2008年02月29日

今週米国株を取り巻くブルベア材料 2/28

今週米国株を取り巻くブルベア材料

2月28日

森  崇


ブル材料
1.アムバック(ABK)
@金融保証会社(モノライン)大手のアムバックが計画している30億ドル規模の資本増強は、信用格付け会社がこの計画を受け入れれば、一両日中にも合意に達する可能性があると、WSJ紙が報じた。
Aドレスナー銀行は25日、アムバックが計画している30億ドルの資本増強に資金を拠出する方針を示した。

2.ビザ(V)
クレジットカード最大手のビザは25日、新規株式公開(IPO)により最大170億ドルの資金を調達することを公表。A株を1株当たり37−42ドルで、4億600万株売却する。引き受け幹事団は、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ(BOA)など15社より成る。ニューヨーク取引所に上場され、ティッカー・シンボルは“V”。

3.ジェネンテック(DNA)
同社の主力製品である「アバスチン」が乳がん治療薬として米食品医薬品局(FDA)から承認を得たと22日引け後に発表。 アバスチンはパクリタキセルとの組み合わせによる化学療法での治療が認められたと言う。アバスチンは、悪性腫瘍(しゅよう)への血液供給を断ち切る効果が初めて確認された医薬品で、これまでに直腸がんと肺がん治療薬としての承認を受けている。 乳がん治療薬として認められたことで、アバスチンの今年の売上げに貢献する。

4.テイクツー(TTWO)
ビデオ・ゲーム・ソフト大手エレクトロニック・アーツは24日、同業のテイクツー・インタラクティブ・ソフトウエアに対して買収を提案したと発表。ビデオゲーム出版業界で首位の座を維持するのが狙い。買収提示額は1株当たり26ドルで、15日(買収案提示前の最終取引日)のテイクツーの株価終値を64%上回る水準。現金20億ドルの規模。テイクツーの取締役会はこの買収案を拒否。

5.1月の中古住宅販売件数は前月比0.4%減の489万戸と、予想(480万戸)を上回った。前月は491万戸と速報値の489万戸から上方修正された。住宅販売在庫は5.5%増の420万戸。現在の販売ペースで10.3カ月分に相当し、12月の9.7カ月分から上昇した。

6.フォード(F)
インドの自動車メーカー、タタ・モーターズは3月5日か6日に米自動車大手フォード・モーター傘下の英ブランド「ランド・ローバー」と「ジャガー」の買収を正式発表すると言う。オートモーティブが公表した。

7.MBIA
S&Pが、保険部門の財務格付け見通しは“ネガティブ”ながら、AAAの財務格付け見直し対象リストから除外した。これを受け、同社株が急騰した他、同業のアムバック株も上昇。アムバックについては、S&Pは、依然格下げ方向で見直し対象とされた。とりあえず1-3月期は危機を回避できるだろうとの見方が強まった。

8.IBM(IBM)
コンピューターサービス最大手のIBMは150億ドルの新規の自社株買い計画を発表。2008年の収益見通しも引き上げた。

9.メーシーズ(M)
米百貨店2位のメーシーズが発表した2007年11月−08年1月(第4四半期)は利益が予想を上回った。

10.ラジオシャック(RSH)
家電販売大手ラジオシャックが発表した2007年11月−08年1月(第4四半期)は利益が予想を上回った。リストラ策が奏功。

11.テラダイン(TER)
オッペンハイマーは半導体検査機器メーカーのテラダインの投資判断を「マーケットパフォーム」から「アウトパフォーム」へ引き上げた。

12.MBIA(MBI)
格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは26日、モノライン(金融保証会社)大手、MBIAの保険財務格付けを「Aaa」で据え置いた。MBIAが保証する債務6730億ドルの格付けに対する不透明感が除去された形。ただし、将来的な格付けの方向性に関する意見としての格付け見通しは「ネガティブ」とした。スタンダード・アンド・プアーズも25日、MBIAの格付けを据え置き、アウトルックを「ネガティブ」とした。

13.ノードストロム(JWN)
昨日引け後、高級百貨店チェーンのノードストロム(JWN)が決算発表。アパレル販売不振を背景に5年ぶり減益となったが、EPSが予想を上回った。

14.バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は27日、下院金融委員会で以下の通り証言した。

  (要旨)
★FOMCは経済見通しに関する情報を慎重に判断し、成長を支援するほか、下振れリスクに対する十分な保険を提供するのに必要な時宜にかなう行動をとる(追加利下げの示唆)。
★住宅市場や労働市場が現在の予想よりも悪化する可能性や信用市場の状況が大幅にひっ迫する可能性がある。
★経済が好ましくない状態に一段と陥ったことは明白だ。ただし、1680億ドルの景気刺激策に加え、輸出が引き続き伸びていることが経済成長を支援するはずだ。
★インフレが高進しており、インフレ期待も上昇する恐れがある。
★米経済はほとんど勢いがない状態で2008年に入り、最近、一段と減速し
た。

15.ファニーメイ(FNM)とフレディマック(FRE)
米住宅抵当金融大手のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)を監督する米連邦住宅公社監督局(OFHEO)は27日、両社の住宅ローンポートフォリオの上限を1兆5000億ドルに定めた投資制限を解除すると発表。同制限は3月1日に解除される。投資制限は両社による113億ドルに上る会計ミスの公表を受けて2006年に設けられたもの。OFHEOは昨年9月に両社のポートフォリオ上限を引き上げていた。

16.オールステート(ALL)
自動車・住宅保険の上場会社としては最大手のオールステートは、26日引け後、20億ドル規模の自社株買い計画と、四半期配当の7.9%引き上げを発表した。

17.MBIA(MBI)
MBIAが本日引け後ポジティブコメント。ムーディーズとS&Pは、格付けを12−18ヶ月維持の可能性があると言う。株式希薄化のない資本増強方法や、保証した証券の一部への再保険を検討していると言う。ブラウンCEOが、MBIAは現在安定した状況にあると発言。

18.アムバック(ABK)
少なくも主要銀行2行が救済に参加した可能性があり、サーベラスも参加したと引け後CNBCが報じた。

19.IBM(IBM)
同社CFOが強気コメント。米国内の事業が今四半期改善する可能性があると言う。強い顧客需要が存在するもよう。

20.米最大の公的年金基金であるカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)は、商品市場への投資額を2010年まで現在の16倍となる72億ドルに増やす可能性があると言う。カルパースが19日の取締役会で、運用資産の0.5−3%を商品市場に投資することで合意したことを明らかにした。カルパースの運用資産は2400億ドル。エネルギーや金属、農産物関連等のパフォーマンスが株式や債券を上回るなか、年金基金やヘッジファンドなど資産運用機関は、商品市場への投資を増やしている。

21.バーナンキFRB議長は28日の上院銀行住宅都市委員会での証言後の質疑応答で以下の通り発言。

  (発言要旨)
★恐らく一部の銀行は破たんするだろう。価格が下落している地域の不動産に重点的に投資した小規模で、新規の銀行だ。
★大手銀行は資本比率がなお健全だ。金融システムの主要部分を構成する大手の国際的な銀行は深刻な問題を抱えることはないだろう。

22.アップル(AAPL)
COOのティモシー・クック氏が、ゴールドマン・ザックスのコンファレンスにて以下の通りコメント。27日引け後に公表。

  (要旨)
★今年1000万台iPhone販売計画は予定通り順調なペースで進んでいる。
★通信サービス会社からのiPhoneへの関心は恩沢である。
★今年は更に多くの市場でiPhone販売を手掛ける。
★iPhoneを単なる機器から、プラットフォームに持っていく為に尽力している。

23.モノラインに好材料。
@MBIA(MBI)
MBIAが27日引け後ポジティブコメント。ムーディーズとS&Pは、格付けを12−18ヶ月維持の可能性があると言う。株式希薄化のない資本増強方法や、保証した証券の一部への再保険を検討していると言う。ブラウンCEOが、MBIAは現在安定した状況にあると発言。

Aアムバック(ABK)
少なくも主要銀行2行が救済に参加した可能性があり、サーベラスも参加したと27日引け後CNBCが報じた。


ベア材料
1.ゴールドマン・ザックス(GS)
ゴールドマン・サックスは、2007年12月−08年2月(第1四半期)利益が3年間で最小となる可能性があると、WSJ紙が報じた。ゴールドマンは3月12日に決算を発表する予定。レバレッジド・バイアウト(LBO)向け融資や投資銀行業務など、回復に時間がかかりそうだと言う。

2.シティ・グループ(C)
オッペンハイマーは25日、シティグループの2008年の1株当たり利益見通しを引き下げた。シティグループの1株当たり利益見通しを75セントと従来予想の同2.70ドルから大幅に下方修正、シティの株価も16ドルを下回る可能性があると指摘。米信用市場の混迷に伴い、シティが1000億ドルを超える資産の売却を余儀なくされる可能性があるとしている。

3.欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのボネロ・マルタ中央銀行総裁が、景気の先行きに対する確信が増すまで、ECBは政策金利についての判断を差し控えるべきだとの認識を示した。

4.全米の地方自治体や地方公共団体は、3週連続で入札困難に陥りそう。入札方式証券(ARS)の需要が低下し、入札が不成立となるケースが相次いでいるためだ。

5.グリーンスパン前FRB議長は25日、アブダビでの会議で以下の通り発言。

  (発言要旨)
★今回の金融問題はこれまでよりも根深いため、今回のリセッションが過去2回のリセッションよりも深くなっても不思議はない。
★景気は失速した。失速しているときは、何か変調をきたすと下振れする。

6.米連邦住宅公社監督局(OFHEO)が26日発表した統計によると、2007年10−12月(第4四半期)の住宅価格指数は前期比1.3%低下し、予想(1.0%低下)を上回る下落幅だった。7―9月(第3四半期)は0.3%低下。10−12月期としては1991年以降で最大の低下率となった。

7.全米20都市部を対象にした2007年12月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9.1%低下(前月は同7.7%低下)し、予想(9.7%低下)を下回る下落幅だった。しかし、低下幅は2001年に20都市部のデータを取り始めて以来で最大で、マイナスは12カ月連続。全米の住宅価格は10−12月期に前年同期比8.9%下落。記録のある過去20年で最大の下げとなった。

8.1月の生産者物価指数(PPI)全完成品は前月比1%上昇(前月は0.3%低下)し、予想(0.4%上昇)を上回った。燃料や食品、薬品コストが上昇した。食品とエネルギー価格を除いたコア指数は0.4%上昇(前月は0.2%上昇)と、約1年ぶりの大幅な伸びだった。市場予想は0.2%上昇だった。

9.オフィス・デポ(ODP)
事務用品小売り世界2位のオフィス・デポが26日発表した2007年10−12月(第4四半期)決算は予想以上に利益が減少。北米の中小企業や個人の支出抑制が背景。

10.グーグル(GOOG)
UBSはグーグルの収益見通しを下方修正した。1月のcomScoreのデーターが発表になったが、"paid clicks" (ユーザーがクリックしてその広告を閲覧する度にカウントされる)が、前月比で7%減、前年比で横ばいとなったことを受け、わずか1ヶ月間のデータではあるが、我々は、グーグルの売上げ成長率に徐々に懐疑的になってきたとしている。

 (グーグルの予想数字を以下の通り下方修正)
  ○2008年通期ベース予想EPS…20.35ドルから20ドルに下方修正。
  ○同予想売上高…158億5800万ドルから157億ドルに下方修正。
  ○目標株価…650ドルから590ドルに引き下げる。

11.1月の新築一戸建て住宅販売は58万8000戸(前月比2.8%減少し)と、予想(60万戸)を下回った。1995年2月以来の最低水準。2007年12月は60万5000戸と、速報値の60万4000戸から上方修正された。

12.1月の米製造業耐久財新規受注額は前月比5.3%減少(前月は4.4%増)し、予想(4%減)を上回る減少幅だった。変動の大きい輸送用機器を除く受注も1月に前月比1.6%減と、予想(1.4%減)を上回る落ち込みだった。航空機を除く非国防資本財受注は1.4%減と、07年10月以来で最大の減少率。

13.ファニーメイ(FNM)
米住宅金融大手のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)が寄り前業績発表。2007年10−12月(第4四半期)の特別項目を除くベースでは1株当たり3.79ドルの赤字。予想は1.20ドルだった。

14.トール・ブラザーズ(TOL)
住宅建設トール・ブラザーズが27日寄り前業績発表。2007年11−2008年1月(第1四半期)の純損失は9600万ドル(1株当たり61セント)と、予想(50セントの赤字)を上回る赤字幅だった。赤字幅は1986年の株式公開以来最大となった。第1四半期業績には税引き前評価損として2億4550万ドル(1株当たり93セント)が含まれている。

15.マイクロソフト(MSFT)
欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、マイクロソフトが2004年に競争法(独占禁止法)違反で受けた是正命令を順守しなかったとして、過去最高となる8億9900万ユーロの制裁金支払いを命じた。「ウィンドウズ」と他社製品との接続に必要な特許ライセンス料を過剰に請求していたと言う。これで、マイクロソフトへの制裁金は合計で16億8000万ユーロとなる。今回の決定で2004年から続いていた競争法違反をめぐる問題が決着した。

16.アムジェン(AMGN)
バイオテクノロジー最大手アムジェンとジョンソン・アンド・ジョンソンが販売している貧血治療薬ががん患者の体内に血栓を形成し、死亡リスク10%高めるとする論文が米学会誌に発表された。

17.オートデスク(ADSK)
26日引け後に決算発表。買収費用など一部項目を除いた利益は1株当たり52セントと、予想(54セント)を下回った。国内顧客が発注を抑えたことや、マーケティングや研究費用の増加が響いた。

18.23日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は37万3000件と、予想(35万件)を上回った。ハリケーン「カトリーナ」の被害が影響した2005年10月以来の高水準。また、前週は35万4000件と速報値の34万9000件から上方修正された。

19.第4四半期(10−12月)の実質国内総生産改定値は前期比年率0.6%増加と、速報値と変わらず。予想(0.8%増)を下回った。10−12月期の個人消費は1.9%増と、速報値の2%から下方修正された。

  (特徴)
★純輸出…寄与度0.9ポイントと速報値(0.41ポイント)から上方修正された。
★住宅投資…前期比年率25.2%減(速報23.9%減)と大きく落ち込んだ。

20.スプリント・ネクステル(S)
@米携帯電話事業者3位のスプリント・ネクステルが28日寄り前業績発表。2007年10−12月(第4四半期)の売上高は5.7%減の98億5000万ドルと、予想(99億3500万ドル)を下回った。評価損など一部項目を除く10−12月期利益は1株当たり21セントと、予想(同18セント)を上回った。2005年に買収したネクステル・コミュニケーションズの価値引き下げや、68万3000人のサービス解約が響いた。 同社は資金調達のために与信枠から25億ドルを引き出した。 ヘッセ最高経営責任者(CEO)は、2008年は厳しい一年になるだろう。業績好転はしばらくないだろうと語った。

