え置いた上で、2008年通期予想1株あたり損失を当初の8.37ドルから10.50ドルに下方修正する。

8.アムジェン(AMGN)
バイオ大手アムジェンが28日引け後に決算発表。予想を上回る好決算だった。

第2四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…37億9,200万ドル(コンセンサス予想は35億7,316万ドル)
 ○1株当たり利益…1.14ドル(コンセンサス予想は1.03ドル)

  (主力薬売上動向)
★アラネスプ…前年同期比13%減収の8億2500万ドル(予想は7億4000万ドル)
★エポジェン…同6億2200万ドル(予想は5億8200万ドル)
★ニューラスタ/ニューポジェン…12億100万ドル。
★エンブレル…8億4100万ドル。

2008年通期見通し
 ○売上高…146億ドル〜149億ドル(これまでの会社側見通しは、142億ドル〜146億
 ドルだった。コンセンサス予想143億7800万ドル)
 ○1株当たり利益…4.25ドル〜4.45ドル(これまでの会社側見通しは、4.00ドル〜4.30
 ドルだった。コンセンサス予想は4.18ドル)

9.ブッシュ大統領は30日、米議会が先週可決した住宅公社支援法案に署名した。同法案は住宅金融投資会社ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)を救済する内容。法案は、返済に苦労する住宅保有者が30年物ローンに借り換えるための保証を米連邦住宅局(FHA)が提供することが盛り込まれている。また、米財務長官に両社への資本注入の権限を付与する。

10.給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが30日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、7月の米民間部門の雇用者数は前月比9000人増加した。予想は6万人の減少だった。6月は7万7000人減(速報値7万9000人減)に修正された。

  (内訳)
サービス部門は7万4000人増、金融業は4000人増加した。一方、製造業は4万9000人減少、建設業も1万6000人減少した。雇用者数が500人以上の大企業の雇用者数は3万2000人減。従業員が50−499人の中堅企業は9000人減少、49人以下の小企業では5万人増加した。

11.ムーディーズ(MCO)
米格付け・調査情報サービスのムーディーズが30日寄り前業績発表。4−6月(第2四半期)の収入は前年同期比25%減の4億8760万ドル。一時的な税効果などを除く利益は1株当たり51セントとなった。予想は、売上高が4億7900万ドル、同1株当たり利益は47セントだった。2008年12月通期の業績見通しは1株当たり利益1.90−2ドルと、従来予想で据え置いた。

  (部門別収入動向)
★ムーディーズ・インベスターズ・サービス(格付け部門)…33%減の3億5580万ドル。米投資適格級債の格付けで収入が大幅に拡大したものの、高利回り債や銀行債への格付け需要の落ち込みから減収となった。住宅ローン担保証券や債務担保証券(CDO)への格付け需要の落ち込みが影響した。
★グローバル・コーポレート・ファイナンス部門…23%減の9740万ドル。
★ムーディーズ・アナリティクス部門…14%増の1億3180万ドル。

12.FRBは30日、金融市場のぜい弱な環境が続いていることを考慮し、2つの緊急連銀貸し出しを2009年1月30日まで延長すると発表。

  (その他決定事項)
★FRBはまた、ターム物証券貸与ファシリティー(TSLF)の2000億ドルの入札に加え、最大500億ドルのオプション入札を開始すると言う。
★欧州中央銀行(ECB)とスイス国立銀行(SNB)もこれに協調する動きとして、期間84日の資金入札を開始。
★FRBはまた、ECBとのスワップ枠を550億ドルと従来の500億ドルから拡大。SNBとのスワップ枠については120億ドルで据え置いた。いずれも来年1月30日まで有効とされる。

13.米政府の監査報告で、イラクの原油産出量が2003年3月の米軍によるイラク侵攻以来で最高水準に達したことが明らかになった。治安が改善したことが産油量増加の主因という。米国防省のスチュアート・ボーウェン氏は報告で今年5−7月期のイラク産油量について、日量243万バレルに達し、侵攻以来の四半期平均としては最高となり、新たな記録を残したと記した。

14.米資産運用大手レッグ・メイソンの 運用責任者ビル・ミラー氏は、以下の通りの書簡を株主に送付。

★信用市場の危機が終了することは明らかで、住宅危機が終わることも明白だ。米消費者の十分な支出により、景気拡大が長期的に維持されることも明らかだ。

15.ファニー・メイ(FNM)とフレディマック(FRE)
米証券取引委員会(SEC)は、空売りを制限するために一部の金融株を対象に導入した一時的措置を延長することを決めた。一時的措置の延長が発表されたのは東部標準時29 日の午後9 時過ぎ。