Aスタンダード・アンド・プアーズは28日、スプリント・ネクステルの格付けを投資不適格級に引き下げる方向で見直していることを明らかにした。スプリントの格付け「BBB−」をネガティブ方向で見直す「クレジット・ウォッチ・ネガティブ」に指定した。

21.ソーンバーグ(TMA)
米住宅ローン会社のソーンバーグ・モーゲージは28日、債権者からの追加担保差し入れ要求に応じるため、再度証券売り出しを検討していることを明らかにした。同社は昨年8月に219億ドル相当の資産を売却。追証が出た為、手元流動性が減少した。

22.フレディーマック(FRE)
住宅金融のフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)が28日寄り前業績発表。2007年10−12月(第4四半期)の純損失は1株当たりでは3.97ドルと、予想(2.06ドルの赤字)より赤字幅が大きかった。純損益ベースで過去最大の24億5000万ドルの赤字だった。フレディマックは信用損失が08年通期には22億ドルに、09年には29億ドルに拡大すると予想。同社のピッツェルCFOは、同社の保証事業の収入が今年、10%増加するとの見通しを示したことから株価は一時急伸した。ただし、サイロンCEOは、今年の住宅価格ならびに信用損失について引き続き極めて慎重に見ていると表明。

23.JPモルガン・チェース(JPM)
シティグループは、JPモルガン・チェースについて、レバレッジドローンと住宅ローン関連証券で追加評価損を計上する見込みだとして、27日引け後、同行の収益見通しを下方修正した。1−3月(第1四半期)の1株利益見通しを75セントと、これまでの1.02ドルから引き下げ、通期も3.90ドル(従来は4.15ドル)に下方修正した。

24.シアーズ・ホールディングス(SHLD)
米百貨店最大手のシアーズ・ホールディングスが28日業績発表。2007年11月−08年1月(第4四半期)の売上高は前年同期比6.8%減の150億7000万ドルだった。一部項目を除く一株当たり利益は3.04ドルと、予想(3.11ドル)を下回った。家電や衣料品の売り上げが低迷した。

25.メリル・リンチ(MER)
メリルリンチが傘下の住宅ローン金融会社、ファースト・フランクリン・ファイナンシャルの事業を縮小すると言う。CNBCが報じた。フランクリンの住宅ローン組成事業を閉鎖するが、サービシング(債権回収や管理)事業は維持する計画。





=以上=

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2008年02月28日

アプライド・マテリアルズが太陽電池製造装置事業に注力 2/27

アプライド・マテリアルズが太陽電池製造装置事業に注力

2月27日

森  崇


急成長している太陽電池の製造装置事業に注力
(会社側の計画)
★アプライドの前期(07年10月期)の太陽電池製造装置の売上比率はまだ7%程度だが、既存の薄型パネル製造装置事業の技術の応用が可能な同事業を収益の柱に育成する。
★売上高…25億−35億ドル(010年に07年比最大5倍となる35億ドルの売上高を目指す)
★営業利益率…25−35%

(太陽電池の製造装置市場)
08年の39億ドルから10年には67億ドルの規模に達すると試算。世界中で太陽電池の生産能力増強の動きが加速中。特に、「薄膜型」と呼ばれるタイプの太陽電池の生産能力を、現在の年15メガワットから、年6ギガワットに増やす計画を
持った企業が出ている。


直近の業況と展望
半導体製造装置最大手のアプライド・マテリアルズが2月12日引け後業績発表。2007年11月−08年1月(第1四半期)の決算内容はほぼ予想の範囲内だった。ただし、2−4月(第2四半期)の受注見通しは最大5%増と、一部のアナリスト予想(マイナス10%)を上回った。半導体メーカーからの需要が低調に推移するなかで、平面ディスプレーや太陽電池パネル向け製造装置分野に事業を拡大しており、これが奏功した。半導体製造装置の販売減少が響き、前年同期比で35%減益となった。一方、平面ディスプレー製造装置の受注は急増した。地球温暖化防止に向け、クリーン・エナジーの多用は、世界的トレンドになると見られる。民主党大統領が誕生しそうな米国にあっては、環境問題は最優先事項の一つとなろう。とりわけ太陽光発電への関心が高く、同社の平面ディスプレーへの需要は今後も増大しよう。


株価の動き
株価は底打ち後、20%以上上昇し、既に100日、200日移動平均線を上抜いた。
clip_20080228_03.JPG





=以上=
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米国株相場環境は改善 2/27

米国株相場環境は改善

2月27日

森  崇


本日の好材料
バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は半年ごとの下院金融委員会での証言で、インフレ高進の恐れはあるものの、利下げ継続を示唆した。また米連邦住宅公社監督局(OFHEO)はファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)に設けていた投資制限を解除すると発表。

FFレート先物は、3月18日FOMC時の0.5%利下げを100%、0.75%利下げを12%織り込んでいる。現行3%のFFレートが2.5%まで引き下げられると、食品とエネルギーを除くコア物価上昇率を差し引いた実質金利はほぼゼロになる。

物色対象が、これまでの国債一辺倒から、機関債等に移ってきた。
本来なら、今日は国債が買われても良かった環境だったが、大型入札(米財務省が27日に実施した2年債入札 (発行額260億ドル)の結果によると、最高落札利回りは2.045%と、入札直前の市場予想の2.025%を上回った。前回(1月28日)は2.237%だった。また応札倍率は2.14倍と、前回の2.33倍を下回った)もあり、売り叩かれ割安に放置されていた周辺銘柄まで物色され始めた。 これは、モノラインに好材料が出、徐々に金融市場が落ち着き始めた証である。


ミクロベースでも強材料が続出
1.IBM(IBM)に強材料が出、ハイテク株に波及、ナスダック指数上
  昇に貢献した。同社CFOが強気コメント。米国内の事業が今四半期
  改善する可能性があると言う。強い顧客需要が存在するもよう。

2.グーグル(GOOG)に関して、WSJ紙に急落は行き過ぎとのコメント
  が掲載された。
  ●JPモルガンのアナリスト、イムラン・カーン氏:
  ・コムスコアとグーグルのデーターを比べると数字の違いが大き
  すぎる。

  ●RBCキャピタルのアナリスト、ジョーダン・ローハン氏:
  ・投資家の反応は大げさすぎである。またデータは価格上昇によ
  り、1クリック当たりの収入の増加については触れられていない。
  ・広告主の動向をチェックしたところ、2月には支出が上向いてい
  るという結果になった。第1四半期の業績は決して良いものとは言
  えないだろうが、コムスコアの数字が示すほど悪いものにはなら
  ないだろう。


引け後にポジティブ材料が複数出た。

1.アップル(AAPL)
 COOのティモシー・クック氏が、ゴールドマン・ザックスのコンファ
 レンスにて以下の通りコメント。
(要旨)
★今年1000万台iPhone販売計画は予定通り順調なペースで進んでいる。
★通信サービス会社からのiPhoneへの関心は恩沢である。
★今年は更に多くの市場でiPhone販売を手掛ける。
★iPhoneを単なる機器から、プラットフォームに持っていく為に尽力している。

 これを受け、アップル株は引け後のOTC取引で本日の引け値比で5ド
 ル弱上昇。

2.モノラインに好材料。
@MBIA(MBI)
 MBIAが本日引け後ポジティブコメント。ムーディーズとS&Pは、格付
 けを12−18ヶ月維持の可能性があると言う。株式希薄化のない資本
 増強方法や、保証した証券の一部への再保険を検討していると言
 う。ブラウンCEOが、MBIAは現在安定した状況にあると発言。

Aアムバック(ABK)
 少なくも主要銀行2行が救済に参加した可能性があり、サーベラスも
 参加したと引け後CNBCが報じた。


25日指摘した通り、ダウ指数は短期のベアトレンドを上抜き始めており、その他外部環境も好転とも相俟って好調である。今日も、1月の新築一戸建て住宅販売が1995年2月以来の最低水準に落ち込み、1月の製造業耐久財新規受注額も予想以上に悪化していたおり、安寄りしたものの、全般切り返した。本日引け後のアップルの好材料もあり、リリーフ・ラリーが続きそう。
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2008年02月27日

グーグル株急落の背景と見通し 2/26

グーグル株急落の背景と見通し

2月26日

森  崇

1.UBSがネガティブ・コメント

(コメント要旨)
★1月のcomScoreのデーターが発表になったが、"paid clicks" (ユーザーがクリックしてその広告を閲覧する度にカウントされる)が、前月比で7%減、前年比で横ばいとなったことを受け、わずか1ヶ月間のデータではあるが、我々は、グーグルの売上げ成長率に徐々に懐疑的になってきた。

★ヤフーの"paid clicks"もやはり減少傾向を見せている。これは、景気減速の影響が、ネット販売市場にも押し寄せていることを示唆するものだ。ただし、検索市場そのものが広範にわたって減速してきたとは見ていない。

★弱気の市場センチメントと、短期的見通し悪化から、向こう数ヶ月間は、同社株は値動きの荒い展開となろう。

★グーグルの予想数字を以下の通り下方修正する。
 ○2008年通期ベース予想EPS…20.35ドルから20ドルに下方修正。
 ○同予想売上高…158億5800万ドルから157億ドルに下方修正。
 ○目標株価…650ドルから590ドルに引き下げる。

2.BMO Capital Market
株価の目標価格を、これまでの690ドルから590ドルへ下方修正した。2008年EPS予想も5.9%引き下げて20.32ドルにした。

3.その他ブローカーのコメント
@リーマン・ブラザーズ
以下が株価下落の要因と思われる。

(1) 1月のcomScoreのデーターが発表になったが、"paid clicks" (ユーザーがクリックしてその広告を閲覧する度にカウントされる)が、前月比で7%減、前年比で横ばいとなったことを嫌気した。
(2) Automatic Matching(検索機能の拡大)サービスに対する懸念

Aシティ・グループ
comScoreのデーターから、GOOGの1Qの業績が軟調であることが予想される。

Bジェフリーズ
comScoreのデーター結果から、GOOGの1Qのコンセンサスが下方修正される可能性があるだろう。

Cサスケハナ・フィナンシャルズ
comScoreのデーターを受けて、GOOG株は下落したが、これは一時的なもだろう。


私見

株価は決算発表以来下落トレンドを続けていた。高成長シナリオが崩壊しつつあるのではないかとの疑心暗鬼から、データに裏付けられた実態悪を織り込む展開に入ったのが、今回の急落である。ただし、データと言ってもわずか単月の数字であるし、景気悪化はコンセンサスで、当然ネット広告市場の打撃も予想されることである。現在の460ドルレベルは、昨年の最安値レベルであり、ここは高成長シナリオが完全に剥落したレベルと言えよう。株価は1年間以上ほぼ横ばっていたことになるからだ。かなり不安先行で売り崩された結果と言えよう。多くの機関投資家がコア・ポートフォリオとして保有しており、自社のロスカット・ルールに引っかかった結果、売らざるを得なくなったケースも多いと多いと見られる。ここは保有してじっくり待ちたいところ。利下げ継続、5月からの税還付、小売統計がいまだしっかりしている現状から判断して、株価の更なる深押しは想定し難い。

(グーグル株2年間チャート)
clip_20080227_03.JPG
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2008年02月26日

ダウ指数がベア・トレンドを上抜け始めた 2/25

ダウ指数がベア・トレンドを上抜け始めた

2月25日

森  崇

ヨーロッパでも銀行株中心に急伸
アムバック救済計画が進捗しているとの観測に加え、以下の通りの材料が出た。
英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は、カタール投資庁が同行に出資するとの観測から買われた。英紙サンデー・テレグラフが報じたところによれば、カ タール政府はRBSへの出資を検討していると言う。
英金融大手アライアンス・アンド・レスターも同業の英ロイズTSBグループが買収案を提示するとの見方が広がり急騰した。サンデー・テレグラフによれば、ロイズTSBはアライアンスとブラッド フォードに対する買収案の検討に入ったもよう。

米国でもモノラインに好材料が出、金融株が上げを主導した
@アムバック(ABK)
★金融保証会社(モノライン)大手のアムバックが計画している30億ドル規模の資本増強は、信用格付け会社がこの計画を受け入れれば、一両日中にも合意に達する可能性があると、WSJ紙が報じた。
★ドレスナー銀行は25日、アムバックが計画している30億ドルの資本増強に資金を拠出する方針を示した。
AMBIA
★S&Pが、保険部門の財務格付け見通しは“ネガティブ”ながら、AAAの財務格付け見直し対象リストから除外した。これを受け、同社株が急騰した他、同業のアムバック株も上昇。アムバックについては、S&Pは、依然格下げ方向で見直し対象とされた。とりあえず1-3月期は危機を回避できるだろうとの見方が強まった。


(ダウ指数6ヶ月間チャート)
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2008年02月25日

先週米国株を取り巻くブルベア材料

先週米国株を取り巻くブルベア材料

2月24日

森  崇

ブル材料
1.ウォルマート(WMT)
小売り最大手のウォルマート・ストアーズが19日寄り前業績発表。2007年11−08年1月(第4四半期)の売上高は前年同期比8.4%増の1074億ドル、日本部門の評価損計上など一部コストを除くベースでは1株当たり利益は1.04ドルだった。予想は1.02ドルだった。クリスマス商戦に向けた積極的な値引きが奏功するとともに、アジアならび中南米での売り上げが好調だった。また、2−4月期(第1四半期)の1株当たり利益は70-74セント、09年1月までの通期1株当たり利益は3.30−3.43ドルとの見通しを示した。1株当たり利益74セント、通期では同3.44ドルが見込まれていた。

2.アップル(AAPL)
アップルは、「iPodシャッフル」(容量1ギガバイト=GB)の価格を38%引き下げ、49ドルで販売することを明らかにした。昨年10−12月期はiPodシャッフルの出荷の伸びが鈍化していた。従来価格は79ドルだった。アップルはまた容量2GBのモデルも69ドルで発売する。2GBモデルは最大500曲保存できる。

3.MBIA(MBI)
金融保証会社の最大手MBIAは19日、ゲリー・ダントン会長兼CEOが同日付で辞任し、後任に元会長兼CEOのジョセフ・ブラウン氏が復帰すると発表。サブプライム住宅ローン問題で経営が悪化しており、ブラウン氏のもとで立て直しを目指す。

4.AIG(AIG)
保険大手に好材料。今週号のバロンズ紙が、CDSで失った48億8,000万ドルは取り返せるだろうとの観測記事を掲載した。

5.メドコ・ヘルス・ソリューションズ(MHS)
ヘルスケー大手が、2008年の利益予想を引き上げた。後発薬部門が好調だった。

6.マイクロン・テクノロジー(MU)
DRAM大手株の投資判断が引き上げられた。“マーケット・ウェイト”から“オーバー・ウェイト”に。トマス・ワイゼルが引き上げた。


7.オフィス・マックス(OMX)
オフィス用品小売りチェーンの決算が予想を上回った。

8.ユニシス(UIS)
コンピュータ・サービス大手が、部門のスピンオフ(分離・独立)等実施すべく、コンサルタントとして、ベアスターンズを採用した。

9.銅、金、石油等資源株
商品相場全体が堅調となるなか、原油とガソリン先物はいずれも最高値を記録。銅価格が4ヶ月来の高値をつけたことから、フリーポート・マクモラン(FCX)や、ニューコア(NUE)、ニューモント・マイニング(NEM)等が上昇。