  (決定内容)
★19銘柄を対象とした一時的措置は29 日で期限が切れることになっていたが、8月12 日までこれを延長し、それ以上の延長はない。
★今回は、規制対象銘柄の拡大措置は取らない。
★この規制を米国市場で取引されている全株式に拡大適用することを検討しているが、SEC は米東部時間8 月12 日午後11 時59 分に一時的措置が失効した後、規則の制定の検討に直ちに進み、公示および公衆意見の聴取を経て実施する。新規則はより幅広い市場に焦点をあてる。

16.コムキャスト(CMCSA)
メディア大手が30日寄り前業績発表。予想を上回る好決算だった。

17.RFマイクロデバイセズ(RFMD)
無線波ICの開発販売会社が29日引け後に予想を上回る決算を発表した。

18.ラム・リサーチ(LRCX)
半導体製造装置メーカー大手が29日引け後決算発表。予想を上回る好内容だった。

19.シマンテック(SYMC)
セキュリティーソフト最大手、シマンテックは30日引け後08年4−6月(第1四半期)利益が前年同期の約2倍になったと発表。同社が示した7−9月(第2四半期)利益見通しはアナリスト予想を上回った。海外顧客がデータ保護ソフトなどの購入を増やしたことが寄与。

20.シカゴ購買部協会が31日に発表した7月のシカゴ地区の米製造業景況指数は50.8(前月は49.6)と、予想(49.0)を上回った。受注の増加が指数上昇に寄与した。輸出が下支えになった。

  (主要コンポーネント内訳)
★生産指数は49.2と、前月の45.1から上昇。
★新規受注指数は53.5と前月の52.0から上昇した。
★受注残は45.7(前月42.3)。
★雇用指数は45.9(前月46.7)に低下。
★在庫指数は54.9と前月の50.5から上昇した。
★仕入価格指数は90.7(前月85.5)に加速した。

21.第2四半期(4−6月期)の雇用コスト指数は前期比0.7%上昇と、予想に一致した。過去2年で最低の伸びだった前四半期に並んだ。労働市場の弱さが賃金と諸手当の伸びを抑えた。賃金・給与は前期比0.7%上昇となり、前期の0.8%から伸びが鈍化した。米企業への賃上げ圧力は低下している。第2四半期のECIは前年比で3.1%上昇。第1四半期は3.3%上昇だった。賃金・給与の第2四半期の伸び率は3.2%。賞与や退職金、医療保険、有給休暇などを含む諸手当は2.9%上昇で、前年比の伸びとして1999年第3四半期以来の低水準だった。諸手当は前期比で0.6%上昇。07年第1四半期以来の低い伸びだった前四半期に並んだ。

22.モトローラ(MOT)
携帯端末大手モトローラの2008年4−6月(第2四半期)決算は、市場予想に反し黒字となった。好調の背景は以下の通り。双方向ラジオとセットトップボックス事業の利益が、携帯端末部門の損失を埋めたこと、端末の販売低迷を受けて、07年初以来で9000人以上を削減、不振の携帯端末部門だが、第2四半期の携帯電話出荷は21%減の2810万台で、予想(2610万台)を上回ったこと等が好調の背景となった。

第2四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…80億8,200万ドル(コンセンサス予想は77億2,126万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…0.02ドル黒字(コンセンサス予想は0.03ドルの損失)
 ○端末出荷台数…2,810万台(コンセンサス予想は2,610万台)

第3四半期(7‐9月期)予想
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…収支トントン−0.02ドル黒字
 (コンセンサス予想は0.01ドル黒字)

2008年通期ベース予想

 ○1株当たり利益(一部項目を除く)…0.06ドル−0.08ドル黒字(コンセンサス予想は0.01
 ドル黒字)

23.グッドイヤー・タイヤ(GT)
米タイヤ最大手のグッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバーが31日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比6.5%増の52億4000万ドル、調整後1株当たり利益は66セントとなった。予想は、売上高が、51億5600万ドル、同1株あたり利益が、59セントだった。34%の増益となった。高級タイヤの販売拡大や為替差益が寄与した。為替変動要因を除いたタイヤ1本当たりの売上高は前年同期から9%増加した。海外市場の売上高は18%の大きな伸びとなった。ただし、北米と欧州では販売量が落ち込んだ。