10.全米ホームビルダー協会(NAHB)がこの日発表した2月の米住宅市場指数は20だった。前月は19で、予想は19だった。

11.MBIA(MBI)
世界最大の金融保証会社(モノライン)、MBIAのブラウン新CEOは、再建計画で監督当局と週内に合意に達する可能性があるとの認識を示した。ブラウンCEOは、MBIAが保証事業の2分割、もしくは資本増強を検討していることを表明。一方で、同業で世界2位のアムバック・フィナンシャル・グループは19日、住宅ローン関連証券事業を分離して新規の保証契約を停止することは計画していないことを明らかにしている。

12.1月の住宅着工件数は前月比0.8%増の101万2000戸(前月は100万4000戸)と、予想(101万戸)を上回った。先行指標となる1月の住宅着工許可件数は3%減の104万8000件(前月は108万件)と、予想(105万件)を下回った。

13.ヒューレット・パッカード(HPQ)
ヒューレット・パッカードが19日引け後に好決算を発表。ガイダンスまで含めても素晴らしい業績だった。得意なプリンター部門の業績も好決算に貢献した。

第1四半期(11‐1月期)実績
○売上高…284億6,700万ドル(コンセンサス予想は275億5,500万ドル)
○1株当たり利益…0.86ドル(コンセンサス予想は0.81ドル)

第2四半期(2‐4月期)予想
○売上高…277億ドル〜279億ドル(コンセンサス予想は274億6,139万ドル)
○1株当たり利益… 0.83ドル〜0.84ドル(コンセンサス予想0.82ドル)

2008年通期見通し
○売上高…1,135億〜1,140ドル(コンセンサス予想は1,120億695万ドル)
○1株当たり利益…3.50ドル〜3.54ドル(コンセンサス予想3.37ドル)

14.シスコシステムズ(CSCO)
シティ・グループにより投資判断が引き上げられた(保有→買い)。背景は、株価の割安さ、今回の景気悪化でも、製品需要の落ち込みは2001−2002年ほど大きなものにならないとの見通しに基づく。

15.アナログ・デバイシーズ(ADI)
ゲーム機向け半導体メーカーが好決算を20日引け後発表。11月−1月(第1四半期)利益は、2つの事業部門売却が寄与し、前年同期の2倍強となった。また需要減速により今年の売り上げの伸び鈍化が懸念されるなか、同社は08年2−4月(第2四半期)の増収率が最大で4%になるとの見通しを示した。

16.シノプシス(SNPS)
  コンピュータ用半導体設計ソフトが好決算を20日引け後発表。11月−1月(第1四半期)の利益と、2008年通期ベース利益見通しが予想を上回った。

17.リサーチ・イン・モーション(RIMM)
ブラックベリー・メーカーに好材料。今四半期のネットサービス加入者数が218万人(12月時の会社側予想は182万人だった)になると言う。

18.情報サービス企業英リード・エルゼビアは21日、リスク管理情報サービスのチョイスポイント(CPS)に、現金41億ドル(約4430億円)での買収提案を行った。リードはチョイスポイント株1株に対し50ドルを支払う。これは、ニューヨーク市場での20日のチョイスポイント株終値を49%上回る。

19.医療情報サイトのHLTH(HLTH)が、84%の株式を保有する医療ソリューションのWebMD(WBMD)と合併すると言う。

20.JCペニー(JCP)
米百貨店3位のJCペニーが21日寄り前業績発表。2007年11−08年1月(第4四半期)の純利益は4億3000万ドル(1株当たり1.93ドル)。予想1株当たり利益は1.77ドルだった。値引きが奏功し、純利益はアナリスト予想ほどには減少しなかった。

21.アイトロン(ITRI)
自動測定システムメーカーのアイトロンが発表した2007年10−12月期決算では、一部項目を除く利益が予想を大幅に上回った。

22.FRBは22日、ターム物資金入札(規模300億ドル、期間28日)の最低応札金利を2.81%に設定したと発表した。金融システムへの資金供給が必要な限り、2週間ごとの入札を続ける方針を示している。

23.イラクのイスラム教シーア派の反米指導者サドル師は22日、今後半年間、傘下の民兵組織であるマハディ軍の軍事活動停止を延長すると発表。マハディ軍は、駐留米軍やスンニ派勢力への攻撃を続けていた。

24.アムバック(ABK)
金融保証会社の銀行団による救済策が、来週月曜日か火曜日に発表される見通しとの報道がCNBCによりなされた。



ベア材料
1.ミネアポリス連銀のスターン総裁は19日、ミネソタ州で講演。

  (発言要旨)
★米経済には1990年代初期のような経済成長を妨げ、失業率を上昇させるより広範な信用収縮のリスクが存在している。
★こうした環境では金融市場の展開や経済活動に関連した情報に対して引き続き敏感になる必要がある。

2.クレディ・スイス(CS)
スイスの金融大手クレディ・スイスは19日、サブプライムローンの焦げ付き問題を発端とする金融市場混乱の影響で、保有有価証券に約28億5000万ドルの追加損失が発生したと発表。これによって、2008年1月〜3月期決算は純利益が約10億ドル減少する。

3.マイクロソフト(MSFT)
ヤフーの買収を実現させるため、プロキシーファイト(委任状争奪戦)に3000万ドルを費やす用意があると言う。CNBCが報じた。

4.ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
通信サービス大手が、一月一律99.99ドルで使い放題のサービスを開始。AT&T等からの顧客獲得が目標。ただし、競争激化、利益率低下見通しを背景に株は売られた。

5.米連邦準備制度理事会(FRB)が1月9日と21日の電話会議ならびに米連邦公開市場委員会(FOMC、2007年1月29−30日開催)の議事録を公表。

  (内容要旨)
★株価下落に加え、住宅価格の低下が続いているため、家計の資産縮小を通じて消費を圧迫する可能性が高い。当面は低い実質金利が適切。
★景気見通しが改善すれば、最近の利下げの一部を反転、恐らく急速な反転さえも適切となる可能性があると指摘したメンバーもいた。
★景気の弱さを考慮すると、インフレが今後数四半期で抑制される可能性が高い。
★消費者ならびに企業に対する信用がひっ迫しているようで、景気拡大の抑制につながっているようだ。
★経済予測では、2008年第4四半期の実質GDPは前年同期比1.3−2%増。昨年10月の時点では1.8−2.5%増と予想されていた。

  (FOMCが同時に公表した新経済見通し)
米連邦公開市場委員会(FOMC)は今年の経済成長率見通しを約0.5ポイント引き下げ、失業率見通しを引き上げた。FOMCの議事録公開とともに明らかになった。2008年第4四半期の実質国内総生産(GDP)は前年同期比1.3−2%増。昨年10月の時点では1.8−2.5%増と予想されていた。また今年第4四半期の平均失業率は5.2−5.3%。従来予想の4.8―4.9%から引き上げられた。食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は今年第4四半期に前年同期比2−2.2%を予想。10月の予想では1.7−1.9%とされていた。総合指数は同2.1−2.4%の上昇と、従来予想の1.8−2.1%上昇から上方修正された。

6.1月の米消費者物価指数は前月比0.4%上昇(前月も0.4%上昇)と、予想(0.3%上昇)を上回った。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は1月に前月比0.3%上昇(前月は0.2%上昇)と、予想(0.2%上昇)を上回った。コアCPIは前年比で2.5%上昇と、2007年3月以来で最大の伸びだった。2007年通年でのコアCPIは2.4%上昇だった。

  (内訳)
★エネルギー価格…0.7%上昇
★食品価格…0.7%上昇
★被服費は0.4%上昇

7.証券株
シティグループが、ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレー、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの利益見通しを下方修正した。ゴールドマンの12−2月期の1株当たり利益見通しを3.70ドルと、従来見通しの6.70ドルから下方修正。リーマンブラザーズの第1四半期1株当たり見通しについては1.50ドルと、前回見通しの1.78ドルから引き下げた。モルガン・スタンレーについては1.40ドルと、従来予想の1.69ドルから下方修正した。更に、第1四半期に総額40億ドル近い評価損が生じると予想。ゴールドマンが27億ドル、モルガン・スタンレーが7億ドル、リーマンが5億ドルと見込んでいる。

8.スリーコム(COMS)
投資会社ベイン・キャピタルと中国最大の通信機器メーカー華為技術は20日、ネットワーク機器メーカー、スリーコムの買収(22億ドル)で、米政府への承認申請を取り下げた。ベインと華為技術は対米外国投資委員会(CFIUS)に買収の承認を申請したが、CFIUSがスリーコムのティッピングポイント部門について疑問を提起したことから、承認申請を撤回。ティッピングポイントは米政府機関が使用しているセキュリティソフトウエアを販売している。

9.全米抵当貸付銀行協会(MBA)が20日発表した15日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比22.6%低下し822.8と、2003年7月25日で終わった1週間以来の大幅低下となった。住宅ローン金利上昇が圧迫要因となった。住宅ローン30年物固定金利は平均6.09%と、前週の5.72%から上昇した。

  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…前週から27.9%低下した。
★購入指数…同11.5%低下。

10.クレディ・アグリコル
仏大手銀行クレディ・アグリコルが3月5日の決算発表で6億5000万−9億ユーロの評価損を発表する可能性があると報じた。公表済みの25億ユーロと合わせると、サブプライムローンに絡んだ評価損としては同国最大規模となるという。同業のソシエテ・ジェネラルはこれまでサブプライムローン関連で26億ユーロの損失を発表している。フランスの銀行最大手BNPパリバはこれまでに5億8900万ユーロの評価損を公表している。

11.フィラデルフィア連銀が21日に発表した2月の同地区の製造業景況指数はマイナス24(前月はマイナス20.9)と、予想(マイナス10)を大幅に下回った。これは前回リセッション(景気後退)に陥る直前以来の低水準で、7年ぶりのレベル。


12.1月の米景気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.1%低下(前月も0.1%低下)と、予想に一致した。同指数の低下はこれで4カ月連続。LEIを構成する10項目のうち4項目がマイナス寄与となった。


  (マイナス寄与の項目)
S&P500指数、建設許可、長短金利スプレッド、非国防資本財受注

13.ターゲット(TGT)
  シティ・グループがターゲットの投資判断を“保有”から“売り”に引き下げた。ウォールマートとの競争激化、クレジットカード部門の利益率低下が背景。

14.米国で州政府など地方自治体や地方公共団体が発行する入札方式証券(ARS)の需要が落ち込み、十分な応札が集まらず入札が不成立となるケースが相次いでいる。地方債入札が不成立となり、発行体の借り入れコストは最大で20%上昇。ゴールドマン、UBS、メリルリンチといった金融機関のディーラーが、自己資金で地方債の買い入れをやめたことが大きく影響している。

15.セルビアの首都ベオグラードの米国大使館が、コソボ独立に反対するセルビア人により放火される事件が起きた。

16.ボーイング(BA)
JALやANAが発注した787-3型製造を一部停止すると言う。

17.16日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は34万9000件と、前週から9000件減少。予想と一致。前週は35万8000件と速報値の34万8000件から上方修正された。4週間移動平均は36万500件と、ハリケーン「カトリーナ」の被害が影響した2005年10月以来の高水準となった。

18.マイクロソフト(MSFT)
マイクロソフトは21日、同社の基本ソフト“ウィンドウズ”などの設計図にあたる「ソースコード」を社外のソフト開発者らにも公開すると発表。同社はこれまで一部情報の公開にとどめてきたが、この方針を大きく転換。

(背景)
@“ウィンドウズ”の欠陥をついたウイルスが広がり、安全対策への不安が高まっており、公開を求める声が起きていた。
  A他社が互換性のあるプログラムを開発しやすくなるよう措置を講じることにより、欧州監督当局の要求に従った。


19.ゼネラル・モーターズ(GM)
米道路交通安全局(NHTSA)は、ゼネラル・モーターズ(GM)のスポーツワゴン「ポンティアック・バイブ」を対象に安全面での調査を開始したと発表した。

20.サントラスト・バンクス(STI)
スタンダード・アンド・プアーズは、サントラスト・バンクスの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。住宅ローンに絡む損失拡大が背景。

21.主要証券株に悪材料
サンフォード・バーンスティンは証券大手ゴールドマン・サックス、リーマン・ブラザーズ、ベアー・スターンズの2007年12月−08年2月(第1四半期)利益見通しをそれぞれ40%以上引き下げた。投資銀行収益と、トレーディング収益の減少見通しが背景。

  (2007年12月−08年2月期の1株当たり利益見通しの内訳)
★ベアー・スターンズ…1.59ドル(41%下方修正)
★リーマン・ブラザーズ…1.15ドル(42%下方修正)
★ゴールドマン・サックス…3.03ドル(45%下方修正)
★モルガン・スタンレー…1.49ドル(12%下方修正、多角化が進展しおり、利益の落ち込みは緩慢が予想されると言う)

  (投資判断内訳)
★モルガン・スタンレー…「アウトパフォーム」
★ベアー・スターンズ、リーマン、ゴールドマン…「マーケット・パフォーム」

22.生保業界の含み損試算
格付け会社フィッチ・レーティングスが、21日付けレポートにて以下の通り指摘。

  (要旨)
★米生保業界は、サブプライムローンに絡んだ証券関連で、2007年の含み損は推定70億−80億ドルで、これが年内に計上される見込み。また07年10−12月(第4四半期)の税引き前の実現損20億−30億ドルを公表するだろう。
★現時点では、米生保業界のサブプライムに絡んだ投資額は対処可能。


23.GMAC
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズはゼネラル・モーターズが出資する自動車・住宅ローン大手、GMACの信用格付けを引き下げた。住宅市場の低迷、金融機関の貸し渋り等を背景にローン原資の調達が困難になるからだと言う。

 (内訳)
★カウンターパーティ格付け…「BB+/B」→「B+/C」に。
★住宅ローン部門のレジデンシャル・キャピタル(ResCap)の格付け…「BB+/B」→「B/C」に。

24.アルキャン
欧州委員会はカナダのアルミニウム大手アルキャンの調査に乗り出した。競争法違反の嫌疑が背景。アルキャンは昨年、英・オーストラリア系鉱山会社リオ・ティント・グループに買収された。

25.ファニーメイ(FRE)(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(FNM)(連邦住宅貸付抵当公社)メリル・リンチが、両社株の投資判断を“中立”から“売り”に引き下げた。住宅、社債市場の不振から、2011年まで収益は圧迫されるだろう。また、今後予想される試練を株価は十分に織り込んでいないとしている。

26.MBIA(MBI)
ドイチェ・バンクが、金融保証会社大手の2008年通期ベース利益予想を11%引き下げた。まだ多額の損失計上が予想されるとしている。これを受け、同業アムバック(ABK)株も連れ安。

27.シティ・グループ(C)
オッペンハイマーが、21日遅くネガティブ・コメントを出した。シティは、資本増強が十分でなく、再度減配する可能性があると言う。また、リセッション懸念の高まる中、金融株は、今年、更に15%〜50%下落するかもしれないとした。

28.インテュイット(INTU)
税務ソフト世界最大手のインテュイットに悪材料。同社は21日引け後業績発表。2008年2−4月(第3四半期)と5−7月(第4四半期)の業績見通しがアナリスト予想を下回った。税務ソフトのオンライン販売が増えたことが
背景。

29.ユナイテッド・ナチュラル・フーズ(UNFI)
米食品卸売大手のユナイテッド・ナチュラル・フーズが21日引け後業績発表。2008年7月通期の利益見通しを引き下げた。      



=以上=
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2008年02月22日

今週米国株を取り巻くブルベア材料

今週米国株を取り巻くブルベア材料

2月21日

森  崇


ブル材料
1.ウォルマート(WMT)
小売り最大手のウォルマート・ストアーズが19日寄り前業績発表。2007年11−08年1月(第4四半期)の売上高は前年同期比8.4%増の1074億ドル、
日本部門の評価損計上など一部コストを除くベースでは1株当たり利益は1.04ドルだった。予想は1.02ドルだった。クリスマス商戦に向けた積極的な値引きが奏功するとともに、アジアならび中南米での売り上げが好調だった。また、2−4月期(第1四半期)の1株当たり利益は70-74セント、09年1月までの通期1株当たり利益は3.30−3.43ドルとの見通しを示した。1株当たり利益74セント、通期では同3.44ドルが見込まれていた。

2.アップル(AAPL)
アップルは、「iPodシャッフル」(容量1ギガバイト=GB)の価格を38%引き下げ、49ドルで販売することを明らかにした。昨年10−12月期はiPodシャッフルの出荷の伸びが鈍化していた。従来価格は79ドルだった。アップルはまた容量2GBのモデルも69ドルで発売する。2GBモデルは最大500曲保存できる。

3.MBIA(MBI)
金融保証会社の最大手MBIAは19日、ゲリー・ダントン会長兼CEOが同日付で辞任し、後任に元会長兼CEOのジョセフ・ブラウン氏が復帰すると発表。サブプライム住宅ローン問題で経営が悪化しており、ブラウン氏のもとで立て直しを目指す。

4.AIG(AIG)
保険大手に好材料。今週号のバロンズ紙が、CDSで失った48億8,000万ドルは取り返せるだろうとの観測記事を掲載した。

5.メドコ・ヘルス・ソリューションズ(MHS)
ヘルスケー大手が、2008年の利益予想を引き上げた。後発薬部門が好調だった。

6.マイクロン・テクノロジー(MU)
DRAM大手株の投資判断が引き上げられた。“マーケット・ウェイト”から“オーバー・ウェイト”に。トマス・ワイゼルが引き上げた。

7.オフィス・マックス(OMX)
オフィス用品小売りチェーンの決算が予想を上回った。

8.ユニシス(UIS)
コンピュータ・サービス大手が、部門のスピンオフ(分離・独立)等実施すべく、コンサルタントとして、ベアスターンズを採用した。

9.銅、金、石油等資源株
商品相場全体が堅調となるなか、原油とガソリン先物はいずれも最高値を記録。銅価格が4ヶ月来の高値をつけたことから、フリーポート・マクモラン(FCX)や、ニューコア(NUE)、ニューモント・マイニング(NEM)等が上昇。

10.全米ホームビルダー協会(NAHB)がこの日発表した2月の米住宅市場指数は20だった。前月は19で、予想は19だった。

11.MBIA(MBI)
世界最大の金融保証会社(モノライン)、MBIAのブラウン新CEOは、再建計画で監督当局と週内に合意に達する可能性があるとの認識を示した。ブラウンCEOは、MBIAが保証事業の2分割、もしくは資本増強を検討していることを表明。一方で、同業で世界2位のアムバック・フィナンシャル・グループは19日、住宅ローン関連証券事業を分離して新規の保証契約を停止することは計画していないことを明らかにしている。

12.1月の住宅着工件数は前月比0.8%増の101万2000戸(前月は100万4000戸)と、予想(101万戸)を上回った。先行指標となる1月の住宅着工許可件数は3%減の104万8000件(前月は108万件)と、予想(105万件)を下回った。

13.ヒューレット・パッカード(HPQ)
ヒューレット・パッカードが19日引け後に好決算を発表。ガイダンスまで含めても素晴らしい業績だった。得意なプリンター部門の業績も好決算に貢献した。

第1四半期(11‐1月期)実績
○売上高…284億6,700万ドル(コンセンサス予想は275億5,500万ドル)
○1株当たり利益…0.86ドル(コンセンサス予想は0.81ドル)

第2四半期(2‐4月期)予想
○売上高…277億ドル〜279億ドル(コンセンサス予想は274億6,139万ドル)
○1株当たり利益… 0.83ドル〜0.84ドル(コンセンサス予想0.82ドル)

2008年通期見通し
○売上高…1,135億〜1,140ドル(コンセンサス予想は1,120億695万ドル)
○1株当たり利益…3.50ドル〜3.54ドル(コンセンサス予想3.37ドル)

14.シスコシステムズ(CSCO)
シティ・グループにより投資判断が引き上げられた(保有→買い)。背景は、株価の割安さ、今回の景気悪化でも、製品需要の落ち込みは2001−2002年ほど大きなものにならないとの見通しに基づく。

15.アナログ・デバイシーズ(ADI)
ゲーム機向け半導体メーカーが好決算を20日引け後発表。11月−1月(第
1四半期)利益は、2つの事業部門売却が寄与し、前年同期の2倍強となっ
た。また需要減速により今年の売り上げの伸び鈍化が懸念されるなか、同社
は08年2−4月(第2四半期)の増収率が最大で4%になるとの見通しを示
した。

16.シノプシス(SNPS)
コンピュータ用半導体設計ソフトが好決算を20日引け後発表。11月−1月
(第1四半期)の利益と、2008年通期ベース利益見通しが予想を上回った。

17.リサーチ・イン・モーション(RIMM)
ブラックベリー・メーカーに好材料。今四半期のネットサービス加入者数が
218万人(12月時の会社側予想は182万人だった)になると言う。

18.情報サービス企業英リード・エルゼビアは21日、リスク管理情報サービスのチョイスポイント(CPS)に、現金41億ドル(約4430億円)での買収提
案を行った。リードはチョイスポイント株1株に対し50ドルを支払う。こ
れは、ニューヨーク市場での20日のチョイスポイント株終値を49%上回る。

19.医療情報サイトのHLTH(HLTH)が、84%の株式を保有する医療ソリューションのWebMD(WBMD)と合併すると言う。

20.JCペニー(JCP)
米百貨店3位のJCペニーが21日寄り前業績発表。2007年11−08年1月(第4四半期)の純利益は4億3000万ドル(1株当たり1.93ドル)。予想1株当たり利益は1.77ドルだった。値引きが奏功し、純利益はアナリスト予想ほどには減少しなかった。

8.アイトロン(ITRI)
自動測定システムメーカーのアイトロンが発表した2007年10−12月期決算では、一部項目を除く利益が予想を大幅に上回った。



ベア材料
1.ミネアポリス連銀のスターン総裁は19日、ミネソタ州で講演。

  (発言要旨)
★米経済には1990年代初期のような経済成長を妨げ、失業率を上昇させるより広範な信用収縮のリスクが存在している。
★こうした環境では金融市場の展開や経済活動に関連した情報に対して引き続き敏感になる必要がある。

2.クレディ・スイス(CS)
スイスの金融大手クレディ・スイスは19日、サブプライムローンの焦げ付き問題を発端とする金融市場混乱の影響で、保有有価証券に約28億5000万ドルの追加損失が発生したと発表。これによって、2008年1月〜3月期決算は純利益が約10億ドル減少する。

3.マイクロソフト(MSFT)
ヤフーの買収を実現させるため、プロキシーファイト(委任状争奪戦)に3000万ドルを費やす用意があると言う。CNBCが報じた。

4.ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
通信サービス大手が、一月一律99.99ドルで使い放題のサービスを開始。
AT&T等からの顧客獲得が目標。ただし、競争激化、利益率低下見通しを背景に株は売られた。

5.米連邦準備制度理事会(FRB)が1月9日と21日の電話会議ならびに米連邦公開市場委員会(FOMC、2007年1月29−30日開催)の議事録を公表。


  (内容要旨)
★株価下落に加え、住宅価格の低下が続いているため、家計の資産縮小を通じて消費を圧迫する可能性が高い。当面は低い実質金利が適切。
★景気見通しが改善すれば、最近の利下げの一部を反転、恐らく急速な反転さえも適切となる可能性があると指摘したメンバーもいた。
★景気の弱さを考慮すると、インフレが今後数四半期で抑制される可能性が高い。
★消費者ならびに企業に対する信用がひっ迫しているようで、景気拡大の抑制につながっているようだ。
★経済予測では、2008年第4四半期の実質GDPは前年同期比1.3−2%増。昨年10月の時点では1.8−2.5%増と予想されていた。


  (FOMCが同時に公表した新経済見通し)
米連邦公開市場委員会(FOMC)は今年の経済成長率見通しを約0.5ポイント引き下げ、失業率見通しを引き上げた。FOMCの議事録公開とともに明らかになった。2008年第4四半期の実質国内総生産(GDP)は前年同期比1.3−2%増。昨年10月の時点では1.8−2.5%増と予想されていた。また今年第4四半期の平均失業率は5.2−5.3%。従来予想の4.8―4.9%から引き上げられた。食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は今年第4四半期に前年同期比2−2.2%を予想。10月の予想では1.7−1.9%とされていた。総合指数は同2.1−2.4%の上昇と、従来予想の1.8−2.1%上昇から上方修正された。

6.1月の米消費者物価指数は前月比0.4%上昇(前月も0.4%上昇)と、予想
(0.3%上昇)を上回った。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は1月に前月比0.3%上昇(前月は0.2%上昇)と、予想(0.2%上昇)を上回った。コアCPIは前年比で2.5%上昇と、2007年3月以来で最大の伸びだった。2007年通年でのコアCPIは2.4%上昇だった。


  (内訳)
★エネルギー価格…0.7%上昇
★食品価格…0.7%上昇
★被服費は0.4%上昇

7.証券株
シティグループが、ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレー、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの利益見通しを下方修正した。ゴールドマンの12−2月期の1株当たり利益見通しを3.70ドルと、従来見通しの6.70ドルから下方修正。リーマンブラザーズの第1四半期1株当たり見通しについては1.50ドルと、前回見通しの1.78ドルから引き下げた。モルガン・スタンレーについては1.40ドルと、従来予想の1.69ドルから下方修正した。更に、第1四半期に総額40億ドル近い評価損が生じると予想。ゴールドマンが27億ドル、モルガン・スタンレーが7億ドル、リーマンが5億ドルと見込んでいる。

8.スリーコム(COMS)
投資会社ベイン・キャピタルと中国最大の通信機器メーカー華為技術は20日、ネットワーク機器メーカー、スリーコムの買収(22億ドル)で、米政府への承認申請を取り下げた。ベインと華為技術は対米外国投資委員会(CFIUS)に買収の承認を申請したが、CFIUSがスリーコムのティッピングポイント部門について疑問を提起したことから、承認申請を撤回。ティッピングポイントは米政府機関が使用しているセキュリティソフトウエアを販売している。

9.全米抵当貸付銀行協会(MBA)が20日発表した15日までの1週間の住宅ローン申請指数は前週比22.6%低下し822.8と、2003年7月25日で終わった1週間以来の大幅低下となった。住宅ローン金利上昇が圧迫要因となった。
住宅ローン30年物固定金利は平均6.09%と、前週の5.72%から上昇した。


  (その他主要指数動向)
★借り換え指数…前週から27.9%低下した。
★購入指数…同11.5%低下。

10.クレディ・アグリコル
仏大手銀行クレディ・アグリコルが3月5日の決算発表で6億5000万−9億ユーロの評価損を発表する可能性があると報じた。公表済みの25億ユーロと合わせると、サブプライムローンに絡んだ評価損としては同国最大規模となるという。同業のソシエテ・ジェネラルはこれまでサブプライムローン関連で26億ユーロの損失を発表している。フランスの銀行最大手BNPパリバはこれまでに5億8900万ユーロの評価損を公表している。

11.フィラデルフィア連銀が21日に発表した2月の同地区の製造業景況指数はマイナス24(前月はマイナス20.9)と、予想(マイナス10)を大幅に下回った。
これは前回リセッション(景気後退)に陥る直前以来の低水準で、7年ぶりのレベル。

12.1月の米景気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.1%低下(前月も0.1%低下)と、予想に一致した。同指数の低下はこれで4カ月連続。LEIを構成する10項目のうち4項目がマイナス寄与となった。


  (マイナス寄与の項目)
S&P500指数、建設許可、長短金利スプレッド、非国防資本財受注

13.ターゲット(TGT)
  シティ・グループがターゲットの投資判断を“保有”から“売り”に引き下げた。ウォールマートとの競争激化、クレジットカード部門の利益率低下が背景。

14.米国で州政府など地方自治体や地方公共団体が発行する入札方式証券(ARS)の需要が落ち込み、十分な応札が集まらず入札が不成立となるケースが相次いでいる。地方債入札が不成立となり、発行体の借り入れコストは最大で20%上昇。ゴールドマン、UBS、メリルリンチといった金融機関のディーラーが、自己資金で地方債の買い入れをやめたことが大きく影響している。

15.セルビアの首都ベオグラードの米国大使館が、コソボ独立に反対するセルビア人により放火される事件が起きた。

16.ボーイング(BA)
JALやANAが発注した787-3型製造を一部停止すると言う。

17.16日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は34万9000件と、前週から9000件減少。予想と一致。前週は35万8000件と速報値の34万8000件から上方修正された。4週間移動平均は36万500件と、ハリケーン「カトリーナ」の被害が影響した2005年10月以来の高水準となった。

18.マイクロソフト(MSFT)
マイクロソフトは21日、同社の基本ソフト“ウィンドウズ”などの設計図にあたる「ソースコード」を社外のソフト開発者らにも公開すると発表。同社はこれまで一部情報の公開にとどめてきたが、この方針を大きく転換。


(背景)
@“ウィンドウズ”の欠陥をついたウイルスが広がり、安全対策への不安が高まっており、公開を求める声が起きていた。
A他社が互換性のあるプログラムを開発しやすくなるよう措置を講じることにより、欧州監督当局の要求に従った。

19.ゼネラル・モーターズ(GM)
米道路交通安全局(NHTSA)は、ゼネラル・モーターズ(GM)のスポーツワゴン「ポンティアック・バイブ」を対象に安全面での調査を開始したと発表した。

20.サントラスト・バンクス(STI)
スタンダード・アンド・プアーズは、サントラスト・バンクスの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。住宅ローンに絡む損失拡大が背景。



=以上=

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ニューモント・マイニング(NEM)決算速報

ニューモント・マイニング(NEM)決算速報

2月21日

森  崇



第4四半期(10‐12月期)実績
○売上高…14億1,000万ドル(コンセンサス予想14億9,682万ドル)
○1株当たり損失…0.63ドル(コンセンサス予想0.43ドル利益)