24.イムクローン(IMCL)
医薬品大手のブリストル・マイヤーズは31日、バイオ製薬大手イムクローン・システムズに対し、未保有株の買収案を提示した。提示額は43億3000万ドル(1株当たり60ドル)。買収提示額の大幅引き上げを予想し、イムクローン株価は本日63.93ドルで引けた。ブリストル・マイヤーズはイムクローンの発行済み全株式の16.6%を既に保有している。ブリストル・マイヤーズは31日、イムクローン会長を務める資産家のカール・アイカーン氏に買収案を提示。3月31日の時点でアイカーン氏のイムクローン持ち株比率は13%と、ブリストル・マイヤーズに次ぐ2位株主となっている。

25.ポールソン財務長官は31日、以下の通り発言。
  (発言要旨)
★今年は緩やかではあるが、景気は引き続き拡大するだろう。今年2月に成立した1680億ドルの米景気浮揚策が今年下期の経済成長を押し上げ、住宅市場の混迷や高騰するエネルギー価格による影響を相殺するだろう。
★住宅市場については、強弱の兆候が混在する。一戸建て住宅着工は在庫だぶつきを背景に年内は低迷するだろう。しかし、新築住宅販売は安定してきたよだ。住宅価格は数年先というよりは、数ヶ月のうちに回復し始めるだろう。

26.ケーブルビジョン・システムズ (CVC)
ケーブルテレビ(CATV)大手ケーブルビジョン・システムズは、有料テレビ番組配信サービスの普及に注力する米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズの攻勢を退け、加入者が増加していると発表した。

27.アムバック(ABK)
金融保証会社(モノライン)2位のアムバック・ファイナンシャルは1日、14億ドルの債務担保証券(CDO)保証に関連し、シティグループとの間で契約解消が成立したため、1億5000万ドルの利益が生じる見込みだと発表。8億5000万ドル支払って契約を解消するが、同社のCDOの評価損は10億ドルに達していたことから、差し引きで利益が生じると言う。

28.アルファ・ナチュラル・リソーシズ(ANR)
コークス用炭輸出米最大手の同社株が急騰。鉄鋼大手アルセロール・ミタルが買収提案をするかも知れないとの記事がFT紙に掲載された。クリーブランド・クリフ社が、既に88億ドルの買収提案をしているが、これに対抗する模様。

29.スコッツ・ミラクルグロー(SMG)
園芸用品メーカーのスコッツ・ミラクルグローが発表した08年4−6月(第3四半期)利益は1株当たり2ドルとなり、予想を上回った。

30.鉄鋼株
鉄鋼最大手、アルセロール・ミタルを率いるラクシュミ・ミタル氏が、向こう3−4年間は鉄鋼需要が大幅に軟化することはないとの見通しを示したとFT紙が報じた。 中国やインド、南米、中東の鉄鋼需要は堅調で世界の鉄鋼市場は年率3−5%の成長を遂げる可能性が高く、世界の鉄鋼生産能力はしばらくの間、年間5000万−7500万トン増強される必要があるとしている。

31.農産物関連株
ブラックロック・アグリカルチャー・ファンドを運用するグラハム・バーチ氏が以下の通り発言。
  
  (発言要旨)
農地や、農家の数が限られている一方、世界の人々の需要はさらに拡大するという、より長期的なトレンドがある。農産物相場がここ数週間下落しているものの、投資収益率は今後上昇するだろう。穀物を原料とする食糧や燃料の需要急増が背景にある。


ベア材料
1.ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
米通信サービス大手のベライゾン・コミュニケーションズが28日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比3.7%増の241億ドル、合併に伴う費用を除く利益は1株当たり67セントとなった。予想は、売上高が242億ドル、同一株当たり利益は65セントだった。携帯電話サービス加入者が150万人増加した。ベライゾンは韓国のLG電子製携帯電話「Voyager」などの機種を利用して、携帯電話利用者の獲得につなげた。ただし、ワイヤレス部門の解約率は1.12%と、前年同期の1.26%から縮小した。家庭向け固定電話回線数は前年同期比11%減の2240万回線。企業顧客を含めた全体では8.5%減の3830万回線となった。