(売上高推移)
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(地域別金販売量)
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(会社側コメント)
○生産量が減少したこと、資産の評価損を計上したことが赤字の要因となった。
○銅の売上が前年同期比減となった。





私見

決算内容は不振だったが、@株価が先んじて値幅調整に入っていたこと、A金価格が史上最高値を更新する等、米国利下げ継続、ドル安観測からヘッジ側面で、金は根強い人気に支えられていること等から、株価はいまだ上昇トレンドを維持している。

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2008年02月21日

トランス・オーシャン(RIG)決算速報

トランス・オーシャン(RIG)決算速報

2月20日

森  崇


第4四半期(10‐12月期)実績
○売上高…15億4,000万ドル(コンセンサス予想20億6,485万ドル)
○1株当たり利益…3.40ドル(コンセンサス予想2.51ドル)


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(出所:Transocean Inc)


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(各掘削装置のリース《1日当たり》価格)clip_20080221_05.JPG
(出所:Transocean Inc)


(会社側コメント)
○順調な四半期となった。
○採掘装置のリースも順調だった。
○今後も需要が拡大する見込みだと思われる。




私見

利益が大幅に予想を上回った。掘削装置のリースも順調で、相変わらず好調な決算だった。原油相場が上値追いとなっており、同社株価も最高値奪回が見込まれる。

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2008年02月20日

ヒューレット・パッカード(HPQ)決算速報

ヒューレット・パッカード(HPQ)決算速報
                               
2月19日

森  崇

第1四半期(11‐1月期)実績
○売上高…284億6,700万ドル(コンセンサス予想は275億5,500万ドル)
○1株当たり利益…0.86ドル(コンセンサス予想は0.81ドル)


(部門別売上高)
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第2四半期(2‐4月期)予想
○売上高…277億ドル〜279億ドル(コンセンサス予想は274億6,139万ドル)
○1株当たり利益… 0.83ドル〜0.84ドル(コンセンサス予想0.82ドル)



2008年通期見通し
○売上高…1,135億〜1,140ドル(コンセンサス予想は1,120億695万ドル)
○1株当たり利益…3.50ドル〜3.54ドル(コンセンサス予想3.37ドル)

(会社側コメント)
○経費削減が計画通り実行できた。
○ソフトウェア、プリンター部門が好調だった。
○パーソナルシステムの出荷は29%増となった。


私見
ガイダンスまで含めても素晴らしい業績だった。得意なプリンター部門の業績も好決算に貢献した。株価チャートは明らかにW底を打った形となった。引け後の
OTC取引では本日引け値比で2ドル強株価が上昇(NY時間午後5時現在)し、46ドル台で取引されている。

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=以上=
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ウォルマート・ストアーズ(WMT)決算速報

ウォルマート・ストアーズ(WMT)決算速報

2月19日

森  崇


第4四半期(11‐1月期)実績
○売上高…107億4,000万ドル(コンセンサス予想は106億9,330万ドル)
○1株当たり利益…1.02ドル(コンセンサス予想は1.02ドル)

(売上詳細: 会員費は除く)
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(既存売上高)
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(出所:Wal-Mart Stores)


2008年通期予想
○1株当たり利益…3.30ドル〜3.43ドル(コンセンサス予想は3.44ドル)

(会社側コメント)
○クリスマス商戦戦略として積極的に値引きを行ったことが増益の要因となった。
○コンピューターや薄型テレビの売上が好調だった。
○電化製品部門の拡張が売上高の伸びに貢献した。
○既存店売上高が好調だった。



私見
売上高は前年同期比8.4%増の1074億ドルと、遂に1000億ドルの大台を達成した。社史上画期的だ。日本部門の評価損計上など一部コストを除くベースでは1株当たり利益は1.04ドルで、予想(1.02ドル)を上回った。通期ベースガイダンスはやや弱いが、この環境下、他の小売各社が悪戦苦闘している中、立派であると言える。株価は52週の高値圏にある。

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=以上=
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2008年02月18日

先週米国株を取り巻くブルベア材料 2/17

先週米国株を取り巻くブルベア材料

2月17日

森  崇

ブル材料
1.7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の声明文要旨。

★世界はよりチャレンジングで不確実な環境に直面しているが、世界経済全体のファンダメンタルズは引き続き堅固である。7カ国のすべてにおいて程度の差はあるが、成長は短期的に幾分減速すると見込まれる。ただし、各国が成長維持に向けて適切に対応する協力体制にある。
★具体的な財政・金融政策の実施に向けた協調姿勢であるが、各国の経済事情がそれぞれ違う。
★金融機関に対し証券化商品の徹底的な損失の開示と、資本増強を促す。
★各国中央銀行による流動性供給は、短期金融市場の一時的緊張の緩和に貢献したと評価する一方、金融市場の安定性を高めるため、さらに必要な行動をとる用意がある。
★格付け機関については、投資家に提供する証券化商品の情報を明確化・充実化させ、格付けのモデルや格付け手法に関する不確実性を明確にする必要がある。
★市場の透明性向上に関しては、金融機関が証券化商品やオフバランス機関に関連するものも含め、リスクや価格評価についての開示情報を改善する必要がある。

2.ヤフー(YHOO)
@ヤフーは11日、ソフトウエア最大手マイクロソフトによる446億ドルの買収提案を拒否。買収価格が低すぎることが背景と見られる。ヤンCEOはもっと高い買収金額を勝ち取るか、オンライン広告市場で勢いを取り戻すような計画を示す必要がある。マイクロソフトは買収額の引き上げか買収の断念、もしくはヤフー株主に直接働きかける方法をとるのか判断を迫られそうだ。ヤフー取締役の更迭を画策するかもしれない。WSJ紙によれば、ヤフーは少なくとも1株40ドルの買収提案を望んでいると言う。S&Pは、マイクロソフトは最大40ドルまで支払うことができると指摘。UBSは、マイクロソフトは34−37ドルで買収を再提案するとの見方を明らかにしていた。

A英紙タイムズは10日、ヤフーがマイクロソフトの敵対的買収案への防衛策として、AOLとの合併交渉を再開する可能性があると報じた。
  ヤフーは現在、ゴールドマン・サックス・グループやリーマン・ブラザーズ・ホールディングスなど複数のアドバイザーと、マイクロソフトへの身売りを回避するため、メディアまたはテクノロジー企業連合との合併の可能性を模索している。他にも、グーグル、ウォルト・ディズニー、ニューズとの提携が選択肢に挙がっているという。
BCNBCは11日、アイアンファイヤー・キャピタル率いるヤフーの株主連合が、マイクロソフトによる同社買収案を支持するグループを結成していると報じた。アイアンファイヤーのエリック・ジャクソン社長は、ヤフーの取締役会を批判。取締役会の指摘は、ヤフーの株価を再び17ドル以下に下落させてしまうことになると警告。

3.モトローラ(MOT)
  モトローラが、カナダのノーテル・ネットワークスとの無線インフラ部門統合に向けて交渉中と言う。WSJ紙が報じた。

4.ダウ・ジョーンズは11日、ダウ指数構成銘柄入れ替えを発表。構成銘柄にバンク・オブ・アメリカ(BAC)と石油大手シェブロン(CVX)を加え、たばこのアルトリア・グループ(MO)と航空機制御装置最大手のハネウエル・インターナショナル(HON)を削除する。銘柄入れ替えは19日に実施するという。

5.アクセリス・テクノロジーズ(ACLS)
住友グループの重機メーカー、住友重機械工業は11日、米半導体製造装置メーカーのアクセリス・テクノロジーズに5億4400万ドルで買収提案したと発表した。ただし、アクセリスの取締役会は同社との協議を拒否したと言う。

6.MBIA(MBI)
米投資会社ウォーバーグ・ピンカスは金融保証会社(モノライン)MBIAへの出資比率を16.5%に引き上げたことが11日、明らかになった。

7.欧州中央銀行(ECB)関連材料
@政策委員会メンバーのボネロ・マルタ中央銀行総裁は、米景気減速による欧州経済成長への悪影響の兆候は見られていないとの見解を示した。
A欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバ ーのウェーバー独連銀総裁は、景気減速が早期インフレ抑制につながるという見方は論理の飛躍だと指摘した。

8.ヘッジファンド、トラクシス・パートナーズの共同創設者、バートン・ビッグス氏が以下の通りコメント。
  (発言要旨)
★米経済のリセッション入りは予想していない。それに比して株価が極めて割安になっており、徐々に買いを増やしている。
★米株式相場は重要な底にある、あるいはかなり接近しており、上昇が始まれば銀行株や証券株が主導するだろう。

9.米政府は11日、大統領経済報告書を発表。
  (報告書要旨)
★米経済成長は2008年上期に減速するが、その後は輸出や税還付が景気を押し上げ、経済成長が加速するだろう。
★しかし、今は景気が不透明な状況にあり、短期的な経済成長についてはリスクが高まった。

10.アップル(AAPL)
シティグループは、アップルについて、強い需要と薄型ノートブックパソコン「マックブック・エア」の発売が、堅調なパソコン事業に支援になっていると指摘。

11.GM(GM)
バーンハム・セキュリティーズは、ゼネラル・モーターズの1株当たり利益が2010年までには12.75ドルになる可能性があると指摘。海外生産台数の拡大やコスト削減型の労働契約が背景。

12.ダーデン・レストランツ(DRI)
ダーデン・レストランツの07年12月‐08年2月(第3四半期)利益は一
部項目を除いたベースで1株当たり83−85セントの見込み。予想は同77セントだった。

13.投資家ウォーレン・バフェット氏は12日、モノラインMBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループ、FGICが保証する地方債8000億ドル(約85兆8200億円)相当の再保証を申し出た。今回の提案にはサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連証券は含まれない。1社は既にこの提案を
断り、他の2社はまだ回答していないと語った。バークシャーは50億ドルを準備し、モノライン各社が課すプレミアムの1.5倍のプレミアムでの再保証を提案。モノライン各社がこの申し出を受け入れ、手数料を払って30日以内に撤回することも可能だと言う。

14.パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)とカルバート・アセット・マネジメントは、シティと米バンク・オブ・アメリカの社債が魅力的だとしている。

(背景)
@米国債と比較した米銀社債の利回りが過去最高に近い。
A銀行業界が最近数カ月間で新たな資本を調達したという事実は大きい。ここ2年間金融機関社債への投資は見送りを決めてきたが、いよいよ買いのチャンスが到来したと見ている。

15.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ(GM)が発表した2007年10−12月(第4四半期)
の特別項目を除く四半期損益は6400万ドルの黒字、1株当たりでは8セン
トの利益となった。同ベースでのアナリスト予想は64セントの赤字だった。

16.モンサント(MON)
種子最大手のモンサントは12日、2008年8月通期決算の1株当たり利益見通しを2.70−2.80ドルとし、1月3日に示した2.50−2.60ドルから引き上げた。除草剤のほか、遺伝子組み換えトウモロコシや大豆の需要増加が背景。
予想1株当たり利益は2.79ドルだった。また、「ラウンドアップ」を含む除草剤の粗利益見通しを最大64%増の14億ドルと、1月時点の予想10億ドルから引き上げた。

17.シュランベルジュ(SLB)
  ベア・スターンズがシュランベルジュの投資判断を“ピア・パフォーム”から“アウト・パフォーム”に引き上げた。目標価格を100ドルに設定した。

18.クエスト・コミュニケーションズ(Q)
米地域通信のクエスト・コミュニケーションズ・インターナショナルが12日寄り前決算発表。2007年10−12月(第4四半期)の売上高は1.5%減の34億4000万ドルと、予想と一致した。税効果を除くベースでは1株当たり利益は14セントと、予想に一致した。同社は電話・テレビ・インターネットパッケージの値引き販売により、ケーブルテレビ(CATV)からの顧客奪回に注力。

19.シェリング・プラウ(SGP)
米製薬大手シェリング・プラウが12日寄り前業績発表。2007年10―12月期(第4四半期)の一部項目を除いた1株当たり利益は27セントと、予想(25セント)を上回った。売上高も前年同期比40%増の37億ドルで、予想(29億3,300万ドル)を上回った。

20.グーグル(GOOG)
ノキアは12日、同社の端末の一部にグーグルの検索エンジンを搭載すると発表。

21.バンク・オブ・アメリカやシティグループなど米大手金融機関6社は12日、住宅差し押さえの回避を目指した新たな支援策を打ち出した。ポールソン米財務長官と金融各社がとりまとめた支援策では、一部の住宅差し押さえ物件を対象に、融資条件の変更が検討される間、30日間にわたり差し押さえが停止される。

22.米送金サービス2位のマネーグラム・イン ターナショナルは12日、米投資会社トーマス・H・リー・パートナーズやゴールドマン・サックス・グループ率いる企業連合から、最大15億ドルの資金注入を受けると発表した。

23.1月の小売売上高は前月比0.3%増(前月は0.4%減)と、予想(0.3%減)に反して増加した。変動の大きい自動車を除いたベースでは前月比0.3%増加し、市場予想(0.2%増)を上回った。ただ、自動車とガソリンを除くベースの売上高は前月比変わらずにとどまった。

24.アプライド・マテリアルズ(AMAT)
半導体製造装置最大手のアプライド・マテリアルズが12日引け後業績発表。2007年11月−08年1月(第1四半期)の決算内容はほぼ予想の範囲内だった。ただし、2−4月(第2四半期)の受注見通しは最大5%増と、一部のアナリスト予想(マイナス10%)を上回った。半導体メーカーからの需要が低調に推移するなかで、平面ディスプレーや太陽電池パネル向け製造装置分野に事業を拡大しており、これが奏功した。半導体製造装置の販売減少が響き、前年同期比で35%減益となった。一方、平面ディスプレー製造装置の受注は急増した。

第1四半期(11‐1月期)実績 ○売上高… 20億8,700万ドル(コンセンサス予想は20 億568万ドル) ○1株当たり利益…0.19ドル(コンセンサス予想は0.20ドル)
第2四半期(11‐1月期)ガイダンス
○売上高… 20億9,000万ドル〜21億9,000万ドル(コンセンサス予想は20 億7,000万ドル)
○1株当たり利益…0.18〜0.22ドル(コンセンサス予想は0.22ドル)

25.コカ・コーラ(KO)
  清涼飲料最大手同社が寄り前に業績発表。中国、メキシコでのコーラ販売が増加した。またドル安メリットも享受した。ノーカロリーの“コカ・コーラ・ゼロ”や、ビタミン飲料の販促も奏功した。

第4四半期(10−12月期)実績
○売上高・・・ 73億 3,000万ドル(コンセンサス68億8,197万ドル)
○1株当たり利益・・・0.58ドル(コンセンサス0.55ドル)

26.ヤフー(YHOO)
ニューズ・コープはマイクロソフトによるインターネット検索エンジン大手ヤフーへの買収案に対抗し、ヤフーに買収案を提示する可能性があると言う。ニューズ・コープはフォックス・インタラクティブ・メディア部門と、ヤフーの統合を検討している。ニューズはまたプライベートエクイティファンドとともに、ヤフーに150億ドルを出資する計画で、ニューズと同ファンドは統合後企業の株式の20%以上を保有するとともに、実質的な経営支配権を獲得することになる。