2.タイソン・フーズ(TSN)
米鶏肉生産2位のタイソン・フーズが28日寄り前業績発表。4−6月(第3四半期)の売上高は前年同期比3.5%増の68億5000万ドル、純利益は900万ドル(1株あたり3セント)となった。予想は、売上高が69億7860万ドル、1株当たり利益は12セントだった。トウモロコシや大豆の価格が上昇し、飼料代がかさんだ。

3.オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏が以下の通りコメント。

  (要旨)
★J.P.モルガン・チェースのダイモンCEOはホームエクイティローンの貸し倒れ率が若干低下する一方で消費者ローン全体の貸し倒れは増加する公算が高いとみており、中期的には貸倒引当金をかなり積み増すだろう。
★JPモルガンは08年に米住宅価格下落が続くと予想しているが09年については見通しが立っていない。
★ダイモンCEOはトレーディング市場が2009年に08年に比べ回復すると見込んでいる。
★08年末までに完了した買収では融資について時価評価すればよいのに対し09年からはすべての保有資産の時価評価が必要になる。この点について、ダイモンCEOは08年中の買収の可能性を排除しなかったが、09年の会計規則変更が金融業界M&Aの妨げになる可能性を指摘した。

4.国際通貨基金(IMF)が28日、世界金融安定報告を発表。

  (要旨)
★現在のところ、米住宅市場の底は見えない。住宅市場の下降を抑制することが家計と金融機関の両方の回復に支援となることから、市場の安定化を図る上で必要だ。
★FRBによる投資銀行への融資拡大決定は、システミックリスクの抑制に成功した。ただ、住宅市場の軟調が景気低迷の長期化につながる恐れがある。

5.コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)
米投資会社コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)は27日、年末までに株式公開企業に転換する計画を発表した。

6.コーチ(COH)
高級革製品小売りで米最大手のコーチが29日寄り前業績発表。4−6月(第4四半期)決算は、前年同期33%の増益だった。ただし、続く7-9月期のガイダンスは弱めだった。

第4四半期( 4−6月期)実績
 ○売上高…7億8,150万ドル(コンセンサス予想は7億7,791万ドル)
 ○1株当たり利益…0.50ドル(コンセンサス予想は0.50ドル)

第1四半期(7−9月期)予想
 ○売上高…7億6,500万ドル(コンセンサス予想は7億9,100万ドル)
 ○1株当たり利益…0.44ドル(コンセンサス予想は0.48ドル)

2009年通期予想
 ○2008年1株当たり利益…少なくとも2.25ドル(コンセンサス予想は2.37ドル)

7.格付け会社フィッチ・レーティングスは29日、自動車メーカー、クライスラーの投資不適格級とされている信用格付けを一段と引き下げた。自動車販売向けの資金調達へのアクセスが限られていることが背景。クライスラーの発行体デフォルト格付けについては「B−(Bマイナス)」から「CCC」に引き下げた。アウトルックについては「ネガティブ」で据え置きとした。

8.全米20都市部を対象にした5月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で15.8%低下した。予想は16.0%の低下だった。4月は15.2%の低下だった。前月比での住宅価格は0.9%低下、前月は1.3%低下だった。前月比では調査対象の20都市のうち13都市で住宅価格が低下した。

9.シティグループ(C)
ドイツ銀行は、シティグループが7−9月(第3四半期)に債務担保証券(CDO)について80億ドルの評価損を計上するとの概算を示した。米証券大手メリルリンチの保有CDOの売却額に基づいて試算した。ドイツ銀のアナリスト、マイク・マヨ氏は、メリルは保有CDOを額面1ドルに対し22セントで売却することで合意したが、シティは現在、保有CDOを額面1ドルに対し53セントで評価していると指摘。シティについては、評価損の拡大によって2008年7−9月(第3四半期)業績が1株当たり59セント、通期が同80セントの赤字となると予想している。従来は同66セントの通期赤字を見込んでいた。

10.メットライフ(MET)
米生保最大手メットライフが29日引け後決算発表。第2四半期の純利益は前年同期比18%減の9億4600万ドルとなった。投資損失を除いた営業利益は1株当たり1.30ドルと、予想(1.51ドル)を大きく下回った。また、メットライフは2008年通期利益見通しを下方修正した。