27.ファースト・ソラー・インク(FSLR)
  太陽光発電会社が予想を上回る第4四半期の好決算を発表した。これを受け、
  サンパワー(SPWR)等のライバル社株が急伸。

28.ポールソン米財務長官は13日、院予算委員会で証言。
  (発言要旨)
★米景気は著しく減速しているものの、リセッションは回避できよう。
★財務省は引き続き資本市場を注視している。自身が議長を務める大統領の作業部会が金融安定化を確実にするための政策を再検討している。

29.ポールソン米財務長官は13日、住宅差し押さえ件数の急増抑制を目的とした法案を早急に可決するよう議会に訴えた。住宅ローンの借り手支援のため
に引き続き積極的な行動を追求すると表明。また、連邦住宅局(FHA)の役割を拡大する法案の審議に着手するよう要請した。

30.メリルリンチが13日発表した機関投資家対象にした調査によれば、現金保有を選好する傾向が2001年9月11日の対米同時テロ以降で最高になっていると言う。リセッション懸念が強まっていることが背景にある。株式保有については「アンダーウエート」にしているとの回答が差し引きで8%と、2003年3月以来で初めて「オーバーウエート」を上回った。景気下降とインフレ高進が同時進行するスタグフレーションに直面しているとの回答は67%と高かった。

31.バーナンキFRB議長は14日、上院銀行住宅都市委員会の公聴会で証言。
  (証言要旨)
★成長を支援し、下振れリスクに対して十分な保険を提供するため、必要に応じて時宜を得た行動をとる。
★信用コストの上昇と信用供給の減少が引き続き経済成長を抑制する一因になる可能性が高い。成長の下振れリスクは高まった。
★リセッションは回避するだろう。

  (公聴会の質疑応答での発言要旨)
★住宅ローンの返済遅延について、大量の返済遅延に効果的に対応するよう財務省が促進しているが、われわれはその支援に努めている。
★ファニーメイとフレディマックの規制について、世界有数の監督機関を設立、十分な資本や財産管理、事業内容に対する公的な目的を提供する改革法案や監督強化法案が望ましい。
★信用収縮について、痛みを伴う信用収縮を経験するだろう。だが、必要
なことだ。一部の銀行は通常よりも供与できる信用の枠が縮小している。それが景気の足かせになるだろう。

32.2007年12月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支は588億ドルの赤字(11月の貿易赤字は631億ドル)で、予想(615億ドルの赤
字)を下回る赤字幅だった。輸出が前月比1.5%拡大する一方、輸入は1.1%減少した。12月の輸出額は前月比1.5%増の1443億ドルと、10カ月連続で過
去最高。 12月の輸入額は前月比1.1%減の2031億ドルとなった。

  (特徴)
 ★輸入の減少は米経済が非常に減速している事実を示唆するものだ。

33.ニューヨーク州政府のエリック・ディナロ保険局長は、モノライン事業を、採算性のある地方債保証事業と仕組み商品を扱う事業に分割する方向で検討していると言う。地方債保有者と発行体の保護を最優先し、低リスク投資と
されていた地方債に資金を投じた数百万人もの米国民が、サブプライムの行き過ぎによって損失を被ることから守るスタンスを示した。

34.コムキャスト(CMCSA)
  ケーブルTV会社が業績発表。第4四半期の決算は予想を上回った。また、69億ドル分の自社株買戻しを発表した。

35.バリュー・クリック(VCLK)
  オンライン広告の全米2位のブローカーに好材料。連邦通信委員会(FTC)に290万ドル支払い、和解したと言う。


36.百度(バイデュ・ドット・コム、BIDU)
中国の検索サイト最大手、百度が13日引け後に発表した2007年10−12月(第4四半期)決算は、前年同期比79%増益となった。新サービスでヤフーなど競合他社から顧客を獲得したことが寄与した。

37.FRBのミシュキン理事が15日、以下の通り発言。
  (要旨)
★金融市場の混乱は経済成長見通しに明確な下振れリスクとなる。連邦準備制度はこれまでも断固たる行動を取ってきたが、今後もそうした行動を取り続ける。

38.FGIC
  ニューヨーク州保険局によると、金融保証会社(モノライン)の同社は、事業を2分割する為、新たな事業免許取得を申請した。住宅ローン関連証券等、仕組み債の保証部門と切り離すことにより、地方債を保護できる。ニューヨーク州のスピッツァー知事は、モノラインが十分な資本を増強できなければ、モノラインは分割される必要があるとしていた。

39.1月の米鉱工業生産指数は前月比0.1%上昇し、予想に一致した。一方、1月の鉱工業設備稼働率は81.5%と、予想(81.3%)を上回った。消費財は0.3%上昇(前月は変わらず)した。一方、自動車および同部品は1.3%低下(同0.2%上昇)した。コンピューターおよび周辺機器は1.3%上昇(前月1%上昇)。


ベア材料
1.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
保険最大手のアメリカン・インターナショナル・グループは11日、会計監査の結果、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)ポートフォリオの会計処理に重大な脆弱(ぜいじゃく)性があることが明らかになったと発表。
昨年10月と11月のCDSポートフォリオの価値は約48億8000万ドル減少した。

2.ロウズ(LTR)
ニューヨークの富豪ティッシュ家が経営する複合会社ロウズが発表した07年10-12月(第4四半期)決算は、前年同期比31%の減益。保険ならびに石油採掘事業が不振だった。

3.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
  同社のサリバンCEO更迭の見方が強まっている。会計処理問題で、評価損を過小に見積もっていたことが背景。ただし12日、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)ポートフォリオの期限到来に伴い損失が発生したとしても、多額にはならないと公表。

4.12日のクレジット・デフォルト・スワッ プ(CDS)市場で金融保証会社MBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループの社債保有リスクが上昇。ウォーレン・バフェット氏が地方債8000億ドル(約85兆8200億円)相当の再保証を申し出たが、サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン関連証券が除外されていることが背景。

5.ディーア(DE)
世界最大の農業機械メーカー、ディーアが13日寄り前業績発表。2007年11月−08年1月期(第1四半期)の純利益は3億6910万ドル(1株当たり83セント)と、前年同期の2億3870万ドル(同52セント)から増加。売上高は前年同期比18%増の52億ドルだった。予想は、一部項目を除く1株当たり利益が78セント、売上高が48億1000万ドルだった。
  ただし、08年通期の純利益見通しを22億ドルと、11月時点の21億ドルから引き上げたものの、予想(22億4000万ドル)に届かなかった。農機具販売は好調だったが、住宅不況で切削機や林業機器の需要が減退した。
  
6.全米抵当貸付銀行協会(MBA)が13日発表した8日までの1週間の住宅ローン申請指数は、前週比2.1%低下し1063.5となった。住宅ローン30年物固定金利は平均5.72%と、前週の5.61%から上昇した。

  (その他主要指数動向)
★購入指数…0.3%低下して403.9(前週は405.3)
★借り換え指数…3%低下して4901.5(前週は5054)

7.12月の企業在庫は前月比0.6%増加(前月は0.4%増)と、予想(0.5%増)を上回った。12月の企業売上高は前月比0.5%減少と、2007年1月以来最大の減少となった。前月は1.4%増加だった。

8.オッペンハイマーは12日、米金融機関各社の第1四半期の利益見通しを平
均で40%下方修正した。投資不適格等級の企業向けローンの価値が大きく下落したことが背景。第1四半期の利益はこの10年余りで最悪になる可能性が高いと言う。シティグループ、JPモルガン・チェースと他の8社の米金融機関は、投資不適格級ローンの評価損として100億−140億ドルを計上する恐れがあるという。

9.健康保険会社に悪材料。
  クオモ、ニューヨーク州司法長官が、ユーナイテッド・ヘルス・グループを初めとする健康保険会社16社に召喚状を送付した。顧客からの還付請求に関して、不適切な慣行があった模様。

10.欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総裁は14日、
  以下の通り発言。

  (発言要旨)
★インフレ防止に向けた政策当局者の姿勢を投資家は見過ごしている。ECBが利下げを実施するという見方は見当違いだ。

11.9日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は34万8000件と、前週から
9000件減少し、予想(34万7000件)とほぼ同水準。4週間移動平均は34万7250件と、前週の33万5250件から増加。ハリケーン・カトリーナの被害が影響した2005年10月以来の高水準となった。

12.欧州中央銀行(ECB)は14日、米住宅市場の低迷で世界的に景気が減速しており、ユーロ圏の経済成長に対するリスクが異例に大きく高まっているとの認識を今月の月報で示した。ECBが14日発表した専門家調査では、08年の経済成長率は1.8%と、11月時点の見通し(2.1%)から下方修正された。
インフレ率予想は2.5%と、0.5ポイント引き上げられた。こうしたインフレ見通しは、08年のコスト上昇と賃上げ圧力への懸念を反映していると言う。
ECBはまた、政策委員会がユーロ圏の賃金交渉を特に注視していると言う。

13.インテル(INTC)
  MPU大手株がゴールドマン・ザックスの“コンビクション・バイ・リスト”から外された。主因は、PCの数量売上げの鈍化、利益率の改善する要因が見出しにくい環境にあること。

14.レベル3コミュニケーションズ(LVLT)
  長距離電話運営会社の同社株投資判断が引き下げられた。“イコール・ウェイト”から“アンダー・ウェイト”に。

15.エヌビディア(NVDA)
  モルガンスタンレーが同社株の利益見通しを下方修正するとともに、目標株価も28%削減し、23ドルに設定。1月に新型PCチップを販売開始したアドバンスト・マイクロ・デバイシーズ(AMD)にシェアを奪われている可能性があると言う。チップ製造コストが嵩み、前四半期には、利益率が低下していると言う事実も指摘した。

16.UBS(UBS)
  同行CEOのローナー氏が、今四半期黒字転換するかどうかの見通しを述べなかった。ドイチェバンクが、同行株の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。
 
17.ネットギア(NTGR)
コンピューターネットワーキング製品メーカーのネットギアが示した08年1−3月(第1四半期)の売上高見通しは最大2億500万ドルと、予想(2億630万ドル)を下回った。

18.FGICコープ
  ムーディーズが、モノラインFGICの保険財務格付けAaaをA3に格下げした。
  更に格下げ方向で見直すと言う。また、MBIAとアムバックの格付け見直しは、
  数週間で完了すると言う。

19.大手証券株
  リーマン・ブラザーズが、メリル・リンチ、ゴールドマンザックス、モルガン・スタンレーの第1四半期利益見通しを引き下げた。評価損が更に拡大することを背景にしている。

20.ネットワーク・アプライアンス(NTAP)
ストレージ(外部記憶装置)メーカーのネットワーク・アプライアンスが13日引け後に示した08年2−4月(第4四半期)の売上高見通しは最大9億4500万ドルと、予想(9億6940万ドル)を下回った。

21.カントリーワイド・ファイナンシャル(CFC)
米住宅金融最大手のカントリーワイド・ファイナンシャルは15日、同社が組成した住宅ローンの返済遅延率(返済が61日以上遅れているローンの元本残高の割合)が1月に7.47%と、過去6年で最高になったと発表した。前月は7.2%だった。抵当物件の差し押さえ比率も1.48%と、前月の1.44%から上昇した。

22.ベスト・バイ(BBY)
米家電量販大手のベスト・バイは15日、利益見通しを下方修正した。同社は今年度通期の1株当たり利益見通しを3.05−3.10ドルに下方修正した。これまでの見通しは3.10−3.20ドルだった。1株当たり利益予想は3.17ドルだった。消費環境が悪化し、家電製品が比較的弱いサイクルに入ったことが背景。同社はただ、家電小売店事業に関しては引き続き楽観的で、09年3月までの1年間に世界で最大160店舗を開店する計画だと明らかにした。
 
23.ゴールドマン・ザックス(GS)他の大手証券会社
フォックスピット・ケルトン・コクラン・キャロニア・ウォーラーは15日、ゴールドマン・サックス・グループの2008年12−2月(第1四半期)の利益見通しを51%下方修正した。レバレッジド・ローンに絡む評価損17億ドルを計上する可能性があると指摘した。12−2月期の1株当たり利益予想を2.58ドルと、これまでの5.30ドルから下方修正した。またモルガン・スタンレーやリーマン・ブラザーズ、ベアー・スターンズについても業績見通しを下方修正した。

24.UBS
  UBSに悪材料。シティグループが、UBSは今年サブプライム住宅ローンにより、
  証券の評価損として200億フラン(約2兆円)を計上するとの見通しを示した。

25.2月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は69.6(1月の確定値78.4)と、予想値(76.0)を下回った。1992年2月以来の低水準に落ち込んだ。

26.ニューヨーク連銀が15日に発表した2 月の製造業景況指数はマイナス11.7(前月9.0)と、予想(6.5)を大幅に下回った。マイナスは2005年5月以来。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…マイナス11.9(前月はゼロ)
★出荷…マイナス4.9(前月は15.8)
★受注残…マイナス1.1(前月は1.2)
★在庫…ゼロ(前月はマイナス4.9)
★雇用…マイナス2.1(前月は2.4)
★仕入価格…47.4(前月は40.2)
★販売価格…17.9(前月は18.3)

27.1月の輸入物価指数は前月比1.7%上昇し、予想(0.5%上昇)を上回った。石油を除く輸入物価指数は前月比0.6%上昇した。1月の輸入物価は前年同月比では13.7%上昇と、統計が開始された1982年以来最大の上昇率だった。

28.FCBのトリシェ総裁は15日、インフレスパイラルを阻止するためには、消費者物価の上昇率に連動した賃上げを回避する必要があるとの見解を示した。


=以上=

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2008年02月15日

今週米国株を取り巻くブルベア材料 2/14

今週米国株を取り巻くブルベア材料

2月14日

森  崇

ブル材料
1.7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の声明文要旨。

★世界はよりチャレンジングで不確実な環境に直面しているが、世界経済全体のファンダメンタルズは引き続き堅固である。7カ国のすべてにおいて程度の差はあるが、成長は短期的に幾分減速すると見込まれる。ただし、各国が成長維持に向けて適切に対応する協力体制にある。
★具体的な財政・金融政策の実施に向けた協調姿勢であるが、各国の経済事情がそれぞれ違う。
★金融機関に対し証券化商品の徹底的な損失の開示と、資本増強を促す。
★各国中央銀行による流動性供給は、短期金融市場の一時的緊張の緩和に貢献したと評価する一方、金融市場の安定性を高めるため、さらに必要な行動をとる用意がある。
★格付け機関については、投資家に提供する証券化商品の情報を明確化・充実化させ、格付けのモデルや格付け手法に関する不確実性を明確にする必要がある。
★市場の透明性向上に関しては、金融機関が証券化商品やオフバランス機関に関連するものも含め、リスクや価格評価についての開示情報を改善する必要がある。