11.ワイス(WYE)
製薬大手のワイスに悪材料。エランとワイスが開発中のアルツハイマー病治療薬の試験で、約半数の患者にしか効果がみられなかったなどの調査結果が29日引け後に発表された。

12.オフィス・デポ(ODP)
事務用品小売り世界2位のオフィス・デポが30日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の売上高は36億1000万ドル、一時項目を除いた1株当たり利益は4セントとなった。予想は、売上高が35億7000万ドル、同1株当たり利益は1セントだった。米国とカナダで小規模企業や個人による支出抑制が影響した。

13.コーニング(GLW)
LCDガラス大手、コーニングが30日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比19%増の16億9000万ドル、税効果など一部項目を除いたベースの1株利益は49セントとなった。予想は、売上高が17億3000万ドル、同1株利益は49セントだった。テレビメーカーなどからの受注が減速した。コーニングは7−9月(第3四半期)について、一部項目を除いたベースで1株当たり利益48−51セントとの見通しを示した。売上高は最大17億2000万ドルの見込み。予想は、1株当たり利益が50セント、売上高は18億ドルだった。ディスプレー部門の売上高は前年同期比33%増の8億900万ドル。前期比では2%減だった。コーニングはまた、現在から来年末の間に最大10億ドルの自社株買いを実施する方針も示した。また、パネル業界全体の需要の今年の伸びは25−30%との見通しを示した。

14.米財務省は30日、来月6日に10年債(170億ドル)、7日に30年債(100億ドル)の入札を実施すると発表した。景気減速で財政赤字が膨らみ、長期債の入札規模は5月実施時(210億ドル)より拡大。米政府は今週、来年には財政赤字が過去最大規模に増加するとの見通しを示した。

15.メリル・リンチ(MER)
バンク・オブ・アメリカ(BOA)は30日、メリルリンチは、債務担保証券(CDO)306億ドル相当の売却により将来の資産価格回復で利益を受ける機会を失った一方、一段の価格下落による損失のリスクは依然抱えていると指摘した。メリルはCDOを額面1ドルにつき22セントで、投資会社ローンスター・ファンズに売却する。代金の75%の融資もする。しかし、売却したCDOの価格が額面1ドルに付きさらに5セント下落すれば、ローンスターの出資部分は消滅し、メリルは再びリスクにさらされると指摘。ローンスターはCDOの基になる資産のコールオプションを額面1ドルに付き5セントで購入したようなものだとしている。

16.バイアコム(VIA)
米メディア大手バイアコムが29日引け後発表した08年4−6月(第2四半期)決算は前年同期比で減益となった。ただ映画の興行収入や有料テレビの手数料収入が寄与し、アナリスト予想は上回った。

17.25日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比14.1%低下の420.8と、2000年12月以来の低水準となった。住宅ローン30年物固定金利は平均で6.46%と前週の6.58%から低下した。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…1074.4(前週は1392.7)
★購入指数…309.5(前週は335.6)

18.エクソンモービル(XOM)
石油大手エクソンモービルが31日寄り前業績発表。4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比40%増の1381億ドル、訴訟関連費用を除く1株当たり利益は、2.27ドルだった。想は、売上高が、1306億7700万ドル、同一株あたり利益が、2.53ドルだった。生産量が少なくとも過去10年で最大の落ち込みを記録したのが背景。石油・ガスの生産量は7.8%減少。ベネズエラ政府による資産接収、ナイジェリア労働者のストライキ、アンゴラ政府やロシア政府などが原油価格上昇に伴い同国が取得できる権益を拡大させたことなどが、減産の要因。また、ガソリンやディーゼル油といった燃料価格の伸びがコスト増加に追いつかず、利益を圧迫。

  (内訳)
★石油・天然ガス販売による利益…前年同期比68%増の100億ドル。
★製油事業の利益…同54%減少して15億6000万ドル。

19.アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)
インターネットを通じたコンテンツ配信・インフラ提供の世界最大手、アカマイ・テクノロジーズが30日引け後2008年通期利益見通しを下方修正。同社は、08年通期の調整後の純利益見通しを1株当たり1.63−1.69ドルと、従来予想の1.68−1.71ドルから引き下げた。

20.ラスベガス・サンズ(LVS)
時価総額でカジノ会社最大手のラスベガス・サンズが30日引け後に発表した08年4−6月(第2四半期)の一部項目を除いた利益は1株当たり9セントとなり、予想(同11セント)を下回った。