2.ヤフー(YHOO)
@ヤフーは11日、ソフトウエア最大手マイクロソフトによる446億ドルの買収提案を拒否。買収価格が低すぎることが背景と見られる。ヤンCEOはもっと高い買収金額を勝ち取るか、オンライン広告市場で勢いを取り戻すような計画を示す必要がある。マイクロソフトは買収額の引き上げか買収の断念、もしくはヤフー株主に直接働きかける方法をとるのか判断を迫られそうだ。ヤフー取締役の更迭を画策するかもしれない。WSJ紙によれば、ヤフーは少なくとも1株40ドルの買収提案を望んでいると言う。S&Pは、マイクロソフトは最大40ドルまで支払うことができると指摘。UBSは、マイクロソフトは34−37ドルで買収を再提案するとの見方を明らかにしていた。

A英紙タイムズは10日、ヤフーがマイクロソフトの敵対的買収案への防衛策として、AOLとの合併交渉を再開する可能性があると報じた。
  ヤフーは現在、ゴールドマン・サックス・グループやリーマン・ブラザーズ・ホールディングスなど複数のアドバイザーと、マイクロソフトへの身売りを回避するため、メディアまたはテクノロジー企業連合との合併の可能性を模索している。他にも、グーグル、ウォルト・ディズニー、ニューズとの提携が選択肢に挙がっているという。

BCNBCは11日、アイアンファイヤー・キャピタル率いるヤフーの株主連合が、マイクロソフトによる同社買収案を支持するグループを結成していると報じた。アイアンファイヤーのエリック・ジャクソン社長は、ヤフーの取締役会を批判。取締役会の指摘は、ヤフーの株価を再び17ドル以下に下落させてしまうことになると警告。

3.モトローラ(MOT)
  モトローラが、カナダのノーテル・ネットワークスとの無線インフラ部門統合に向けて交渉中と言う。WSJ紙が報じた。

4.ダウ・ジョーンズは11日、ダウ指数構成銘柄入れ替えを発表。構成銘柄にバンク・オブ・アメリカ(BAC)と石油大手シェブロン(CVX)を加え、たばこのアルトリア・グループ(MO)と航空機制御装置最大手のハネウエル・インターナショナル(HON)を削除する。銘柄入れ替えは19日に実施するという。

5.アクセリス・テクノロジーズ(ACLS)
住友グループの重機メーカー、住友重機械工業は11日、米半導体製造装置メーカーのアクセリス・テクノロジーズに5億4400万ドルで買収提案したと発表した。ただし、アクセリスの取締役会は同社との協議を拒否したと言う。

6.MBIA(MBI)
米投資会社ウォーバーグ・ピンカスは金融保証会社(モノライン)MBIAへの出資比率を16.5%に引き上げたことが11日、明らかになった。

7.欧州中央銀行(ECB)関連材料
@政策委員会メンバーのボネロ・マルタ中央銀行総裁は、米景気減速による欧州経済成長への悪影響の兆候は見られていないとの見解を示した。
A欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバ ーのウェーバー独連銀総裁は、景気減速が早期インフレ抑制につながるという見方は論理の飛躍だと指摘した。

8.ヘッジファンド、トラクシス・パートナーズの共同創設者、バートン・ビッグス氏が以下の通りコメント。
  (発言要旨)
★米経済のリセッション入りは予想していない。それに比して株価が極めて割安になっており、徐々に買いを増やしている。
★米株式相場は重要な底にある、あるいはかなり接近しており、上昇が始まれば銀行株や証券株が主導するだろう。

9.米政府は11日、大統領経済報告書を発表。
  (報告書要旨)
★米経済成長は2008年上期に減速するが、その後は輸出や税還付が景気を押し上げ、経済成長が加速するだろう。
★しかし、今は景気が不透明な状況にあり、短期的な経済成長についてはリスクが高まった。

10.アップル(AAPL)
シティグループは、アップルについて、強い需要と薄型ノートブックパソコン「マックブック・エア」の発売が、堅調なパソコン事業に支援になっていると指摘。

11.GM(GM)
バーンハム・セキュリティーズは、ゼネラル・モーターズの1株当たり利益が2010年までには12.75ドルになる可能性があると指摘。海外生産台数の拡大やコスト削減型の労働契約が背景。

12.ダーデン・レストランツ(DRI)
ダーデン・レストランツの07年12月‐08年2月(第3四半期)利益は一
部項目を除いたベースで1株当たり83−85セントの見込み。予想は同77セントだった。

13.投資家ウォーレン・バフェット氏は12日、モノラインMBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループ、FGICが保証する地方債8000億ドル(約85兆8200億円)相当の再保証を申し出た。今回の提案にはサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連証券は含まれない。1社は既にこの提案を
断り、他の2社はまだ回答していないと語った。バークシャーは50億ドルを準備し、モノライン各社が課すプレミアムの1.5倍のプレミアムでの再保証を提案。モノライン各社がこの申し出を受け入れ、手数料を払って30日以内に撤回することも可能だと言う。

14.パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)とカルバート・アセット・マネジメントは、シティと米バンク・オブ・アメリカの社債が魅力的だとしている。

(背景)
@米国債と比較した米銀社債の利回りが過去最高に近い。
A銀行業界が最近数カ月間で新たな資本を調達したという事実は大きい。ここ2年間金融機関社債への投資は見送りを決めてきたが、いよいよ買いのチャンスが到来したと見ている。

15.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ(GM)が発表した2007年10−12月(第4四半期)
の特別項目を除く四半期損益は6400万ドルの黒字、1株当たりでは8セン
トの利益となった。同ベースでのアナリスト予想は64セントの赤字だった。

16.モンサント(MON)
種子最大手のモンサントは12日、2008年8月通期決算の1株当たり利益見通しを2.70−2.80ドルとし、1月3日に示した2.50−2.60ドルから引き上げた。除草剤のほか、遺伝子組み換えトウモロコシや大豆の需要増加が背景。
予想1株当たり利益は2.79ドルだった。また、「ラウンドアップ」を含む除草剤の粗利益見通しを最大64%増の14億ドルと、1月時点の予想10億ドルから引き上げた。

17.シュランベルジュ(SLB)
  ベア・スターンズがシュランベルジュの投資判断を“ピア・パフォーム”から“アウト・パフォーム”に引き上げた。目標価格を100ドルに設定した。

18.クエスト・コミュニケーションズ(Q)
米地域通信のクエスト・コミュニケーションズ・インターナショナルが12日寄り前決算発表。2007年10−12月(第4四半期)の売上高は1.5%減の34億4000万ドルと、予想と一致した。税効果を除くベースでは1株当たり利益は14セントと、予想に一致した。同社は電話・テレビ・インターネットパッケージの値引き販売により、ケーブルテレビ(CATV)からの顧客奪回に注力。

19.シェリング・プラウ(SGP)
米製薬大手シェリング・プラウが12日寄り前業績発表。2007年10―12月期(第4四半期)の一部項目を除いた1株当たり利益は27セントと、予想(25セント)を上回った。売上高も前年同期比40%増の37億ドルで、予想(29億3,300万ドル)を上回った。


20.グーグル(GOOG)
ノキアは12日、同社の端末の一部にグーグルの検索エンジンを搭載すると発表。

21.バンク・オブ・アメリカやシティグループなど米大手金融機関6社は12日、住宅差し押さえの回避を目指した新たな支援策を打ち出した。ポールソン米財務長官と金融各社がとりまとめた支援策では、一部の住宅差し押さえ物件を対象に、融資条件の変更が検討される間、30日間にわたり差し押さえが停止される。

22.米送金サービス2位のマネーグラム・イン ターナショナルは12日、米投資会社トーマス・H・リー・パートナーズやゴールドマン・サックス・グループ率いる企業連合から、最大15億ドルの資金注入を受けると発表した。

23.1月の小売売上高は前月比0.3%増(前月は0.4%減)と、予想(0.3%減)に反して増加した。変動の大きい自動車を除いたベースでは前月比0.3%増加し、市場予想(0.2%増)を上回った。ただ、自動車とガソリンを除くベースの売上高は前月比変わらずにとどまった。

24.アプライド・マテリアルズ(AMAT)
半導体製造装置最大手のアプライド・マテリアルズが12日引け後業績発表。2007年11月−08年1月(第1四半期)の決算内容はほぼ予想の範囲内だった。ただし、2−4月(第2四半期)の受注見通しは最大5%増と、一部のアナリスト予想(マイナス10%)を上回った。半導体メーカーからの需要が低調に推移するなかで、平面ディスプレーや太陽電池パネル向け製造装置分野に事業を拡大しており、これが奏功した。半導体製造装置の販売減少が響き、前年同期比で35%減益となった。一方、平面ディスプレー製造装置の受注は急増した。

第1四半期(11‐1月期)実績 ○売上高… 20億8,700万ドル(コンセンサス予想は20 億568万ドル) ○1株当たり利益…0.19ドル(コンセンサス予想は0.20ドル)
第2四半期(11‐1月期)ガイダンス
○売上高… 20億9,000万ドル〜21億9,000万ドル(コンセンサス予想は20 億7,000万ドル)
○1株当たり利益…0.18〜0.22ドル(コンセンサス予想は0.22ドル)

25.コカ・コーラ(KO)
  清涼飲料最大手同社が寄り前に業績発表。中国、メキシコでのコーラ販売が増加した。またドル安メリットも享受した。ノーカロリーの“コカ・コーラ・ゼロ”や、ビタミン飲料の販促も奏功した。

第4四半期(10−12月期)実績
○売上高・・・ 73億 3,000万ドル(コンセンサス68億8,197万ドル)
○1株当たり利益・・・0.58ドル(コンセンサス0.55ドル)

26.ヤフー(YHOO)
ニューズ・コープはマイクロソフトによるインターネット検索エンジン大手ヤフーへの買収案に対抗し、ヤフーに買収案を提示する可能性があると言う。ニューズ・コープはフォックス・インタラクティブ・メディア部門と、ヤフーの統合を検討している。ニューズはまたプライベートエクイティファンドとともに、ヤフーに150億ドルを出資する計画で、ニューズと同ファンドは統合後企業の株式の20%以上を保有するとともに、実質的な経営支配権を獲得することになる。

27.ファースト・ソラー・インク(FSLR)
  太陽光発電会社が予想を上回る第4四半期の好決算を発表した。これを受け、
  サンパワー(SPWR)等のライバル社株が急伸。

28.ポールソン米財務長官は13日、院予算委員会で証言。
  (発言要旨)
★米景気は著しく減速しているものの、リセッションは回避できよう。
★財務省は引き続き資本市場を注視している。自身が議長を務める大統領の作業部会が金融安定化を確実にするための政策を再検討している。

29.ポールソン米財務長官は13日、住宅差し押さえ件数の急増抑制を目的とした法案を早急に可決するよう議会に訴えた。住宅ローンの借り手支援のため
に引き続き積極的な行動を追求すると表明。また、連邦住宅局(FHA)の役割を拡大する法案の審議に着手するよう要請した。

30.メリルリンチが13日発表した機関投資家対象にした調査によれば、現金保有を選好する傾向が2001年9月11日の対米同時テロ以降で最高になっていると言う。リセッション懸念が強まっていることが背景にある。株式保有については「アンダーウエート」にしているとの回答が差し引きで8%と、2003年3月以来で初めて「オーバーウエート」を上回った。景気下降とインフレ高進が同時進行するスタグフレーションに直面しているとの回答は67%と高かった。

31.バーナンキFRB議長は14日、上院銀行住宅都市委員会の公聴会で証言。
  (証言要旨)
★成長を支援し、下振れリスクに対して十分な保険を提供するため、必要に応じて時宜を得た行動をとる。
★信用コストの上昇と信用供給の減少が引き続き経済成長を抑制する一因になる可能性が高い。成長の下振れリスクは高まった。
★リセッションは回避するだろう。

  (公聴会の質疑応答での発言要旨)
★住宅ローンの返済遅延について、大量の返済遅延に効果的に対応するよう財務省が促進しているが、われわれはその支援に努めている。
★ファニーメイとフレディマックの規制について、世界有数の監督機関を設立、十分な資本や財産管理、事業内容に対する公的な目的を提供する改革法案や監督強化法案が望ましい。
★信用収縮について、痛みを伴う信用収縮を経験するだろう。だが、必要
なことだ。一部の銀行は通常よりも供与できる信用の枠が縮小している。それが景気の足かせになるだろう。

32.2007年12月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支は588億ドルの赤字(11月の貿易赤字は631億ドル)で、予想(615億ドルの赤
字)を下回る赤字幅だった。輸出が前月比1.5%拡大する一方、輸入は1.1%減少した。12月の輸出額は前月比1.5%増の1443億ドルと、10カ月連続で過
去最高。 12月の輸入額は前月比1.1%減の2031億ドルとなった。

  (特徴)
★輸入の減少は米経済が非常に減速している事実を示唆するものだ。

33.ニューヨーク州政府のエリック・ディナロ保険局長は、モノライン事業を、採算性のある地方債保証事業と仕組み商品を扱う事業に分割する方向で検討していると言う。地方債保有者と発行体の保護を最優先し、低リスク投資と
されていた地方債に資金を投じた数百万人もの米国民が、サブプライムの行き過ぎによって損失を被ることから守るスタンスを示した。

34.コムキャスト(CMCSA)
  ケーブルTV会社が業績発表。第4四半期の決算は予想を上回った。また、69億ドル分の自社株買戻しを発表した。

35.バリュー・クリック(VCLK)
  オンライン広告の全米2位のブローカーに好材料。連邦通信委員会(FTC)に290万ドル支払い、和解したと言う。


36.百度(バイデュ・ドット・コム、BIDU)
中国の検索サイト最大手、百度が13日引け後に発表した2007年10−12月(第4四半期)決算は、前年同期比79%増益となった。新サービスでヤフーなど競合他社から顧客を獲得したことが寄与した。


ベア材料

1.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
保険最大手のアメリカン・インターナショナル・グループは11日、会計監査の結果、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)ポートフォリオの会計処理に重大な脆弱(ぜいじゃく)性があることが明らかになったと発表。
昨年10月と11月のCDSポートフォリオの価値は約48億8000万ドル減少した。

2.ロウズ(LTR)
ニューヨークの富豪ティッシュ家が経営する複合会社ロウズが発表した07年10-12月(第4四半期)決算は、前年同期比31%の減益。保険ならびに石油採掘事業が不振だった。

3.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
  同社のサリバンCEO更迭の見方が強まっている。会計処理問題で、評価損を過小に見積もっていたことが背景。ただし12日、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)ポートフォリオの期限到来に伴い損失が発生したとしても、多額にはならないと公表。

4.12日のクレジット・デフォルト・スワッ プ(CDS)市場で金融保証会社MBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループの社債保有リスクが上昇。ウォーレン・バフェット氏が地方債8000億ドル(約85兆8200億円)相当の再保証を申し出たが、サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン関連証券が除外されていることが背景。