21.第2四半期(4−6月)の実質国内総生産速報値は前期比年率1.9%増加(2007年10−12月期のGDPはマイナス0.2%成長)と、予想(2.3%増加)を下回った。6月末までに780億ドル相当の税還付が実施され、個人消費に反映された。GDP価格指数は1.1%上昇(前期は2.6%上昇)。食品とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)価格指数は2.1%上昇(前期は2.3%低下)した。

  (内訳)
★第2四半期の個人消費…1.5%増(前期は0.9%増)と、予想(1.7%増)を下回った。
★住宅投資…15.6%減(前期は25.1%減)
★設備投資…2.3%増(前期は2.4%増)
機器とソフトウエア…3.4%減少(前期は0.6%減)
★在庫投資…622億ドルの純減(前期は102億ドルの純減)
★貿易赤字額…年率3952億ドルに縮小。貿易を除くと、米経済は4−6月期に0.5%のマイナス成長だった。

  (注目点)
昨年第4四半期にマイナス成長に陥っていたことから、リセッション(景気後退)が既に実際に始まっているかどうかの議論が活発になりそう。

22.アルトリア・グループ(MO)
米最大のたばこメーカー、アルトリア・グループが31日寄り前業績発表。同社が通年の1株当たり利益見通しを1.63−1.67ドルで据え置いた(予想は1.67ドル)ことや、カナダのタバコ大手ロスマンを20億ドルで買収することを発表した為、資金負担を嫌気した売り物が出た。

第2四半期(4−6月期)実績
 ○売上高・・・ 41億 8,000万ドル(コンセンサス40億3,120万ドル)
 ○1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.46ドル(コンセンサス0.45ドル)

2008年通期見通し
 ○1株当たり利益・・・1.63ドル〜1.67ドル(これまでの会社側の予想を据え置いた。
 コンセンサス1.67ドル)

23.マスターカード(MA)
クレジットカード2位、マスターカードの株価が2006年5月の新規株式公開(IPO)以来で最大の下げとなった。下げの背景は、決算発表で、ロバート・セランダーCEOが、「米国経済の鈍化傾向を懸念している」とコメントしたこと、及び4−6月期の決算で、人件費がアナリスト予想を上回ったことや、一般管理費も大幅に増加したことである。特別項目を除くベースの営業費用総額は前年同期比14.6%増(前年同期は3.2%増)となった。

第2四半期(4‐6月期)実績
 ○売上高…12億4,650万ドル(コンセンサス予想12億1,037万ドル)
 ○1株当たり利益…2.11ドル(コンセンサス予想2.02ドル)

24.欧州中央銀行(ECB)は景気失速の場合でも、インフレが引き続き加速する、またはインフレ期待が高まれば利上げに踏み切ると報じた。ロイターが、ユーロ圏の中央銀行の匿名の当局者の話を引用した。経済がマイナス成長になったとしても、インフレが上昇し続けるか、インフレ期待が再び高まった場合、ECBは政策金利を再び引き上げると語った。

25.イーストマン・コダック(EK)
写真用品大手イーストマン・コダックが発表した4−6月(第2四半期)利益は、アナリスト予想を下回った。カメラやプリンターの材料費や開発費がかさんだ。

26.7月の雇用統計は以下の通り。

★非農業部門雇用者数…前月比5万1000人減少し、減少幅は予想(7万5000人減)を下回った。
★6月の雇用者数…5万1000人減と、速報値の6万2000人減から修正された。5、6月は合わせて2万6000人上方修正された。
★失業率…5.7%(前月5.5%)に上昇し、予想(5.6%)を上回った。これは、2004年3月以来の高水準。
★週平均労働時間…33.6時間(前月は33.7時間)
★製造業部門の週平均労働時間…41時間(前月も同じ)
★時間外労働時間…3.8時間(前月も同じ)
★平均週給…22セント増の606.82ドル

  (業種別雇用動向)
★製造業部門は3万5000人減(6月も3万5000人減)
★建設部門の雇用者数は2万2000人減(6月は4万9000人減)
★金融機関は1万3000人減。
★広義のサービス業の雇用は5000人減(前月は2万6000人増)と3月以来で初めて減少に転じた。
★小売りは1万6500人減(前月は6300人減)
★政府系機関の雇用者数は2万5000人増加(前月は4万3000人増)と、12ヶ月連続で増加した。