5.ディーア(DE)
世界最大の農業機械メーカー、ディーアが13日寄り前業績発表。2007年11月−08年1月期(第1四半期)の純利益は3億6910万ドル(1株当たり83セント)と、前年同期の2億3870万ドル(同52セント)から増加。売上高は前年同期比18%増の52億ドルだった。予想は、一部項目を除く1株当たり利益が78セント、売上高が48億1000万ドルだった。
  ただし、08年通期の純利益見通しを22億ドルと、11月時点の21億ドルから引き上げたものの、予想(22億4000万ドル)に届かなかった。農機具販売は好調だったが、住宅不況で切削機や林業機器の需要が減退した。
  

6.全米抵当貸付銀行協会(MBA)が13日発表した8日までの1週間の住宅ローン申請指数は、前週比2.1%低下し1063.5となった。住宅ローン30年物固定金利は平均5.72%と、前週の5.61%から上昇した。

  (その他主要指数動向)
★購入指数…0.3%低下して403.9(前週は405.3)
★借り換え指数…3%低下して4901.5(前週は5054)

7.12月の企業在庫は前月比0.6%増加(前月は0.4%増)と、予想(0.5%増)を上回った。12月の企業売上高は前月比0.5%減少と、2007年1月以来最大の減少となった。前月は1.4%増加だった。

8.オッペンハイマーは12日、米金融機関各社の第1四半期の利益見通しを平
均で40%下方修正した。投資不適格等級の企業向けローンの価値が大きく下落したことが背景。第1四半期の利益はこの10年余りで最悪になる可能性が高いと言う。シティグループ、JPモルガン・チェースと他の8社の米金融機関は、投資不適格級ローンの評価損として100億−140億ドルを計上する恐れがあるという。

9.健康保険会社に悪材料。
  クオモ、ニューヨーク州司法長官が、ユーナイテッド・ヘルス・グループを初めとする健康保険会社16社に召喚状を送付した。顧客からの還付請求に関して、不適切な慣行があった模様。

10.欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総裁は14日、
  以下の通り発言。

  (発言要旨)
★インフレ防止に向けた政策当局者の姿勢を投資家は見過ごしている。ECBが利下げを実施するという見方は見当違いだ。

11.9日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は34万8000件と、前週から
9000件減少し、予想(34万7000件)とほぼ同水準。4週間移動平均は34万7250件と、前週の33万5250件から増加。ハリケーン・カトリーナの被害が影響した2005年10月以来の高水準となった。

12.欧州中央銀行(ECB)は14日、米住宅市場の低迷で世界的に景気が減速しており、ユーロ圏の経済成長に対するリスクが異例に大きく高まっているとの認識を今月の月報で示した。ECBが14日発表した専門家調査では、08年の経済成長率は1.8%と、11月時点の見通し(2.1%)から下方修正された。


インフレ率予想は2.5%と、0.5ポイント引き上げられた。こうしたインフレ見通しは、08年のコスト上昇と賃上げ圧力への懸念を反映していると言う。
ECBはまた、政策委員会がユーロ圏の賃金交渉を特に注視していると言う。

13.インテル(INTC)
  MPU大手株がゴールドマン・ザックスの“コンビクション・バイ・リスト”から外された。主因は、PCの数量売上げの鈍化、利益率の改善する要因が見出しにくい環境にあること。

14.レベル3コミュニケーションズ(LVLT)
  長距離電話運営会社の同社株投資判断が引き下げられた。“イコール・ウェイト”から“アンダー・ウェイト”に。

15.エヌビディア(NVDA)
  モルガンスタンレーが同社株の利益見通しを下方修正するとともに、目標株価も28%削減し、23ドルに設定。1月に新型PCチップを販売開始したアドバンスト・マイクロ・デバイシーズ(AMD)にシェアを奪われている可能性があると言う。チップ製造コストが嵩み、前四半期には、利益率が低下していると言う事実も指摘した。

16.UBS(UBS)
  同行CEOのローナー氏が、今四半期黒字転換するかどうかの見通しを述べなかった。ドイチェバンクが、同行株の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。
 
17.ネットギア(NTGR)
コンピューターネットワーキング製品メーカーのネットギアが示した08年1−3月(第1四半期)の売上高見通しは最大2億500万ドルと、予想(2億630万ドル)を下回った。

18.FGICコープ
  ムーディーズが、モノラインFGICの保険財務格付けAaaをA3に格下げした。
  更に格下げ方向で見直すと言う。また、MBIAとアムバックの格付け見直しは、
  数週間で完了すると言う。

19.大手証券株
  リーマン・ブラザーズが、メリル・リンチ、ゴールドマンザックス、モルガン・スタンレーの第1四半期利益見通しを引き下げた。評価損が更に拡大することを背景にしている。


20.ネットワーク・アプライアンス(NTAP)
ストレージ(外部記憶装置)メーカーのネットワーク・アプライアンスが13日引け後に示した08年2−4月(第4四半期)の売上高見通しは最大9億4500万ドルと、予想(9億6940万ドル)を下回った。



=以上=

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2008年02月14日

ヤフー買収劇の予想される顛末 =質疑応答形式=

ヤフー買収劇の予想される顛末

=質疑応答形式=

2月13日

森  崇

マイクロソフトによるヤフー買収提案をヤフーが拒否、この行方、どうなるだろうか?

マイクロソフトは、敵対的買収を厭わない姿勢だが、結果的にはヤフーは
マイクロソフト以外の相手に買収されて決着するのではないか。


なぜ?

ヤフーの現状・・・株価は低迷、でも今後10年の間に、オンライン広告市場は大きく成長すると見込まれている。このままではだめなことはわかっている。
一方、マイクロソフトにとっては、ヤフー買収で新たな高収益源が生まれる。
現在、世界ウェブ検索市場は、77%のシェアを握るグーグルが一人勝ち、ヤフー、マイクロソフトは大きく離され、3.7%にとどまっている。
成長が見込まれる広告プラットフォームの市場は今のリーダー(グーグル)と競うだけの価値があり、そのうえでヤフーは広告・ブランド力で貢献できると見込んだ。


ではなぜマイクロソフトではだめなのか?

買収提示額が少な過ぎること。ヤフーは、一株当たり40ドルは欲しい意向。
更にベンチャー気質が生きているヤフーに対しマイクロソフトは大企業で、官僚的。両社の社風の違いは大きく、買収が成立すればヤフーが抱える優秀な人材の流出は避けられないだろう。AOL・タイムワーナーの失敗も想起させる。


では今後はどうなるのだろうか?

もしマイクロソフトが買収価格を引き上げずに、強硬に動くとすれば、ヤフーはポイズン・ピル(毒薬条項)等の買収防止策を展開する可能性あり。ここに、ファンドやタイムワーナー、AT&TやCATV最大手のコムキャストなどが、買収に割り込み、ハイテク大手による買収合戦に発展する可能性あり。いずれにせよ、相手はマイクロソフトではないだろう。

なぜニューズ・コープが資本提携で接近してきたか?彼らのメリットは?
またヤフーにもメリットがあるのか?


ニューズ社は昨年、WSJなどを発行するダウ・ジョーンズ社を買収。ヤフーとの資本提携が実れば、米・オーストラリアの主要な新聞、テレビ、映画に加えて、ネット業界にも本格的な足場を築ける。ヤフーにとっても、資本提携である為、独立経営を維持できると言うメリットがある。

そもそもヤフーはなぜグーグルに出遅れたか?
グーグルは、一番収益性の高い検索広告に特化。検索技術や検索連動広告関連システムにおいて、ライバルの追随を許さないレベルに達してしまったから。




=以上=
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米国株相場環境改善と当面の懸念材料

米国株相場環境改善と当面の懸念材料

2月13日

森  崇

矢継ぎ早の大幅利下げで、テーラー・レートを下回ったFF金利
FFレートは遂に3%まで引き下げられた。直近の経済指標から、コアCPI年率
2.4%、昨年第4四半期GDP成長率(暫定値)0.6%をもとに、テーラー・ルール
を用いて、FFレートの妥当値をはじいてみた。数値は3.45%となり、現行のFFレートは、これを下回る結果となった。以下のグラフの通りである。

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FFレートが適正値を下回ったのは、信用収縮に対応する為の安全弁と考えられるが、いわゆるバブルが生じる起点ともなりうる。


国債の利回り低下が著しい
2年、10年国債の利回りともに、ITバブル崩壊後の最低レベル(2003年半ば)に急接近。

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イールド・カーブの形状変化はリセッション回避を示唆
   直近2週間で見ると、2年以上の債券の利回り曲線は順イールドで、長期債(10年、30年)の利回りは徐々に上げに転じ始めた。一方、利下げ継続観測の高まりを受け、2年債の利回りは逆に低下。長短金利の拡大は、今後の景気回復を示唆するものである。

chart080214_8.jpg


大手投資家も銀行社債が魅力的と指摘
債券投信最大手のパシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は、
シティ・グループとバンク・オブ・アメリカの社債が魅力的だとしている。

(背景)
@米国債と比較した米銀社債の利回りが過去最高に近い。
A銀行業界が最近数カ月間で新たな資本を調達したという事実は大きい。ここ2年間金融機関社債への投資は見送りを決めてきたが、いよいよ買いのチャンスが到来したと見ている。

財務省、大統領の金融安定化作業部会が市場を注視
財務省が引き続き資本市場を注視していることに加え、自身が議長を務める大統領の作業部会が金融安定化を確実にするための政策を再検討している。


当面の懸念材料
主要金融機関の破綻無く、民間の自助努力と利下げ、並びに景気刺激策が奏功することが理想的シナリオ。現在はこのシナリオに乗っていると言える。

想定されるリスクとしては、モノライン格下げによる相場下落であるが、ここで下落は限定的だろう。このリスクは相場にかなり織り込まれている。それより欧米での主要金融機関の多額追加損失計上、もしくは破綻が起きた場合インパクトが大きくなる。安易な救済によるモラルハザードを理由に、政府は公的資金投入を否定しているが、その際は修正を余儀なくされる可能性あり。確かに銀行トップの放漫経営が招いたこととは言え、銀行は経済へ血液を送り出すポンプ役である。日本の例が示す通り、経済への影響は甚大だ。当局の監督不行き届きの側面も否めない。

公的資金注入が想定されるが、これにはしばらく時間がかかろう。金融機関の損失額が未だ確定していないからだ。債権買取機関創設案の方が即効性を発揮するだろう。民主党のドッド上院銀行委員長は「連邦住宅保有保護機構」の創設を提案している。80年代後半に活躍したRTC(連邦整理信託公社)を意識しての構想で、公的資金を投入して住宅ローン債権を買い取る政府系機関である。この動きが出始めた段階で相場は本格的上昇を開始すると見る。


=以上=
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エヌビディア(NVDA)決算速報

エヌビディア(NVDA)決算速報

2月13日

森  崇

第4四半期(11‐1月期)実績
○売上高…12億273万ドル(コンセンサス予想は11億8,409万ドル)
○1株当たり利益…0.49ドル(コンセンサス予想は0.47ドル)

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第1四半期ガイダンス
○売上は季節性を考慮しても例年より強めになろう。第4四半期比で5%以下の落ち込みが予想される。

(会社側コメント)
○各部門で堅調な需要拡大が見られたことが、好業績につながった。
○年間を通して、GPUの需要拡大が見られた。
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ネットワーク・アプライアンス(NTAP)決算速報

ネットワーク・アプライアンス(NTAP)決算速報

2月13日

森  崇

第3四半期(11‐1月期)実績
○売上高…8億8,400万ドル(コンセンサス予想は8億7,860万ドル)
○1株当たり利益…0.29ドル(コンセンサス予想は0.34ドル)

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(部門別売上高)
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第4四半期(2‐4月期)予想
○売上高…9億1,500万ドル〜9億4,500万ドル(コンセンサス予想は9億6,944万ドル)
○1株当たり利益…0.35ドル〜0.37ドル(コンセンサス予想は0.38ドル)
  
                 
(会社側コメント)
○各部門での伸びが見られた。



私見
とりわけ次四半期のガイダンスが悪い。引け後のOTC取引では、本日引け値比で
80セント程度下落している。ライバルのEMCもそうだが、景気悪化の影響で、企業による設備投資抑制傾向で冷や飯を食っている。株価は52週の最安値圏にあり、
底値模索の動きが続こう。

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コカ・コーラ(KO)決算速報

コカ・コーラ(KO)決算速報

2月13日

森 崇

第4四半期(10−12月期)実績
○売上高・・・ 73億 3,000万ドル(コンセンサス68億8,197万ドル)
○1株当たり利益・・・0.58ドル(コンセンサス0.55ドル)


(地域別売上高推移)
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(会社側コメント)
○アジア、中南米での売上が好調だった。
○米国でのビタミン飲料の販売が好調だった。
○ラテンアメリカは今後が期待できる市場である。
○中国やメキシコではコカ・コーラ販売が増加したと同時にドルが下落したことが増益の要因となった。
○炭酸飲料販売量は4%増となったが、北米では2%減となった。


=以上=
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2008年02月13日

アプライド・マテリアルズ(AMAT)決算速報

アプライド・マテリアルズ(AMAT)決算速報

2月12日

森  崇

第1四半期(11‐1月期)実績
○売上高… 20億8,700万ドル(コンセンサス予想は20 億568万ドル)
○1株当たり利益…0.19ドル(コンセンサス予想は0.20ドル)

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(新規受注)
○前年同期比…2%減


(四半期の地域別受注比率は以下の通り)
chart080213_5.jpg

(出所: Applied Materials)

(会社側コメント)
○受注数が前年同期比2%減となった。
○米国内外で好調な受注があった。



第2四半期(11‐1月期)ガイダンス
○売上高… 20億9,000万ドル〜21億9,000万ドル(コンセンサス予想は20 億7,000 
 万ドル)
○1株当たり利益…0.18〜0.22ドル(コンセンサス予想は0.22ドル)


私見
第1四半期の決算は予想の範囲内、続く第2四半期ガイダンスは予想を上回った。
本日場中では売られたが、決算発表後OTC取引で、同社株は引け値比、80セント程度プラスで推移している。太陽光エネルギー関連銘柄でもある同社株は、徐々に逆三尊型のフォーメーションを築きつつある。

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ゼネラル・モーターズ(GM)決算速報

ゼネラル・モーターズ(GM)決算速報

2月12日

森  崇

第4四半期(10‐12月期)
○売上高…470億8,500万ドル(コンセンサス予想は459億551万ドル)
○1株当たり利益(コストや税金試算の評価損を除く)…0.08ドル(コンセンサス
予想は0.64損失ドル)

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(出所:General Motors)

(会社側コメント)
○元金融子会社、GMACで住宅ローンに関連した損失が赤字の要因となった。
○北米での自動車事業の回復が鈍化している。
○損失額では過去最大となった。
○全米規模で早期退職を促し、追加リストラを実施する予定である。 
○厳しい状況ではあるが、2008年はシェアを伸ばすことが可能であると見ている。


私見
GMは正しい道を歩き始めた。海外売上増強、及びリストラ続行である。PIMCO
のグロス氏が、今年年初のラウンドテーブルで、GM社債を推奨しているのも頷
ける。チャート・フォーメーションも逆三尊型である。

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