27.米供給管理協会(ISM)が1日発表した7月の製造業景況指数は50(前月は50.2)と、予想(49.0)を上回った。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…45(前月49.6)→2001年10月以来の最低。
★生産…52.9(前月51.5)
★輸出…54(前月58.5)
★雇用…51.9(前月43.7)
★仕入れ価格…88.5(前月91.5)
★入荷遅延…55.1(前月55.1)
★在庫指数は45(前月51.2)
★受注残は43(前月47.5)

28.6月の建設支出は前月比0.4%減少(前月は変わらず)し、予想(0.3%減)より大きな落ち込みだった。住宅建設が引き続き低迷、高速道路や教会、学校などの建設も減速。

29.サン・マイクロシステムズ(JAVA)
サーバー大手のサン・マイクロシステムズが1日寄り前業績発表。4−6月(第4四半期)の売上高は前年同期比1.4%減の37億8000万ドル、再編に関連する経費や一部項目を除く1株当たり利益は35セントとなった。予想は、売上高が37億8000万ドル、同一株当たり利益が24セントだった。同社はまた、最大で10億ドル相当の自社株を買い戻す可能性があると明らかにした。

30.インディマック・バンコープ
資金難に陥り米当局の管理下に置かれた住宅金融会社インディマック・バンコープは、7月31日に、カリフォルニア州ロサンゼルスの破産裁判所に連邦破産法7条に基づく会社清算手続きの適用を申請した。裁判所への申請書類によると、同社の負債は1億―5億ドル、債権者数は50弱と見積もられている。インディマックは7月11日に当局の管理下に入り、米連邦預金保険公社(FDIC)が受け皿機関である「インディマック連邦銀行」を運営してきた。当局は最終的に同社を売却する方針を示していた。

31.リーマン・ブラザーズ(LEH)
リーマン・ブラザーズが、商業用不動産ローンなど価値評価の難しい資産、最大300億ドル相当の売却で交渉しているとNYタイムズ紙が報じた。交渉は予備的な段階だが、リーマンの保有資産のなかで最も高リスクの一部を米国または海外の買い手に売却することに重点を置き、リーマンが代金を融資する選択肢も含まれている。

32.シグナ(CI)
医療保険のシグナが1日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の総収入は前年同期比11%増の48億6000万ドル、一部項目を除いた1株利益は1.08ドルとなった。予想は、売上高が、47億9520万ドル、同1株利益は97セントだった。同社は08年通期の営業利益目標を調整後で1株当たり4.05−4.25ドルに据え置いた。予想は4.15ドル。

33.ゼネラル・モーターズ(GM)
自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が1日寄り前業績発表。2008年4−6月(第2四半期)の売上高は前年同期比18%減の382億ドル、GMが一時的とする項目を除いた損益は63億ドル(同11.21ドル)の赤字となった。予想同1株当たり損益は2.40ドルの赤字だった。米市場での販売低迷やリース用車両の価値低下、労使紛争が響いた。第2四半期のキャッシュフロー(現金収支)は36億ドルのマイナス。6月末時点の手元資金は210億ドルだった(3月末は239億ドル)。GMは第2四半期に、リース用車両の残存価値を20億ドル償却した。また、赤字のうち約12億ドルは元子会社の金融会社GMACの持ち分に関するものだった。GMは7月15日に、人件費の削減や四半期配当の停止によって09年末までに手元資金を最大170億ドル増やす計画を発表していた。スタンダード・アンド・プアーズは7月31日に、GMの信用格付けを1段階引き下げ「B−」とした。米販売減で手元資金流出が予想以上に加速したと指摘している。

34.バイオジェン・アイデック(BIIB)
アイルランドの製薬最大手エランとバイオテクノロジー大手バイオジェン・アイデックに悪材料。両社は、共同開発した多発性硬化症(MS)治療薬「タイサブリ」を服用し、進行性多病巣性白質脳障害(PML)を発症したことが確認された2つのケースを報告した。

35.シェーリング・プラウ(SGP)
薬品大手に悪材料。同社の麻酔回復薬“スガマデックス”がFDAに認可されなかった。

36.トモ・セラピー(TOMO)
放射線治療機器メーカー大手の第2四半期利益が予想を下回った。




=以上=
posted by mori at 10:50 | TrackBack(1) | マーケット概況 解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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